白井朗氏、角田富夫氏へのテロ襲撃を弾劾する緊急声明のご賛同のお願い

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白井朗氏、角田富夫氏へのテロ襲撃を弾劾する緊急声明のご賛同のお願い
赤色土竜新聞第4号 2003.1.21

白井朗氏、角田富夫氏へのテロ襲撃を弾劾する緊急声明のご賛同のお願い

一、事実経過

 〇二年一二月一八日、埼玉県の白井朗氏宅に数人の男女が押し入り、白井氏を監禁、暴行するという事件が発生しました。白井氏は全身打撲、両腕脱臼、肋骨骨折、右足の骨損傷の重傷を負わされたため、執筆活動に重大な支障を来すこととなりました。また、同年一二月二五日には東京中野区の路上において角田富夫氏が二人組に突然襲われ、顔面を鈍器で殴打され、右目上裂傷、肋骨骨折の負傷をしました。
 両事件については現在のところまだ犯人は特定されていません。また、どこからも「犯行声明」は出されていません。しかし両氏とも、元革共同中核派に所属していたこと、また、白井氏は執筆活動によって現在も中核派を批判し続けており、一方角田氏は、公安調査庁スパイ宮崎学と中核派との関係に関し中核派を批判してきたことから、このふたつのテロ襲撃事件は関連している可能性が否定しきれません。

二、言論に対する暴力、民主主義の破壊を許しません

 私たちは、このような事件を引き起こした犯人たちに対し、強く抗議します。もちろん私たちは、白井氏・角田氏の思想・行動に必ずしも同調するものではありません。しかし、たとえどのような組織・集団に所属する人物に対しても、テロを行使する権利は誰にもありません。ましてや、現在は一市民として執筆・言論活動を行い、あるいは破防法や住基ネットなどに反対して活動する人々に対して、その言論や活動を圧殺するテロ行為は、許しがたい言論に対する暴力であり、市民運動とその発展を支える民主主義への重大な反対行為と考えます。
 たとえどのような思想・立場に立とうとも、このような卑劣な行動を計画し、実行するような組織・集団は、いかなる市民運動にも大衆的共同行動にも関わる資格はありません。このような組織・集団を私たちは到底許容できません。

三、テロ襲撃は誰を利するのでしょうか

 このテロ襲撃が誰を利するのかは、事件の直後に明らかとなっています。例をあげれば、警察は被害者・白井氏宅で当日二二時頃に不当な捜索を強行し、同年一二月二七日には元反戦自衛官でもあった小西氏の主宰する社会批評社へも不当な捜索が画策されました。これは小西氏の断固たる抗議により中止されたものの、同日、他の反戦自衛官たちの自宅にも次々と不当な捜索が強行されました。
 今回のテロ襲撃は、これらの反戦自衛官たちにはまったく関係ありません。にもかかわらず、白井・角田両氏へのテロ襲撃を口実として、警察権力はこれらの反戦自衛官たちにまで不当な介入を行い、情報収集を強行していったのです。このようなテロ襲撃は、反戦運動をはじめとする市民運動の破壊を目論む公安権力、ひいては侵略と戦争を行う勢力を利するものです。私たちは、このような権力の不当介入に強く抗議します。
 以上の趣旨から、私たちは全国のすべての心ある人々に、この「緊急声明」へ御賛同くださることを呼びかけます。

2003年2月15日

○呼びかけ人・賛同人(順不同・敬称略)
尾形憲(法政大学名誉教授)、樋口篤三(日本労働ペンクラブ会員)、生田あい(『検証 内ゲバ』PART2著者)、吉留昭弘(『検証内ゲバ』PART2著者)、いいだもも(『検証 内ゲバ』PART2著者)、蔵田計成(『検証 内ゲバ』PART2著者)、西川享(『検証 内ゲバ』PART2著者)、渡辺一衛(思想の科学研究会会員)、すが秀実(文芸評論家)、津田道夫(評論家・「障害者の教育権を実現する会」事務局員)、来栖宗孝(著述業)、米沢泉美(トランスジェンダー)、片岡顕二(反戦自衛官)、藤尾靖之(反戦自衛官)、佐藤備三(反戦自衛官)、小西誠(社会批評社代表)、きさらぎやよい(編集者)、小林義也(ライター)、富永さとる(西東京市民)、松田健二(社会評論社)、早見慶子(イリオス代表)、noiz(AnarkiismoInformoCentro)、津村洋(『国際主義』編集会議IEG)、伊藤一(『国際主義』編集会議IEG)、山田宏(『国際主義』編集会議IEG)、中井一(大学院生)、北山峻(コム・ネット)、志摩玲介(社会主義研究者)、出口綾子(地球市民アカデミア二期生)、根田悟郎(法政大学生)、まっぺん(ネット掲示板「四トロ二次会」主宰)、井上はるお(『サイバーアクション著者』)、角田裕育(『キツネ目のスパイ宮崎学』著者)、黒目(共産趣味者)、鶴見俊輔(哲学者)、伊藤成彦(中央大学名誉教授)、野添憲治(作家)、武藤功(文芸評論家)、浅田光輝(立正大学名誉教授)、塩川喜信(大学教員)、井之川巨(詩人)、大野明男(名護サボーター事務局長)、針生一郎(和光大学名誉教授)、岩永達郎(「憲法・みどり・農の連帯」共同代表)、岩淵達治、五十嵐良雄(現代教育研究所所長)、池田清彦(山梨大学教授)、倉持庄次郎、松下清雄、中野徹三(社会主義研究者)、興石正(商人)、宮田勝喜、松浦英俊(僧侶)、槌田劭(京都精華大学教員)、野口正路(詩人)、大橋孚(慶応大学名誉教授)、乱鬼龍(川柳人)、柳田真(都労連交流会・たんぽぽ舎)、中正敏(詩人)、永田育夫(文学研究者)、山田洋一(人民新聞)、堀込純一(社会主義研究者)、守田典彦(マルクスの思想と理論研究者)、久野成章(三里塚一坪共有者、中核派によるテロ襲撃被害者)、鈴木康丈(大学院生)、鹿島拾市(ロフトプラスワン襲撃を許さない共同声明・呼びかけ人)、国富建治(新時代社)、田村ゆかり(東京都民)、島田健作(ラディカル・ヒューマニズム研究者)、高田鉄夫(テクニカルライター、検証内ゲバPartⅡ執筆者)、園江光太郎(ライター)、佐藤悟志(政治結社「青狼会」総統)、小池和彦(LENK)、野村修身(工学博士)、れんだいこ(左派運動研究家、サイト「左往来人生学院」主宰)、山本夜羽(マンガ家)、木畑壽信(日本社会学会会員)、木谷公士郎(司法書士)、TAMO2(エンジニア)、渡邉修孝(元自衛官・「パレスチナに献花を」メンバー)、重松朋宏(東京都国立市議会議員)、野木裕子(フリージャーナリスト)、矢部史郎(黒ヘル)、鬼薔薇(家業手伝い)、山根大次郎(失業者)、細木悟 ●他1名

以上の「共同声明」にご賛同してくださる方は、下記のようにお願いします(第二次集約を三月三一日までに行いたいと思います)。

○ご氏名(団体の場合は団体名)
○肩書
★ご意見(コメントをお願いします)

●連絡先 東京都中野区大和町1-12-10 ㈱社会批評社気付
     電話 03-3310-9681 ファクス 03-3310-6561
     email shakai@mail3.alpha-net.ne.jp

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レッドモール党(第四インターナショナル・ファンクラブ)へ結集せよ
でも結集してもなんにもないけど

元中核派幹部・白井朗氏と角田富夫氏へのテロ襲撃を糾弾する
かけはし重要記事
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                          かけはし2003.1.20号より
元中核派幹部・白井朗氏と角田富夫氏へのテロ襲撃を糾弾する


(1)昨年十二月十八日、中核派(革命的共産主義者同盟全国委員会)の元政治局員で、一九五九年の革共同全国委員会創設以来の指導部だった白井朗氏の自宅(埼玉県春日部市)に、数名の者が押し入って白井氏を襲撃し、白井氏に全身打撲、両腕脱臼、肋骨骨折、右足骨損傷などの重傷を負わせた。
 それから一週間後の十二月二十五日には、同じく中核派の元幹部で、中核派を離脱して盗聴法や住基ネットに反対する市民運動を担っていた角田富夫氏が、自宅近くの東京都中野区の路上で襲撃され、右目上裂傷、肋骨骨折などの重傷を負うという事件が発生した。 白井朗氏は、この間、自らが指導してきた中核派のスターリン主義そのものの実態を批判する執筆活動を続けていた。中核派は二〇〇一年に開催したと称する「第六回全国大会」特別決議で白井氏を「革共同から逃亡した反革命」と規定し、その「断固たる粉砕」を呼号していた。実際、白井氏は二〇〇一年一月に何者かによって自宅に放火されるというテロ襲撃を受けている。
 角田富夫氏は、公安調査庁のスパイとして活動してきた宮崎学を中核派が利用し、自らの組織情報を握られてきた問題を、中核派が隠蔽し、あいまいなままにしてきたことについて明らかにする言論活動を行ってきた。中核派は角田氏についても、小西誠氏らとともに「政治警察・公調およびスパイ三島(弁護士の三島浩司)と同じ立場に移行」し、「革命党に敵対する反革命の共同戦線をつくる役割を果たしている」(「前進」02年3月4日号、「反軍闘争に敵対し反階級的転向分子に転落した小西誠」)と主張していた。

(2)この許すことのできない卑劣きわまる犯罪が何者によってなされたのかについては、いまだ推測の域を出ない。「犯行声明」も出されてはいない。しかしわれわれは、この白井氏、角田氏へのテロ襲撃が同一の政治的目的を持った一連の行為であると断定せざるをえない。
 国家権力・警察当局は、被害者である白井、角田両氏の自宅を不当に家宅捜索し、住所録、書籍、フロッピーなどを押収していった。また小西誠氏の声明によれば、この襲撃事件とはなんの関係もない小西誠氏が経営する(株)社会批評社や、小西氏とともに活動している反軍兵士の自宅にも家宅捜索に押しかけ、社会批評社への捜索は小西氏の抗議によって断念したものの、反軍兵士の自宅については捜索を強行して書籍を押収した、という。
 この点から見ても、今回のテロ襲撃が、労働者・市民運動に対する警察権力の介入と弾圧の口実を与える反動的な犯罪行為であることは明白である。
 十二月三十日、盗聴法に反対する市民連絡会は、同連絡会のメンバーである角田氏襲撃についての声明を出した。同声明は「今回の凶行は、誠に許し難い卑劣な行為であるとともに、私たち平和を目指すすべての市民に対する挑戦だと考えます」と述べるとともに、「今回の凶行を行った人々とは運動をともにすることをできません」とする断固たる立場を表明している。われわれは、盗聴法に反対する市民連絡会の声明を支持する。

(3)われわれは、日本新左翼運動における「内ゲバ」の犯罪性を当初から指摘し、内ゲバを大衆運動の場から一掃することを一貫して主張してきた。とりわけ革マル派、中核派、解放派などによる殺人を自己目的化するまでに至った内ゲバのエスカレートが、どれだけ大衆運動の発展に打撃を与え、警察権力に弾圧の口実を与えるものであるかを厳しく批判し、内ゲバ党派を共同行動の対象とは見なさない立場を堅持してきた。
 われわれは、一九八四年、中核派の内ゲバ襲撃によって八人の同志が片足切断をふくむ重傷を負った時にも、大衆運動によって彼ら内ゲバ主義者を包囲し、糾弾する闘いを展開してきた。
 われわれは、中核派から離脱した白井、角田両氏が、かつて中核派の指導的幹部として内ゲバ襲撃のエスカレートに責任を負っていたことに対し、明確な態度表明や自己批判を行っていないことを批判する。白井氏や小西氏による中核派のスターリン主義や内ゲバ主義に対する批判は、重要で積極的な転換ではあるが、対革マル「内ゲバ戦争」との関係で、その思想的根拠に対する批判はいまだ限界を持ったものである。しかしそのことによって、今回の白井、角田両氏に対するテロ襲撃を労働者・市民運動、ならびに革命をめざす闘いに対する敵対以外のなにものでもないとして厳しく批判するわれわれの立場は、なんら変わるものではない。
 中核派は、自らが「反革命」として「粉砕」の対象に挙げていた白井、角田両氏へのテロ襲撃に自ら関与しているのかいないのか、はっきりとした形で表明すべきである。そしてもし関与していないと主張するのであれば、この暴挙に対してどのような態度をとるのか、機関紙上ではっきりと表明すべきである。
 われわれは白井、角田両氏へのテロ襲撃を断固として糾弾するとともに、この犯罪を実行した組織を大衆運動、共同行動の場から排除するために闘う。スターリン主義そのものに他ならない内ゲバ主義の一切の表現と闘い、それを一掃することに労働者・市民の未来がかかっているのである。
 同時にわれわれは、今回の事件をも契機とした警察権力による大衆闘争への弾圧・介入の拡大に対して、あらためて警戒を強めることをすべての人びとに呼びかけるものである。(二〇〇三年一月)



資料

角田富夫さん襲撃事件に関する声明

                        盗聴法に反対する市民連絡会

 私たちは盗聴法(犯罪捜査のための通信傍受法)に反対する市民のネットワークです。
 十二月二十五日、私たちのメンバーである角田富夫さんが、自宅近くの路上で何者かに襲撃され、重傷を負いました。私たちはこのような暴力を絶対に許せません。
 今回の凶行は、犯人グループが本人であることを確認してから襲ってきたこと、所持品を盗られるなどしていないことなどから、単なる物盗りや通り魔の犯行ではありません。日頃の角田さんの活動に対して、意見を異にする者による政治的目的の凶行であることは明らかです。
 私たちは、盗聴法という人権に関わる問題に取り組むグループですが、同時に平和を目指しすべての暴力に反対します。今回の凶行は、誠に許し難い卑劣な行為であるとともに、私たち平和を目指すすべての市民に対する挑戦だと考えます。このような凶行を許さないために、以下のような見解を表明します。
 1.暴力は、たとえどんな理由があろうと許されるものではありません。
 2.ことに、意見の相違を暴力で解決することは、あってはならないことです。私たちはそのような行為、考え方を容認することはできません。
 3.そして同時に、暴力によっては問題は何も解決しないこと、憎しみだけが残ることを、犯人グループに訴えたいと思います。
 4.様々な課題が山積する日本の市民運動の現状において、いまは立場の違いを乗り越え、ともに手を携えて取り組んでいく必要があります。今回の凶行は、そのような連携に水を差し、その努力を侮辱するもので、運動に対する妨害以外の何ものでもありません。
 私たちは上記のような立場から、今回の凶行を行った人々とは運動をともにすることはできません。今後も同様の凶行は断じて許されないということを、ここに表明いたします。

二〇〇二年十二月三十日

連絡先/日本消費者連盟 電話03-3711-7766、JCA-NET 電話070-5553-5495(小倉)、日本カトリック正義と平和協議会 電話03-5632-4444


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最終更新:2005年12月05日 15:00
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