本名:ヴァニラ・ソルベット

中の人:NAINI


性別:男
属性:地/雷、光


公式設定
 ダウンタウンの大きな盗賊団の一員で珍しい青毛の狼と人間との掛子である。
鉄をも切り裂く爪は盗む時に誰かを傷つけたりするためには使わず脅し等に使用する。
不器用。

概要
 美しい青毛の半人半狼、もといいわゆる人狼。しかし変身を自分で制御できる訳ではないらしく、大体は人の姿に狼の手と耳、尻尾が生えた合いの子の状態で暮らしている。狼の特徴部分は父親譲り、肌と目の色は母親譲り。
 人の身には余る程の高い身体能力を完全に持て余しており、しょっちゅう物を壊している。特に元気に動く尻尾で物をひっくり返したり叩き落としたりしてしまう事が多く、本人も気を付けようとはしているがあまり上手くいかないらしい。
 天真爛漫で心根が優しく、盗賊団の下っ端に収まってはいるもののあまり悪事を働くのには向いていない。だがそれでも自分が生きる為に他人から奪う事を是とする程度には現実的であり、仕事はきちんとこなす。地頭は悪くないはずなのだが考えが足りない事が多く、程々に痛い目を見ている。
 父であった青毛の狼が強い力を持つ幻獣であったらしく、ヴァニラ自身もその影響で人よりもはるかに長い寿命を得ている。およそ人間の3分の1程度のスピードで成長し、実年齢は見た目の三倍程。

能力
  • 身体特徴
 同じような体躯の人間と比べると身体能力がかなり高い。塀を飛び越えたり机を投げ飛ばしたりなどはお手の物で、その気になれば4人乗りの馬車を1人で引いて走る事もできる。また鋭い爪と牙は鉄程度の硬度を持つものであれば簡単に傷つける事ができ、その身体能力と合わせればおおよその建造物に押し入る事は容易である。しかし超人という訳でもないので流石に家まるごとは飛び越えられないし、腕力だけで鉄格子を曲げたり爪で大砲を壊したりはできない。
  • 月の目
 魔術等とは異なる人狼の固有の能力として、彼は月を通して周囲を見る事ができる。具体的には中や問わず月が出ている間、彼は月を見上げる事で自身の周囲を上からの視点で俯瞰的に見ることができるというものである。あくまで見えるのは月から見た景色であるため雲などが被れば当然視界は悪くなり、屋根の下などを透かして見るような事もできない。父である青毛の狼は文字通りその目で世界を見る事ができたらしいが、ヴァニラが見る事ができるのは自身の周囲半径数㎞程である。
  • 魔力関係
 特に魔術の心得がある訳ではないが、血筋の影響かある程度魔力を扱う術を本能的に身に着けている。彼の体にある青い毛の一本一本が触媒のような役割を果たしており、空気中から吸収した魔力を蓄え、塊として放出する事ができる。しかし弾のように打ち出すのは難しいらしく、多くは咆哮や爪による攻撃など身体的なアクションに伴って行われる事が多い。
  • 属性
 地・雷・光の属性と相性が良く、火・水・毒の属性と相性が悪い。また機械と蟲の属性は一切適正がなく、それ以外は標準ちょっと下程度。またそれらの属性に関係なく、月の要素を持つものとは総じて相性が良い。普段蓄えている魔力は相性の良い3属性のうち地か雷と光が混合している事が多い。

人狼変化
 彼は自らの変身を制御できる訳ではなく、体の変化は月齢に依存する。新月の時は完全な人間の姿に、満月の時は完全な狼の姿になるのだが変化は均等ではなく、彼は多くの時間を狼耳の人間の状態で過ごし、新月や満月が近くなると2、3日程で急速に変化が進む。しかし皮肉な事に、彼の精神は身体と真逆の変化を辿る。つまり新月の時は人間の体に狼の心、満月の時は狼の体に人間の心がある状態なのだ。
 新月の時の彼は髪の青色が褪せ、ほとんど魔力を扱う事ができなくなる。精神性が完全に狼のなってしまうために言語が理解できなくなり、身体能力も並の人間と同程度まで下がる上に挙動が完全に狼のそれであるため基本的には部屋にしまいこまれている。有体に言えば要介護の軟禁者である。
 満月の時の彼は美しい青の毛皮を持つ狼であり、毛の量が増えた事で普段よりも大量の魔力を扱えるようになる。精神が完全に人となる事で普段の考えの浅さもなくなり、落ち着いて物事を考え冷静に行動できるようになる。身体能力も飛躍的に向上するが、一つ問題があるとすれば声帯が狼である為に人語を発声できない事だろう。

両親について
 父親が幻獣である青毛の狼、母親はふつうの人間。共に人生を賭けた愛のために故郷を捨て、人里離れた場所で暮らしていた。
 人間の3分の1のスピードで成長するヴァニラが独り立ちできる年齢になったころには母親は既に年老いており、あくまで添い遂げるつもりであった二人は安らかに骨を埋められる地を求めて旅に出た。長い間二人を見てきたヴァニラもまたその意志を尊重し、彼らの帰りを待つことなく生家を出る事にした。その結果ダウンタウンにやって来たのは、大きな力の波に飲まれず自分の手で生きる道を見つけたいと思ったからだ。
 別れたきり両親の消息は杳として知れず、彼も積極的にそれを知ろうとはしないが、暇さえあれば月を見上げているのはただの本能ではなく世界のどこかにいる父親に自分の姿が見えるかもしれないと期待しての事である。

その他
  • およそ50年強生きている計算になるが、精神年齢は見た目相応。精神の成長もまた人間の3分の1で進んでいる。
  • 毛は抜けても魔力の触媒としての役割を果たす。満月の時にブラッシングしてもらって抜けた毛を集めて毛玉にしたら静電気が溜まりに溜まって大変な事になった。
  • 爪はある程度自然に削れるが、時々自分で削って整えたりしている事もある。大体仕事の際にかっぱらってきた武器が犠牲になっている。
  • 人狼時の身長は170㎝前後、新月の際にはやや縮み、満月た近づくと大きくなり、満月の際には体長2mを越す。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2020年12月08日 14:59