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──1週間後──
ウイルスの書類のまだ解読してないところを平行と水素が解読していると、突然平行が家の中でヒードランを見つけた時みたいに叫んだ。
「何だこれ、どこにも書いてなかったぞ」
「突然どうしましたか?」
水素よりモルモットが先に反応する。それほど変な叫び声であったらしい。
「これ」
平行が手に持った書類をモルモットに見せる。
「いや、僕ハングル文字は読めませんから」
ツッコまれた平行は、書類を目線の斜め下に持ってきて読み始めた。訳した日本語で。
「被験者の佐藤光聖が持ってきた彼のクラスメートの資料を基に、彼らにウイルスを摂取させた場合の演算をしたところ、1人適合者が現れた」
「適合者はわかって副作用はわかんなかったってか。人間に副作用はないんじゃないのか?」
水素が言葉を挟む。
「ああ、確かにな。その可能性の裏付けかもしれん。で、その適合者は、ウイルスの効力は得ることができないが、血液と中和反応を起こし、更にそこから再び取り出すことが可能。つまり言い換えるとウイルスの保存が可能……」
「保存ね、隠すのに使えってか?」
冗談のような声で水素が呟き、右手でペン回しをしながら言葉を続ける。
「んにしても適合者がちょくえと同じクラスにか、適合者がどのくらいの割合でいるのか知らんが都合のいい偶然だな」
「都合のいい偶然? 必然のことか?」
モルモットがオペラ歌手みたいな低い声で返してきた。あまりにも意外すぎて2人は言葉を失う。つかこのモルモットの喉どうなってやがる。
「やだなー、ネタですよ」
元の高い声で固まった2人にネタバラしをしたが、返ってきた言葉は、
「黙れ厨2病」
であった。
「まぁ、保存っていっても冷蔵庫だけでも十分間に合ってるし、騒いだ割に関係なかったかもな」
と自分に言い聞かせるように呟いた平行が、日本語訳済みの書類をまとめてあるケースにその書類を投げ置き、次の書類にかかろうとした。
するとテレビからニュース速報の音が流れて、それに驚いたモルモットがテレビに視線を移す。
「北朝鮮産のウイルス兵器が日本にあることを日本政府が確認。アメリカ軍の介入を承諾」
テロップとして映されたその文字を見たモルモットが雷に打たれたように唖然とし、もう一度ニュース速報のテロップを読み返して事の重大さをはっきり理解すると、叫ぶように2人に伝える。
「おおぉい、ネタとか言ってる場合じゃねぇっ! 確認ってどゆこと!?」
最終更新:2014年04月27日 16:35