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第七話【予選】


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開会式はヒウンジムで行われた。
しかし、バトルフィールドは外にある。
それはヒウンシティの海沿いに張り出した5つの港だ。
西からそれぞれリバティピア、ユナイテッドピア、プライムピア、ロイヤルピア、スカイアローピアといい、予選期間中は船の運行も停止されている。
俺と南は最も東よりのスカイアローピアで一戦目が行われる予定だ。

 「緊張してるのか?」
控え室で、南がいつもより元気がない様子だったので声をかけてみた。

控え室とはいっても、それは観客に対してカーテンを張っただけの小室。
後ろに海と港が見えるのは良いが、それでもこれではまるで牢獄にいるような気分だ。

 「そりゃ緊張するわ、初めての大会だもん。翼があんなこと言うから尚更」
そういえばあいつさっき「負けるわけないよな皆」とか言ってたっけ。
D.D.Dは南以外は推薦で選ばれたメンバーだからそんなこと言えたのだろうけど、例外で入った南にとっては結構響いた言葉なのだろう。
俺もこの理由で彼女を一番心配している。

いよいよ南の番が迫ってきた。
彼女の前の対戦者達のバトルはもう終盤を迎えてるからだ。
 「あんま緊張しすぎると遣りにくいぞ。一回深呼吸してみ」
 「ちょっとー今考え事してるんだから話しかk」
 「良いからはい、深呼吸」
しつこく言うと南は大人しく深呼吸を始めた。
2、3回したあと、こっちを見た。
 「落ち着いたか?」
 「うん」
 「バトルする前にもしとけよ。緊張ほぐせるから」
そこへ、控え室に運営委員の人が顔を出した。
 「エントリーナンバー324,341の方、フィールドへ」
その声を聞いた途端、南はビクッと震えた。
そんな反応を見て思わず笑いそうになったが堪える。
 「ほら、行ってこい。さっきの忘れんなよ」
 「・・・うん」
南は立ち上がり、運営委員についていった。


 『それでは、次のバトルに移ります。対戦者入場。エントリーナンバー324、小次郎』
街側の台にリフトに乗って現れたのは、青い髪の老人。
リフトはヒウン地下水道にあり、対戦者は一度そこへいくことになる。
野生のポケモンがいるため控え室には出来ないそうだ。


 『エントリーナンバー341、留々華』
反対側から現れた留々華はがくがく震えていた。
緊張しすきだ・・・。

 「あれ? 留々華って・・・」
 「南留々華のこと?」
 「あ、本物だ」
しかも運が悪いことに観客席にはクラスメイトが何人かいた。
彼女の緊張感は最上限にまで達してしまった。

 『両者は最初のポケモンを出して下さい。 二匹が揃ったところで開始のカウントを始めます』
アナウンスが会場に響く。
 「行くのじゃ、マタドガス!」
小次郎が最初に出したのはマタドガス。
弱点が少ない上に割と耐久が高い厄介なポケモン。
 「お願い、ウォーグル!」
対する留々華が出したのはウォーグル。
攻撃力が高めで耐久も申し分ないポケモンだ。

 『5、4、3、2・・・』
カウントダウンの最中、留々華はしっかり深呼吸をしていた。
少し落ち着いた様子だった。
 『・・・1、バトルスタート』

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最終更新:2014年02月27日 22:12