2015年3月22日大阪－熊本オープン戦

スコア

オープン戦　大阪－熊本　阪神甲子園球場
熊本　０００　０２０　１００－３
大阪　０００　０００　０００－０
（熊）○若林、Ｈ白縫、Ｓ真壁－葛木、猪狩
（大）三浦、●大和、長良、沢渡、上条－ベティ、柳ヶ瀬

戦評

　ホームの大阪は三浦を先発に起用。初年度から頭角を現した2年目のエース候補だが、今年も実力を発揮できるか。熊本は若林が先発。2勝5敗と昨季は振るわなかっただけに今年は勝ち越しに向けて弾みをつけたい。葛木はこの試合で初マスクとなった。

　1回表から熊本が攻める。三浦が横川に不用意な四球を与えると、その後も粘り1アウト満塁。5番・福田との勝負となるが、変化球にキレが戻ると打ち損なった打球はショートへ転がり併殺。ここは大阪が耐え切る。
　2回にも熊本は下位打線がいい当たりを次々と放つが、宇佐美、佐屋木が好捕を見せ先制点を渡さない。3回にも葛木の盗塁をベティが刺すと、吾妻の飛距離ある打球もダリアが追いつきまたもファインプレー。ヒットになりそうな打球がヒットにならず悪い流れの熊本は、逆にその裏の若林が捕まり2本のヒットを浴びる。この回は加賀を三振で打ち取り乗り切ったが、徐々に大阪が主導権を取り戻す展開に。

　両チーム無得点での5回、大阪が三浦を下げ大和にスイッチする。熊本はここでも先頭の水海道がSカーブを鋭いコースに飛ばすと、ヒッティング後に全力疾走！球磨川がうまく打球を止めて一塁へ送るがセーフ。内野安打で大阪の守備をかいくぐると、2アウトから1番・横川の強振がボールを捉えスタンドへ！球威の無いSSカーブを打ち、当たっている大阪守備に関与されない形で熊本が2点を先制する。
　さらに7回表、大阪・長良が投手を務めると途中制球が乱れる。この隙に井内が左中間まっ二つのツーベースで2アウト2塁。チャンスを作り、横川も続くと浮き球がライト前に落下！再三の好守を見せた大阪だったが、ここで3点目のタイムリーを献上する。

　一方の若林は後半も投球の質を持続させ、7回無失点で降板。ピンチこそ背負ったが多くの回をノーヒットで抑え復活を匂わせた。
　その若林に続いて8回に登板したのは白縫。渾身のスプリットチェンジは球磨川がきれいに打ち返しスリーベースを記録するが、後続を2種類のシンカーで手玉に取り無失点で繋ぐ。
　最終9回、熊本は真壁が抑えに回る。が、今日は2アウトからのコントロールに大苦戦であっという間に満塁としてしまう。そして3点差からの一打逆転を狙う大阪の打順は前打席で三塁打を放った球磨川へ！真壁を追い詰めたが、ウエストボールに手を出しショートゴロで試合は終了。熊本が2戦連続となる完封試合での勝利を収めた。

　熊本は得点機会を幾度も大阪に阻まれたが、今回も投手の活躍が勝ちを引き寄せた。特にQS達成の若林は被安打3、奪三振10、与四死球1と流石と言うべき成績。野手では新キャプテン・横川がこの試合の全打点を叩き出し、中でも3点目は旧キャプテンを本塁に還すなど大活躍でチームを導いた。
　大阪は守備ではファインプレーの連発により5回もアウトを取り、熊本のお株を奪った。しかし打線は先発の半数以上がノーヒットと全く振るわず、敗戦の原因に。長打と単打を記録した球磨川はアピールに成功した。投手は三浦が4回無失点で調整を完了。敗戦投手の大和は相変わらずの一発病が露呈した。8回に登板の沢渡はクリーンナップから三者三振を奪い健在ぶりを証明した。