ナレーション | 昔、一人の戦士がおりました。 戦士は親友を守る為に、その親友の命を奪ってしまいました。 昔、一本の剣がありました。 平和の為に戦い続けたしび剣は、 平和を守る為には自分を殺すしかないと気づき、主人の命を奪ってしまいました。 そうするしかなかった戦士と剣、 本当にそうすべきだったのか、 今だにわからぬまま彷徨っているのです。 |
あひる | どこにいるの? みゅうと…。 もう探すとこない…。 |
ふぁきあ | ん…? |
ふぁきあ | またあいつか。 |
ふぁきあ | ふんっ、しつこいヤツだ。 |
みゅうと | ふぁきあ…。 |
ふぁきあ | 気づいたのか。 |
みゅうと | チュチュはどこ? |
ふぁきあ | 安心しろ、チュチュはもういない。 なにがあった? |
みゅうと | チュチュが助けてくれて…、 |
ふぁきあ | ん? |
みゅうと | 僕に心を戻してくれようとした |
ふぁきあ | みゅうと…、お前…。 |
みゅうと | そしたら、クレールが…。 |
ふぁきあ | クレール? |
みゅうと | そう、黒い鳥の姿をしたクレールが心を、奪って…。 ねぇ、ふぁきあ、僕は…。 |
みゅうと | 僕は心を取り戻さないといけないんじゃないの? |
ふぁきあ | わすれろ。 |
みゅうと | でも…。 |
ふぁきあ | いいか、お前をここに連れ戻したのは、人目があった方が安全だと思ったからだ。 安心して眠ればいい。 |
みゅうと | ん…。 |
るぅ | うん…。 |
るぅ | あ…。 はっ…。 |
るぅ | なに…、これ…。 |
心の欠片 | どうしてなの? |
るぅ | だれ? |
心の欠片 | どうして僕を連れてきたの? |
るぅ | あなた、みゅうとの…? 何故? 連れてきたって、どういう事? |
心の欠片 | 君はいろいろ知りたいんだね。判るよ、その気持ち。 だって僕は知りたい気持ちだから。 |
るぅ | 知りたい気持ち? |
心の欠片 | 覚えていないの? 僕をここに連れてきた事。 |
るぅ | 私が…? 嘘よ。 |
心の欠片 | なぜ君は黒い羽根をまとっているの? |
るぅ | あっ、いやっ! |
心の欠片 | 君には特別な心が宿っているの? ねえ教えて。どっちの君が本当の君? |
るぅ | やめて! |
心の欠片 | 本当は君、誰なの? |
るぅ | やめて! |
るぅ | ふぅ、はぁ…。 ああ、ん。 |
ぴけ | 見たわ! |
あひる | え? |
りりえ | 見ましたとも。 |
あひる | ああ、うう。 ああっ。 |
ぴけ | 窓辺で愛の告白なんて、あひるったら大胆! |
あひる | え? |
りりえ | 逆ロミオとジュリエットって感じだったわ! 片思いという所が激しく違うけど。 |
あひる | そういうんじゃないの。みゅうとがいなくなっちゃって。 |
ぴけ | そう! そうだったわね! もうずっと休んでいるんだもんね。 |
りりえ | それで思いあまって告白を決意したのね。 |
あひる | そうじゃないの…。 |
ぴけ | この際攻めて攻めて攻めまくるのよ。 |
あひる | あぁぁ、いやぁぁぁ。 |
りりえ | みゅうと様にはるぅちゃんがいるから望みはないけどね。 |
あひる | だから、そうじゃなくってー。 |
ぴけ | あたって砕けろ! |
りりえ | 砕けて散れぇ! |
あひる | あたしはただー。 |
ぴけ | 今日あたり学校に来るかもよ。 |
あひる | え? そうかな? |
りりえ | 期待しているのね? かわいいわ。 |
あひる | くるかなぁ。みゅうと。 |
りりえ | もし来たら、しっかり、はっきり言うのよ。 |
あひる | え? なにを? |
ぴけ・りりえ | そんなの決まっているでしょ。愛してますって。 |
あひる | えぇ!? そんな事言えない! だって…(だって、そんな事言ったらあたし消えちゃう。 |
りりえ | いくじなしぃ! |
あひる | ぎゃあぁぁぁ! |
りりえ | あら、どこへ行くの? |
ぴけ | あんたのせいでしょ。 |
りりえ | うそ! |
ぴけ・りりえ | ああ! はぁぁぁぁ。 |
みゅうと | あひる? |
あひる | んん? |
みゅうと | 何しているの? |
あひる | はぁぁ! みゅうと…。 無事だったんだ。 はぁ、よかったー! |
ぴけ・りりえ | はぁぁぁぁぁ! |
あひる | あああっ、うわあぁぁぁっ! ごめんなさいっ、ごめんなさいっ 街中探してもいなかったからどうしちゃったのかと思って。 でも無事だったから安心しちゃって。 はあぁぁぁぁ。はぁ。 でも、本当無事で良かった。 |
みゅうと | 僕を探してたの? |
あひる | うん…、あっ! そか、チュチュがあたしって知らないから。 |
みゅうと | チュチュ? |
あひる | へっ? あっ。 |
みゅうと | チュチュの事知っているの? |
あひる | えと、あ、いや…。 |
ふぁきあ | 何してる? |
あひる | え? ふぁきあ…。 |
ふぁきあ | みゅうと、お前は先に行ってろ。すぐにいく。 |
みゅうと | うん。 |
あひる | はぁ、あ…。 |
ふぁきあ | お前。 |
あひる | はぁ、はい。 |
ふぁきあ | ん、全く目障りなヤツだ。 いいか、二度とみゅうとに近付くな。 今度近付いたら、ただじゃおかないからな。 |
あひる | はぁ、ああ…。 はぁ。 |
ぴけ | え? 結局どうなったの? 失敗したの? |
りりえ | ちょっと地味なふられかただったわね。これはリベンジしてもらわないと。 |
るぅ | ゆうべ、チュチュがみゅうとに心を戻すのを見た。 みゅうともそれを望んでいて、それで、それを見て、そのあと…。 一体何が…? 私は、誰? |
あぁ、午前の授業さぼっちゃった。 怖かった、あの時のふぁきあの目。 みゅうとはあんな人の側にいちゃいけない。でも、どうすればいいの? |
あひる | エデルさんこんにちは。 |
エデル | こんにちは |
あひる | あのね、エデルさん、あたしみゅうとをふぁきあから助けたいの。 でもね、ふぁきあが近付くなって。ていうか、でもでも…。 |
あひる | ぁぁ…。 |
エデル | この宝石の名前は「勇気」二つで一つの宝石。 |
あひる | 二つで一つ? だれかと力を合わせればって事? でも誰と? るうちゃんは危ない目に遭わせるわけには…。はっ。 |
みゅうと | (僕に心を取り戻して、チュチュ。) |
あひる | もしも、もしもみゅうとに私がチュチュだって事を打ち明けたら、そしたら二人で立ち向かえるかもしれない。ふぁきあに。 |
エデル | ふぁきあ? 彼はあひるにとって何? |
あひる | え? 何ってあたしにとっては別に。でもみゅうとにとっては危険な人。 あ、ああ。あれ? エデルさん? |
アヒル | ぐぐぅ、ぐわわ。 |
アヒル | (よしっ!) |
アヒル | これだ! 間違いない、みゅうとの臭い。 うー、くわっくわっくわっ あい。 はっ、きたっ! だっ誰かきた! イグアナー!? 危なかった…。 あ…。くわっっっ。 えぇ! な、なに、なにぃ! |
ふぁきあ | ほら。 バカだなぁお前。あんなトコに食いもんなんかあるわけねーだろ。 ふっ、わかってりゃ迷い込んだりしねーか。 |
アヒル | く、くっくっ。くわっくわっくわっ。 |
ふぁきあ | はっはっは。 よく食うなおまえ。 さっさと帰れ、もう来るなよ。 |
アヒル | 何かいつものふぁきあじゃなかったみたい。 あっ! |
(ふぁきあ) | (今度近付いたらただじゃおかないからな。) |
アヒル | ううん! 絶対悪い奴に決まってる。 パンが美味しかったからって騙されないんだから。今はきっとあたしが鳥の家鴨だったから。 |
アヒル | 家鴨、全部みゅうとに打ち明けるなら、あたしが鳥の家鴨だって事も言わなきゃね。 くわっ。! |
ふぁきあ | 何だそれ。 |
みゅうと | あひるが僕に大事な話があるって。 |
(あひる) | 「夕方5時に学校の裏庭で待ってます。 あひる」 |
ふぁきあ | 人の話をきいてないのか、こいつは。 ふん、捨てていい。 行く必要はない。 |
みゅうと | いやだよ。 |
ふぁきあ | あ……。 何? |
みゅうと | 僕。 行くよ。 ふぁきあ。 |
ふぁきあ | 冗談だろ。 |
みゅうと | 本気だよ。 |
ふぁきあ | 会ってどうする? |
みゅうと | チュチュのことを、知っているかもしれないんだ。 |
ふぁきあ | あいつが? |
みゅうと | うん。 |
ふぁきあ | 馬鹿。 そんなわけないだろ! |
みゅうと | でも……。 |
ふぁきあ | チュチュなんかにかかわるな! あれはお前に不幸を運んでくる存在だ。 だまされるな。 |
みゅうと | あ……。 |
ふぁきあ | それに今はクレールって奴までお前を狙ってるんだ。 |
みゅうと | かまわない。 |
ふぁきあ | 俺がだめと言ったらだめだ。 わかったな! |
みゅうと | いやだ。 |
ふぁきあ | いい加減にしろ! |
生徒 | はあっ! |
ふぁきあ | あ……。 悪かった。 |
みゅうと | 僕は行く。 |
ふぁきあ | もう言葉ではみゅうとを止められないのか。 |
るぅ | はぁ……。 はぁ……。 |
ドロッセルマイヤー | ほほう。 それはかつて王子の心臓を砕いた王子自身の剣。 それをどうするつもりかな? ふっふっふっふっふ。 |
ふぁきあ | (王子の心臓を砕き、邪悪な大烏を滅ぼせしこの剣に、再び力を与えたまえ) |
るぅ | みゅうと…。 |
あひる | はあぁぁ~。 はあ。 は、あっ! あ、あいう、あいう。 |
みゅうと | え? |
あひる | お。 |
るぅ | あひる? |
あひる | えっと、あ、あたしね、あの、じつはね、じつは。 チュ、チュ、チュ、チュ……! |
みゅうと | チュチュ。 |
あひる | えっ、あ、うそ、みゅうと、気がついて……。 |
みゅうと | チュチュのこと、知ってるんでしょ? あひる。 |
あひる | は? ああ、びっくりした。 |
みゅうと | ふぁきあはここに来ちゃだめだって言ってたけど。 |
あひる | え、ふぁきあに話したの? |
みゅうと | うん。 |
あひる | あ、そか……。 みゅうとに話すことは、全部ふぁきあに筒抜けなんだ。 |
みゅうと | あひる? |
あひる | はい。 |
みゅうと | 僕……。 チュチュに会いたいんだ。 |
あひる | へ? |
みゅうと | チュチュのことを考えると、会いたいという思いでいっぱいになる。 |
あひる | みゅうと。 |
みゅうと | いつも、チュチュと一緒にいたい。 |
あひる | なにっ!? あーっ! |
プリンセスクレール | 王子、あなたは私のもの。 |
あひる | クレール……。 |
ドロッセルマイヤー | そうそうその調子。 宝物は取り合ってこそ価値が出るというもの。 さあ王子様は誰のものになるんだい? プリンセスチュチュ。 |
プリンセスクレール | あなたの髪、頬、そして心も。 すべて私のもの。 |
プリンセスチュチュ | やめて、クレール! |
プリンセスクレール | プリンセスチュチュ。 |
プリンセスチュチュ | 奪っていった心を返して! 王子を苦しめるのはやめて。 |
みゅうと | チュチュ。 |
プリンセスクレール | 笑わせないで。 ほら、王子、あれがあなたを苦しめるもの、プリンセスチュチュよ。 |
みゅうと | えっ。 |
プリンセスチュチュ | 違う、違うの! |
プリンセスクレール | かわいそうな王子。 あなたにとって必要なのは、この私。 私ならずっと一緒にいてあげる。 |
プリンセスチュチュ | クレール。 |
プリンセスクレール | 人形のようなあなたを愛してあげるわ。 チュチュのことは忘れさせてあげる。 心など、カラスにくれてやりましょう。 |
プリンセスチュチュ | だめっ! 誰!? |
プリンセスクレール | その剣は、王子の……! |
ふぁきあ | お前がクレールか! |
プリンセスクレール | 気安く呼ぶな! 汚らわしいっ! |
ふぁきあ | 大鴉の化身か!? |
プリンセスクレール | わたしは……、だれ? |
プリンセスチュチュ | かけらが! |
ふぁきあ | 無駄だ。 プリンセスチュチュ。 |
プリンセスチュチュ | あなたは……、ふぁきあ! |
ふぁきあ | 待たせたな、みゅうと。 もう大丈夫だ。 苦しまなくていいんだ。 |
プリンセスチュチュ | 何をするの? |
ふぁきあ | すわれ。 俺がもう一度お前の心臓を砕いてやるからな。 |
プリンセスチュチュ | えっ!? |
ふぁきあ | だからもう無駄だ、プリンセスチュチュ。 |
プリンセスチュチュ | みゅうと! あなたがみゅうとの心臓を砕いたの? どうしてそんなひどいこと……! |
ふぁきあ | お前さえいればこんなことにはならなかった! |
プリンセスチュチュ | 私は……。 |
みゅうと | チュチュ。 やめろ! ふぁきあ! |
プリンセスチュチュ | 王子! |
みゅうと | 僕のせいなの? 僕が心臓をこの剣でつけば、ふぁきあは満足するの? |
ふぁきあ | そうだ! それでもとのお前に戻れる。 |
みゅうと | わかった。 |
プリンセスチュチュ | え! だめ! やめて、そんなこと! みゅうと! 心がない方がいいの? |
ふぁきあ | 聞くな! 早く心臓を貫け! |
プリンセスチュチュ | みゅうと! お願い! |
ふぁきあ | さあ、やれ! |
プリンセスチュチュ | だめ! |
ふぁきあ | やれ! |
プリンセスチュチュ | だめーっ! この間、ちょっとだけ笑ったでしょ? あの時、これが本当のみゅうとなんだなって思った。 心がいっぱいのみゅうとはもっともっといろんな顔をするんだと思う! それが本当のみゅうとなんだから! ……ごめんなさい。 私は苦しみから助けてあげることはできないの。 私には、心を取り戻すことしかできないから。 |
プリンセスチュチュ | みゅうと。 |
ふぁきあ | そうか……。 それがお前の選んだ答えか。 |
みゅうと | チュチュ、心を戻して。 あっ、ああっ! プリンセスチュチュ。 知りたい。 |
プリンセスチュチュ | あっ! |
みゅうと | 君が僕をどう思っているのか、知りたい。 |
プリンセスチュチュ | 私、私は……。 |
みゅうと | 待って、チュチュ! どうしてなの? チュチュ。 |
あひる | あたしはアヒル。 本当はただの鳥。 でも王子様の瞳に写っているのは、きれいなドレスをまとったプリンセスチュチュ! あたしじゃない……。 |
ドロッセルマイヤー | 剣が突き刺したのは、王子の心臓? それとも誰かさんの心? |
るぅ | あたしはるぅ。 それ以外の誰でもない。 ずっと、これまでだって。 |
みゅうと | るぅ、本当は、僕は……。 |
るぅ | またプリンセスチュチュがみゅうとを変える。 |
プリンセスチュチュ | クレール、何をそんなに苦しんでいるの? |
ふぁきあ | 消え去れ! 醜い鴉め! |
プリンセスクレール | そうよ、私は鴉。 そして、私こそが本当のプリマドンナ、プリンセスクレール! |
ドロッセルマイヤー | お話の好きな子供はよっといで……。 |