にとり3
11スレ目>>318
に「おーい、にんげーん!」
自「もう人間はやめてくれないか」
に「つい癖でね、あはは」
自「それがお弁当?」
に「ふっふっふ、私の愛のこもった手作り弁当を堪能しろい!」
自「これは…、きゅうり!これも…、きゅうり!」
に「じゃあこれは?」
自「きゅうり!」
に「ちゃんとスライスしてあるだろー、ちゃんと見ろー」
自「あ、あぁ…」
に「嫌い?」
自「好きだよ(キリッ」
に「じゃあ食べよう。いっただっきまーす」
しゃく… しゃくしゃく… しゃく… しゃくしゃく…
しゃく… しゃく… しゃくしゃく… しゃく… しゃくしゃく…
自「ハァー…ハァー…(シャク…」
に「なにハァハァ言ってんの?さては私にヨクジョーしてるな!こいつぅ~w」
自「ハァー…ハァー…(シャクシャク…」
に「なんでブルブルしだしてんの?平気か?」
自「…あ、あぁ、!全然平気だぜ!?いやぁにとりの手作り弁当最高だぜ!」
に「そ、そうか!明日も頑張って作ってくるな!あはははは☆」
自「…」
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12スレ目>>992
人生の盟友にならないか?
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うpろだ1052
「ただいまー……あれ?」
戸を開けて家の中に入る。
もう外は暗くなってきたが、灯りがついていない。
入り口の横にあるスイッチで電灯を点ける。
……一応言っておくが、ここは幻想郷だ。
外の世界から迷い込んで、この川縁の小屋で一人暮らしをしていた頃は、
こんな文明的な設備はなかった。
きっかけは、ある日川上から流れてきた少女を助けたことだった。
彼女―河城にとりという名の河童だと自ら名乗ったが、脚がつってうっかり流されたという時点で大いにうそ臭い。
ともかく、助けてもらった礼だと言って、にとりは我が家の文明レベルを数日かけて格段に引き上げた。
今では水力発電で動力を供給された機械たちがひしめいている。
「いいっていいって、だって友達でしょ?」
感心しつつ、あべこべに礼を言う俺に彼女はそう答えたものだ。
それから、外の世界の機械の話(半分くらいはフィクションなのだが、ちゃんと伝わったろうか?)をしたりしている内に
だんだん仲良くなって、いつのまにかにとりはこの家にいついていた。
「気にしない気にしない、だって友達じゃない!」
帰らなくていいのか、と尋ねる俺に彼女はそう言ったものだ。
で、帰ってきてみるといるはずのにとりがいない。
特に出かけるという話もなかったのだが。
ついに家に帰ったのだろうか?あるのかどうかも知らないが。
(……ん?)
部屋の隅に、見慣れた水色のスカートの裾だけが見える。
あのポケットは間違いない。
問題は、それが空中に浮いていることだ。
(ははあ、これが例の……)
声には出さず、心の中で納得する。以前ちらっと話していた、光学迷彩というやつなのだろう。
どうやら俺を驚かせてやろうというつもりらしいが、服の裾だけが隠れていないのでばればれだ。
それならこっちにも考えがある。
「あー、にとりいないのか……せっかく農家の手伝いして、いいキュウリもらってきたのになー」
棒読みだが、キュウリをもらってきたのは本当だ。
持っていたざるをこれ見よがしに机に置く。
服の裾がぴくりと動いた。
「一緒に食べたかったんだけどしょうがない、一人で食べるか」
さらに大きく動く。
飛び出さないのはさすがだが、それでも実にわかりやすい。
「……やっぱり待つか」
食べるふりまでしてみようかと思っていたが、
何だか気の毒になってきたのでやめた。
だいぶ時間が過ぎた。にとりはまだ動かない。
出るタイミングを失っているらしいが、それは俺も同じだ。
実は最初から見えてた、と言ってしまえばそれでいいはずなのだが、
どうにもこちらからは言い出しづらくなっている。
なので、少し思い切って誘いをかけてみることにした。
「にとり帰ってこないな……もしかして、俺に愛想つかして出て行ったのかな……」
―反応は、ない。
「友達だって言ってたのになあ……でも仕方ないよな、あきらめるか、寂しくなるな……」
―やはり反応はない……かと思ったが。
「すん……ぐすっ…………ううっ……」
何もない(ように見える)空間からすすり泣く声が聞こえてくる。
しまった。やりすぎたか。
「……あー、にとり?」
「ぐずっ……ふぇ?な、何で私がここにいるって……」
「いや、実は帰ってきたときからそこにいるってわかってたんだけど……」
「………………ええっ?」
一瞬の沈黙。そして。
「―どうしてもっと早く言ってくれなかったのさーっ!?」
なんで俺が怒られるのか。そもそも最初に隠れていたのはお前の方じゃないのか。
泣かせてしまった時点でそういう突っ込みはできない。
「……ごめんなさい」
俺は素直に謝ることにした。
にとりは、涙の跡もそのままにぽりぽりとキュウリをかじっている。
もう光学迷彩スーツは着ていない。
半分ずつ食べようと思っていたキュウリだが、一本だけもらって後はにとりにやることにした。
そのかいあって、なんとか落ち着いてくれたようだ。
「ねえ、○○」
「ん?」
キュウリを食べる手を止め、にとりが声をかけてくる。
「もし私が急にいなくなったら、○○は私のことなんか忘れちゃう?」
普段あまり見ない真剣な目でこちらを見つめながら問いかけてきた。
「この間も一人の時、前に○○から聞いた『頭につけて空を飛ぶプロペラ』作って、
試しに使ってみたら制御不能で遠くまで飛ばされちゃったんだ。
何とか○○が帰るまでに戻ってこれたけど」
制御する手前まではできたんだ。実物は外の世界にもないのに
……いや、問題はそこじゃない。そんなことがあったとは。
「もし戻って来れないくらい遠くに行ったりしたら、
○○はもう私の友達でいてくれないかな?」
さっき俺が何気なく言った一言は、思った以上ににとりを不安にさせていたらしい。
想像してみる。
ある日突然にとりがいなくなって、光学迷彩で隠れてるわけでもなくて、いつまで経っても戻ってこなかったら。
機械好きで、明るいけどちょっと引っ込み思案で、でも人懐っこいにとり。
改めて考えてみると、にとりがいない暮らしなんてもう考えられないと気付く。
「……いや、探しに出かけるよ。どこまでも探しに行く」
俺の答えに、にとりはほっとしたようだ。
だが、気付かされたことはそれだけじゃない。
「でも友達だからじゃなくて」
しっかりと目を見つめて、口を開く。
「にとりのことが好きだからだ」
……言ってしまった。
にとりは一瞬意味が飲み込めなかったようだが、
やがて顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。
「…………で、でも……私、河童だよ?人間じゃないんだよ?」
消え入りそうな声で、にとりが言う。
「正直今でも俺の中の河童のイメージとお前が結びつかないけど、
お前が人間じゃなくても関係ない」
「河童と人間は友達だから、一緒にいられるけど……
それ以上の関係になっても、一緒にいていいの?
それ以上の関係になっていいの?
私なんかで本当にいいの?」
堰を切ったようにまくし立ててくる。
「いいとか、悪いとかじゃない。
にとりを愛してるんだ。
……でも、もし迷惑なら」
ここまで言って、急に不安になってきた俺の言葉をさえぎるように、
にとりは俺の側に来た。
「……迷惑なんかじゃないよ」
ぎゅっと俺の身体に腕を回して抱きついてくる。
「私も、○○のこと好きだから。
ずっと、ずっと前から好きだから」
安心したような顔で、俺の胸に顔を埋めているにとり。
俺もその背中に手を回して抱きしめる。
やがてどちらからともなく、唇を合わせた。
ほのかなキュウリの味と、甘いにとりの味がした。
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うpろだ1122
がちゃがちゃと、家の鍵を弄くる音がした
白黒なら問答無用で吹っ飛ばしているだろう
合鍵を渡すよな関係の奴は居ない
この世界でピッキングが出来る奴を探してみたが、誰も思い浮かばなかった
「おー、噂どおりだな」
きしんだ音を立てて開かれた我が家のドア
そこから現れた緑色の帽子、水色の服
ああ、そういえばこいつがいたな、と思い出したように
「○○ーげんき?」
「にとり・・・喉の上?鼻の奥?が痛い」
布団に寝ている俺を見て元気?など、見れば解るだろうと突っ込みたいが残念ながらそんな気力も無い
「風邪を治す機械は無いのか」
「あはは、医療系は苦手でね・・・きゅうり食べる?」
ポケットから取り出された緑の棒状の野菜
程よく人肌に温まったきゅうりなど食べる気にはならない
「遠慮しとく・・・それで、何用だ?」
「盟友が風邪ひいて寝込んでるって噂を聞いてね、これは見舞いに行かないわけにはいかないでしょーと思い・・・」
「・・・ありがとな」
気持ちは嬉しい
こういうときに他人の優しさはすごく、沁みる
「洗濯物とかいろいろやっとくからさ、ゆっくり寝ててよ」
「あー、ありがとう・・・お言葉に甘える」
既にまどろんだよな意識だったからか
すんなりと、意識を手放し、眠りに落ちた
「よっし、やっぱり男一人暮らしは宜しくないね」
埃のたまった部屋、ろくに整理されて無い衣類
ある程度片付け終わって、一息ついた
「・・・○○」
寝室に行ってみると、熟睡していた
上下する胸、微かに聞こえる寝息、苦しそうな表情
「人間は難儀だねぇ、風邪一つでこんなに」
今一瞬、悪い考えが頭をよぎった
これなら、何をしても起きないんじゃないか、と
「だ、駄目駄目!○○は病気で床に臥せっているのにそんな破廉恥な事を私は」
○○の唇、自然と目が行ったそこは、乾いていて
「く、唇割れると痛いもんねっ!」
相当苦しい言い訳をして
彼に、覆いかぶさった
翌日
「にーとーり、風邪引いたって?」
まさか、人間の風邪が移るとはおもわなんだ
反対に○○は完全に調子を取り戻したらしく、ぴんぴんしている
「○○・・・これは絶対あんたの風邪だね」
「人に移すと治るって、本当らしいな」
○○は笑っているが、片手にはきゅうりの入った袋、なんとも嬉しい見舞いの品か
「治してやろうか?」
「・・・え?」
「お前が俺にしたことを、お前にしてやれば治るんじゃねー?」
熱があったのは認める、確かに顔は赤かったかもしれない
だが、一瞬で身体ごと、かぁっ、っと熱くなった
「あ、うぁ、うえあ」
「その反応だと、やっぱり夢じゃなかったのか」
どうやら墓穴を掘ったらしい
墓穴でもいいから、穴があったら入りたい
「○、○・・・んぅっ」
もう身体が熱る原因が風邪なのか○○なのか
わたしの上手くまわらない頭では、何がなんだかわからなくなっていた
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うpろだ1183
私が○○に会う事が出来たのは、それから少したってからだった
からんころん、店のドアを開けると可愛らしい鐘の音が鳴った
「いらっしゃ・・・」
「やぁ○○、久方ぶりだね」
彼は相当驚いたらしい、目をヤモリのように丸くしていた
「にとり・・・何度か天狗の山まで行ったんだが」
「うん、椛に聞いたよ、ごめんね留守にしてて」
嘘、彼が来るたびに、隠れて、逃げて
そのたびに椛に心配をさせてしまった
何となく、会う気になれなかったんだ
「いやぁ良かった、てっきり避けられてるのかと思ってたぜ」
やはり、彼は勘がいい
只者ではないと思っていたが、変な所で勘が働く
「そ、そんなわけ無いよ!それより、椛とはどう?」
「ん?ああ・・・うん、いい奴だよな、このあいだ菓子をやったときなんか尻尾振ってたよ」
「あはは、可愛いでしょ?耳なんかピコピコさせて」
「ああ、確かに可愛いよなぁ」
じくじくと、胸が痛んだ
彼が椛を可愛いといったのが、苦しい
自分で話しを振っておいて、しかもそんな些細な事で
嫌だな、私は
「それじゃあ・・・」
「おいおい、もうちょっとゆっくりしていけよ」
「そうしたいのは山々なんだけど・・・巫女さんにお茶に誘われてるから」
「そ、そうか・・・それなら」
「それで、こんなにお菓子を貰ってきたわけね」
「あはは、流石に多いよね」
縁側に腰掛けて、霊夢と二人、茶を飲む
今日は白黒はいないらしく、実に静かだ
「・・・それで、何か話したい事があるからきたんでしょ?」
「うぁ、さすが巫女さん、鋭いっすね」
きっと読心術でも使えるのだろう
もしくは妖怪の考えなどお見通しなのかもしれない
「まだ日は浅いけどさ・・・友達でしょ?」
ぎしり、と音を立てて、停止した
しこうと、肉体と、心が
「あ、う、ぁ・・・うぁぁぁ」
零れ出る涙、勝手に出てくる、止められない
「ちょ、ちょ、何で泣くのよっ!?ああもう、ほら、よしよし」
「れい、む、ごめ、ひぐ、うぇぇぇん」
霊夢は優しく、抱きしめてくれた
背中をさすってもらって、凄く安心して、また泣いてしまった
「・・・落ち着いたみたいね」
「う、うん・・・ごめん・・・ありがとう」
ひとしきり泣いて、すっきりしたらしく、だいぶ落ち着きを取り戻した
にとりがいきなり泣き出した理由は・・・まぁ私のクサイ台詞に原因が無いとも言い切れない
「さて、落ち着いた所で・・・話してみてよ」
かくかく、しかじか~少女悩み相談中~
つまり、友達と○○が話しているところを見て嫌な気分になった自分が嫌
それが気まずくて○○と会えなかった
嫉妬した相手、その友達は自分が悩んでいるときに優しく相談に乗ってくれた
それが余計に辛い
ってことね(説明口調
「・・・私って、こんなに嫌な妖怪だったんだなぁ」
「んー、別に、それは人間だって妖怪だって、もともと、誰でも持っている感情よ」
「・・・そう、かな」
「私だって、貴方だって、魔理沙だって、その○○だって、誰かを好きになって、悩んだり、嫉妬したり、泣いちゃったり
そういうモンなのよ、色恋沙汰ってのは。それにあんたは、そういう黒い感情を、ちゃんとコントロールできたし、罪悪感も持ってるでしょう」
そう、そういう感情をコントロールできなかったり、抑えるつもりが無かったり
そうすると、どっかの皆が大好きなヤンデレとかになっちゃうわけでしょう
「ねぇにとり、ってとりばやく陰鬱な気分を吹き飛ばす方法を教えてあげるわ」
これが成功したら、悩みなんか忘れちゃうはずよ
「そそそ、そんなこと」
「大丈夫、私の読みがあっていれば・・・」
きゃぁきゃあと、修学旅行のように騒がしい縁側
それを少し離れた所から見ている影ひとつ
その名も八雲紫、茶菓子を求めてきたのだが・・・
「若いって・・・いいわねぇ」
何となく輪に入れなかったのであった
「たたたたのもー!」
乱暴に開けられた店のドア
鐘の音はならず、がちゃんという金属音がしただけだった
「にとり?・・・どうした」
「○○っ!貴方に決闘を申し込む!!」
「・・・は?」
にとりの言っている事が理解できず、処理落ちした
いやちょっとまて、決闘と言ったか
つまり・・・妖怪と戦え、と
「ふふふ、安心して、勝負の内容は・・・SUMOUよっ!」
嗚呼、少し会わない間ににとりはアホの子宜しく駄目な子になってしまっていたんだな
「・・・何か考えがあっての事か?」
「うん・・・だからこの勝負、受けて欲しい」
真剣な眼差し
目は赤くはれている、一目瞭然、ついさっきまで泣いていた奴の顔だ
しかし、清々しい顔をしている
腹を括ったという感じの
「・・・解った、裏に行こうか」
何か知らんが、俺もにとりの覚悟に失礼のないように、腹を括って、全力を出そう
店の裏、ちょっと行くと広い空き地がある、まるで公園のような感じだ
にとりは長靴を脱いではだしになり、レインコートも脱いだ
「・・・レインコートの下はスクール水着(旧式)だと期待してたのに」
「この勝負で勝てば、着てもいいよ」
下は普通の服だった、正直今年一番の残念賞だ
枝でがりがりと、地面に線をひき、土俵を作った
「・・・先月ぐらいの事なのに、ずっと昔のように感じるね」
「ああ、出会ったときが、こうだったな」
「負けたほうが」
「勝った方の言う事を聞く」
あの時と一緒だ
だが、何となく勝てない気がする
「はっけよーい」
「「のこった!!」」
前と変わらない、何もさせない、突っ込んで吹っ飛ばして、終わり
そう考えていたとき、ごごご、という地鳴りのような音に気付いた
「・・・え?」
水符「河童の幻想大瀑布」
「な――」
目の前にはドデカイ水、いや滝、いや、激流
だがそれは
「幻―」
水が偽者だとわかったときには、にとりの姿はなかった
「え?あいつ、どこに」
土俵の中にはその姿を見る事が、出来ない
そのとき、俺は倒れた
何が起こったのかわからんが、いきなり倒れた
足を引っ張られたか、足払いでもされたか、そんな感じだったと思う
何もないと思っていたところから、すぅっとにとりが現れた
「なっ!?」
「えへへ、オプティカルカモフラージュ」
参った、正直河童の化学を舐めてた
いまなら
河童の科学は世界一ィィィィィィ!!とでもいえる
「はぁ・・・それで・・・俺は何をすればいい?」
○○さんは土俵に胡坐をかいて、私の言う事、を待っている
「はい、ではそのまま聞いていてください」
「・・・」
良いにとり?振られてもね、いわないと、こうかいするしかないのよ
言えばよかった後悔より、言っての後悔、さぁ言って来い!
霊夢さん・・・ありがとう、私は言うよ、言いたいから
「○○さん・・・・・・もし、良かったら・・・・・・私とお付き合いしてください!」
言ったぞ、言ったよ、言っちゃったよ
ああ、なんていい気分、まだ返事も貰ってないのに、何かを終わらせた達成感
さぁ来い、今ならきっと、頑張れる
だから、どっちでもいい、あなたの素直な気持ちが聞きたい
「にとり・・・俺はさ、元々天狗の友達が欲しかった。というか妖怪の友達が欲しくて思いついたのが天狗だっただけなんだけどな
まぁ結果河童の友達が出来て、天狗のダチも出来て・・・正直嬉しかったよ」
彼は、こっちに来てあまり知り合いが出来なかったと言っていた、私とおなじだったのかもしれない
「それでだな・・・ええと・・・好きでもない奴のところに、しかも片道何十分もかかって、わざわざ行かないって」
「え?・・・それは、どういう」
「・・・俺も、いつの間にかお前のこと好きになってた、会えなくて寂しかったし・・・好きだにとり」
ぼそっと、恥ずかしそうに、最後に付け足された言葉、それだけで
「あ、う、あ・・・うぁ」
ぶしゅう、と音を立てて、頭から煙が出た
頭が真っ白になった
「告白すれば、悩んでた事もぜーんぶ、飛んで行くわ、結果が良くても、悪くてもね。成功したら・・・幸せすぎて全部忘れちゃうでしょうね」
あのときの、霊夢の言葉が、頭をよぎっていた
今解るのは、彼女の言葉は正しかったという事だ
「あらあら、お熱いわね」
少し遠くの空高く、紅白の巫女が、河童と人間を見守っていた
心配になってきて見れば二人は熱い抱擁を交わしているところだった
告白→おk!→にとり失神→○○が抱き抱える→にとり起きてそのまま抱擁
「よー霊夢!何してるん「シャラップ、見付かるでしょ」
現れたのは魔理沙、毎度ながら五月蝿い登場だ
「ん?うわ、アレって河城にとり?マジか・・・男がいたのかorz」
「よかったじゃ無い、友達に男が出来て」
「うあーどうせ私は独り身なんだー」
「・・・不本意ながら私もね」
「霊夢・・・お前にもそういう願望が在ったんだな」
「なかなか私につりあう男がいないのよ」
「言ってて虚しくないか?」
そんなことはない、私の心を射止められない男が悪いのだ
しかし魔理沙のほうが意外・・・でもないか、恋色の魔法使いって自分で名乗ってるし
「・・・とりあえず帰ってお茶でも飲みましょうか」
「賛成だぜ」
貴女の分はない、というと魔理沙はぶーぶーと文句を言っていた
にとりのほうを振った、遠目に見ても中睦まじい、羨ましい限りだ
私は心の中で、おめでとう、と祝福の言葉を送った
「・・・巫女に礼を言わなきゃなぁ」
「え・・・気付いてた?」
「当然、にとりがする行動にしちゃパワーがあると思ったからな」
「あはは・・・今度神社にお礼を言いに行かなきゃね」
「ああ、俺の分も礼を言っといてくれ」
茶菓子なら山ほどある、と
なるほど確かに、だが緑茶向きではないなぁ、何て思ったりもした
「ふぁあ、やっぱり無理するもんじゃ無いなぁ」
気疲れして、大きく背伸びをした、慣れない事はするもんじゃ無い
「でもさ、無理してよかっただろ?」
「う、うんっ!」
それは、私も心のそこからそう思うのだ
end
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うpろだ1193
山の中はこんなにも五月蝿いのか。
木々の葉が擦れ合う音、鳥や虫の鳴き声、吹き抜ける風の音。
全てが嫌に耳についた。普段なら気にも掛けないのに。
何故そんな風になっているかというと俺は今、迷いに迷っているからだ。
出口の見えないこの山腹からどのように脱出すればいいのかをね。
2、3日前山の上に神社があるということを友人から聞いた。
そこの巫女がたいそうな別嬪さんらしい。
行くしかない。これは俺の本能が下した決断であった。
そして3、4時間前、夏の日差しが容赦なく降り注いでくる中、俺は山へ入った。
妖怪のことなんて考えもせず、一人で何の用意もせずここまで来てしまった。
ましてやここが天狗の本拠地であったり鬼が居たりなんてことはまったく思いもしなかった。
多分長い間里に妖怪が襲ってきたことも無かったから、そんなこと頭の片隅へ消えてしまっていた。
何も考えずに森の風景を見ながら山の上の神社を目指していた。
しかし、しばらくして俺はやけに嫌な予感がして振り返ってみた。
………………!
妖怪だ。妖怪が居る。俺の目線の先には妖怪がいる。
何故そいつが妖怪かと判るかって?
ふん、爪が手より長くて、舌をダラ~ンと垂らして山の中を
ふらふら歩いてるのが人間な訳無いだろ?
暗い森の中だと昼間から動いてるのだろうか。
一瞬でこんなことが分かっちゃう俺、めっちゃ頭いい~!
と頭の中でファンファーレを鳴らしていると
目の前の妖怪はいきなり俺のほうに向かって走り出した。
そんな風にいきなり走り出すだなんてなんて落ち着きの無い野郎だ…
ってここままだと俺、死ぬじゃん!!
「やぁぁぁぁぁだぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
俺は兎に角走った。走りつづけた。妖怪はまだ追いかけてくる。
自分でも驚くほどの速さで不安定な足場を走りつづけた。
しかし、しばらく走るといきなり木々が無くなり川原に踊り出た。
逃げ場が無くなった。後ろを振り向くと既に妖怪が俺に近づき始めていた。
俺はもうだめなのかもしれない。くそぉ、、、遣り残した事だらけだぜ。
地霊殿まだやってないし、緋想天もやってないし、風神録でEX行ってないし。
諦めかけたその瞬間、
「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃ~ん!!」
懐かしいフレーズが聞こえた。
その瞬間目の前の妖怪が倒れた。
「キューカンバードロップキック!!」
“空中元彌チョップ”なみにかっこ悪い名前が聞こえた。
すると妖怪が叫び声を上げたかと思うと、走って森の中へと逃げていった。
どうやら俺は助かったようだ。アイアムラッキーボーイ。
「ハァ…ハァ…何だかよくわからんが助かったぜ…」
その代わり、
「ひ、ひどい!今の盟友の勇士をその二つの目に刻み付けなかったのかい!?」
誰も居ないところから声がした。
あれ?俺、頭おかしくなっちゃったのかな…?
「返事ぐらいしてくれてもいいんじゃないかなぁ?一応君のこと助けたんだよ?ねぇ?」
やばい。本格的におかしくなってきた。
永遠亭のお医者様なら助けてくれるかもしれない。
帰ったらすぐ行こう。
「…はぁ。あんまり人前に出るのは苦手なんだけどねぇ…」
と声がした瞬間、目の前に何かが現れた。
「GYAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!また妖怪だぁっ!!!!!!!!!」
いきなり眼前に水色の髪の毛に緑の帽子、
雨合羽みたいな服にリュックサックを背負った奴が出てきた。
妖怪だ。こんな変な奴は里にいない。
恐怖で足が竦んだ。
「っ!?う、うるさいなっ、なんで大声でいきなり叫ぶのさっ!?」
と、その妖怪は俺に劣らぬ大声で叫んだ。
俺は恐怖とその勢いに押され眼前の妖怪を見ているだけで精一杯だった。
声も出ない。山の中で助けを呼んでも誰も来てくれそうに無いが。
もうだめなのか…と思いながら眼前の妖怪を定まらない視線で眺めていた。
あれ?女の子?
こいつ女の子だ。
さっきの妖怪みたいな怪奇さがまるで無い。
普通に居そうな女の子。愛らしい瞳がこっちを見ている。
でもこいつ、どこから現れたんだ?
「…?どうしたの?ねぇ?黙りこくっちゃってさ。人間さんよぉ?」
ふと気付くといつの間にかにとりは川原の大きな岩の上に座り込んでいた。
「あ、ごめん。少し驚いてたんだ…。き、君は?」
無意識の内に俺はにとりの方へ歩み寄っていた。
「私は山河童のにとり。河城にとりさ。あんたこそ誰なんだい?こんな山奥に人間一人来るなんてさ」
「あぁ…。俺は〇〇。山の上の神社に行こうとしてたんだ」
「妖怪とかけっこしながらかい?」
おい。んなわけないだろ。
しかし、
「いや、途中で襲われちゃってさ。君が居なかったら死んでたよ。ありがとう」
「どういたしまして。…いや~、照れるね。あんまり人間と話すのは得意じゃないんだ」
このにとりという河童は、
「すごく気になったことがあるんだけど、いいかな?」
「なんだい?〇〇」
可愛い、
「さっきはどうやっていきなり俺の目の前に現れたんだ?」
「アレはねぇ…じゃじゃ~ん!光学迷彩すぅーつ!!」
半端無い可愛さだ。
「…?それは?」
「ふふ、これはね…」
それからしばらくの間、俺はにとりの河童の化学に説明を聞いていた。
それ以外にも河童と人間の関係だとかこの山についてのことも話してくれた。
にとりも人間の化学に興味があるようで俺にしきりにそのことについて聞いてきた。
話してるうちに俺はにとりが人間に友好的な妖怪なのだと確信した。
瞳を輝かせ、前のめりになって話を聞き入る様子を見ているとこっちまで楽しい気分になってきた。
時間も忘れて二人で話し合っていた。
しかし、熱中しすぎたお陰で気付いた頃にはもう日が傾いていた。
「やばい…今から帰ったら森の中で夜になっちまいそうだな…」
「む…うっかりしてたよ。すまない。私が気付くべきだったね」
にとりは腕を組み、少し考えたかと思うとすぐに何かを思いついたようだ。
「そうだ。確か〇〇は山の上の神社に行こうとしてたんだろ?
その辺の天狗に訳を話して連れてって貰いなよ」
「え!?む、無理だって!!」
天狗に連れてって貰うだなんて、そんなことしたら
俺の幼女のように綺麗で繊細な心は恐怖で壊れてしまうじゃないか。
しかし、それ以外に方法はなさそうだ。
どうしたものか。
「にとりが一緒に神社までついて来てくれるっていうのはど、どうかなぁ~?な~んて」
「ええぇ!?あんな遠くまでかい!?やだよぉ」
ズッギュゥーーーン!!!!
俺は打たれた。胸のど真ん中を。
困った顔をするな。そんな困った顔をするんじゃない。
卑怯だぜ…可愛すぎる…(にや
「ん?いきなりにやにやするのは少し気持ちが悪いなぁ、〇〇」
「へ?あ、ああ、いや、これは、その、ち、違うんだ、ええと、、」
「…?」
あまりに狼狽しすぎたのか、にとりが不安がって俺を見上げる。
あ、その顔いいね。っておい!
こんな不謹慎なことばっかり考えるんじゃないマイマインド!
安全に一夜を過ごす方法を考えるんだ!
「…そういえばにとりは何処に住んでるの?」
「ええと、それはどういう意味かな?まさか…」
ふふ、そのまさかさ。俺の超絶的(超絶望的)思考は瞬間にしていい方法を考え出した。
そう、にとりの塒で一緒に寝てやろうと思ったのだ。
ふふ、可愛かったら妖怪でも一緒に寝てやろうとする俺の根性にひれ伏すがいい!
にとりの問いに俺が不敵な笑みを浮かべると彼女は俺の考えを理解したようだ。
「…〇〇、一応私はこれでも妖怪なんだよ?判ってる?」
「ああ、でもにとりは人を襲うような奴じゃないってさっき話してて感じたんだ」
「…。それはどうも。人間にそんなことを言われるとなんだか嬉しいね」
にとりは笑った。
しかし、表情は即座に険しくなった。
「だからって山に入ってきた人間をホイホイと自分の住処に入れるほど妖怪は懐が広くないよ」
静かで、強く、どこか悲しげな声。
俺は何も言えなかった。
「まあ、私の塒は狭いしね。どっちにしても二人は無理だよw」
「………じゃあ、俺はちょっと天狗を探してこようかな」
険しい表情から一転、またやさしい笑顔になったにとりに俺は出来るだけ明るく答えた。
「その必要は無いかも…」
空を見上げたにとりが呟いた。
俺も同じように空を見上げようとしたその瞬間、
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ~ン!!」
ドォォォォン。
ものすごい勢いで何かが空から降ってきた。
そしてこけた。川原なのに砂煙が立ち昇るほどで激しくぶつかってやがる。
死んでる?
「ごほっ、ごほっ、死んでなんかいませんYO!」
砂煙の中から黒髪の少女が現れた。
「どうも、烏天狗の射命丸文です」
「はぁ…どうも」
我ながら間抜けな返事をしてしまった。
なんだこいつは。にとりは少々呆れている。
「噂は聞きました。神社に行く途中に河童に襲われたそうで。お怪我はありませんか?」
「へ?!おいおい!私は〇〇を襲ってなんかいないよ!」
「あれ?噂は間違いでしたかな。これは椛を後で折檻しなきゃいけませんね…」
これ以上めんどくさい展開はごめんなので今までの経緯を
俺の超絶的な話術で幻想郷最速の説明をした。
まったく意味がわからないといわれたのでゆっくり二度目の説明をすることにした。
物分りが悪いぜ。天狗のお嬢さん。これで理解してくれたかな?
「…まったく話の順番が整ってません。よくにとりさんは理解できましたねw
〇〇さんには国語の力というものがまったくありませんよwww」
馬鹿なのは俺のほうだったようだ。
にとりが今度は懇切丁寧に説明してくれたのでどうにかなった。
恥ずかしい。可愛い女の子の前で恥をかくのは嫌なものだ。
「ふ~ん、そうですか。じゃあ〇〇さん、今から神社に行きましょう」
取材は神社の方で聞くことにします」
「へ?」
振り向いた時にはもう俺の体は宙に浮いていた。
「おい!!速い!速すぎるってぇぇぇぇぇっぇぇぇえ!!!!」
にとりに別れを告げることも出来ずに俺はつかの間の空の旅へと出発した。
「…〇〇と帰りにまた会えるかな?」
見送り付きで。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
烏天狗に誘拐された後神社で俺は一泊させて貰うことになった。
次の日には魔除けのお守りまで持たされた。実にいい巫女さんだった。
また今度来よう。
そう、いつしか俺は巫女さんに会うことよりにとりに再び会うことばかり考えていた。
俺はにとりに会うため急いで山を降りた。
だいぶ歩いた。太陽の位置がかなり移動している。
しかし、早くにとりに会いたいはずなのになんでこんなに歩くペースが落ちてるんだ?
最悪だ。眩暈がする。苦しい。こんなに気分が悪いのは初めてだ。
何でなんだろうか?朝はこんな調子じゃなかったのに。
俺はすぅっと自分の意識が薄らいでいくのが分かった。
畜生…もうダメだ…
刹那に俺は倒れた。頭に強い衝撃が走ったかと思うと意識を失った。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
ふと目を開けると見慣れない岩肌の天井が現れた。
「…俺はどうなったんだ…」
「助かったんだよ、〇〇」
聞いたことのある声が耳に入ってきた。
「に、にとり!っ…!」
肩口に激痛が走る。
「あんまり大声を出さないほうがいいよ。体はまだ休まりきってないんだから」
「……俺はなんでここにいるんだ…?」
「…嫌な予感がしてね、森のほうへ行ってみたら〇〇が倒れてたのさ。びっくりしたよ。
多分ツツガ蟲にやられたんだろうね。変な熱が出てたし、頭からも血が出てたよ。
ほっとけないから私の塒に寝かして治療してたんだ」
「そうなのか…ありがとう、にとり。俺、にとりがいなかったら死んでたよ」
へへっと舌を出して恥ずかしそうに笑うにとり。
その姿を見ていたら何故か俺まで顔が綻んでいた。
不思議ともう体の痛みは感じなかった。
「もう日は暮れちゃったよ。今日もこの山で一泊しなきゃいけなくなっちゃたね」
「ふふっ、にとりの塒で過ごせるなら本望さ」
「………おかしな人間だねぇ……」
「どうしてだよ、可愛い女の子と一緒にいられるだけで俺は幸せなんだよ」
「…むぅ……」
何でさっきからあんまりにとりは機嫌が良くないんだ?
昨日はあんなに嬉しそうだったのに…
「〇〇、私は河童だよ」
「そんなの判ってるぜ」
「判ってない…判ってないよ…!」
不意ににとりの語調が厳しくなる。
「妖怪は所詮妖怪。人間は所詮人間。
住む世界が違うまったく違う生き物なんだよ…」
最後の方が聞き取れなかった。
にとりは泣いていた。
「本当は私だって〇〇ともっと一緒に…話がしたい…」
「じゃあ、すればいいだろう?」
俺は体の痛みも気にせず、にとりの傍へ向かう。
にとりは泣いていた。それはもうひどい有様であった。
「おい、可愛い顔が台無しだぞ」
「……〇〇はどうしてそんなことが言えるんだ…?
恥ずかしくないのか?それに私は妖怪なんだぞ…」
「…にとりに…俺はにとりに一目惚れした。理由はそれだけだ」
「……!」
にとりの目が見開く。
畳み掛けるように俺は言葉を紡ぐ。
「にとり!人間とか妖怪とかそんなんじゃねぇんだよ、好きになったんだ。
だからもっと一緒にいたい。話がしたい!!」
「……うっ…うわぁぁぁん!!」
「お、おいっ!?ど、どうした?何で泣く!?」
にとりは大声を上げて泣き始めた。
「うぅ…わ、わたしも〇〇のこと最初に見たときからなんか気になったの…。
で、でも私は妖怪だからって諦めてたんだよぉ…」
「大丈夫だ。俺は諦めてない」
何を言ってるのか自分でも分からなかった。いう言葉が見当たらない。
いうことないからちんちんとも言ってられない、一世一代の大勝負なのだから
一所懸命に言葉を探した。出でこんぞ。出てこない…
…!!
「う、うわぁ!?いきなり、な、何をするっ!?」
俺は無言で後ろ向きににとりを抱きしめたのだ。
言うことが見つからなきゃ体で示したってことさ。
やっぱり俺、頭いい。
「にとり、もう離さんぞ」
「…私はトンでもない人間を好きになっちゃったみたいだね」
「当たり前だ。こんなイケメン、この山にはいねーぞ」
「……」
「冗談だよ」
にとりを抱きしめたまま俺は話し続けた。
このまま夜が明けてしまいそうな気さえした。
「にとり、好きだぜ…」
「ありがとぅ…」
それから他愛の無い話をした。
昨日と同じような話。ふたりについての話。
幸せだった。後悔無しだ。
ん?後悔?
…む!!
この体勢、俺は生かしきれていないっ!!
そうだ、俺は今後ろからにとりを抱きしめている。
ということは誤魔化しながら少しずつおっ〇いを触れるんじゃなかろーか?
これに気付いて実行せぬのは一生の後悔になる。
こういうときはLet's TRY!!すべきだ。ってけーねが言ってた。
「そうかぁ…〇〇もきゅうりが好きなのか」
「いや、にとりほどじゃないけどねw」
後少し…!
「里には緑色のビールは無いのか…」
「それビールじゃいないだろ…」
触れるぞ!後少しだぜ、軍曹!
「……!?……ね、ねぇ〇〇?」
「ん?」
「手が…さっきから怪しいよ…?」
「…!!……な、何のことだよ!?マ、マイハニーっ!?」
なっ!?ば、ばれた!?
申し訳ありません、軍曹!
不肖〇〇、妖怪の山にて散ってしまいそうです…
「さ、触ってみる…?」
ん?
俺はやっぱり耳がおかしいのであろう。
「〇〇、き、聞いてるのか?本当に、さ、触ってもいいんだょ…」
最後になるに連れてか細くなってゆくにとりの声に俺の理性は吹っ飛んだ。
抑えられん。ここで抑えたら男、いや漢じゃない!!
「うぉぉぉっぷ…!!!」
初めての感触に俺の理性はぐるぐる巻きになってどっかに飛んでいった。
「が、が…我慢ならんっ!!」
「ん?うわぁ!?」
(ここからの続きを読むには俺が風神録でケロちゃんに会えたらね!)
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最終更新:2010年05月09日 22:41