疫学
・最も多い先天感染症
・米国では年間2-4万例発生している.
・出生時に臨床的異常を有するのは感染した児のうち10-15%のみ.
病態生理
・CMVはgerminal matrix cellに親和性があり, 神経細胞の遊走障害を起こす.
神経画像検査
MRI
・感染時期により中心となる画像所見は異なる.
・妊娠18週以前:
・滑脳症
・小脳低形成
・脳室拡大
・妊娠18-24週:
・皮質形成異常
・脳回形成異常
・妊娠24週以降:
・髄鞘化遅延
・正常な構造の破壊性病変
・その他, 小頭症や上衣下石灰化が特徴的といわれている.
後遺症
・主として以下のような後遺症が多くみられる:
・感音性難聴
・認知障害
・運動障害
・発作
・脈絡網膜炎
感音性難聴 (sensorineural hearing loss; SNHL)
・最も多くみられる後遺症.
・症候性cCMVの約22-65%で発症する.
・出生時に症状のない児と比較して, 出生時に症状のある児では6倍SNHLを発症しやすいと推測されている.
・出生時にSNHLを認めない場合でも, 小児期に遅れて発生することがある.
・5歳までは反復した聴力検査を行う事が強く推奨されている.
眼の合併症
・臨床的に視力障害と斜視が眼の合併症として多い.