62.シレーヌ
1866村

出身:オランダ
年齢:41
身長:170cm
性別:女

「嗚呼 迷い込む 狂った宴」
「嗚於 ひれ伏せ 女王の威光の前に」…

訪れたるは4年と3月前
夢見た女は蝶には成れず
躍る舞台に華を添える…

歓喜の歌声 悲嘆の吟声
ある時は成り代わり ある時は共に奏でる
何者でもあり 何者でもない それが"私" 歌声 シレーヌ…

La…la…



シレーヌ(Sirène)
本名エレ・ファン・オーステルゼー(Elle van Oosterzee)。胸はA。

オランダの資産家の裕福な家庭に生まれる。婿に入った父親もフランスの高貴な家の出だった。
その父親から厳しい躾と称した虐待を受けて育った。父親の、家での肩身の狭さと実家の跡を継げなかったストレス等から来る八つ当たりだった。母親もそれを黙認していた。
その後経済不況をもろに食らい家が傾き始めるとそれはエスカレートしていき、母親からも手を上げられるようになり、耐えられなくなったエレは家を飛び出す。
しかし行く宛てなどなく、水商売で生計を立てるうちに客の男との子を身籠った。男は子の存在を知るなり連絡が取れなくなり、無事に産むことはできたが生まれたのは双子で、誰からの援助も受けられない状態で双子などとても育てられないと片方をオランダの孤児院の前に捨てた。
新しい土地で、せめてこの子だけでも育てようとフランスに渡りはしたものの、正常な愛を受け育てられなかった自分が果たしてちゃんと子を育てることができるかと思い悩んでいた最中、とある男性と出会い惹かれて恋仲になったが、コブ付きは嫌だと眉を顰められ残った子供もフランスの孤児院に捨てた。
そして愛する男性と結ばれることが叶ったが、年を経るうち互いの愛も冷めていき、そしてある日彼も事故で死んだ。

どうしようもない娘で、どうしようもない母で、どうしようもない妻だった。
どうしようもない人生だったから、自分でない他人の人生を生きてみたいと願った。

だからこの劇団に入った。

しかし教養として歌や踊りや演劇を幼少に学んだことはあったものの著名な劇団に入れるだけの演技の才はなく、唯一歌の才能だけは認められ、役者の代わりに―あるいはその裏で共唱する「歌声 シレーヌ」として劇団に入ることを許された。
役者の代わり、あるいは役者と共に歌うために特定の役は持たず、ゆえに劇団員達と共同生活を送る際には話す相手と同調して相手の口調性格に合わせて言葉を発する。ないし、歌うように喋る。

生活が落ち着いて暫くして、捨てた子供達に会えるなら会おうと二つの施設を訪れたことがある。
しかしオランダに行った際には、そこで出会った孤児らしきアルビノの少女に「彼はもういない、どこにいるかも自分は分からない」と言われ、フランスに行った際には裕福な家庭に引き取られて幸せに過ごしているはずだと告げられて無理に会うのを止めた。

旧姓はファン・ハールレム。

*

名前のはなし。
エレ→力ある、強い、卓越した神とかって意味…かな?仏語だとエルは「彼女(she)」って意味。仏人に一般的な名前だからたぶんお父さんにつけられたけど、蘭で暮らしてたから蘭語での読み「エレ」になった。
もっとメタな話をするとエルくんに合わせた。エルくんを施設に入れたとき職員の人に名前を聞かれて名乗ったら子供の名前と勘違いされたって裏話。逆転してるのはつっこまないでほしい()
ファン・オーステルゼー→「湖の東(の土地)出身の」。ファンデルメールも似たような意味だからそんなかんじ。ちなみにこれを蘭語翻訳するとバルト海って出るからためしてみて!!!!

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本来の一人称は「私」
他者の呼び方は「名前呼び捨て」
最終更新:2022年11月14日 03:15