臨床検査
白血球数
・多くの症例で上昇している.
・白血球数正常の虫垂炎患者の割合についてBatesらは以下の通り報告:
・WBC<9000/μl: 8.2% (68/825)
・WBC<8000/μl: 5.2% (43/825)
診断
Pediatirc Appendicitis Score
(PAS)
・Samuelによる8つの項目で急性虫垂炎の予測スコア.
・PAS:
症状/徴候 | 点数 |
咳嗽/打診/踵叩打による右下腹部の圧痛 | 2 |
食欲不振 | 1 |
38℃以上の軽度の発熱 | 1 |
嘔気/嘔吐 | 1 |
軽い触診での右下腹部痛 | 2 |
白血球増加(>10000/mm3) | 1 |
左方偏位(好中球>75%) | 1 |
右下腹部への痛みの移動 | 1 |
・Goldmanらによる前方視的な有効性の評価では, PAS2点以下は虫垂炎除外に高い有効性があり,
7点以上は虫垂炎の存在の予測に高い有効性があったことを報告した.
・SaucierらはPASと選択的な腹部超音波検査の使用によるクリニカルパスを前方視的に評価. 患者を以下のように層別化したところ, 診断精度 94%, 感度
92.3%, 特異度 94.7%, 陽性尤度比 17.3, 陰性尤度比 0.08であった:
・PAS 1-3点: 電話での経過観察として帰宅
・PAS 4-7点: 腹部超音波検査
・PAS 8-10点: 外科へコンサルト