村紗1
新ろだ807
水面はすぐそばなのにとても遠くてさァ。呼吸ができないってのはホントーにきつい。いや、普通に呼吸できるのが幸せなのか?
とにもかくにも空気!酸素!O2!
……
空気だ、と思って吸ったものは水でした。波のヤロー、俺に何の恨みがあるんだよ。
全力で喘ぐ。ただし吸っても入ってくるのは水ばかりで呼吸できない。
肺胞に水が入るあの苦しさは誰もが知ってる。しかしその先までイッチャッタひとは少ないんじゃないですかね…?
ああ、息がしたい…
………
――
ゆめをみた。
よくおぼえていないけれど。
ひろい、うみにひとり。
ひどくさみしかった。
――三途の川ってこんなのなのかそーなのかー。
ボンヤリした世界の中のまたその中で川っぽいなにかが流れている。
周りは残念ながら黒なんですが、それがあるってのだけはわかる。
「ん~?いらっしゃい土左衛門」
デ カ ち ち の び じ ん が あ ら わ れ た !
じゃねーよ、ちょっとまて、
「土左衛門ってなんですか?っていうかここは?」
「見ての通りの三途の川さね。あんたは死んじまったんだよ」
「やっぱりかよ!マジで死んだの?」
「マジで死んだの」
赤い髪の美人は確か死神だったと思う。詰まる所以上の会話はごく自然な会話でして。
でも、まだ俺は死ぬわけにはいかない。延命措置をとってみよう。死んでるけど。
「いやいや、ちょっと待ってくれよ、まだ好きなカノジョに告白もしてないんだぜ?しかもチューの一つもない」
「そいつァ、かわいそうに」
「おい、それはどういう意味だ」
いやマジでこいつの顔、ムカつく。
「告白もしてないのにカノジョっていうのもねぇ」
「アアッ!痛いところを!」
「大丈夫さ、恋のない人生を送って川を渡った奴は星の数ほどいるよ」
「なんの慰めにもならんぞ、とにかく今回はサボってくれ」
お願いだから。まだ、あいつと一緒にいたい。
「旦那ァ、あたいもやるときゃやるんですよ?」
開いた口が塞がらない。字の意味そのままで。口があるかは知らないが。
「幻想郷の死神さんはサボり魔とお聞きしましたが」
「サボりすぎると閻魔様からキッツイ御叱りを受けるんでねぇ、物理的に」
「いやそこは―
「ということで、残念だけどね」
やッべぇ、死神さん、本気(と書いてマジと読む)だ。
「あんたは溺死。そーゆーわけで渡り賃を…ああ、ここのシステムは知ってるかい?」
「もし知ってたら俺は感動する。生きてる人間が死後の世界を知るわけねーだろう」
「それもそうだ。じゃあ説明するが」
「(゚ω゚)お断りします」
「ええッ!?」
「残念だがァ、死神さん。まだ川を渡るつもりはないッ!」ジッャキーン
指をさしキメる。指があるかは知らないが。
「はぁ~、こういう奴も多いよねぇ。でも残念――」
スッ、と体がもっていかれる感覚。体があるかは(ry
「一名様ご乗せ~ん。はい、それじゃ三途の川クルーズへよおこそ」
「え?おいおい、卑怯だろ!?」
ヤバいよ、これは人生で一番のピンチ!人生終わってるかもしれないけど!
「まぁまぁ、落ち着いて。あんたは縛りつけておくからさ。あたいにゆっくり、いままでの人生を語りなぁ」
「ぎゃーす!まだ語れるほどないから!離して!降ろしてェ~~~!」
駄目だって。まだ告白もキスもしてないんだよ?愛の言葉を伝えれずに死んだら死に切れないって。
しかし、なんということだ。抵抗空しく岸が遠くになっていく。
畜生、こんなクルーズはぜひともお断りしたい。
ああ、この船頭さんとじゃいやだ!俺と一緒に船旅するならなぁ!船長は!
「ムぅーーーーーーーーーーーーーーラぁーーーーーーーーーーーーーーサァーーーーーーーーーーーー!!!」
「んげっ?ちょ、あたいの舟が!」
わぁ、舟が沈む…。撃沈☆沈没。って、おいこら俺まて三途の川の真ん中でどうすんだおい!
…わかってるよ。
わぁ、俺も沈む…。
手も足も動かせない俺。手(ry
そして、みんなに朗報だ。三途の川の中では、呼吸ができたぜェ――
―――
……
また、ゆめをみた。
よくわからないけど。
おぼれた。くるしかった。
つめたかった。
……んあ?
「あ…」
木の天井、何か、見覚えが。
「あー!起きた!起きたァ!」
「グフェッ!」
ダイビングされました。起きたけどまた寝ようかな。
「ち…ちょっと村s
「水蜜と呼べェ!この大馬鹿者!」
「え?」
「てェンめーこの私に心配掛けさせやがってぇえ?」
「( ゚д゚ )」
「…ハッ!?ちょっと昔に戻っちゃった?」
「え?状況がつかめないんですが?むr…水蜜さん?」
目の前には麗しき聖輦船船長。…あれ?彼女ってこんな娘だった?
そしてここは…間違いなく命蓮寺。白蓮さんを慕う者達が集うところ。
なぜ俺はここに…?
「と、ともかく!あなたが勝手に湖に落ちるのが悪いんですよ!なに溺れてるんですか!」
え~と、少し記憶が戻ってきた…。
ああ、そうそう、確かキャプテンを誘って湖畔を散策してたんだよな。
それで、え~と、少し断崖になってるあたりで――
「妖精なんかの悪戯くらいじゃあ私は怪我なんかしません!勝手な真似しないでください!」
そうだよ、幻想郷には厄介な奴らがいてそいつらに、結果的には、崖から突き落とされた形になったんだ。
もちろん、この俺が妖精に負けるド低脳ではない。キャプテンを庇おうとした結果だ。
うん、間違いない、決して滑ったわけではない。
女性を守る俺、流石である。
「うん、だいたいわかってきた。いやでも俺は、む…水蜜が心配だったわけでして」
「それこそ不必要だって言ってるんですよ!それどころか私に心配を掛けさせていますよ?あなたは4日も寝ていたんですから!」
「マジで!?4日!?」
「ずっと看てるのに目を覚まさないから…。本当に心配したんですからぁ…」
すこし潤んでる。やっべかわいい。
「ぉあ、ありがとう。それで、水蜜さん、この体勢…」
「あ」
ダイブされたものだからここまで押し倒されてる状態継続中。
彼女が動転してるのもあるだろうが。
…これは、チャンス?
そう、チャンス!
…ああ!どうにでもなれ!寝起きの気狂い!
「ごごごごめんなs――ふぐッ!」
キャプテンの背中に腕をまわす。hugである。ふぐではない。
「ななななにをするんですか!」
――村紗の顔がすぐそばにある。
彼女の息が懸かる。
空気が、吸える。
…よし!
「水蜜」
「ふぇっ?」
「俺は、お前が好きだ!俺は、水蜜のことを、愛してる!」
三途の川にいても、想っていれるくらいにはなァ!
「だから!付き合ってもらえませんか!一緒にいてもらえませんか!」
「……」
「……」
「ぅぅぅうううぇっ…ぇぇえぇえええん」
「ええッ?」
え?何?マジ泣き?何かマズかった?
――ぎゅ、と彼女が抱きついてきた。
「ばぁかぁ…今いうことですかぁ…。わたっ、私もっ、…だぁいッ好きですよぉ!」
お、おお!おぉおおおおおおおお!
「やぁったぁぁああ!ありがとぅ…ぅ?み…な…m……」
クテッ
「へ?え?どうしたの!?え?え?」
そういえば俺、4日も意識不明だったんだねー。……後遺症、ないだろうな…。
「…ぉ、ご、ごめん…ちょっと、疲れちまった…」
「…」
ふぅ、とため息をつく我が恋人。そう、ついに、ついに恋人同士。
なんとなく、そっと涙を手で拭いてあげる。
「あ…。ごめんね…、私も少し、疲れちゃったわ…」
そうだ、彼女だって4日も俺を看病してくれたらしい。疲れているのも当然か。
「…そうか……お疲れ様…」
…そうしてしばらくすると、すー、と静かな寝息が聞こえてきた。
俺も寝よう…。
ああ、でもちょっとだけ、抱き寄せて、彼女と同じ空気を吸える幸せを―――
もういちど、ゆめをみた。
なんだろう、まぶしい。
こころが、あったかい。
ああ、これは……
――目が覚めると、腕の中には誰もいない。
って、あれ?水蜜さんどこ行ったん?
…ええぇぇぇええぇ?
「おィいいい?信じられんッ!夢オチだけは止めろよッ!?」
「あら?起きました?」
キャプテン・村紗 水蜜様いらっしゃいました~。パチパチパチ
がばッ、と起き上がって見回すと、場所は変わってない。ちょっと安心!
「あ、あの!うぇ?おはようございます?」
「いまはおゆはんの時間ですよ~」
「え、さいでしたか」
うふふ~、と笑う船長かわいい。
しかも、エプロンじゃないかッ!
裸じゃあないがな!お前ら何ヘンなこと考えてやがる!
セーラー服にエプロン…、実に馴染むぞッ!
「あの、村s
「水蜜」
「あ、夢じゃないッ!水蜜ッ!愛してる~!」
「はいはい、『シンカーゴースト』」
「ブッ」
すり抜けました。痛ぇ。
…あれ?『シンカーゴースト』?
「痛ぅ…、え~とさァ、水蜜ぅ」
「なんですか?」
「もしかして、俺が溺れたのって『水難事故を引き起こす程度の能力』と関係ある?」
……
……
……
「いいえ、ないですよ」
「何だ今の間はッ!?」
「まぁ、いいじゃあないですか。恋人同士、土左衛門ってのも」
「俺は死んでねェ!って、死神さんの舟沈めたのもアンタか!?」
「知りませんね。でも、それで現世に戻って来れたんじゃないんでしょうか?」
「そうなのッ!?俺救出、マジありがとうございました!」
「どういたしまして~」
「やっぱりお前じゃねーかッ!!」
こいつ一体何者だよッ?舟幽霊だけど!
流石は地底に封じ込められてただけはあるな、オイ!?
「まぁ、落ち着いてください。今日は水蜜特製カレーですよ!」
「待てェ!胃袋に何も入ってない病み上がりの人間に刺激物を食わせる奴がいるかー!」
「4日間の意識不明からの大復活祝いです!いっぱい食べてくださいね!」
そうでしたか今日は金曜日でしたか。
この海軍カレーは命蓮寺のみんなが涙を流して食べるほどの味である。別に深い意味はない。ないったらない。
「ふへぁ~。まぁ、愛しの水蜜の作ったものを、この俺が食わぬわけにはいかん。っていうか腹減った」
ん?
「ふふっ、それじゃあ少し待っていてくださいね」
ふと、ずっとあることが頭に引っかかっていることに気づく。
何だっけ、あの、えと、
――愛しの水蜜
そうそう、アレだ。
「…なぁ、水蜜」
「何ですか?」
部屋を出ようとしていた彼女をちょっと手招き。
黒髪が揺れ、近づく。いちいちかわいいなぁもう。
「そのさァ…なんで急に名前で呼べなんて?」
「あ、あ~それはですね~」
う~んと、え~と、なんてしながらもじもじするキャプテン・ムラサ。頬は赤い。
…ぅぉぉっ!こ、これは全力でクる。
「えっとね、そのね…あなた、溺れてたでしょ?だから…わかりますよね?」
「…?」
「あーもう!人工呼吸よ!だからっ、キ、キス!しちゃったから!名前で呼び合おうかななんてっ」
…今なんとおっしゃった?え、キ、キ、
「キスだとォ!?」
「えっ!?駄目だった!?」
「いいやッ!最高だーッ!!」
ぎゅっと抱きしめる。よかった、すり抜けない。
今度は水蜜も抱きしめ返してきてくれた。
何だろう、あったかい。
「でも、それじゃあ俺はまだ知らないんだよね」
「な、何をですか」
「水蜜のキスの味」
キスをしていたのは嬉しいんだが、三途の川にいるうちにだしなァ?
「…、馬鹿ですか、あなたは…」
「『大馬鹿者』ですよォだ…」
―――自然と、唇が触れ合う。
ああ、こいつを蜜の味って言うのかね?
へっへっへ、お前らには教えてやんねー。
いまは、
とっても
しあわせです。
ああそうだ。そのかわり、このあと食ったカレーの味だけは教えといてやる。
うまかっ です。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
裏
ひどいなこれ…。
村紗の言葉づかいは二次では大いにブレているものだし困る。
ちなみに最初の溺れるとことか、みんなが首をかしげたであろう4日は書いた人のリアルだったりする。
発見がもう少し遅れてたら死んでただろうって。ホント死ななくてよかったよ…。
まぁ、
そ ん な こ と よ り ム ラ(サ)ム ラ(サ)し よ う ぜ ! ! !
新ろだ822
「○○~○○~お腹空いたよ~~」
現在の時刻、午後4時ちょっと過ぎ。
夕食にはまだ早く、○○は炬燵でお茶を啜っている所であった。
「村紗さん……まだ夕食には速いですよ?」
後ろから抱きついてくる村紗さんに驚きつつも、お茶を零さない様に炬燵へと置く。
確か昼食もしっかりと取っていたし、何時もなら夕食までお腹空いた~、
等と言ってくる事は無かった筈なのだが……
「でもお腹空いたんだよ……何か作ってくれない?」
「はあ……」
全く、このお嬢様にも困ったものだ。
甘えられるのは嫌いではないし、むしろ頼られている、とか信頼されているんだと
思えて嬉しい事ではある。
ズズッ……と残った緑茶を飲み干し、未だに抱きついたままである村紗さんに立つよ、
とのハンドサインを送り離れさせる。
「とりあえず台所に行こうか、あり合わせの物で何か作ってみますよ」
「やった! えへへ……○○大好き~」
そう言いながらまた腕に抱きついてくる。
付き合い始めてから気付いたのだが、どうも村紗さんは抱きつく……というよりも、
触れている事が好きのようだ。
こうして移動中も、歩きづらい事にも構わず腕に抱きつきながら歩いている。
それを拒まない私も私なんだろうけれども……
命蓮寺の台所には誰も居なかった。それはそうだ、まだ夕食には速いし、
特に用事でも無ければ風通しが良く寒い台所になぞ足を運ぶ訳が無い。
「ん~……ちょっと待ってて下さいね」
流石に台所でくっ付いている訳にもいかず、ポフポフッと村紗さんの頭を撫で
軽く額に唇を落とす。
えへへ……と唇の触れた辺りを触りつつ、村紗さんが私から離れていく。
「え~っと……ご飯があるくらいか」
参ったな、ご飯ぐらいしかないとするとおにぎりか卵かけご飯か、
醤油を少々と卵を掛けて炒めるチャーハンもどきぐらいかな……
「村紗さ~ん、ご飯くらいしか無いのですけどどうしましょうか?」
「そうですね~……○○が心を籠めておにぎりを握って欲しいなあ」
「分かりました、真心籠めてお作りしますよ」
サッと手を洗い、ボールに水を汲んで手をつける。
ご飯は冷えているので特に問題無く握れるので、しゃもじで片手分くらいの
ご飯を取り、塩を一つまみほど振りかけ三角形に形を整える。
「村紗さん、出来ましたよ」
まあちょっとばかり形が三角形にならなかったりしたが、
それでも丁重に作ったつもりだ。
「ありがとう、○○」
「ちょっとばかり歪ですが……」
「構わないですよ、○○が心を籠めて作ってくれたんだから……美味しいよ」
おにぎりを頬張り、幸せそうな笑顔を私に向けてくれる。
料理……と言えるような代物では無いが、作った物を喜んで食べてくれるのは
嬉しい事だし、恋人の笑顔を見れるのならばこの程度の労力は安いものだ。
「……村紗さん、おべんと」
「ふぇ?」
おにぎりを食べるのに夢中で、自分の頬に着いた米粒に気がついて居ないようだ。
ひょい、と彼女の頬についたおべんとを取り自分の口に放り込む。
「……むう」
何故かちょっと不機嫌な村紗さん、おべんとに気付かれたのが嫌だったのかな?
「出来れば……その……」
「ん?」
ボソボソと俯きながら話す村紗さん。
「恋人なら……キスして取って欲しいな……なんて」
「あ~……えっと、やり直しって聞きますか?」
少しずつ朱色に染まっていく頬に、無言で村紗さんが米粒を付ける。
両肩に手を置き、ゆっくりとその頬に唇を当てて米粒を舐めとると、
「んっ……」
と擽ったそうに声を漏らす。
「えへへ……○○ありがとう、大好きだよ」
スッ、と村紗さんの唇が触れる。
やれやれ……抱きついてくれるのは嬉しいし、キスしてくれるのも
喜ばしい事なんだが……
「
ナズーリン、あの二人をなんとかしなさい」
「そりゃ無理な話でご主人」
今日の夕食当番である星さんとナズーリンが来ているのだから、
早めにどいてあげないといけないのだが……
「○○……もう一回……」
トロン、とした目で見つめてくる彼女の要望にお答えするのに忙しくて
それどころじゃないから無視しておこう。
その後、聖さんに場所と時間を弁えて交際するように……
とやんわり小言を頂いたのは別の話
新ろだ1007
「ねー○○~」
「何ぞー」
ある昼下がり、命蓮寺の一室で村紗とゴロゴロしていると、
「湖行かない~?」
とんでもないこと言い出しやがりましたよこのお嬢さん。
「…村紗さんやい」
「なにー?」
「貴女の能力は何でしたっけ?」
「『水難事故を引き起こす程度の能力』」
「オーケーわかってんなら話は早い。ちなみに湖は水場なのですが?」
「うん。二人でボートでも漕ごうかなって」
「水難事故フラグじゃん確実に?!」
わー絶対確信犯だこの人ー。
「いいじゃない、事故が起こっても助けてあげるわよ?」
「まず事故起こす前提ですか…」
いや助けてくれるのはありがたいんですけどね?
事故を起こさないのが最善じゃないんでしょうか。
「つべこべ言わず行くわよ○○~」
「いや、あの、ちょっ?!」
ああお願いだから襟を引っ張らないで。
キャプテン・ムラサに(強制的に)連れてこられたのは紅魔館前の湖。
ああ今日も赤いです紅魔館。
「○○~、手がお留守だよー」
「…現実逃避くらいさせてくださいキャプテン…」
恋人と広い湖の上で二人きり、というなかなかにおいしいシチュのはずなのに、
むしろ命の危険を感じるのは気のせいではないと思う。
主に目の前の恋人的に。
「…○○ってさ」
「なんでしょうかキャプテン」
「ボート漕ぐの下手よね」
ぐふっ
「痛いところをつきますねお嬢さん…」
そーでしょーとも。
だってボートなんか漕いだことないもん。
「○○」
「なんでしょか」
「漕いだことないんだったらさ、私が教えてあげようか」
「そりゃありがたい、してどうやっ―――ッ?!」
ストン、と、村紗が俺の脚の間に腰を下ろしてきました。
「まず手は、こうやって動かして…」
何ですかこの状況いや嬉しいんですけど。
恋人が脚の間に腰下ろしてきてその上手まで握ってきたとかこれ誘われてるんでしょうかそうですか。
…ハッ、いかん何を考えているんだ俺。
もう少しでパッチェさんが来るところだった。
「ちょっと、○○。ちゃんと話聞いてた?」
「…すまん、聞いてなかった」
「もー、何やってるのよ」
いやもういろいろとまずかったもので。
「…ふんっ」
むくれちゃったよキャプテン。
「…キャプテーン」
「何よ」
「話聞いてなくてごめんなさい」
「謝っただけじゃ駄目」
「そんじゃどうすれば」
と、急にこっちに向き直りましたよキャプテン。
「…キス」
上目遣いでほんの少し顔赤いとか反則ですマジで。
いやもうかわいいなあ村紗。
これで何もしなかったら男ではあるまい。
「…んっ」
どちらからという事もなく、唇を近づけていった―――、
その時。
「うわっ?!」
「きゃあっ?!」
シンクロする悲鳴。傾くボート。
ああやっぱりバランス悪かったのね。
だぽーん
――水って冷たいなー
――息できないなー
――このまま死んじゃうのかなー
――村紗の顔、もうちょっと見ていたかったなー
そこで俺の意識はいったん途切れ、そして――、
次に見たのは村紗のどアップ。いやマジで近い。
「○○!!大丈夫?!」
「いろいろと奇跡的に。うん、大丈夫」
どうも陸に引き上げて助けてくれたっぽい。感謝多謝。
それはそうとして涙目の村紗超かわいい。
「本当にごめんなさい…」
「いや大丈夫だって」
まあこうして生きてるわけだし。
そしてさらに服が濡れてぱっつんな村紗を見ることができたし。
うん、大幅に得。神様ありがとう。
「…○○、目がやらしい」
「おおっとこれは失礼」
「こっちが必死になったっていうのに…馬鹿」
「すみません本当に」
「ふーんだ…でも大好き。助かって本当によかった」
そういって抱きついてくる村紗。ああもう本当にかわいい。
そうして二人でしばらく抱き合っていましたとさ。ちゃんちゃん。
ああ、いますっごく幸せ。
「ねえ、○○
自分のこと溺れさせた舟幽霊に、
仕返ししてみる気、無い―――?」
耳元でこんなこと囁かれた日にはもう―――、(省略されました。続きを読むには星ちゃんの前で宝塔を叩き割ってください)
新ろだ2-186
「……適当なことを、言わないで」
別に悪意があったわけじゃない。他意なく褒めただけだ。
水蜜の機嫌が悪かったから、それを和らげようと、青みがかったその瞳を綺麗だと褒めた。
突然そんなことを言うからには、ほんのちょっとの冷たい眼差しや、辛辣な言葉は覚悟していた。
でもひっぱたかれるとは思わなかった。怒りの表情にうっすらと浮かぶ涙が頬の痛みを増幅させる。
水蜜はしばらく俺を睨み付けたあとに踵を返すと部屋を出ていく。
俺はその理由を理解できず呆然とするほかなかった。
「○○、一体彼女に何をしたんだい?」
真っ赤に紅葉した俺の頬を見ながらにやにやとナズーリンが問う。
「確かにムラサもまんざらじゃ無さそうだったけど」
「いきなりはまずいわよ、いきなりは」
ぬえに一輪、……なんか激しく誤解してないか?
「だだだ、だめです! そんなふしだらな……」
「まったくいけませんね○○は。まことに浅ましく、身勝手である。南無三!」
「……だから違いますって!」
「じゃあなんであのムラサがあんなに怒ってたのさ?」
「返答次第ではただじゃおかないわよ?」
表情は穏やかだが、剣呑な空気を漂わせる水蜜の友人二人。頼むからその獲物と入道しまってくれ。
「……いや、だからみんなの思ってるようなことじゃ」
「「……言え」」
「……分かりました」
理由を聞いたみんなは一様に神妙な顔をしていた。どうやら思い当たるものがあるらしい。
「一体なんで」「○○」
真剣な面持ちでこちらを見据える一輪。他のみんなの表情も固い。
「あなたは水蜜のことを本当に好き?」
「え?」
「これから話すことは水蜜の過去にかかわること。だからあなたが彼女を本当に大切に思ってないなら、理由を教えられない」
「一輪……」
「それからムラサには二度と近づかないで。それだけ大きなことなの」
ぬえがあとを引き継ぐ。どうやら俺は相当無神経なことを言ってしまったらしい。
「……分かったよ。水蜜を支える代わりに、彼女の過去を知りたい」
「許してもらえないかもしれないわよ?」
「それでもだ。俺は水蜜のことが好きだから」
普段ならとても言えない言葉。しかし今は恥じている場合ではない。しばしの沈黙の後、一輪はふっとため息をついた。
「……いいわ。教える」
「ちょっと一輪!」
「気持ちは分かるわぬえ。けどここは○○を信じましょう。そうでしょう姐さん」
「ええ。そこから信頼が生まれるのですから」
「まあ一輪が言うなら構わないと思うよ」
「そうですね」
「むう~…… わたしはまだ認めたわけじゃないからね」
不服そうなぬえを尻目に一輪は話し出した。
「水蜜が船幽霊なのは知ってるわよね」
「ああ」
「そして彼女が船幽霊になった理由は海難事故。ここまではいい?」
そこまでは知っていることだ。頷くと一輪もまた頷き返す。
「そして彼女はその運命を呪ってる。だからこそ船幽霊になったんだけど、水蜜はその深海の色に似た自分の瞳を嫌っているの」
「……」
「私が説得に行った時もそうでした。己の運命を呪いながらも他者に同じ悲しみを味あわせる哀れな自縛霊。彼女はまさにそれでした」
白蓮が一輪の説明に補足を入れる。
「じゃあ機嫌が悪かったのは」
「きっと思い出してしまったんだろう。恨み辛みだけで深海をさ迷っていたあの頃のことを」
「ムラサにとってあの瞳の色は悲しい記憶でしかないの。それをどこかの無神経な馬鹿が遠慮も配慮もなしに言ったもんだから」
気が付くと俺は立ち上がっていた。
「どこへ行く気?」
「謝ってくる」
「あんたねえ!」
「ぬえ」
食ってかかるぬえを制して一輪が俺を見る。
「それがいいと思うわ。許してもらえるかは別問題だけど」
「……ありがとう一輪」
言い終わると同時に俺は駆け出した。水蜜に許してもらうために。
「……まったく」
○○が去った直後、ため息とともに一輪は頬杖をついた。
「一輪、あんたどっちの味方なのさ?」
「私はいつも水蜜の味方のつもりだけど? 水蜜も○○のことを憎からず思っているみたいだし」
「なんか納得いかない」
「○○なら大丈夫よ。悪い奴じゃないし。むしろあなたのほうが心配だわ」
「……どういう意味よ」
「そういう意味」
「うぎぎ……」
「……ご主人、様子を見に行こうなんて思わないようにね」
「な!? そんなことするわけないじゃないですか!」
「ご主人は嘘やごまかしは得意ではないだろうからね。念のためさ」
「それは……そうですけど」
「あとは二人で何とかするでしょう。私たちは信じて待つのみです」
「姐さんの言うとおり。あ、お茶のお代わりは?」
「大丈夫ですよ一輪」
「そういう意味ってどういうことよ!? 説明しろー」
命蓮寺は相も変わらず平和である。
『関係者以外(○○とか○○とか○○とか)立ち入り禁止!』と書かれた水蜜の部屋の前。
……これは相当怒ってる。本当に許してもらえないかもという不安が胸をよぎる。でも謝らなくちゃいけない。意を決してドアに語りかける。
「……あのさ、水蜜、無神経なこと言ってごめん。知らなかったんだ」
「……」
「だから許してとは言わない。でも…… 俺は水蜜の瞳だけが好きな訳じゃないから。
その艶やかな黒髪とか、抜けるような白い肌とか、たおやかな手足とか、時折見せるいたずらっぽい笑顔とか、なにより仲間を思いやる優しさとか。
そういうものを引っくるめて俺は水蜜のことが好きなんだ。もちろんその……」
その綺麗な瞳もだよ、と言いかけて口をつぐむ。これは今言うべきではない。それでも言わずにはいられなかった。
結局、一番最初に魅了されたのは彼女の瞳だったのだから。 言うか言わないかの葛藤の中悩むこと数分。
「……その、何ですか?」
少しだけ鼻声で水蜜が尋ねる。
「……とにかく、ごめん」
「だから、『その』の先は?」
「……その」
「さっきの言葉、嘘じゃないのね?」
「うん」
「……そう」
静かに襖が開き、不機嫌な表情の水蜜が出てきた。
「ごめん」
「もういいわよ。知らなかったんだろうし。……ただし」
言いながら手招きをする水蜜。
「な、なに?」
恐る恐る近づくと、部屋の中へと突き飛ばされた。よろめいたところに飛び付かれ、、そのまま床に倒れ込む。
「腹立たしいのは事実だから、腹いせにあなたを沈めてあげるわ」
嗜虐的な笑みを浮かべて俺をじっと見つめる水蜜。
「……分かる? わたしの瞳の中に映るあなたが」
蒼く光る瞳の奥でこちらを見つめる自分の姿が見えた。気恥ずかしさから顔をそむけようとすると両手で頬を抑えられる。
「逃がさないわ○○。私の瞳の中に沈めてあげる」
その瞳に吸い込まれていくような錯覚に少し戦慄する。
「船幽霊に沈められた魂は永久に海の底をさ迷うことになるの」
水蜜が目を細めて愉しげに笑う。
「あなたにはこの瞳の中に沈んでもらうわ。そしてずっとこの瞳の中で生きてもらう。絶対に解放してあげないんだから」
喜色に輝く蒼い瞳に映る自分の姿が近付いてくる。
美しい船幽霊に魅了された俺はそこから逃れることができない。水蜜の目蓋がゆっくりと閉じられ、俺の姿はその瞳の底に沈んだ。
手鏡の中には緊張した面持ちの自分が映っている。
その瞳は何処までも蒼く、過去に沈んだ水底を彷彿とさせた。
……けれども
――綺麗だよ、水蜜の瞳。
思い人の言葉一つで、この瞳の忌まわしさが薄らいでいく。 ……現金なものだと彼女は笑う。思い人曰くいたずらっぽい笑顔で。
大嫌いだった自分の生い立ち。そして、その生い立ちを象徴する瞳。 それでも思い人が褒めてくれたそれを、昔のように嫌うばかりではいられない。
「水蜜、○○さんが見えましたよ」
「はーい」
思い人の来訪に浮き立つ心。
――船幽霊を惑わせた罰よ。今日もあなたをこの瞳の底に沈めてあげる。
水蜜は手鏡を仕舞うと、極上の笑みで大好きな思い人の元へと向かった。
船幽霊の未遂(うpろだ 20/01/01)
「……寝てる」
それはそうか。○○は人間で、今は夜。そして人間は夜寝るものだ。自分も元は人間であったのに、時が経つうちにかつての常識も今では違和感になってしまった。
彼はスースー息を立てている。顔だけ布団から出して、規則正しく鼻息を立てている。これを4・5分止めただけで、彼は私の仲間入り。でもそれをする気にはならない。
○○に先に逝ってほしくはないのに、彼に嫌われたくないから。「俺を船幽霊にしてくれ」って言ってくれたら、こんな雑念に苛まれることもなくなるんだろうな。
寝息のする方に近寄ってみる。当然暗くてはじっくり寝顔を拝めないので、少し襖を開けて月光を採り入れておき、あらためて彼の顔を覗き込んでみた。
息を立てるだけで体はほとんど動かない。腹部のあたりの布団が上下するだけだ。
そっと両手で彼の頬に触れてみる。冷気に浸らされてはいるものの、幽霊の冷たい手を温めるには充分な体温だ。
今ので気づいたけど、この部屋は随分と寒い。○○の布団、暖かそうだな……○○と添い寝……ただでさえ体温の低い私なんだから、ちょっと入らせてもらっても罰は当たらないだろう。
するすると布団の中に入ってゆく。
……あれ、ひょっとして私、とんでもないことしてるんじゃ……?
冷静に考えてみた。就寝時の他人の部屋に勝手に入った上、襖を開けてまで寝顔を覗き込んで、挙げ句の果てには布団に侵入……。そもそも私と○○はまだ恋人ですらない。
まだ恋人ではない。まだ。それなのにこんなこと、、でも私はこんなにも○○のことが好きなんだからセーフ…ってそういう問題じゃない!
しかしこの布団、あまりにも心地よすぎる……。ここから出るなんて難易度ルナティックすぎる。恥ずかしくて彼の反対方向を向いて横たわってしまったが、背中は彼の体温がじっくり感じられる。
そう、○○の。すぐ後ろには○○がいる。私をこんなにも惚気にさせてくれた○○がいる。朝になる前に、彼より先に布団から出れば良いだけのことだ。このまま眠ってしまっても……。
「あ、あの、村紗?」
え
「○、○○!?え、ちょ、起きてたの」
「まぁ、うん」
は、?
「いや、ちょっとさっき目覚めちゃって」
「いつから!?」
「『……寝てる』って言ってたのは聞こえたけど」
あああ最悪だあああ
「えーと、その」
「なっ、なんで何も言わなかったの!」
「気まずかったし…?」
気まずかった、って何も言わなかったから余計に気まずいことになったんでしょ!!!いやでも○○はこんなことになるとは思ってなかっただろうけど、
だからっていきなり私が自分の寝室に入ってきたのに気づいたら少しくらい反応してもいいじゃない!!
「む…らさ?」
「なにッ?」
「このまま寝るつもりか?」
「え!!?」
私は○○と同じ布団に入っている。二人で使うには狭く、互いの体温を直に感じられる。さっきまで仰向けだった○○は、今では私と反対向きになっていた。私はあらためて自分の状況に気づく。
「言われなくても出てくわよ!!!」
夜中だというのに大声を出してしまった。強引に布団から脱出して、そのまま這うように部屋を出て行った。
~~~~~
「……なんだったんだ」
○○は呆然としていたが、次第に我を取り戻した。両頬に触れる村紗の手、彼女の体温。そして二人布団の中……。
混乱はある程度収まったが、次に増幅するのは興奮である。自分が恋心を寄せている存在と、同じ布団に入れた。形がどうであれそれに変わりはないのだから。そんなわけで○○はしばしあの余韻に浸る。
しかしながら彼女の考えていたことがやはりわからない。これは夢か?幻か?端から見ても謎の行動。わからない、いや、わからない。
「船幽霊になればわかるかね…?」
朝起きたら、あるいはこの夢が覚めたら、船幽霊になる方法でも聞いてみようか。
35スレ目 >>395
命蓮寺
聖「では皆さん?手を合わせて…」
いただきまーす
水蜜(うげっトマト嫌いなんだよね…)
水蜜「あげる」スッ
○○「好き嫌いはよくありませんよ」
水蜜「しめじもあげる」スッ
○○「いりませんって」
水蜜「(´・ω・`)」
○○「みなみっちゃん…嫌いだから食べたくないって正直に言って下さいよ…」
○○「今なら聖住職も見てないので嫌いなもの全部寄越して下さい」ヒソヒソ
水蜜「ありがとー」
水蜜(なんだかんだいって○○は優しくしてくれるからな)
(私に惚れてるよね)
(困っちゃうなーモテる女は辛いなー)
(溺れさせるのは得意だからしょうがないね!)
水蜜「じゃあゼリーもらうね」スッ
○○「えっ」
水蜜「いただきまーす」モグモグ
○○「」
○○「ふっざけんな俺のゼリー返せよゴラァッ!!!!トマト食らえオラッ!!」ガッ
水蜜「うわぁぁぁぁぁぁ!?やめてっトマトやめてぇぇっ!?」
星「えぇーっ!?」
一輪「抑えて抑えて」
○○「だってみなみっちゃんがっ!!みなみっちゃんが私のゼリーをぉっ~!!!」
ナズーリン「見たことない狼狽えっぷりだね」
ぬえ「ゼリーくらいで女々しいな」
○○「じゃあぬえっちょのゼリーくださいよっ!!!」
ぬえ「嫌だよだってゼリーだぞっ!!!!」
聖「ムラサ、○○さんにあやまりなさいっ」
水蜜「ごめぇん…」
○○「謝ったってゼリーは帰ってこないんですよ!!!!うっ…グスッ…」
響子「泣かない泣かない○○さんは強い子だから大丈夫ですよ」ナデナデ
○○「天使」
水蜜「…うぅ」
水蜜「ね、ねぇ○○ぅ…」
○○「……………ハイ?ナンデショウ?」
ナズーリン(うわぁ随分とげのある返事だなぁ)
水蜜「あ、朝釣りにいく約束なんだけどぉ…」
○○「申し訳ありせんが、約束を反故にさせていただきます。理由は察していただけると助かります」
水蜜「うっ…」
ナズーリン「君そんなにゼリー好きだったのかい?」
○○「甘いものには目がなくて」
ナズーリン「へぇ意外だなぁ」
水蜜「…」
水蜜「『ゼリー』…『作り方』っと…」ッターンッ
夜
○○「ふぁ…うぅ…トイレトイレ…」
○○「ん?台所の灯りがついているぞ?さては星さんか一輪さんがまた隠れて晩酌しているな?」
○○「この○○不肖ではありますが命蓮寺の門弟として見過ごせませんな!(あわよくば酒盛りに参加させてもらおう)」
○○「ω・)」
水蜜「全然ゼリー固まんないよぉ…なんか入れ忘れたのかなぁ…」
○○「!」
水蜜「こんなんじゃ○○喜んでくれないよぅ」グスッ…
○○「…」
翌日
水蜜「あっ…○○…」
○○「…」
水蜜「え、えっと…あの…」
○○「なんだか急に甘いものが食べたくなってきましたねぇ」
水蜜「え…?」
○○「とは言え人里に買い物行くのも面倒ですねぇ」
○○「『誰かゼリーとかお持ちではありませんかねぇ』」チラッ
水蜜「…!」
水蜜「○○…こ、これ…」
○○「これはこれはわたしのこうぶつのぜりーではありませんか」
○○「しかし喧嘩中、そうすんなり譲ってはいただけないでしょうねぇ」
水蜜「う…」
○○「どうすればゼリーを譲っていただけるでしょうか」
水蜜「…]
水蜜「仲直り…しよっ!!」
○○「お安い御用です」ニコ
水蜜「ゼリー勝手に食べてゴメェーンッ!!」
○○「大人気もなく拗ねてイヂワルしてゴメェーンッ!」
水蜜「えへへ///」
○○「フフフ」
避難所>>194
最近「湿度が高い」っていう表現をあちこちの二次創作で見て
「情が深い かつ表現が濃いもしくは重い」キャラを指すのかなと解してるけど
村紗は「湿度が高い」んじゃないかというイメージがある
舟幽霊だからとかそういう駄洒落的なものじゃなく
二次や剛欲異聞で見る快活な印象から想像しにくい粘性の愛情を示してきそうな
「寒いの苦手なんだよね、聖に助けてもらう前の頃を思い出しちゃう感じがして……
ね、○○の体温、ちょっと分けてほしいな」
ってしなだれかかるように抱き着いてきて少しひんやりした唇と舌で深めのキスをしてきたりとか
最終更新:2024年08月11日 12:50