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今朝、マサラタウン付近の草むらを歩いているとなぜかピカチュウが木陰で寝ていた。
「こんな所に居るなんて、きっとレアだ!よし、ゲットしてやる!」
僕は胸を踊らせてハイパーボールをピカチュウに投げた。
しかし、どうやら他人のポケモンだったみたいで、ハイパーボールは起動せずに壊れてしまった。
(僕のハイパーボール・・・。)
壊れたハイパーボール━お小遣いを貯めてやっと買った大切なハイパーボール━を見て、僕の中の奥深くで何かがグチャって潰れた。
俺は何事もなかったかのように眠りこけているピカチュウの傍に近寄る。よく見ると小汚く醜い動物じゃないか、ポケモンなんて。
俺は寝ているピカチュウの顔を鷲づかみにし、地面に何回も叩きつけてやった。
一回目で既に気絶したのか、ピカチュウは抵抗する事もなくおとなしかった。気がつくと僕の手には赤黒く汚れた黄色く生暖かい肉片が握られていた。
僕は気持ち悪くなってオニスズメの巣にその肉片を投げ込んでやった。オニスズメ達がギャーギャー騒いでいる。きっと僕に感謝してるんだろう。
人の声が聞こえた。目を凝らすと遠くからマサラタウン出身で幼馴染のサトシが走ってくる。
「おいシゲルー、俺のピカチュウ見なかったかー?」
シルカソンナモノ。
最終更新:2021年05月25日 14:12
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