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それは明らかに不利な戦いだった。
1人の土御門に対し、相手は2人。サイファーと古泉。
どちらも強力な能力を持っていて、土御門に勝ちの目は無いに等しい。
しかし逃げることも許されない。この2人を振り切るのは至難の技だろう。
ともかく――戦うしかないのだ。
「グレゴリオ=レプリカ!」
海原光貴のデイパックから入手した能力を発動させる。
テレポートの能力で戦うのは不利だと判断し、こちらへ取り替えていたのだ。
テレポートには複雑な演算を必要とし、多対一という状況では些細なことがミスが起こりかねない。
そうなれば問答無用で死が叩き込まれる。それは避けなければならない。
「サイファーさん、あの光は多分恐ろしい殺傷能力を持っています。十分気をつけてください」
「そんなこと……言われなくても分かってるッ!」
サイファーがパイロキネシスを発動させ、土御門の退路を塞ぐ。
そして、古泉が――――
「ふんもっふ!」
『念動砲弾』を叩き込むッ!
序列では最下位といえ紛れも無いレベル5の一撃が土御門へ襲い掛かる。
が、
「その程度じゃ、甘い」
格闘技特有の構えで衝撃波の威力を受け流す。
そして、ねこひろしのデイパックから手に入れたせいぎのそろばんを一気に前へ突き出した。
「がはっ…………!」
古泉の喉笛から真っ赤な噴水が上がる。
「ひゅっ……! ひゃ、助け、助けひょサイファァァァァァァアアア!!」
声と連動して喉から血が噴き出す。
もう後は死を待つだけだった。助かる術はない。
「サイファー! はぐぁ……ッ! ひょッ」
最後に情けない声を上げて、古泉は動かなくなった。
古泉一樹(武器:念動砲弾)死亡 残り8名
だからといって土御門に勝機が訪れたというわけではない。
彼は一矢報えることに成功しただけだ。
古泉を殺せたからといってサイファーの攻撃を止められる理由にはならない。
パイロキネシスが土御門に襲い掛かり、その全てが飲み込まれた。
土御門(武器:テレポート)死亡 残り7名
「くそっ……。古泉の野郎、死にやがって!」
最終更新:2014年03月12日 19:44