<友好団体の声明など>
教育って誰のため?!教育基本法改悪反対!
多彩な意見広告にご協力を
子ども一人ひとりのための教育ではなく、お国に都合のよい「人材」をつくるための教育に変えようとする教育基本法改悪。こんなの絶対許せない!!私たちは、新聞、雑誌、ラジオでの広告、駅ポスター、電車内での広告など、多彩な意見広告を考えています。
◎私たちが呼びかけます
梅原 猛(哲学者)
大田 堯(教育学者)子どもが、身と心とで紡ぎ出すアートとしての教育を。手厚い条件整備こそ政府の責務です。愛する心などへの立ち入りはご遠慮を。
小山内美江子(シナリオライター)二度と過ちをくり返さず、日本の教育が世界平和に貢献するという根本は、簡単に変えてよいものではありません。
落合 恵子(作家)
川田 龍平(人権アクティビストの会)子どもたちのためにならない、教育基本法改悪に反対します。
姜 尚中(大学教員)
高橋 哲哉(大学教員)「愛国心」をもて、国家に役立つ「人材」になれと、子どもたちの「心」を「国家戦略」に動員する、「こころ総動員法」は許せません。
竹下 景子(女優)教育の泉を涸らしてはなりません。一握りの子どものための教育や愛国心の強要は、泉の源を絶つに等しい行為です。
辻井 喬(作家)
暉峻 淑子(埼玉大学名誉教授)子どもたちを不幸にする教育基本法の改正を、いまこそ私達おとなが、子どもに代わって止めなければと思っています。
灰谷 健次郎(作家)
山田 洋次(映画監督)
教育基本法改悪反対・「多彩な意見広告」の会
〒113-0033 東京都文京区本郷5-19-6 坪井法律事務所内
TEL&FAX: 03(3812)5510 Eメールアドレス:準備中 ホームページ:準備中
賛同金
個 人 : 1口 1000円(できるだけ 2口以上)
グループ・団体: 1口 3000円(できるだけ 2口以上)
送り先郵便振替口座: 加入者名 「多彩な意見広告」の会
口座番号 00170-5-443947
●通信欄にはお名前とフリガナ、新聞への名前公表の可否を必ずご記入ください。
(最後に賛同mailを送れる署名欄がありますので、最後まで見てください)
●目標は新聞の全国紙一面広告ですが、お金の集まり具合を見て、ラジオ、駅ポスターなど多彩な意見広告を展開していく予定です。全国紙一面広告 全国紙半面広告 駅や電車での広告 ラジオスポット 意見広告のための広告、雑誌・地方紙など
※広告の内容により、協力してくださった皆さんの
お名前を公表させていただけない場合もございます。
第1次集約 6/15
第2次集約 7/15
※以下は、「教科書ネット」の呼びかけです。
「多彩な意見広告」へのご賛同・ご協力をよびかけます。
いま、教育の憲法というべき教育基本法が重大な危機に直面しています。中教審が教育基本法を抜本的に「見直す」答申を行い、政府・文科省・自民党は、教基法を改悪する新法案の国会上程を企図しています。「民間教育臨調」など右派勢力は下からの「国民運動」で教基法改悪を推進しています。
新教育基本法は、「たくましい日本人の育成」という国家目標・国家戦略のために、一方で、「愛国心教育」を盛り込み、他方では、国家に有益な人材育成=エリート教育の推進を盛り込むもので、有事(戦争)法制による「戦争をする国」の教育をめざすものです。憲法・教育基本法がめざしてきた、子どものための教育から、国家のための教育に、教育のあり方を根本的に転換することをねらったものです。
教育基本法改悪を許さないために、この問題を多くの人々に知らせ、世論に訴えていく一つとして、この「多彩な意見広告」が取り組まれます。子どもと教科書全国ネット21は、「教科書ネット21」と「子どもと法・21」が呼びかけて結成した「教育基本法改悪反対市民連絡会」をはじめ、「『子どもたちを大切に……今こそ生かそう教育基本法』全国ネットワーク」「21世紀に教育基本法を生かす会」などの諸団体と協力して、この意見広告運動を大きく展開していきます。
どうぞ、多くの方がこの運動にご賛同・ご協力くださるよう呼びかけます。
子どもと教科書全国ネット21
代表委員:石田米子・尾山宏・小森陽一・高嶋伸欣・田港朝昭・鶴田敦子・
西野瑠美子・藤本義一・山田朗・渡辺和恵 事務局長:俵義文
住所:〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-6-1 小宮山ビル201
℡:03-3265-7606 Fax:03-3239-8590 E-mail:[email protected]
HP http://www.ne.jp/asahi/kyokasho/net21/
◆教育基本法改悪反対の「多彩な意見広告」運動に賛同します。
お名前 (ふりがな)
新聞への名前公表 可 不可
ご住所 〒
℡: ( )
賛同金 ( )口 円
送り先 [email protected]
●ありがとうございました。郵便振替で賛同金を払い込んでください。
20円パンフレット
『こんなにひどい 明成社版「最新日本史」
~あの「つくる会」教科書にそっくり』
のご案内
日本会議が編集し、本年4月に文部科学省の検定に合格した高校教科書『最新日本史』(明成社)を批判するパンフレットができます。文科省や都道府県教育委員会が、採択制度を改悪して、高校も教育委員会や校長の意見で教科書を採択する動きが強まっている今日、この教科書の内容やねらい、発行の背景を多くの教師や市民に知らせて、採択させない活動を広げていくことが急務になっています。
子どもと教科書全国ネット21では、昨年、10円パンフレット『これがあぶない教科書だ』を発行して、全国各地で25万部活用され、「つくる会」教科書の採択を押し止める世論形成に大きな役割を果たしました。その教訓を活かして、今回、新たにこのパンフレットを編集・発行しました。
「地域ネット」や教職員組合、市民組織や個人の方が、これを積極的に活用されますよう呼びかけます。
【 内 容 】
1.またやってきた「あぶない教科書」
2.「大東亜戦争」は正しい戦争だったのか?
3.歪められた中国や韓国への侵略の事実
4.日本は天皇中心の国家?
5.明治憲法と教育勅語をほめたたえる
6.うそを教えてはいけません!
7.明成社版『最新日本史』が登場するまで
8.戦争賛美の教科書を許さず私たちの良識を世界に示そう
【編集・発行】 子どもと教科書全国ネット21
【版型・頒価など】A4版 8ページ 1部20円
※大量に活用していただくために
1部~19部 20円 送料別
20部~99部 20円 送料込み(「教科書ネット」負担)
100部~499部 18円 送料込み(「教科書ネット」負担)
500部以上 15円 送料込み(「教科書ネット」負担)
子どもと教科書全国ネット21
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-6-1 小宮山ビル201
℡:03-3265-7606 fax:03-3239-8590
子どもと教科書全国ネット21(ChildrenandTextbooksJapanNetwork21)
E-mail [email protected]
HP http://www.ne.jp/asahi/kyokasho/net21/
℡:03-3265-7606 Fax:03-3239-8590
守ろう!! 世界遺産・平城宮跡
ストップ・高速道路通過
京奈和高速自動車道の
平城宮・京跡通過に反対する
署名運動にご協力ください
今、国土交通省によって、京奈和自動車道大和北道路(大和郡山市横田町~京都府木津町)のルート決定のための調査・検討が進められています。自動車専用高速道路である京奈和自動車道は、世界遺産に登録された平城宮跡と京跡を縦断するおそれがあります。
「歴史の証人」木簡が危ない
現在、検討されている平城宮・京跡を通る地下トンネル案では、地下水位の変化により、木簡をはじめとした
木製品の遺物が腐食・消滅してしまうおそれがあります。
遺構が守られる保障もありません。
市民生活や健康、文化財・景観にとっても大問題
では、地上を通るルートなら問題はないのでしょうか。平城宮跡を避けたとしても、奈良市の市街地に隣接するルートでは、排気ガスや騒音・振動などの環境破壊が懸念され、市民生活を大きく破壊するおそれがあります。風致景観保全にとっても大問題となるでしょう。奈良市周辺の大気汚染の悪化は、文化財にも悪影響を及ぽすことになります。
また、建設費の3割・数千億円もの地元負担金が必要で、県の財政上も大問題です。
◆以上の点から、私たちは京奈和高速自動車道の平城宮・京跡通過に強く反対しています。そして世界遺産都市奈良にふさわしい都市計画と道路など交通政策をめぐる議論を呼びかけるものです。
………高速道路から世界遺産・平城京を守る会………
◆事務局 小井修一 〒630-8102奈良市般若寺町309-7 TEL・FAX042-23-0469
◆構成団体 奈良県文化財保存対策連絡会 奈良県歴史教育者協議会 奈良歴史研究会
古都奈良の歴史的遺産と景観を守る市民共同フォーラム 日本史研究会
奈良世界遺産市民ネットワーク 奈良合同法律事務所 京都民科歴史部会
やまと法律事務所 新建築家技術者集団奈良支部 奈良県宗教者平和協議会
関西文化財保存協議会 文化財保存全国協議会 個人会員一同
7月1日におこなわれた「教科書を検証する歴史研究者シンポジウム」の記録
http://www.cocofree.com/net/hthspr/index.htm
(以下はページコピー)
教科書を検証する歴史研究者シンポジウム
このページは、いま大きな問題となっている、「新しい歴史教科書をつくる会」というグループが執筆した歴史教科書(中学)について、関西の歴史研究者が、その内容を検証しようと、7月1日(日)に京都キャンパスプラザで開催した、シンポジウムの内容を、順次掲載していきます。当日は約190名の参加者がありました。 シンポジウム開催のご案内 京都新聞2001.7.2記事(京都新聞社のHP) 当日のスケジュールは次の通りでした(報告・討論ともに盛り上がり、結果的には20分くらい伸びて終了となりました)。青い文字の部分は、その内容が見られます。
10:00 開会10:10 趣旨説明 水野 直樹氏(シンポジウム実行委員会代表)
10:20 報告(午前の部)・考古学の視点から 小笠原好彦氏(滋賀大)
・中世史の視点から 高橋 昌明氏(神戸大)
・女性史・法制史の視点から 白石 玲子氏(神戸市看護大)
11:50 報告(午前の部)終了
12:40 報告(午後の部)・思想史の視点から 駒込 武氏(京都大)
・近現代史(国際関係)の視点から 小林 啓治氏(京都府立大)
・日朝関係・植民地史の視点から 藤永 壯氏(大阪産業大)
・中国史の視点から 石川 禎浩氏(神戸大)
14:40 報告(午後の部)終了
15:00 質疑・討論 16:30 閉会
◇主 催 「教科書を検証する歴史研究者シンポジウム」実行委員会
◇共催団体 大阪歴史科学協議会、大阪歴史学会、京都民科歴史部会、「女性・戦争・人権」学会、中国現代史研究会、朝鮮史研究会、奈良歴史研究会、日本史研究会
◇連絡先 日本史研究会〒602-8026京都市上京区新町通丸太町上る春帯町350 機関紙会館3階
TEL.075-256-9211、FAX.075-256-9212
2001年5月29日
「子どもに渡せますか? あぶない教科書」全国ネットワークへの参加を呼びかけます
教科書問題に関心をよせておられる全国の皆様へ
つねに幅広い観点から平和と民主主義を守る立場で奮闘されていることに心から敬意を表します。
さて4月3日、文部科学省は、国内外の批判を無視して、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」)による中学校「歴史」「公民」教科書を検定合格させました。
歴史教科書では、神話と史実を混同させるなど、日本史を「天皇中心の神の国」として描き、アジア諸国への侵略をアジア解放戦争を意味する「大東亜戦争」と表記して隠蔽し、侵略の事実を正当化しています。さらに公民の教科書は、憲法9条「改正」を誘導する改憲論を基調としているため、戦後の人間としての個人を尊重する価値観を否定し、子どもの権利条約を無視して国家主義への道を開いています。
検定制度がある以上、その制度自体の当否は別として、政府・文科省が「合格」に責任をもたなければなりません。「つくる会」の教科書を検定に合格させたことは、個人を尊重し、平和と民主主義の社会を目指した憲法・教育基本法を、政府自らが踏みにじる深刻な事態を迎えたといわざるを得ません。
「つくる会」など一部の人たちは、この教科書が現場で使われるよう採択を目指して、いま、活発な行動を進めています。その主張は、たとえば新学習指導要領に「わが国の歴史に対する愛情を深め」とあるから、それを基準にして採択するようにというものですが、学習指導要領では(その当否は別として)、「愛国心」と並び、「国際協調の精神を養う」ことが強調されているのですから、彼等の主張は学習指導要領のまったく一面的な理解によるものであることがわかります。
また、あまりにも問題の多い「つくる会」の教科書が、採択にむけた教育現場への予備調査などでいち早く落とされる危険性を恐れ、子どもや教科書の実際をよく知っている学校現場の意見や声を排除する動きを広げています。つまり、小中あわせて約400点を超える教科書の選択を、わずか5人の教育委員が直接行なうよう、地方議会や国会に働きかけてきました。文部科学省も、彼らの意向を汲み上げようとしています。また、「つくる会」側の意向を反映して採択制度の改悪をすすめている都道府県教育委員会もでてきています。
しかし、韓国・中国をはじめとして近隣諸国から再修正要求など強い憂慮が出されているなか、私たちは、憲法・教育基本法にそい、国際社会、とりわけアジアとの共生と友好を育む教科書が学校現場で使われるよう、大きな世論を全国的に盛り上げようと考えています。
いま、各地で、たくさんの市民や団体が、「つくる会」教科書に対する批判の声をあげています。私たちは、この動きを、平和を求めるアジアの人びとと共に、日本国内の良心が動き出した大きな鼓動ととらえ、その運動を緩やかに結ぶネットワークとして、ここに「子どもに渡せますか?!あぶない教科書」全国ネットワークの結成を呼
びかけるものです。
私たちは、言論出版の自由を何よりも大切にします。私たち「全国ネットワーク」の目的は、運動の拡大している地域と、まだそこに至っていない地域とが協力・助け合い、いかに事実を歪めた危険な教科書があるかを全国の人びとに伝え、「つくる会」教科書についての大きな批判の声を、講演会・シンポジウムなど言論によって全国の人々に広くアピールすることにあります。
そのために、「つくる会」の教科書が登場したことを憂慮する専門家・教師・親・市民などが講師やパネリストに加わって全国を縦断する講演会・シンポジウムを、ともに協力して開催することに、広く全国の市民・団体の参加がなされますよう、呼びかけるものです。
なお、当面の事務局を以下の2カ所とします。
呼びかけ人
大田 堯、姜 尚中、暉峻 淑子、松井 やより、山住 正巳(50音順)
事務局<フォーラム平和・人権・環境>
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-2-11 総評会館5F
℡:03-5289-8222 Fax:03-5289-8223
E-mail [email protected]
ホームページhttp://www.peace-forum.com
同 <子どもと教科書全国ネット21>
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-6-1 小宮山ビル201
℡:03-3265-7606 Fax:03-3239-8590
E-mail [email protected]
ホームページhttp://www.ne.jp/asahi/kyokasho/net21/
事務局担当:上杉聰(日本の戦争責任資料センター事務局長)
俵義文(子どもと教科書全国ネット21事務局長)
子どもと教科書全国ネット21 kyokashonet@a.email.ne.jp
HP http://www.ne.jp/asahi/kyokasho/net21/
℡:03-3265-7606 Fax:03-3239-859
【アピール】
史実をゆがめる「教科書」に歴史教育をゆだねることはできない
「新しい歴史教科書をつくる会」(以下、「つくる会」)の人びとがつくった「歴史教科書」(二〇〇二年度から中学校で使用)をめぐって、「強者の論理に終始」、「過去の歴史を歪曲」など、いま、その内容を危惧する声が内外からあがっています。
「つくる会」の人びとは、一九九〇年代半ばから、現行の歴史教科書を「自虐的だ」と非難する運動をおこし、「自国の正史を回復するため良識ある歴史教科書」をつくると宣言してきました。そして、二〇〇〇年四月、自分たちがつくった「教科書」の検定を文部省に申請しました。他方、まだ検定申請中であるにもかかわらず、執筆者や発行元は、いわゆる「白表紙本」をテレビで見せたり、採択を促すために事前の学校訪問をおこなったり、さらに地方議会の決議を求めるなどの運動をおこなってきています。
私たちは、所定の手続きをへて教科書を発行する権利自体は、誰もがもっていると考えています。しかし、歴史教科書はもとより、いずれの教科の教科書でも、教科書であるならば求められるべき最低の基準があるはずです。それは、少なくとも「教科書に虚偽・虚構があってはならない」ということではないでしょうか。
一八九〇年前後から一九四五年の敗戦にいたるまでの日本では、国家や軍の機密、あるいは皇室に関することは、たとえ事実であっても、自由に話したり、記録して公表したりすることができませんでした。歴史教育の目的は、天皇に忠義を尽くす「臣民」をつくることであり、歴史教科書は子どもを「臣民」の鋳型にはめるためのものとされました。これに合致しない事実は退けられ、架空の物語が日本の歴史教育の根幹を占めました。こうしてつくりあげられた独善的で排外的な意識や思想にもとづいて、日本と日本人は戦争をくりかえし、内外に多大の犠牲を強い、ついにはあの惨たんたる敗戦を迎えるに至ったのです。私たちは誤った歴史教育がはたしたこの重大な役割を忘れることができません。
ところが、いままた、架空の物語によって子どもたちを教育しようとする「歴史教科書」が、この日本に登場しようとしているのです。「つくる会」の「歴史教科書」については、新聞などですでに報道されているように、さまざまな批判がおこなわれていますが、私たちは、とりわけつぎの二点について注意を喚起するものです。
第一は、記紀神話をあたかも歴史的な事実であるかのように記述していることです。たとえば「神武天皇の進んだとされるルート」を地図入りで示すなどして、「神武東征」をあたかも歴史的な事実であるかのように描いています。また、学問的な研究をいっさい無視して、「神武天皇即位の日」を「太陽暦になおしたのが二月十一日の建国記念の日」であるとまで書いているのです。
全国の学会・個人によって構成されている日本歴史学協会は、一九五二年から今日まで、一貫して「紀元節の復活」に反対しつづけてきていますが、それは学派のいかんを問わず、神話を歴史の事実とすることはできないという歴史研究者・歴史教育者の共通の認識があってのことです。
第二は、近代日本のあいつぐ戦争を正当化しているばかりでなく、「大東亜戦争」はアジア解放のための戦争だったと描いていることです。日本はイタリアやドイツと同盟を結んではいたが、ムッソリーニのファシズムともヒトラーのナチズムとも違い、人種差別反対を国の方針としていた、「大東亜会議」の際の「大東亜共同宣言」(一九四三年一一月六日)は、一九六〇年の国連総会での植民地独立付与宣言と同じ趣旨のものであった、とまで書いています。
しかし、大日本帝国が一九四五年の敗戦を前にしても、なお「朝鮮ハ之ヲ我方ニ留保スル」との方針をとり、あくまで朝鮮を植民地として維持しようとしていたことは、日本政府が公表している文書からも明らかです〔一九四五年五月一四日、最高戦争指導会議構成員会議「対ソ交渉方針」(我譲渡範囲)〕。こうした事実を無視して、大日本帝国があたかも「植民地解放の旗手」であったかのように描き出すのは、まさに歴史をゆがめ、「現代の神話」をつくりだすものと言わざるをえません。
敗戦後の日本の歴史学・歴史教育は、国民を戦争へと導くのに大きな役割をはたした戦前の歴史学・歴史教育のあり方に対する深い反省から出発し、多くの学問的な成果をあげてきました。「つくる会」の「教科書」は、歴史の真実をゆがめるばかりでなく、こうした歴史学・歴史教育の学問的な達成を真っ向から否定する非科学的なものでもあります。
私たちはこのような「教科書」を日本政府が公許し、それが採択されて、子どもたちの歴史教育に供されることは、まさに敗戦に至る戦前のあの独善的な歴史教育の復活に道をひらくものだと考えます。同時に、教科書検定基準に「国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がなされていること」との一項を設けた日本の国際的な約束に背くばかりか、平和と民主主義を希求する世界、とくにアジアの世論に挑戦するものであり、日本を国際的な孤立に陥れるきわめて危険なくわだてにほかなりません。
私たちは、歴史研究者・歴史教育者としての自己の良心にもとづいて、このような「教科書」が登場することに対する深い憂慮を、広く日本の内外に表明するものです。
2000年12月5日
呼びかけ人(五〇音順)
朝尾直弘 甘粕健 網野善彦 荒井信一 粟屋憲太郎 猪飼隆明 石躍胤央 伊藤康子 井上勝生 入間田宣夫 岩井忠熊 江口圭一 笠原十九司 糟谷憲一門脇禎二 鹿野政直 木畑洋一 君島和彦 木村茂光 木村礎 工藤敬一 小沢浩 小谷汪之 小林昌二 小松裕 佐々木潤之介 佐藤宗諄 鈴木良 高沢裕一 田港朝昭 堤啓次郎 戸沢充則 直木孝次郎 中塚 明 永原慶二 西川正雄 橋本哲哉 浜林正夫 林英夫 広川禎秀 藤木久志 古厩忠夫 松尾尊兊 松島榮一 丸山雍成 丸山幸彦 峰岸純夫 宮城公子 宮田節子 宮地正人 村井章介 安井三吉 安丸良夫 弓削 達 吉田晶 吉田伸之 吉見義明 渡辺則文 和田春樹 脇田晴子