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A Handful of Wish

作者:ムシクイ
執筆開始:2008年8月
テーマ:「好きな事やらかそうぜ!」


= 世界観/あらすじ =
 ある日突然、異変に襲われたパソコン。それは1通のメールが届く事によって一応の収拾はついたものの、どこから来たとも知れない闖入者は、その代償に受取人である山里泰祐に多くの謎を残す事となる。
 「あっちで待ってる――幸祐」
 たったこれだけ書かれた手紙は、〝届く筈のないもの〟だった……?
 翌日。奇妙な体験を夢と思い込もうとする泰祐であったが、それを許さぬ証拠、黒い〝アンカー〟を左手首に装着したまま高校の入学式と向う。そこでは、彼が絶対にあり得ないと思っていた再会が待っていた。
 中村陽菜。小学生以来の、兎にも角にも元気な少女に、半ば強引に連れ込まれた和菓子屋。そこで店番をしていた少年、静もまた小学校卒業以来会っていない幼馴染である。そうしてかつて仲が良かった「4人組」のほとんどのメンバーが顔を揃えた直後、泰祐はまたも不思議な体験をする事となる。
 白く、ただ笑うだけの妖精。
 日常世界にはみ出した、あり得ぬ事――非日常。
 そこから先はパソコンから異形の者達が飛び出したりと、泰祐の許容範囲を超える事ばかりが起きた。凶悪な獣人に、角を持った饅頭の様な生き物。獣人は泰祐や饅頭が災い――〝選ばれし者だ〟と叫び責めて、どこまでも追いかける。咄嗟に庇うようにしてツノモンを抱え逃げるしかない泰祐だったが、追いつめられたその時、ついに立ち向かう決心をした。

 ――ただ見ているだけは、犯罪なんだ……!――

 その想いを受け、ツノモンは黒き毛皮を纏ったガブモンへと進化。その後健闘するも再び追い詰められ、あわやという所をゲートキーパー・アヌビモンに救われる。
 脅威が去り、安全を確保した泰祐達。異界へ進むかそれとも戻るかの道標を示す門番に対し、泰祐は危険と知りつつ進む事を選んだ。
 その後契約の為ではなく便宜上ガブモンに「ラック」と名付け、共に旅をするようになる。
 その先で行きついたグリズモンが納めるという集落の様な小さな村で、デジタルワールドに渡る際にはぐれた筈の陽菜や静と再びの再会を果たし――その後、彼等は願い、それらを叶える為に各々奮闘する事となる。


= 登場人物 =
山里 泰祐
 影が薄いけれども主人公。
 高校入学式当日に選ばれし者がらみの事件に巻き込まれ、その後自ら望んでデジタルワールドへ渡った。
中村 陽菜
 主人公ポジを食っている感のある……ヒロイン?
 倒れた泰祐を前に、臆しながらも彼を追う事を選択した。
星野 静
 公犬高校野球部所属。マイペースな菓子マイスターでもある。
 陽菜の為に、彼女と共にデジタルワールドへと渡る。
長谷川 大地
 本編では時折不気味な影を見せているも、詳細は不明。
 ただしプレジャムキャラとして1人歩きしているらしい。
ヨシノ
 自らを「選ばれし者」だと名乗るも、詳細は不明。
 しかしプレジャムキャラとしてはなんとなく説明されているようだ。
山口 涼太
 泰祐の叔父。初登場時にロップモンを怒鳴り付け、しかしその直後に甥に鰹を盗まれた。
千葉 蹴人
 本編にはチラリと登場。泰祐と陽菜のクラスメイトその1。
 サッカー部。
浜口 懸一
 本編にはチラッと登場。泰祐と陽菜のクラスメイトその2。
 メガネ男子。

= 用語解説 =
●アンカー
 〝錨〟の名の通り、対象を繋ぎとめるモノ。それは人間とデジタルワールドという世界だったり、後述する〝契約〟を行った者達だったりする。
 見た目はほとんど腕時計と変わらず、その機械自体が持つ機能はデジタル時計や仲間探知、更に対峙したデジモンのデータ表示他、まだまだ解明されていない部分が多い。新たな機能が明らかになる可能性は十分にある。

●デジヴァイス
 形状・機能共にアンカーと大差はないとされる。
 ただしアンカーは望んだ者全てが手に入れられるのに対し、こちらは選ばれた者の元へ届くモノである。

●選ばれし者
 「A Handful of Wish」では、「選ばれし子供」ではなく「選ばれし者」だとされる。
 特にこれといって理由もないが、強いて挙げるのならば、1.選ばれる者に年齢制限はない。2.選ばれた後、その事実を抹消される事は無い(デジヴァイスを取り上げられる事はない)為。
 故にハンドでは、選ばれし者とは使命を全うした後もパートナーと交流を持ち、デジヴァイスを保有しているもの。――と、ムシクイは考えている。

●デジソウル
 デジタルワールドで広く使われるエネルギーの総称。感情の起伏を発生源とする為一時的なモノであり、一般では貯蓄は出来ないモノとされている。
 基本的にはパートナーへ供給・力として発現させる、等々となにかしらデジタルワールドのモノを媒介せねば使用できない。
 精神面に頼っている部分が多く、契約を交わさぬ第三者にはオーラの様に気配を感じる事が出来ても、目に見えたりテイマーがそれを纏う事で身体の力を強化、という事はないらしい。

●契約
 人間がデジタルワールドを旅する際、危険から己を守る為にデジモンを使役するというデジタルワールドのシステムの総称。
 これにより人間は安全を確保し、デジモンはデジソウルという〝力〟を得る事が出来る。
 しかしテイマーは複数契約を交わせるにも関わらずパートナーは1度契約すればそれきりで、更には1度デジソウル供給を受けて技を使うと、以来普段から供給されていなければ死に至るというリスクも負う事となる。
 契約してしまえば、人間などひとひねりに出来る筈のデジモンはテイマーに「力的に」逆らう事が出来なくる等、不平等に取れる部分は多い。
 また、契約する際には同意する意志を示す「身体の触れ合い」と個体識別のために「名前」が必要である。

●紋
 テイマーそれぞれの心を現すといわれている。
 紋と呼ばれるだけあり、紋様――グラフィックとしてアンカー内に発現しているに留まるものの、パートナーへ供給する際のデジソウルを仲介、より流しやすくする機能を担う。
 テイマーの成長に合わせて進化するらしい。

●ジョグレス進化
 全てのデジモンが持つ、進化の可能性の1つ。
 ただし元からデジコアの容量が少ない者は、特にそれを望む傾向にある。なぜならば、「弱いから」。弱者同士が出会った際には庇い合うように生活する事が多い事から、特にそう言った者達がジョグレス進化を行う可能性が高い様に見られる。
 だけであり、要するにデジコアの容量に関係なくジョグレスする時にはジョグレスするという結構曖昧な「A Handful of Wish」仕様設定。

●テイルモンのホーリーリング
 グラが暮らしていた集落――別名〝古代種の村〟の村長である老描テイルモンの忘れ形見。既に寿命間近だった彼女だが、村が襲われた際に自分を助けに戻ったグラを逃がす為に「世界を左右する力を持つ自分を封ずるモノ」と称して尻尾から外させ、託した。
 その後テイルモンの安否は不明である。

●ニク
 デジタルワールドで自然に生えている肉。因みに骨付き。
 採ってそのままでも頂けるが、炙ると良い感じに食欲をそそる香りを出せる。

●ココナッチャ
 コアなハンドファンならば誰でも知っている――筈の、デジタルワールド原産の木の実。ココナツの様な外見だが、中にはココナツミルクではなく、飲み物が入っている。
 全長は膝に届くか否かという小さなものから、2mにギリギリ達するかといった大きなものまで、結構まちまちに群生する。背の低いもの程中身が冷たく、逆だと温かいとか。
 高温多湿を好み、環境に見合えば中身も美味に、そうでなければ出涸らしもよい所といった風になるらしい。
 その中身も温度に限らず4種あり、青ければ緑茶のようなもの。茶褐色で熟しているように見えるのは、紅茶らしきもの。それを過ぎて黒くなっていたら珈琲っぽいものに、色がついていなければ、水が入っている。
 もぎ取ってそのままならば腐敗するという事がないらしく、更に中身の温度が変わる事もないというトンデモ植物。殻なので持ち運びにも便利なので、見つけ次第ストックしておけば水分確保に役立つ。
 ――などと、ムシクイは妄想しているらしい。


= 今後の展望 =
 〝A Handful of Wish〟―― 一握りの願い。
 副題をつけるのならば、「願い、叶える旅人達」。
 そこにムシクイが込めた想いがあるとするならば、「人間とは、どんなにちっぽけでもありがちでも、人に笑われてしまいそうであっても、一握りの譲れない願いがあればそれを叶えるようと努力出来る筈。進化出来る筈」――とかそんな感じ。登場人物達はそれぞれ自分の願いを叶える為に、どこまでも我儘で良い。強欲で良い。傲慢も良いんだ。ただし、まっすぐであれ。そんな物語になれば良いな、とは考えています。
 しかし願いが見つけられていない者達であれば――それを探す旅、というのもまた一興。特にムシクイにとっては、探す側として物語に参加しているつもりだとか。
 作者個人のどーでも良い目標があるとするならば、「早くプロットを完成させようぜ」――頑張りまっす。

最終更新:2010年03月10日 20:52