Respiratory Syncytial (RS) ウイルス (RSV) - まとめ

 

 

疫学
・若年小児では無症候性感染症は少ない.
・初回の感染症において下気道疾患は約20-30%の症例で起こる [Red book 2012].
・2歳までのすべての児が1度はRSVに感染する.
・潜伏期間: 3-5日

臨床症候
・典型的にはRSV感染症の最初の徴候は鼻汁である.
・咳嗽は鼻汁とともに出現することはあるが, 鼻汁を認めてから1-3日後に出現することがより多い.

 

 

管理
・推奨されている治療:
 ・酸素投与
 ・輸液療法
 ・鼻腔吸引
・様々な吸入療法が試されているが, 効果に関しては意見がわかれている.

副腎皮質ステロイド
・喘息の診断が確定した年長児を除いて適応とはならない.
・臨床的な有益性が証明されていない.
・副腎皮質ステロイド投与によりウイルス排泄期間が延長する.

パリビズマブ
・RSVに対するモノクローナル抗体である.
・高リスクの児に対してRSVシーズン中に投与することにより, 高リスクの児の集団において入院数を約半数に減少することが示されている.

最終更新:2015年10月02日 19:20