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━━━教室にて
女「男君、大丈夫なの?生活、親戚から助けてもらってる?」
男「え?あ、ああ、大丈夫。平気だよ」
女「……でも、お昼食パン一枚しか食べてないし……」
男「平気。心配してくれてありがとう。ほんとに大丈夫だから」ニコッ
女「そう……」
男「母さんが死んでからもう2か月が経つ」
男「恐いことに、この生活に慣れてしまっていた」
男「貧しい食事にも、週6日のバイトにも、頼れる人間がいないことの苦しみも」
男「とにかくまずは、妹のことを優先した。妹には少なくとも三食しっかり食べさせてやりたかった」
男「そんな苦しい一年が、終わろうとしていた」
最終更新:2014年09月25日 20:10