霊験あらたかだか、どうだか。
山は高く私の荷物は重い。だがそれくらいは鍛えたこの体に苦ではない。
荷物であるなら運ぶことに否やはない、むしろ喜んでこの山を越えるくらいだ。
だが、問題なのは、この男だ。
「つーか、この山、ありえなくないすか?」
うるさい、と私はやつに背を向けたまま答える。
「これはな、保守山と言って、だれかがおさい銭のように投下し、本来の書き手が来るまで、
立ちはだかる堅い山…」
その時点でもうやつは下半身を脱いで、俺の堅い山とか言っているのだから救いようがない。
「私一人で登るぞ」
しばらくM字開脚のままふてくされていたやつはやっと起きあがって、
「僕、エクスタシー感じると鳥になるんだけどな」
あなたも乗せられる、と首をかしげてほほ笑む。
「馬鹿言うな」
言って私は、次の手掛かりに手を伸ばしつかんだそこで、石でできたそれはもろくも崩れ、
半身が空に遊び―――
「落ちる―!!」
騒いだ口を、力強い彼の腕が引き寄せてふさぐ。
その後すぐ生ぬるい感触が襲って来、舌をすくい上げられる。
彼は、鳥のようだった。
「どうする?」
陸に戻りくぐもった声で聞かれ、
どうするって?と一応聞いてみた。
彼はにこっと笑い「お好きなように」と言った。
もう…
私はゆっくりと彼のツンと立ったものを口にくわえながら少し彼をにらんだ、
あったかいそれはどこにも角がないのに貫く意志に満ち溢れてる。
ぞくっとする、これが私の中を貫くとしたら。
…
向こうになんか着きたくなくなっちゃうでしょ、
こういうの、嫌いなのよ、とふてくされて言った。
おしまい。
「保守岳」でした。
最終更新:2009年07月07日 03:37