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5番は、先ほど三振に打ち取った中江だが…

「……っ」

闇路は、やはりどうも4番の一打を引きずっているようだ。

頼むぞ、マジで。ここで踏ん張ってくれ!

そう願いながら見守る初球。

「!!」

捕手のサテライトも立ち上がるほど高くすっぽ抜けるボール。これはかなり状況が厳しいぞ。

「ピッチ打たせろ!バッター勝負!!」

守備陣からも激励の声がかかるが、なかなか立ち直れない。

そしてそのままに投げた2球目が甘く入る。

カキィィン!!
と、文字通り轟音を上げた打球はセンターの頭上を襲う。

そこでワタルが懸命に追いかけて、後ろ向きで飛び込む。

「お…らあっ!!!!」


ボールは、見事にワタルのグラブに収まった。

「うおお!すげえ!さすがキャプテンワタルや!」

まず、あるふぁが歓喜し、それから野手全員が手を叩く。

「ナイスセンター!」

「よく捕ったぞイケメン!」

そして闇路も、

「あ…ありがとう!ナイスセンター!!」

これで何とか次の回に立ち直ってほしい。


さて、四回の攻撃は、そのファインプレーのワタルからである。打線の方は未だパーフェクトなので、守備の勢いに乗じて突破口を開きたい。

「おし、打つぞ!」

ワタルは気合いを入れて打席に入った。



物語はここで終わっている・・・

最終更新:2014年08月24日 18:03
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