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国名:立憲王政アーカルソン=リペルニア(合同立憲王政アトリオン)
英名:Constitutional Kingdoms of Arkalson-Lipernia (Atrionish Union of Constitutional Kingdoms)
地域:北方大陸
国歌:アトリオンの民は大洋を行く
国花:紫露草
通貨:アトリオン・リブラ
公用語:アトリオン語
首都:スタックバラ
政体:複合君主政、立憲主義議会王政、混合政体
元首:アーカルソン=リペルニア女王アン4世
宗教:アトリオン国教会
気候:冷涼湿潤
民族:アーカルソン人、リペルニア人
経済:商工業国
農業:牧畜、混合農業
工業:機械産業、特に精密機械工業において優れた競争力を有する
鉱業:良質な鉄鉱と炭鉱が所在
商業:伝統的に海運業が発達
軍事:海洋国家らしく海軍主体の軍容を備える

地理

アーカルソン=リペルニア王国は植民地として海の向こうにグラニツァ南部、ゴーシュ北部を領有している。
地域名 中心都市名 番号 政体 気候 特産品 工場
ニューリペルニア諸島 ポート・エンジェ 11 王室属領 Cfa 魚、果実 缶詰、ワイン
北ゴーシュ エリファネス 35,36 自治領 Am~H 畜牛、穀物、茶、熱帯木材、ゴム、茶葉 缶詰
レイズフィル エイレンフィス 72,73,76,77,78 自治領 Dfb~H 畜牛、魚、穀物、木材 木材、紙、家具、蒸留酒
ヴェルレニース ネイフフォード 70,74,79 自治領 Dfb~Cfb 果実、穀物、石炭 セメント、家具、高級家具
ニューアーカルソン ハリントン 69,71,75 自治領 Cfb 綿花、穀物、石油 燃料、機械部品、飛行機、電気部品、電話、衣料品、ラジオ
サウスセレントス島 サウスベレエイス 80 王室属領 Cfc/ET 魚、畜牛、石油 燃料

地理

アトリオン領ニューリペルニア諸島(11)

礼王朝からの租借地であったが、革命により礼王朝が倒れ、軍閥内戦時代になると清河におけるアトリオン人の安全が保障できていないことを理由に自称大統領を主張する清河の親アトリオン地方政権に併合を認めさせた属領。当然のことながら清河人民社会主義共和国は併合を認めていないものの、合同立憲王政も人民社会主義共和国を認めていないのでそのままにされている。
アトリオン船の蒼海洋航路の拠点、シンガ・西イクファターナ・ゴーシュの交通の結節点であり、港湾や空港がよく整備され、蒼海洋におけるアトリオンの海空軍戦力のプレゼンスもゴーシュ大陸よりもこちらに集中している。
産業的にはみるべきものは少なく、ニューリペルニア経済は交易と軍需に依存しているが、一応魚と果物は割と生産されている。

ポート・エンジェ

蒼海洋有数の要港でありニューリペルニアの首都。

アトリオン自治領北ゴーシュ(35,36)

ゴーシュ北部の高原地帯に存在するアトリオン人入植地。そのためアトリオン人の居住地は主に内陸に集中しており、沿岸部はあまり開発されていない(地形的にも良港に乏しいという事情もあるが)。

気候

赤道に近いゴーシュ大陸はアトリオン人には過酷な地であったが、北部の高原地帯は常春気候で過ごしやすい。

政治・法制

入植者による自治政府が発足しており、現地におけるアトリオン王の儀礼的な代理人を総督が、実際の統治を首相が務める。王権は本国よりもさらに形式的で、より民主的な体制を持っており、大戦前に既に婦人参政権を認めている。一方で人種意識はザルバチほどではないが本国よりも強い。

経済・産業

穀物生産や畜産業で合同立憲王政の食料事情を支えている。工業化はあまり進んでいないが、近年は食品加工を中心にその萌芽はみられ、近年の冷凍船の発達により畜産部門は成長を続けている。また高地と海に挟まれた傾斜地にはゴムノキ、茶葉のプランテーションが散在しており、本国から流入したアトリオン人が年季奉公人として働いている。

外交

国名 所感
ジャーガルク・シャー国 アトリオン領を除くと最大の交易相手。
清河人民社会主義共和国 目下最大の脅威。
スルガ シンガでは最先進国。住民意識としては微妙なライバル心がある。経済的にはスルガ製品の存在感は大きい。
レオネッサ王国 最も近くに位置するイクファターナ諸国。
ハダカンボ王国 地理的には近いのだが、あまり交流がない。

ニューアーカルソン自治領(69,71,75)

「アトリオン諸島が世界で最も教養ある貴族のいる場所なら、ニューアーカルソンは世界で最も教養ある農民のいる場所だ」
国教会よりも厳格に聖典のみを参照すべきと主張し、国王からの勅許を得て旧世界の欲と罪から逃れようと新天地へ向かったアトリオン人の一派に由来する自治領。

主要都市

ハリントン(71)
ニューアーカルソン最初の都市の一つで、ニューアーカルソンの中心地。ハリントン大学はニュースタックバラ大学と並んでアトリオン勅許大学に匹敵する教育水準にあるといわれる。

気候

概ねアーカルソン王国と同じ気候地域であり、文字通り「新しいアーカルソン」。

政治・法制

アトリオン領の全地域で最も民主的で、完全普通選挙が実施されており、活発にタウンミーティングやレファレンダムを行う直接民主制の伝統もある。もっともその前提としては極端な民族的・宗教的・文化的同質性があるため、政治学者からは例外的地域と捉えられている。
法制度は基本的にアーカルソン法から国王大権を除去する方向に発展した形態をとっている。なお、新大陸における国王による裁判権の不存在は国王自身によってニューアーカルソン植民地創建の勅許で認められたものである。

経済・産業

その知的水準から、南グラニツァにおいて教育水準で卓越しており、精密機械製造技術すら本国に迫る水準にある。旧大陸製の機械を自ら修理するのもお手の物。
一人当たり所得も近年は本国を追い越しつつある。

交通

既に高速道路網の整備が始まっており、モータリゼーションの気配が高まっている。

住民

ニューアーカルソン人は基本的にアトリオン人である。最もゲアファルに対し円十字教が苛烈であった時期に入植を行ったためゲアファルすらも少数。

文化・宗教

改革教会の分派が支配的。普遍教会も国教会もほとんど存在感を持っていない。入植してまず行ったことは何よりも教会・集会場・学校を建てることであったニューアーカルソンの民は、現在でも入植当時の知性主義を失っていない。
それゆえ、アトリオン本国のアカデミズムに対抗する新大陸の知的中心となっている。さらには、一般民衆の教育水準はアトリオン本土よりも高く、論理的文章を書ける農民・労働者が普通に見られる社会である。

外交

国名 所感
本国以外の旧大陸全て 我々は新天地に我々の望む国を作り上げる。旧世界が何をしていようと問題ではない。
アババニスタン 邪教の民。いずれ新大陸から駆逐する必要がある。
ピスカ・ハウイカウサイ部族連合 アニミスト。放っておいてもよかろう。
アーカルソン=リペルニア本国 我々の自由と安全を保障するのであれば、彼らの王冠を認めておこう。
ヴェルレニース自治領 多様性と共存、それは要するに無節操と不純という意味なのだが…。
レイズフィル自治領 独立独歩の精神は認めるが、もっと学問に裏打ちされた行動をとるべきだ。
北ゴーシュ自治領 彼らの民主政には学ぶべきところもある。

ヴェルレニース自治領(70,74,79)

「アトリオン人もヤード人もソフィア人もジャーガルク人も、生きていくには資金が必要。自由意思による取引、すなわち商業は全ての人々に恵沢をもたらす。」
ゴーシュ海に面する、アトリオン領グラニツァでは最も商業的に繁栄している地域。古くよりリエナやクラリッサからの入植者による入植地も存在し、アトリオン自治領となった現在でも民族的多様性を残している。

主要都市

ネイフフォード(74)
リエナからの入植者によって建設された都市。ヴェルレニースでも最も民族的・宗教的に多様で、商業主義的に繁栄している地。都市人口はアトリオン領グラニツァでは最大で、南グラニツァの経済的中心。

気候

概ね温暖だが、南には一部冷帯もある。海に面しており、基本的に年中湿潤。

政治・法制

リエナ系の自治都市の伝統にアトリオンの議会主義・混合君主政を接合して成立した代議政体。法系もリエナ法とアーカルソン法の混合した混合法系。

経済・産業

自由移民のもたらす安価でほどほどの質の労働力により加工業が発達しており、グラニツァの諸産品がここで加工され旧大陸に輸出される。レイズフィルからくる材木を加工した木製家具が有名で、いくつかはブランド化しており本国でも人気。

交通

都市圏の鉄道網は次第に整備が進んでおり、アトリオン領グラニツァでは珍しく通勤ラッシュの光景がみられる。

住民

古くよりリエナやクラリッサからの入植者による入植地も存在し、アトリオン自治領となった現在でも民族的に極めて多様。移民政策もアトリオン領グラニツァでは最も寛容。
アーカルソン系とリペルニア系を足すとアトリオン系が最も多数派だが、分けるとリンディス系のほうが多い。その他、クラリッサ系やヤード系も一定程度おり、さらにはジャーガルク系・清河系・スルガ系などのコミュニティもある。
亜人もゲアファルを筆頭に多数存在し、アトリオン諸島にいるゲアファルよりもヴェルレニースにいるゲアファルのほうが多いという推計もある。

文化・宗教

宗教的には極めて多様。一応改革教会が最も多数派だが、この改革教会はニューアーカルソン系ではなくリンディス系が中心。国教会・普遍教会はもちろんのこと、メトラや浮屠教、礼教も存在している。

外交

国名 所感
清河人民社会主義共和国 革命から逃げてきた清河人も結構うちにはいる。
リンディスヴァート制憲諸邦同盟 リンディス系ヴェルレニース人は多い。とはいえ、もはやリンディス語を話せない二世三世だらけだが…。
レオネッサ王国 レオネッサ系ヴェルレニース人はリンディス系に次いで多い。
アババニスタン 奴隷解放運動家がこの地域に対して熱心に干渉しようとしている。無理だとは思うが…。
ピスカ・ハウイカウサイ部族連合 あまり商業的に熱心ではないが、熱帯木材や天然ゴムを売ってくれる。それに彼らの憲法と多民族共存はなかなか良いものだ。
アーカルソン=リペルニア本国 本国が拡大すれば我々の商業圏も広がるというもの。
ニューアーカルソン自治領 確かに学問も技術も進んではいるが、誰も彼も似たような顔、似たような考え、気味が悪くはならないかね?
レイズフィル自治領 彼らのスノビズムは商売相手としては大いに結構なことだ。
北ゴーシュ自治領 まだニューリペルニア経由の船便のほうが多いが、いずれはここもうちの経済圏に組み込みたい。

レイズフィル自治領(72,73,76,78,79)

「美しきアトリオンの空中庭園。あるいは真の自由の地。」
ニューアーカルソンやヴェルレニースと異なり、南のホーコンソン湾会社と北のリペルニア・エリアン会社という勅許会社によってこの地域の入植は始められた。
リペルニア・エリアン会社はヴェルレニースの現地資本との競争に敗れて拡大に失敗。一方ホーコンソン湾会社は毛皮と木材の輸出で利益をあげ、更なる毛皮を求めて河川を遡上し内陸へ拡大していった。

主要都市

エイレンフィス(76,77)
ホーコンソン湾会社によって建設された都市。典型的な港湾都市。内陸部への統治が行き届いていないため、領域の広さに反して政治都市としての役割は意外と小さい。

気候

沿岸部は典型的な針葉樹林気候の冷帯。内陸部は冷涼で日較差が激しいが年較差の少ない高地性の気候。

政治・法制

沿岸部はヴェルレニースに似てアトリオン議会政治を模倣した代議制。内陸部では統治はいきわたっておらず、農園主による王国が散在している状態と表現される。

経済・産業

沿岸部は針葉樹と毛皮・魚が主産物で、加工もそのままか燻製にするとか製材・製紙といった程度のものを行ってヴェルレニースやニューアーカルソンに輸出することがほとんど。製造業はあまり発達していない。
この内陸部ではアトリオン人は散発的に入植してそれぞれが水運で結ばれつつも孤立し粗放的な大農場と大牧場を構えていった。
しかし近年の農業機械と飛行機械の発展は少ない労働力で広大な農場を経営することを容易にし、レイズフィル内陸の大農場・大牧場は急速に拡大。巨大飛行船による定期航路が開設され、ニューアーカルソンやヴェルレニースとの取引が増加している。

交通

特に内陸部ではほとんど公的インフラの整備は行われていない。小河川が多く水利には恵まれており、各農園ごとに河港や飛行場を備えられ、水運と空運が主体となっている。

住民

アトリオン人が中心だが、イクファターナ人も一定数存在する。また、住民の間でも農園主と年季奉公人の差が厳然と存在しており、本国の階級以上に明確な階層がある。もっとも、奉公が明けると奉公人もその稼ぎで土地を買い、小農園の農園主になるのが普通。

文化・宗教

リバタリアニズムの土地。一応宗教的には国教会と改革教会が中心で、国教会が最も多数派。
ニューアーカルソンの宗教的信条もヴェルレニースの都市的性格もないこの地域は、独立独行の民の土地であり、彼らは入植して自らの農場を開拓し豊かになることしか考えていない。大抵の場合成功したレイズフィル農場主は巨大飛行船を作らせるが深い意味はない。それが成功の証なのである。

外交

国名 所感
アババニスタン 新大陸では自らの土地を力によって守れる者こそ正義。そうであろう、なあ?
ピスカ・ハウイカウサイ部族連合 土地を私有するという概念は彼らにはないらしい。
アーカルソン=リペルニア本国 ここは我々の土地だ、なぜならこの勅許状にそう書いてあるから。
ニューアーカルソン自治領 鬱陶しい頭でっかちの連中。
ヴェルレニース自治領 色々売ってる便利なデパート。

サウスセレントス島(80)

王室属領。南限海に位置する亜南極の島。吹き付ける強風と涼しすぎる夏のため穀物栽培すらも困難。放牧と漁労が主産業の最果ての島だが、遠洋漁業の基地としては重要。

政治

合同立憲王政の一部ではあるが、自治領は独自の議会を持ち、立法と行政は事実上自立している(司法に関しては終審はスタックバラの最高裁に持ち込まれる)。


経済

産業

農業

漁業

鉱業

商業


企業



交通

陸運

海運

空運

アトリオン領グラニツァではヘリウムが産出することから飛行船が主流。

軍事

各植民地は独自の陸軍を有しており、自治領は平時には独自の指揮権も持つ。海軍に関しては原則として王立海軍がアトリオン領全ての海軍となっているが、自治領は独自の沿岸警備隊保有を認められており、各自治領はその規模拡大を図っている。航空戦力に関しても各自治領陸軍は飛行隊を有しており、拡大傾向にある。

外交関係



歴史

近世

アトリオン人の新大陸到達

北ゴーシュとニューアーカルソンへの入植

ヴェルレニースの領土確立

近代

アトリオン領グラニツァの自立

レイズフィル内陸部開拓

ニューリペルニアの獲得

現代

大戦の時代


文化

大学

ハリントン大学

ニュースタックバラ大学


参考文献

Slack参照。
最終更新:2019年05月03日 12:42