四面体の外心の重心座標表現の具体例(一般的な場合)例2
6辺の長さを具体的に与えて、一般的と思える「四面体ABCD」の第2の例を構成して、
その「外心O」の「ベクトルによる重心座標表現」を求める。
「例2」「垂心四面体でないもので、6辺の長さがみな異なるものを造る」
四面体ABCDの6辺の長さを例によって
BC=a ,CA=b ,AB=c ,AD=d ,BD=e ,CD=f で表す。
そこで
a=BC=√2 , b=CA=√3 ,c=AB=2,
d=AD=√6 ,e=BD=2√2 ,f=CD=√5 ・・・(1.1.1) とおく。
まず
a2+d2=2+6=8 ,b2+e2=3+8=11 ,c+f2=4+5=9
・・・(1.1.2) である。
よって a2+d2,b2+e2,c2+f2は全て異なるので、
これで「四面体ABCD」ができたとき、どの「対辺同士」も
垂直ではない例となる。
(1) △ABCはできるか?
BC=√2 ,CA=√3 , AB=2 , √2<√3<2で、
√2+√3>2 であって、(√2)2+(√3)2>22 であるから
△ABCはできて、鋭角三角形である。
(2) △ABDはできるか?
AB=2 ,AD=√6,BD=2√2 , 2<√6<2√2で、
2+√6>2√2 であって、22+(√6)2>(2√2)2 であるから
△ABDはできて、鋭角三角形である。
(3) △ACDはできるか?
AC=√3,CD=√5 ,AD=√6 , √3<√5<√6で、
√3+√5>√6 であって、(√3)2+(√5)2>(√6)2 であるから
△ACDはできて、鋭角三角形である。
(4) △BCDはできるか?
BC=√2,BD=2√2,CD=√5 , √2<√5<2√2で、
√2+√5>2√2 であるが、 (√2)2+(√5)2<(2√2)2 であるから
△BCDはできて、これだけ鈍角三角形である。
こうして3つの三角形は鋭角三角形で,△BCDだけ∠BADが鈍角の鈍角三角形になる。
(5) 四面体ABCDの「外心Oの重心座標表現」は次のようであった。
4K=a2d2(e2+f2―a2)+b2e2(f2+a2―e2)
+c2f2(a2+e2―f2)―2(aef)2 ・・・(5.1.1)
4L=a2d2(b2+f2―d2)+b2e2(f2+d2ーb2)
+c2f^(d2+b2―f2)―2(dbf)2 ・・・(5.1.2)
4M=a2d2(e2+c2―d2)+b2e2(c2+d2―e2)
+c2f2(d2+e2―c2)―2(dec)2 ・・・(5.1.3)
4N=a2d2(b2+c2―a2)+b2e2(c2+a2―b2)
+c2f2(a2+b2―c2)―2(abc)2 ・・・(5.1.4) として
(→PO)=1/{2detJ(3)}[K(→PA)+L(→PB)+M(→PC)+N(→PD)]
={1/8detJ(3)}[4K(→PA)+4L(→PB)+4M(→PC)+4N(→PD)] ・・・(5.1.5)
(5.1.5)は「ベクトルによる重心座標表現」だから、
4K+4L+4M+4N=8detJ(3) ・・・(5.1.6)が成り立っている筈。
4K,4L,4M,4Nを(5.1.1)〜(5.1.4)にて求めれば、detJ(3)=(6V)2も求まる筈である。
これらを計算するために、a2d2,b2e2,c2f2及び
(aef)2,(dbf)2,(dec)2,(abc)2 をまず求めよう。
a2d2=(√2)2(√6)2=12 ,b2e2=(√3)2(2√2)2=24
c2f2=22)(√5)2=20 ,(aef)2=(√2×2√2√5)2=80,
(dbf)2=(√6√3√5)2=90 ,(dec)2=(√6×2√2×2)2=192 ,
(abc)2=(√2√3×2)2=24 ・・・(5.1.7)
よって (5.1.1)は
4K=12×(8+5―2)+24×(5+2―8)+20×(2+8―5)―2×80
=12×11+24×(―1)+20×5―2×80=4×(33―6+25―40)=4×12=48
よって K=12 ・・・(5.1.8)
また(5.1.2)は
4L=12×(3+5―6)+24×(5+6―3)+20×(6+3―5)―2×90
=4×(6+6×8+5×4―3×15)=4×29=116
よって L=29 ・・・(5.1.9)
(5.1.3)は
4M=12×(8+4―6)+24×(4+6―8)+20×(6+8―4)―2×192
=4×(18+12+50―96)=4×(―16)=―64
よって M=―16 ・・・(5.1.10)
(5.1.4)は
4N=12×(3+4―2)+24×(4+2―3)+20×(2+3―4)―2×24
=4×(15+18+5―12)=4×26=104
よって N=26 ・・・(5.1.11)
これらを加えると
K+L+M+N=12+29+(―16)+26=51 ・・・(5.1.12)
よって (5.1.6)から 2detJ(3)=51 ⇒4detJ(3)=102 ・・・(5.1.13)となるはずである。
そこで 4detJ(3)を計算しよう。 4detJ(3)を6辺で計算する式は、次の(6)
の(6.1.1) のように与えられる。
(6) (1.1.2)と(5.1.7)から
4detJ(3)=(6V)^2=a2d2(b2+e2+c2+f2―a2―d2)
+b2e2(c2+f2+a2+d2―b2―e2)
+c2f2(a2―d2+b2+e2―c2―f2)
ー{(aef)2+(dbf)2+(dec)2+(abc)2} ・・・(6.1.1)
=12×(11+9―8)+24×(9+8―11)+20×(8+11―9)
―(80+90+192+24)
=4×(36+36+50)―386=488―386=102 ・・・(6.1.2)
となって(5.1.13)と一致する。計算に間違いはないようである。
detJ(3)>0 だから (→AB),(→AC),(→AD)は一次独立となり、
「四面体ABCD」ができた。
(7) それでは、この四面体ABCDの「外心O」の「ベクトルによる重心座標表現」を書き下そう。
(5.1.8)〜(5.1.11)及び(5.1.13)より、
mを3以上の自然数、四面体ABCD⊂E^3⊂E^mとし、任意の点P∈E^mをとったとき、
(→PO)=1/{2detJ(3)}[K(→PA)+L(→PB)+M(→PC)+N(→PD)]
=(1/51)[12(→PA)+29(→PB)―16(→PC)+26(→PD)] ・・・(7.1.1)
すなわち
(→PO)=(1/51)[12(→PA)+29(→PB)―16(→PC)+26(→PD)] ・・・(7.1.2) である。
ここで(→PC)の係数だけ「―」ということから、この「四面体ABCD」の
「外心O」は、四面体ABCDの外部にあり、△ABDを含む平面に対して頂点Aと反対側の領域にある。
(8)
この「四面体ABCD」の2次元の外接球面の半径 R(3)を求めてみよう。
公式を使うと簡単に求まる。公式は次のようであった。
R(3)2={1/16detJ(3)}(ad+be+cf)(ad+be―cf)(be+cf―ad)(cf+ad―be)
・・・(8.1.1)
よって
R(3)^2={1/(8×51)}(√2×√6+√3×2√2+2√5)(√2×√6+√3×2√2―2√5)
×(√3×2√2+2√5―√2×√6)(2√5+√2×√6―√3×2√2)
={1/(8×51)}{(2√3+2√6)2―(2√5)2}{{(2√5)2―(2√6―2√3)2}
={1/(8×51)}×(√3+√6)2―(√5)2}{{(√5)2―(√6―√3)2}
={1/(8×51)}(4×4){3+6√2+6―5}{5―6+6√2―3}
={1/(8×51)}×(4×4×4)(3√2+2)(3√2―2)={1/(51)}×8×(3√2+2)(3√2―2)
=(1/51)}×(8×14)}=(16×7)/51 ・・・(8.1.2)
すなわち R(3)2=(16×7)/51
よって R(3)=(4√7)/(√51) ・・・(8.1.3)
(9) 以上、二つ目の「垂心四面体ではなくて、かつ6辺の長さがみな異なり、3つの面が鋭角三角形、
△BCDだけが∠BADが鈍角の鈍角三角形の「四面体ABCDの例」を造ってみた。そして
その「外心O」の「ベクトルによる重心座標表現」と「外接球面」の半径R(3)を求めた。
4detJ(3)の計算については、「外心O」についての 4K,4L,4M,4Nの計算に
間違いがなければ、8detJ(3)=4K+4L+4M+4N から
4detJ(3)=(1/2)(4K+4L+4M+4N) として求まる。よって、
「 U=4K+4L+4M+4N ・・・(9.1.1)」とおけば、detJ(3)=(6V)2だから、
「四面体ABCDの体積Vは V=(1/6)√(U/8) ・・・(9.1.2) 」
として求まるわけである。
それで、「外心O」を求めるときなどは 4detJ(3)の公式は検算用として使用すればよくなる。
ただ、今の段階では、「外心O」の 4K ,4L ,4M ,4N の公式が
覚えるのが難しいが、実はこれらを簡単に表す方法は前に述べたように、完成している。
それの「発表が終わり次第」、発表しようと思っている。