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エリートトレーナーのミズキ。
彼女の相棒は幼い頃から一緒にいたイーブイが進化したエーフィだ。
かなり育てこまれているらしく、毛並みも美しく強さも申し分ない。
だが、そんなエーフィとて無敵なわけではない。今、エーフィは窮地に陥っていた。

ぎりぎりと締め上げられる首元。食い込んだ爪先の毒がじわじわとエーフィの体内に入っていく。
エーフィは苦しそうにもがきながら必死に技を繰り出そうとするが、いかんせんそれができれば今の状況には陥っていなかっただろう。
 今日の相手はトレーナーのいう事を聞かないというニドキング。相当レベルの高いものだ。
相手が毒タイプと言う事もあり、油断したミズキはいつも通りエーフィに指示を出していた。
「エーフィ、サイコキネシス!」
いつもならこれで大抵のポケモンはしとめられる。だが、レベルの差を忘れていたミズキは次の瞬間、驚きに顔を歪ませる事になる。
 相手のニドキングはトレーナーの命令を無視し、地震を繰り出してきたのだ。
走っていたエーフィの足元の地面が音を立てて崩れ、足場が悪くなり、そのままエーフィは技を出すタイミングを失った。
ダメージさえなかったものの、いきなりの事で状況が把握できないのか、エーフィの体は止まったまま頭をきょろきょろと動かしている。
ミズキは呆気に取られたが、すぐにエーフィに指示を出そうとする。
 相手はレベルが高いだけでトレーナーとのコンビなんてない、なら勝てる筈!
「エーフィ、スピードスター!」
ミズキの声を聞いたエーフィはすぐさま攻撃態勢に移ろうとするが、それは叶わなかった。
 いつのまにか前方に立っていたニドキングに思い切り首元を掴まれたのだ。
横から、まるでラリアットの如く繰り出された攻撃にエーフィはなす術もなく捕まった。

「フィッ、ブィィ!!!」
首元に食い込んだ爪が痛いのか、エーフィは顔をしかめながら体を左右に振る。
だがニドキングの力が弱まるでもなく、エーフィの体はぶらぶらと揺れているだけ。
「エーフィ!」
ミズキがたまらず叫んだ。だがポケモン同士の戦いにトレーナーが出ていく事はタブーだ。
むしろ、運悪く攻撃を食らって死亡、なんて事もあながちないとはいえない。
トレーナーの立場として、ミズキはただエーフィの無事を祈るしかなかった。
勝てる、が死なない程度に負けよう、に変わった瞬間だった。
「いいぞニドキング!そのまま放り投げて終わりだ!」
ニドキングのトレーナーは圧倒できている事が嬉しいらしく、歓喜にその場で叫んでいる。
だが、当のニドキングには聞こえていないらしい。命令を聞くそぶりすら見せず、ただじっとエーフィを見ている。
 ふと、ミズキはニドキングの様子がおかしい事に気づいた。
息もどこか荒く、ただじっとエーフィの体を見つめている。…一瞬、ミズキは気分が悪くなった。
今のニドキングの表情を例えるなら、恍惚。ミズキははっ、と我に帰った。
「ちょっ、まさかっ!!!」
 思うより早く、ミズキが叫ぶよりも早く、ニドキングの股から生えてきたようなどす黒い棒のようなものにエーフィが悲鳴を上げた。
そして次の瞬間、エーフィの首を掴んでいたとは逆の手がエーフィの胴体を掴んだ。
「フィッ!?!」
次点、ぶちぶちと音を立ててエーフィの股が裂けた。


「いやぁあああああああああ!!!!!!!!」
ミズキは叫んだ。気づいた時には遅かった。
あのニドキングの表情、ニドキングはエーフィに欲情していたのだ、なんて事。
ニドキングのトレーナーも、ニドキングの行動に驚いたらしく慌てふためいている。
その間にも、ニドキングは自らの欲求を満たさんとエーフィを上下に動かす。
ニドキングの性器はエーフィには凶器でしかなく、上下に揺すられる度にエーフィの口からは血の泡がぶくぶくと出た。
あまりの強引さに、内臓が破れたのだ。ニドキングは片手でエーフィの体を持ちつつ、片手で首を時折ぎゅう、と締め付けた。
その度にエーフィの体が数回痙攣し、ニドキングは恍惚に頬を染める。
どこでそんな知識を覚えてきたのか解らなかったが、ミズキは目の前で犯されるエーフィを見てはいられなかった。
「そこのアンタ!早くニドキングをボールに直しなさいよ!!!!!」
「えぇ!?あ、あああ!!」
 慌ててニドキングをボールへと戻そうとするトレーナー。ミズキは早く、エーフィを開放してほしかった。
「戻れニドキング!!!」
ボールから赤い線が飛び出し、ニドキングへ向かって伸びていく。だが、ニドキングがボールに収まる事はなかった。
 性器にエーフィを突き刺したまま、ニドキングはトレーナーの前まで突っ込むと、そのままトレーナーを下敷きにしたのだ。
のしかかり、ニドキングらしい技だった。
「うぎゃぁああっあぁあ!!」
ニドキングの全体重がかかり、トレーナーは叫び声とともに潰れた。エーフィと共に。
ぷちぷちと、まるで何かを潰すような音。すぐにニドキングの腹の下は真っ赤な血で染まった。


ミズキはその場にへたり込んだ。レベルが、違いすぎる…。
トレーナーですら容赦なく殺すポケモン。見た事もない。
ミズキはあのトレーナーを見やった。既に原型は留めておらず、肉屋の肉を連想させた。
潰れて拉げて、肉の隙間から見える白い骨にミズキは吐き気を覚えた。
 起き上がったニドキングは再び、拉げたエーフィを上下に動かし始めた。
絶頂が近いのか、先ほどよりもかなり荒めに動かしている。上下に動く度、エーフィの腹はニドキングの性器の形をくっきりと出した。
しばらくその運動が続いた後、エーフィの腹は衝撃に耐え切れなくなり、下に動かした瞬間破れた。
伸びきった皮膚からのぞくどす黒い性器。血に染まったそれはてらてらと光沢を放っている。
ミズキが叫んだ。
「エーフィ!!」
「グギャァアアアアア!!」
ニドキングが叫び声を上げ、性器から白濁とした液体を噴きだす。血の混じったそれはほのかにピンク色だった。
だらん、としたエーフィの体。ニドキングはその体を引っつかんで自身の性器から抜くと、そのまま地面に投げつけた。
その勢いはすさまじく、数メートル離れたミズキの顔に血飛沫が飛んだ。
べちゃりと、まるで床に落としたジャムのようになってしまったエーフィ。
 ミズキは目の前が真っ暗になった。
最終更新:2021年05月25日 15:30
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