数量関係を表す式を立てるとき,左辺と右辺が反対になっている児童がよくいる。それを正しいと考えている児童もいれば,間違いだと考えている児童もいるため,その扱いにきちんと触れておきたい。1のアでいえば,x×8=y でも y=x×8 でも正しいが,「1冊 x 円のノートを 8 冊買い,代金が y 円であるときの関係式」という文章の流れからいけば,x×8=y を推奨したい。また x+x+x では x が一つ分,3 がいくつ分にあたるため,それを x×3と表しても 3×x と表しても同じであるから, 8×x=y でも y=8×x でも正しい。したがって,1冊 x 円のノートを 8 冊,1冊 y 円のノートを 3 冊買ったときの代金を z 円として,x と y と z の関係を式に表すときは
z=x×8+3×y
も文句なく非の打ち所が無い式と考えるべきである。