垂心四面体ができる条件の補足 2008.12.12(金)
2008.12.9(火)に「一般の四面体が3次元空間内に実現できる条件」を述べた。(証明はしてない)
(四面体ABCDにおいて、6辺の長さを BC=a,CA=b,AB=c,BD=e,CD=fとおく。)
また、前に「垂心四面体ABCDの垂心・外心の具体例1.2.3.4.5」では、
6辺a,b,c,d,e,fの内 △ABCの3辺a,b,cで三角形ができる・・・(1.1)
ようにし、第4番目の辺dの長さを決めるのにd>0が与えられたとすれば、
垂心四面体の条件a^2+d^2=b^2+e^2=c^2+f^2より、
e^2=d^2+(a^2―b^2)>0 ・・・(1.2) かつ f^2=d^2+(a^2―c^2)>0 ・・・(1.3)
となるようにd^2の条件を決め、さらに何度もこのBlogで用いてきた(4×Gramの行列式)
4detJ>0 ・・・(1.4) の条件をも満たすようにd^2の範囲を求めた。
そのとき、△ABC以外の四面体ABCDの3つの面が実際に、構成できることを示して
説明してきたが、これは不要であり、
実は、d^2については(1.2)〜(1.4)までの3つの条件が満たされるようにすれば十分なのである。
そのことを「説明しよう」と思う。
まず
[命題1.1]
正の数 a,b,cで △ABCができる条件は、
⇔ ヘロンの公式の式の中に表れてくる、
H(a,b,c)=(a+b+c)(a+b―c)(b+c―a)(c+a―b) ・・・(1.5)式を
考えたとき、H(a,b,c)>0となること
これは、例えば b,c正の数が与えられたとき、x>0としたとき、xの3次の関数
f(x)=H(x,b,c)/(x+b+c)=(x+b―c)(b+c―x)(c+x―b)・・・(1.6)を考え
これをx>0の範囲で不等式f(x)>0を解けば、
|b―c|<x<b+c ・・・(1.7)となることから分かる。
◎
H(a,b,c)>0ということは △ABCの面積をS_Dとしたとき、
16{(S_D)^2}=H(a,b,c)>0だから
(S_D)^2>0となる(面積が正で存在!)ということである。
[2]
ところで「垂心四面体ABCD」で成り立つ「種々の等式」の内、
detJ=4(S_D)^2(d^2)―(a^2)(x^2)=4(S_D)^2(k^2)―(abc)^2 ・・・(2.1)
という式があった。(そして、(S_D)^2の部分はH(a,b,c)の式から導いていた。)
ここに、kは a^2+d^2=b^2+e^2=c^2+f^2=k^2を満たす正の数、S_Dは△ABCの面積である。
(Blog内のLinkの貼りかたが分からないので済みませんが、前の「種々の等式の証明」
のところを見てください。)
この detJ=4{(S_D)^2}(k^2)―(abc)^2という式は次のようにも表現できる。
detJ=4{(S_A)^2}(k^2)―(aef)^2=4{(S_B)^2}(k^2)―(dbf)^2
=4{(S_C)^2}(k^2)―(cde)^2=4{(S_D)^2}(k^2)―(abc)^2 ・・・(2.2)
が成立している。ここで 16{(S_A)^2}=H(a,e,f),16{(S_B)^2}=H(d,b,f)
16{(S_B)^2}=H(c,d,e) ,16{(S_D)^2}=H(a,b,c) である。
したがって、(ここからは、前に述べた畏友K氏が注意してくれたものである。)
detJ>であれば 4{(S_A)^2}(k^2)―(aef)^2>0 ,4{(S_B)^2}(k^2)―(dbf)^2>0
4{(S_C)^2}(k^2)―(cde)^2>0 となる。
よって (S_A)^2>(aef)^2/{4(k^2)}>0 ,(S_B)^2>(dbf)^2/{4(k^2)}>0,
(S_C)^2>(cde)^2/{4(k^2)}>0
より、H(a,e,f)>0,H(d,b,f)>0,H(c,d,e)となる。
つまり 垂心四面体ABCDにおいて、
detJ>0であれば H(a,e,f)>0,H(d,b,f)>0,H(c,d,e)>0
となるので △BCD,△ACD,△ABDが構成できるというわけである。
ここに S_A=△BCDの面積、S_B=△ACDの面積,S_C=△ABDの面積
[命題2.1]
垂心四面体ABCDにおいて detJ>0
から H(a,e,f)>0 ,H(d,b,f)>0,H(c,d,e)>0,H(a,b,c)>0
が導かれる。