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 赤毛の小僧がぐるぐる木刀を回転させ、一気にゴブリン達は倒されていった。
 加勢しようと思ったのに何も出来なかったじゃないか。くそう、帝国兵として屈辱だ。
 とりあえず威厳だけでも見せ付けておこう。

「やるじゃないか小僧。……名前は?」
「…………クロノ」

 どうやら物凄い無口な奴らしい。
 名前だけ告げると背を向けすたすた先へ行き始めてしまう。
 くそっ、俺も負けてられないぜ。次期将軍の座は渡さん!

「いくぞウェッジ!」
「あ、はい」


 何度かの戦闘を挟んで、町へと出る。どうやら俺達は山の中に出ていたらしい。
 だが出てきた町はどうも見知ったものだった。
 ここに転送される前に俺達がいた、トルース村とほぼ同じなのだ。

「あれ、戻ってきたんですかね?」
「馬鹿かお前? 後ろ見てみろ」

 リーネ広場だった場所が山になっている。
 似ているだけでここも別の世界なのだろうか。ううむ、分からん。
 とりあえず酒場やら宿屋やらで情報を集めよう。

 クロノも同じことを考えていたらしく、俺達より先に歩き始めていた。
 あんなガキに一歩先を行かれるようじゃ将軍の道はまだまだ遠い……!

最終更新:2014年11月11日 20:42