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「こいつイカれてるのか……?」

 その刹那、スライムが全身をバネにその場から跳びだす。
 たいあたり。牙も爪も持たないスライムの唯一の攻撃方法。

 一寸の迷いも無くこちらへ飛んでくるスライムに、キーファは動揺してしまっていた。
 何故こんな命を捨てるようなことが出来るのか――。

「っ!!」

 剣の腹でスライムの攻撃を防ぐ。反射での行動だった。
 たいあたりによる衝撃は全て剣に飲み込まれ、スライムは弾き飛ばされる。

 否、弾き飛ばされたのはキーファの方だった。

(~~ッ! な、なんて重い一撃だ! スライムの癖に……!)

 予想だにしなかった重い一撃に、尻餅をつかされてしまう。
 一方でスライムは衝撃の反動を利用し苦もなく地面への着地に成功していた。

 着地に成功したということは、

「や、やべっ……」

 そのまま次の攻撃へ移れるということだ。
 再度、スライムのたいあたりが繰り出される。

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最終更新:2014年08月20日 16:59