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思惑通り学会は目茶苦茶になった。
科学者達は逃げるアルジャーノンを追って慌てふためく。
「ドアを閉めるんだ!」
ドラえもんが叫ぶ。
彼はアルジャーノンが脱出経路について考えるだけの知恵を持っていることを知っていた。
「僕もアルジャーノンを探すよ」
「すまない、のび太くん」
アルジャーノンは洗面所に隠れていた。
そっと手を差し延べるとアルジャーノンは警戒しつつも私の手に上がる。
「こんなところからは一緒に逃げよう」
混乱に乗じて私は会場をあとにし、通りがかったタクシーへ乗り込んだ。
翌日、新聞には大きくこう書かれていた。
『IQ180の天才白痴、凶暴化か!?』
好きに言っておけばいい。
これで私もアルジャーノンも自由になったのだ。
「もしもし、ドラえもんかい?」
「のび太くん、一体どこにいるんだい!?」
「心配しなくていいさ。しばらくしたらそっちに戻るよ」
「でも……!」
「少しの間、一人で考えたいんだ」
最終更新:2014年01月15日 22:50