夜景を用いて標準レンズの絞り開放時における描写比較を行った。(撮影者及び文責:いつかはペトリ)
画像はネガをスキャナーで読み取ったものである。
なお、一部のカットの画面中央部に見られる横縞は、フィルムのカーリングの影響によるもので
ある。
【1】ペトリマウントレンズ
フィルム:フジ ネオパン400プレスト
現像法:ダークレス 室温28℃ 3分00秒
現像液:SPD(2倍濃縮)
カメラ:ペトリV6
※ペトリ オリコール(ペトリマウント)は、レンズ内部の汚れ及び拭き傷のため、
本来の性能が出ていない可能性がある。また、ペトリC.CAuto55mmF1.8(11万台)及び
ペトリC.Cオート55mmF1.7は、前者は撮影者による素人修理が施されていること、後者は
カビにより、本来の性能が出ていない可能性がある。
【2】M42マウントレンズ
フィルム:フジ ネオパン400プレスト
現像法:ダークレス 室温23℃ 4分00秒
現像液:SPD(2倍濃縮)
カメラ:ペトリMF-1
※ペトリ オリコール(M42)は、レンズに微妙な曇りがあるため、本来の性能が出ていない可能性がある。
また、ペンタコン オート50㎜F1.8については、撮影者による素人修理が施されているため、オリジナル
の性能を維持していない可能性がある。
【3】ミノルタAマウントレンズ
フィルム:フジ ネオパン400プレスト
現像法:ダークレス 室温25℃ 3分30秒
現像液:SPD(2倍濃縮)
カメラ:ミノルタα-7700i
【コメント】
ペトリ オリコール(ペトリマウント)は、上記のようなハンディがあるにもかかわらず、立派な描写
である。
ペトリC.C.Auto 55㎜F1.7及び同F1.8(44万台)は、描写傾向が良く似ている。ただ、後者は
テスト時、ピントがわずかに外れたか描写は同F1.8(11万台)に及ばない。改良前のタイプである
C.C55mmF1.8(11万台)はなかなか立派な描写である。
同スペック・同年代のC.CAUTO55mmF1.4とオートリケノンを比べると、ペトリの方がコマ収差は
少ないように感じる。
ペトリCC Auto 50㎜F1.7は、可もなし不可もなし、というところか。設計の古いオートヤシノン
DXの描写より劣るように感じられる。
年代を考えると驚異的な描写力なのがオートタクマー。55mmF2と無理をしていない設計が功を奏し
ているのだろうか。ハロも少なく、立派な描写である。
スーパータクマー50㎜F1.4(111万台)は、コマ収差によるものと思われるハロがかなり目立つ。
ミノルタAマウントレンズ群は、80年代の設計らしく、開放から良好な描写である。
最終更新:2014年11月03日 11:23