病因
・原因のうち約80%はウイルスが占める.
ウイルス
・ウイルスのうちパラインフルエンザ(1-3型)が最も一般的.
・パラインフルエンザウイルス1型がもっとも頻度が高い(J Pediatr 2008; 152-: 661-5)
・原因となるその他のウイルス: エンテロウイルス, ヒトボカウイルス, インフルエンザウイルス, RSウイルス, ライノウイルス, アデノウイルス, 麻疹ウイルス
その他
・細菌が原因となることは稀.
・細菌性の原因としてはジフテリアやMycoplasma pneumoniaeが挙げられる.
治療
・クループに対する治療としては副腎皮質ステロイド治療, エピネフリン吸入が挙げられる.
副腎皮質ステロイド
・軽症例から重症例まで副腎皮質ステロイドの有益性は示されている.投与量は0.15mg/kgから0.6mg/kgで有益性が示されている.
・重症例では0.60mg/kg(最大量
10mg)の方がより効果的とされている.
・長い半減期を有することから,
使用する副腎皮質ステロイドはデキサメタゾンが推奨されている.
・投与方法: 経口, 筋注,
静注
・経口, 筋注の効果は同程度とされており,
吸入ステロイドとは効果は同等か経口/筋注が上回っている.
・基本的には単回投与で十分であり,
複数回の投与は不要.
・単回投与で効果は2-3日持続する (THE HARRIET
LANE HANDBOOK 20th)
エピネフリン吸入
・吸入後30-60分で効果がみられるが, 2時間後では効果はプラセボと同等になる.