キノガッサ
英名 Breloom 学名 Macropus Tricholoma
標準体長 1.2m 標準体重 39.2kg
「きのこポケモン」に分類される。長い間、その正体は動物寄りなのか菌寄りなのかが論争されてきたが、複雑な器官を持ち合わせ、なおかつ自己の意思で短時間に広い行動範囲を動くことが可能であることなどから、動物寄りであることが学説の主流となり、現在ではDNAの鑑定を元に
動物型であることが実証されている。
キノココ時代より動物的な身体形状を持ち、キノコらしさといえば頭の傘だけになる。
尾の先には毒性の強い胞子が結集した球状の器官があり、ここから胞子を振り撒くことで、無性生殖を行うこともある。ちなみにこの胞子は人体にとっては有毒で、吸いこむと気管支に炎症が起こるだけでなく、血液中に入り込むと痙攣・湿疹などのアレルギー症状が現れる。ただこの胞子は、キノガッサに滅多な刺激を与えない限り噴出することはないので、通常生活の面では気をつけるまでもない。
腐葉土やそれに含まれる菌糸を主食としていたキノココ時代とは異なり、草木などを主食とするようになる。
これは進化に伴って消化器官系が発達し、草や樹皮をすりつぶす臼歯が生えることで可能となったもので、キノココより行動範囲が広がり消費カロリーが多くなったことから、森の中のあらゆるものを食料と
せざるを得なかったため、と考えられている。
キノココ同様に、古くは食料としても使われていたそうだが、捕獲や調理の下準備が面倒であること、近代的な携帯獣保護価値観の浸透などの原因から、今ではさほど食卓を代表するものではなくなってきている。事実、前時代を生きた人の中には、キノココやキノガッサの味に親しんだ人が多いという。
ただ食料として使われていたのはあくまでアジアなどの東洋世界のみで、西洋では薫り(彼らの価値観からすると臭いになるのだろうか)が不快なものと解され、あまり食用にされなかった。
反面、胞子生殖の際、樹木の周りに連なって発生する様子が「フェアリーリング(妖精の輪)」と名づけられるなど、どちらかといえばファンタジー的要素で有名である。(※1)我々アジア人にとっては芳醇な香りでも、欧米人には必ずしもそうではないようだ。
なおその影響もあってか、欧米ではキノガッサ(の名前)はあまり芳しくないものの例えにされている。例示すると、英語圏ではそのシルエットからだろうか、陰茎を表す隠語(スラング)として有名である。
ex."I'll give him bastered my breloom!"(あの野郎に俺のキノガッサ=陰茎をブチ込んでやる)
参考文献
(※1)The World of Europian Pokemon Fantasy~A Consideration on The Fairy Tales~ (U.N.Owen,1984,England)
最終更新:2009年08月05日 16:06