89ページ目
〝命活〟
魔王が防御を解き、ダークマターの詠唱を始めた時と似ている。
魔王の場合は防御を捨ててまで取る行動を攻撃に使っていたが――
ラヴォスは蘇生にそれを使ったのだ。
「そ、そんな…………!!」
ズタズタになっていたはずのラヴォス本体、そしてもう一つのビットが光に包まれ
まるで今までの戦いがなかったかのように元通りになっていく。
「本体まで生き返らせられるなんて……!」
「いや……違う」
ラヴォスビットが蘇生行動を取った瞬間、俺は全て理解した。
あの瞬間に流れた膨大な魔力、生命力、禍々しい気。
あれこそがラヴォスの本質に違いない。
ラヴォス本体は人型の方ではなく、ビットの方だったのだ。
まさか攻撃役に徹していた人型ではなく、
2つあったビットの内の1つが本体だったのだと誰が気付くだろうか。
これで戦いは振り出し……いや、振り出しに戻るより状況は悪い。
既にほとんどの力を使い果たしてしまっている俺達に対し、ラヴォス側は無傷。
一気に有利不利を覆されてしまったのだ。
だがまだ勝機はある。
防御を解いて蘇生行動を行ったということは、
ラヴォス本体……というかコアか?
今、ラヴォスコアの防御は無きに等しい状態となっているはずだ。
再び防御される前にコアを倒すことが出来れば、或いは――――。
最終更新:2014年11月13日 22:29