Rathke嚢胞(ラトケ嚢胞) - まとめ

総論
・Rathke嚢胞は胎生期のRathke嚢が遺残したことによる先天性非腫瘍性のトルコ鞍内から鞍上部に認められる嚢胞.

 

臨床症候
・通常は無症状で経過する.
・Rathke嚢胞が拡大することにより下垂体や下垂体柄, 視床下部を圧迫して症状を呈することがある.
・主な症状・疾患:
 ・頭痛
 ・下垂体機能低下症
 ・尿崩症
 ・視覚障害(視野欠損)

頭痛
・頭痛が最も頻度が高い症状という報告が散見される.

 

画像検査
MRI
・典型的には下垂体前葉と後葉の間に存在する造影効果のない嚢胞性病変である.
・内容液はその成分により信号が異なるため, 症例毎に様々.
・77%の症例で嚢胞内結節を認め, 診断の指標となることがある.
 ・嚢胞内結節はT1強調像で高信号, T2強調像で低信号を示す.

最終更新:2014年01月20日 20:30