Turner症候群 - まとめ

 

 

 

心血管系疾患
・Turner症候群の約50%で心血管系疾患を呈する.

大動脈二尖弁
・最も頻度が高い心血管系異常で, Turner症候群患者の約30%で認められる.
・大動脈解離発症の危険因子である.

大動脈縮窄(CoA)
・Turner症候群の約12%で認められる. (有病率は一般集団の約400倍高い)
・Worgらの報告では大動脈縮窄を呈した児の5.3%がTurner症候群であった.
・乳児早期に循環虚脱で発症する例がある一方, 小児期に高血圧や四肢跛行により発見される例もある.

大動脈解離
・一般集団と比較して大動脈解離を発症するリスクは6倍高い.
・危険因子:
 ・大動脈二尖弁
 ・先天性心疾患(特にCoAと高血圧)
・Turner症候群は成人早期と妊娠中での大動脈解離発症の最大のリスクである.

内分泌疾患
橋本病
・思春期以降に発症しやすい.
・デンマーク人の調査では, 一般集団女性と比較して14.6倍発症リスクが高いことが報告されている(Arthritis Rheum 2010)

 

管理

成長ホルモン治療
・身長が-2.0SD以下であれば, 成長ホルモン分泌能に関わらず成長ホルモン治療の適応となる.

エストロゲン治療
・性徴発達や骨ミネラル密度の保持のために行われる.
 

最終更新:2014年11月14日 14:04