七天守宮(しちてんかみのみや)
七点守宮とは、霊界(上位世界)所属の裁判官並びに陪審員たちの霊的群体(多層並列人格者)を指す。
一つの受肉存在に対して六つの魂が平行して存在している特異な存在であり、言い換えれば姿かたちも変わる六重人格者。
各々の人格が”法”のいずれかを担当しており、その担当曜日を持つ。また、各々が特殊な聖具を持つ。
担当曜日には、その人格が裁判長となり、他人格は陪審員となり有罪無罪の判決を下すシステムになっている。(陪審員5人による全会一致)
裁判開始時には、ある種の契約結界が被告人に課せられることになり、これを抜け出すことは非常に困難。また、無理やり抜け出した場合、罪状が重くなるペナルティが付く。
判決が下ると、有罪ならばその罪状に応じた刑が執行される(大体が地獄送り。レパートリー多数)。
契約術的なものなので、決して抗うことができない。
逆に言えば、形に縛られまくっている術なので、裁判に持ち込まれないよう逃げ続けること自体は可能といえば可能である。
弁護人、検事不要の裁判機関だが、一応異議申し立ては受け付けられているが、新たに証拠を提出できるケースは事実上皆無。
七天守宮・月華・綺憐
月の属性を司る。リーダー格。
月曜日、「憲法」担当。
所有器具は「真逢明水鏡(まことあわせのひらみなかがみ)」で、ありとあらゆる真実を映し出す水鏡。嘘の証言を見破ることができる。
融通が利かない、堅物。真面目過ぎてそれが仇になるケースが多数。正義を必要以上に振りかざすわけではないけど、法に振り回されている感が拭えない。
常に緊張しっぱなしの、弛緩を知らないようなキャラ。ツンツン。あと説教くさい。
七天守宮・火栄・紅明
火の属性を司る。喧嘩早い。
火曜日、「刑事法」担当。
所有器具は「有罪絶独鈷(あらつみたちのどっこ)」で、対象の罪状の質、量に応じて与える苦痛の度合いの変わる独鈷。絶対不可避の苦痛を与える断罪器具。
気性の荒い、不良っ娘タイプで、悉く有罪判決を下しそうな勢いだが裁判は公平。安心。安心……?
刑事法担当だが、おそらく凶悪事件を担当できるから、という理由で志願したのではなかろうか。
七天守宮・水耶・明鏡
水の属性を司る。温厚。
水曜日、「民事法・民法分野」担当。
所有器具は「天糸吐蜘蛛(あまいとはきのあらくね)」で、対象の罪状の質、量に応じて強度の変わる糸を吐き出す蜘蛛型のアーティファクト。天国へ引き上げることや、罪人を拘束する目的に使われる。その場合、前者は善行、後者は悪行に比例して強度が増す。
七人の中で一番温和で温厚で優しい性格。だが、裁判時は容赦なく有罪判決を下す、笑顔の悪魔。
紅明を宥めたり、綺燐を説得したり、桃子を落ち着かせたりするのはもっぱら彼女の役目。
七天守宮・木蓮・桃子
木の属性を司る。弱気。
木曜日、「公法」担当。
所有器具は「真聴貫響貝(まことききしひびきのかい)」で、対象の本心を聞き出す法螺貝状のアーティファクト。死人相手にも、その魂から生前の真実を聞きだすことが可能であり、あらゆるプライバシーを打破する。
紅明とは逆の性格。ちょっとでも被告人に怒鳴られたら即座に有罪無罪を変えそうだが、そこは頑張って自己主張を通しているようだ。
常にオドオドしているため、最も頼りない存在だが、仕事能力は全員共通なので心配は要らないようだ。だが、相談するには心許無い。
七天守宮・金慧・彩嶺
金の属性を司る。大らか。
金曜日、「民事法、商法経済法分野」担当。
所有器具は「理比軽重秤(ことわりひらけいちょうのはかり)」で、対象の命の価値を図る天秤。この命の価値によって死後の罪状などが変化する。また、あらゆる事象に対して優劣を下すことが可能となる。
金に煩いわけではないが、相対的にはそういう印象を受ける。ある意味、友達感覚で一番接しやすい存在である。
だからといって、裁判のときに友情とかを持ち込むような真似はしない。人情と裁判は別物。ただし、裁判は良心に基づいて行われるという原則は守る。
七天守宮・土咲・鮮花
土の属性を司る。怠惰、適当。
土曜日、「国際法」担当。
所有器具は「永久事綴帖(とわごとつづりのちょう)」で、過去ありとあらゆる判例を映し出すデータベースアーティファクト。また、目的の書物を探し出す検索用器具としての役割も持つ(これ単体があらゆる情報ソースになりえるわけでなく、手がかりのみを与える)
いつも眠そうにしている癖に、話を聞き漏らすようなことは無い。酒癖も悪いが、撃沈することはない。
マイペース過ぎる感もあるが、実は普通に仕事が進んでいるという、時間の概念が狂っている印象を受ける。
七天守宮・日烈・緋皇
日の属性を司る。カリスマ。
彼女は他の6人と違い独立受肉した存在で、裁判には携わらず、判決の下った人間を天国か地獄に送り出す役目を持つ、執行人である。
所有器具は「天地乾坤鍵(てんちけんこんのかぎ)」で、裁判により判決を下された、という事実契約を前提とした空間転移術を起動させるための鍵状のアーティファクト。制約に比例して拘束力は増す、という世界の理に則った上で放たれる、究極の不抗術式。ゆえに、神々でさえもこれに逆らうことは不可能。
お母さん役的威厳と包容力に満ちている存在。無論、罪人には一切の容赦も加減も存在しないあたり、異界の神としての威厳が見える。
最終更新:2008年07月15日 21:50