問題点

Promasysでは、1つの試験の中に複数のオケージョンが存在し、各オケージョンの中にタイムポイントが存在します。そのタイムポイントを、任意に「まとめる」ツールとして、セクションが存在します。セクションは、オケージョンの中にサブ・オケージョンを定義するようにも使えます。場合によっては、全てのビジットを1つのオケージョンとして定義し、各ビジットをセクション分けするということも可能です。セクションの使い方に慣れてくると、何をオケージョンで区切って、何を同一オケージョン内のセクションで区切るべきか、悩まされることが多々あります。ここでは、ビジットをオケージョンで区切った場合と、セクションで区切った場合のそれぞれの特徴を整理していきます。

オケージョンで区切る場合

ビジット=オケージョンという区切り方は、もっとも直感的だと考えられます。構築時にはタイムテーブルの一覧がそのままビジットの一覧となり、WebCRFにおいても、被験者クリック時に右のパネルにビジットの一覧が表示される形になります。

構築において
構築時には、全てのビジットの基点が【00h00m】となるため、ビジット間でのデザインの流用が比較的し易いです。特に、時間軸を全く使用しないタイプのプロトコルでは、全てのタイムポイントが【00h00m】であるため、コピー後のタイムポイントの調整などの手間がなくなります。データベース全体をこの形で統一している場合は、他のプロトコルからのデザインの流用も楽に行えます。
その一方で、ビジット数が多く、各ビジットでの検査項目のパターンが複雑プロトコルでは、管理が難しなるという特徴もあります。構築時に、タイムポイントのCOPY BLOCK機能が利用できないことや、パラメーターを複数のタイムポイントに一括で付す機能が利用出来なくなります。また、エディットチェックが仕様上、同一オケージョン内の項目間のチェック、又はスクリーニングとオケージョンとの間のチェックのみで、オケージョン間のチェックが行えない都合上、ビジット間のエディットチェックが組めなくなります。

データ入力において
WebCRFでは被験者選択後にビジットの一覧が表示され、eCRFでは被験者のノードクリック後のツリー表示にビジットが並ぶため、ナビゲートが直感的になります。主に多施設共同研究では、トレーニングから実際に施設側でエンロールが開始するまでの時間の開きがあるケースが多く、直感制を重視する必要からビジット=オケージョンという形式を選ぶデータセンターも少なくありません。
反面、入力画面において複数のビジットの特定の検査項目をまとめて表示させるということも出来なくなるため、複数の時点の検査結果をまとめて入力する場合にはオケージョンを選択肢し直す必要があります。また、予定外イベントがどのオケージョンにも追加できるため、オケージョンの数が多いと、予定外イベントの管理が煩雑になりがちです。

データの管理において
ビジット=オケージョンとした場合の運用上の利点として、ビジット別の入力の可否設定、そしてビジット別の完全凍結が可能であるという点が挙げられます。オケージョンには、被験者やプロトコルと同じ様にPhaseが設定されており、DEF→EXE→ENDの三段階があります。DEFの場合、データ入力は不可であるため、データ入力担当者が間違って先のビジットにデータを入力してしまうことを未然に防ぐことが可能です。また、ENDの場合は、オケージョン内の全てのデータが管理者権限を持ってしても編集不可になるため、ビジット単位でデータを完全凍結していくことが可能です。ただし、これらの操作は手動で行う必要があるため、被験者数・患者数が多い研究の場合はデータセンターのオーバーヘッドが大きくなることに注意しなければなりません。

セクションで区切る場合

ビジット=セクションという区切り方を徹底した場合、プロトコルデータベースは、スクリーニングと治療期(あるいは観察期)の二つのタイムテーブルで構成されます。WebCRFにおいても、被験者クリック時にいずれかを選択肢、データ入力画面においてセクションのプルダウンからビジットを選択するスタイルになります。

構築において
構築時には、ビジット1を基点【00h00m】に、各ビジットにタイムポイントを明確に設定する必要があります(ビジット2は【4d00h00m】、ビジット3は【1w1d00h00m】等)。複数のビジットをまたがる時間の流れを、データベース内に定義できるという特徴があります。特定のアクティビティの組み合わせが複数のビジットで必要な場合、COPY BLOCK機能を用いた複数のタイムポイントのコピーが可能です。また、複数のタイムポイントに同じパラメータを付す場合も、同じタイムテーブル内であれば一括での操作が可能です(Timetables >> Measurementsにおいてパラメータを追加する祭、表示されるウィンドウで【More】をクリックします)。セクションを多用することのもっとも大きな利点は、エディットチェックがビジット間で組めるということにあります。たとえば、来院の感覚が一定日数未満の場合にアラートを表示することや、特定の検査値が前回来院から一定%以上変動していたらアラートを表示する、等のことが可能になります。
反面、時間軸の利用及びセクションの多用により、他のプロトコルへのデザインの流用が少々困難になります。コピー元の情報がそのままコピーされるため、コピー先のプロトコルでセクションの削除や入れ替え、タイムポイントの調整等が必要になってきます。

データ入力において
セクションを多用する場合は、被験者選択後にオケージョンの中から一つを選択し、目的のビジットはセクションのプルダウンから選択します。特定の項目を、ビジットをまたがって、入力することが可能です。

データの管理において




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最終更新:2014年12月17日 17:37