萃香1



1スレ目 >>93


萃香へ
「え?この酒をよこせって?
 だめだめ、いまや日本に何本も無い銘酒なんだから。
 まぁ、どうしてもって言うんなら…固めの杯で飲ませてあげてもいいけど?」


備考:・固めの杯(かためのさかずき) 夫婦、主従、師弟などの結びつきを堅固にするために取り交わした杯。約束を固くするために取り交わした杯。
ってけーね(>>95)が言ってた。

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1スレ目 >>172


「萃香ー、付き合ってくれ!」
「もぅ、うるさいなぁ。いいよ。どこに行くの?」
「いやそうじゃなくて……えーと、俺の恋人になってくれ!」
「えっ……う、嘘じゃないの?騙してない?」
「当たり前だ、萃香の嫌いな嘘をつくわけないじゃないか!」
「じゃ、じゃあ、私と勝負して勝ったら、いいよ……?」
「よし、何でも来い!」

――何か勝負後。

「ま、負けた。勝てねぇ、鬼だ……」
「当たり前じゃない、こう見えても鬼なんだから。」
「惚れ直すぜ。じゃなかった、分かった、諦めるよ……」
全力を出してもやはり鬼には適わないということか。
しょうがない。帰ろうとしたそのとき、萃香が鎖を構えてるのが見えた。
「ちょっと待って。鬼が気に入った人間に勝負して勝ったら……どうするか、知ってるよね?」
「え、それって」
「もう絶対逃がさないんだから。ずっと傍に居てもらうよ!」

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1スレ目 >>417


 初恋の人は紫だった。遠くから一度見ただけだったけれども、子供心になんて綺麗な人だと思ったものだった。胸は大きかった。
 最初に告白したのは慧音だった。やっぱり子供のころ。里の人たちを守ってくれる彼女に憧れていた。「お前の気持ちは嬉しいが、お前は人間だ。人は人と共に生きるべきなのだ」と言って振られたけど。胸はやはり大きかった。
 中国と友人になった。始めは自分と年の近い女の子だと思っていたけれど、次第に話すうちに自分よりもかなり年上だと気づいた。胸はこれも大きかった。
 永琳を師匠と仰いで医術を学ぶことにした。学ぶことはたくさんある。何しろ人外の知識、月に納められた知識まであるからだ。胸は言うまでもなく大きかった。
 ……そして、現在。
 「……ん?どうしたの、こっちじろじろ見て」
 「別に。ただ、俺もいい嫁をもらったなって思っただけさ」
 「う……。お、おだてても秘蔵のお酒はあげないんだからね!」
 なんて褒めてやると真っ赤になる彼女。まったく、酒で赤くなることなんてないのにさ。俺よりはるかに長い時間を生きているのに、こういうところは少女そのものだ。
 「俺、まさか鬼とこうしているなんて思ってもみなかったな」
 「ふふん。あなたが私と勝負してボロ負けしたからよ。鬼にかなう人間なんていないんだから」
 「違いないな」
 「分かったらほら、もう一杯飲みなさいよ」
 「はいはい。ありがたくいただくとも」
 まあ、こんなに惚れてしまったから、たとえ月の秘術を駆使してもこいつにはかなうわけないか。それにしても、俺の女性の好みも年を取ると変わってくるってことなんだよな。
 なあ、幻想郷の子鬼。伊吹萃香。

 ・バストのサイズ(予想。一部事実)
  中国>永琳>紫>慧音>>>>(越えられない絶壁)>>>>萃香



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1スレ目 >>640


萃香という妙な鬼に連れ去られて割と経った頃か。
俺は彼女といつものように酒を飲んでいた。

「…鬼か。お前のペースは」
「そりゃ鬼だからね」

彼女は鬼であり酒豪だ。
見ているこっちが心配になるほど空けられた酒の量。
何なんだこの量は…

「少しは止めないと病気になるぞ」
「鬼が病気とかになると思ってるの?」
「いや、少しは素面になれって事だ」

俺も結構酒飲みの方だが、こいつに比べるとやっぱり負ける。
…鬼と比べるほうがどうかしてるなんてツッコミは勘弁してもらいたいが。

さて結局の所、俺が酒飲みという事は大体分かるだろうが、
やっぱり何度も同じ酒を飲んでいると飽きるわけで。
今日も今日とて同じ味の酒を飲んで、俺は結構ぐったりしていた。

「あれ、もう終わり?」
「…あぁ、何つーか…この酒飲むのが飽きた」
「私はそうでもないけどねぇ。だってお酒だよ?飲んでも飽きないよ」

四六時中酒ばかり飲んで飽きることすらも忘れた鬼と一緒にされたら
堪ったもんじゃない。

「あー、でもお酒を甘く飲む飲み方なら知ってるよ?」
「甘く?」

そんな方法があるとは、俺も聞いた事がない。
果汁と混ぜて飲むって方法なら一度試した事があるが、ちょっと合わなかった。

不味くはないんだが…。

「…甘い酒ねぇ。どんな飲み方だ?」

正直どんなものかも見当がつかない。
ここは正直に彼女に聞いたほうが早いだろう。

「うーん、と」

彼女は一杯の酒を口に含むと、その唇を――俺に押し付けた。
頭が真っ白になり、流れてきた酒の味は、微かに甘いものだった。

「…ぷはっ」
「ふぅ…」

なるほど、口移しか…。
確かにこの味は甘くて…クセになるかもしれない。

「甘いでしょ?」
「確かにな」

これはある種、恋人同士がやるゲーム感覚に近い。


「…萃香はこの方法で酒を飲んだことがあるのか?」
「甘くなるって話だけで、私は飲んだことはないけど…」

そう答えた彼女の顔は赤いもので、それが急に愛しくなり
俺は甘い酒を彼女の口に流し込んだ。

「ん、うん、甘いね」
「だろ?」

これなら、確かに他の酒も違った味で飲めるかもしれない。
キスとして考えるなら、これほどロマンがないキスもないだろうけど。

「お酒の匂いがすごくする」

「ずっとあーゆー飲み方してればな」

こうして、俺はぶっ倒れるくらいに、酒を煽っていた。
無論、翌日は言うまでもなく二日酔いだった。






後書きとチラシの裏。

===ここからチラシの裏===

短い、時間足りない。たすけて、えーりん

===ここまでチラシの裏===

ご め ん な さ い

589の人、一応、リクエストは書きました。承りました。
めちゃくちゃ短くなったのは本気で申し訳ありません。
んーと、甘い話という風に書こうとしたんですけど、力量と語彙のなさが恨めます。
何か、短くなりすぎて、それだけを恨んでください。
最初からプロット無しで書いていたんで…。
色々、精進していきます。もしよろしければ、気が向いたらリクエストでもどうぞ。

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1スレ目 >>825


酒席にて
「あ~、萃香は可愛いなぁ~。嫁にこ~い」
「いいよぉ~。お酒もあるし三々九度~」
「え、そんな簡単に・・・ってでかっ! それ杯じゃなくてタルだから! 無理! むっ・・・」

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1スレ目 >>828


(萃香、俺の為に花嫁衣裳を着て待っててくれたのはこれ以上なく嬉しい。
霊夢も祝言の為に祭壇を作ってくれたのも嬉しい。
他の皆も祝福の為と宴会の為に萃まってくれたのもすごく嬉しい。)

「けど、何でまだプロポーズしていないのに知ってるんだっ!?」

萃香「私の能力は密と疎を操る程度の能力、疎になって散々聞かせてもらったの、プロポーズの練習を」
「情緒の何もあったもんじゃないな…って、こんな時にもお前泥酔かよ!!」
萃香「まぁ気にするな、今から祝詞を上げる巫女も酔ってるから」

(ヒデェ…無茶苦茶だ)

萃香「そんな事より…おかしくない私の格好?」
「そんな事無いさ、凄く綺麗で似合ってるよ。ただ…」
萃香「ただ?」

「萃香お前…、角隠しから立派な角が出てるぞ、全く隠れてない」
萃香「うるさい!!」
「まぁいいさ、端から萃香に『角を隠し従順に従う』なんて求めちゃいない。俺は自由奔放な萃香を好きになったんだしな」
萃香「……」
「これからもよろしくな、萃香」
萃香「…うん!」

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2スレ目 >>66


「おーい萃香、夕食できたぞ」
空に向かって呼ぶ。端から見たら危険な光景だ。
しかし、誰もいない空から返事が返ってくる。そして食卓に戻るといつのまにか夕食が乗った炬燵に子鬼がいるのだ。

「「いただきます」」

どれだけこんな事をしたのだろうか?
ここ幻想郷に来たばかりの時、妖に喰われそうな所を気紛れに彼女、伊吹萃香に助けられた。そして今ではこんな関係になっている。

「なぁお前、何でこんなにしてくれるんだ?」
不意に萃香が話す。
「…助けられた恩だ」
「ふぅん…義理堅いと言うか、損な性格だな。」
「なんでだ?」
思わず萃香に問い返した。
「だってそうだろう。お前、私の為に飯を作って何年経つ?」
「…さぁな。けど、義理堅いならお前達鬼だってそうだろう。泣いた赤鬼の話もあるしな」
「鬼は義理堅いの。けど、その例えじゃあ最後にお前が居なくなるじゃあないか…」
「まぁな…けど、所詮俺は流れ者だし」

─いつかは幻想郷から出て行く─

そう思った瞬間、彼女と俺の間に嫌な空気が流れる。きっと同じ事を考えたのだろう。
「……」
「……」
「なぁ人間…」
突然、萃香が俺の事を『人間』と呼んだ。その呼び方をされたのは助けられた時だけ、名乗った後は一度も無かった。
「私は嘘が大嫌いだ。だからこそ言う、私はお前が好きだ。だから私はお前を帰さない。
例え、嫌がっても強引に勝負をして、お前を攫ってもだ」
凄む彼女の言葉にと共に流れてくる強い妖気、しかし不思議と恐怖は無かった。
「じゃあ勝負な!まずは鰯を二十分間でどれだけ捌けるかだ!」
意地悪を言う。萃香にとっては自分が気化する位苦手なものを作る勝負、勝敗は丸分かりだ。
「そんなの出来るか!卑怯だ!」
まるで駄々っ子の様にばたつく萃香、その萃香に杯を差し出して言った。
「あのな、よほどの事でも無い限り人間は弱い。だからこそ人は必死に頭を使う、そうやって生きてきた結果だ、あまり責めるな」
それを聞くと萃香は静かになり、俯きながら杯を受け取る。
「けどな萃香…俺は頭が悪い。だから俺は萃香に飲み比べで勝負する。
そしてもし、俺が勝ったら俺は萃香、お前を嫁にもらう。逆にお前が勝ったら俺は帰れないから責任をとって嫁になれ。
それで良ければ勝負してやるぞ。」
その言葉に萃香は一瞬固まり赤い笑顔で答えた。

「やっぱり人間は卑怯だ。だけどそんな勝負ならいくらでもしてやる」

そう言って笑う小さな強い鬼には涙が浮かんでいた。





寝る前に置き逃げ
萃香かわいいよ萃香

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>>293


ザナたんを見ててレベッカ萃香なんてのが浮かんだ

萃香「なんだよー! おにだぞー! つよいんだぞー!」
○○「うわぁ、かわいーなコンチクショウ!!」
萃香「うー! おまえなんかさらってやるー!(ガッシとつかむ)」
○○「え!? あ、ちょっと、えー!!?(さらわれ)」

で、最後に

萃香「へへーん、だ」

と涙目ウインク舌出しな萃香

ヤッヴェカモ!

λ…帰ります。

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3スレ目 >>143-144>>150


143 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/07(土) 02:44:05 [ ARd1pt8Y ]

「あ、萃香だ! 結婚して!」

萃香が目の前を歩いていたので速攻で結婚を申し込んだ。
当然ボディがひしゃげる程のボディブロー喰らって吹っ飛んだけど、不思議と生きている。
生きているなら諦める必要は無い。可愛い可愛い萃香に出会えた千載一遇のチャンスを物に
すべく、翌日からも俺の全力のラブアタックは続いた。

「萃香、花! 花持ってきた! 角に飾ってやる! きもいかな?」
「萃香、酒! 酒持ってきた! 一所に呑もう! 俺は一杯飲むと吐くけどな!」
「萃香、飯! 飯持ってきた! 中身はしそひじきだ! 俺これ大好きなんだ!」

最初のうちはボディからフック、よろめいた所にアッパーと散々な結果だったが、
しかし、しつこい程俺が諦めないでいると、ある時から萃香の態度ががらりと変わった。

「あー、うー、その・・・・・・、有難う・・・・・・」

雨の時傘を持っていってやったり、寒いときにカイロを持っていってやったりと
あしげく通う俺と会うたびに、萃香の元気が無くなってゆくのだ。
あの豪傑無双な鬼娘が一体どうしてしまったのだろう。
俺は心配になって、医の心得のある友人に相談した。
友人は、一連の話を一通り聞き終えると、あきれるように言った。

「お前もマメな奴だねぇ」


144 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/07(土) 04:51:22 [ vw6HSwbg ]

うむ
落語乙


150 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/09(月) 00:55:48 [ XmnPT37g ]

 >>144
座布団1枚

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3スレ目 >>345


ただいま
日曜出勤マンドクセ
すいかに豆でもぶつけてうさ晴らししてくる

すいかに豆ぶつけたらやめてよぅやめてよぅって言うもんだから二人で恵方巻食べてくる
すいかが恵方巻にかぶりついたら大きすぎて顎が外れちゃうよぅだって
太くてかじり付けないから輪切りにしてくれってすいかが言うけど
細巻きも買ってきてあるから切らなくても良いよね
すいかよ細巻きをそんな風に咥えたまま食べるなんてあああ
すいかが笑点見ながらぱぴぷぺぱぴぷぺぱぴぷぺぽーなんて言うもんだから

都市の数だけ豆食べてるんだけどすいかが信じられないようなものを見た目つきでこっちを見て困る
すいかが食べてみたいって言うけど豆が摘めないから食べさせてあげたんだけどまずっ
だって
ああ俺のビールで口直しするな
ビール取替えして飲んだらあっとか言って俯いてるでやんの
ふふふ初奴よのう
何食わぬ顔で飲み足りないのかとビールを差し出したらおずおずと飲みだした
めんこいのう


おっと本性が出るところだったぜ
すいかの奴てれてるだけかと思ったらニコニコしだした
こっちが照れちまうじゃないか
暖房つけてるのに寒いから隣座っていい?だとぅ
いつの間にそんな武器を待て待てもう少し端によるから時に落ち着け
目が合ったらえへへだって
おおおちちちいおちおちいちつうとつつけけkっけっけえけ
くっついてるけど隙間風が炬燵の中に入るって?
いい事思いついたっておおおおお俺の上にののの乗るな
がが我慢できんん

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3スレ目 >>356


今日は節分だ
節分と言えば鬼と豆撒きと相場は決まっているがしかし俺には嫁に豆をぶつけるなどできない!
そんなこんなで苦悶していると萃香がどっちゃりと豆を持ってきた
何のつもりだと訊くと
「鬼は退治されるもんなの。人間は退治する側なの。
どうせ日頃はあんた絶対そんなことなんてしようとしないんだからこんな時ぐらいちゃんとしな!」
と怒られた。
なんとなく癇に障ったので豆をいくつか口に含み口移しで食わせてやった
予想通り顔を赤くしてぐったりする萃香。やはり外からより内からのほうが効果が高いんだな!だな!

しかしまだ意地悪し足りないのでとりあえず豆の中に生き埋めにしてやった
いい気味である

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3スレ目 >>411


ここは幻想郷のとある草原。
今日は気温も高く、すごし易い日だった。
僕はせっかくなのでここで昼寝をすることにし、草むらに寝転がり、うたた寝をしていた。
・・・・・・

「…ょぉ」

うん・・・なんか揺れている様な…

「…ぼーよぉ…」

それに誰かが喋っているような…

「ねぇねぇ~、遊ぼーよぉ~」

僕はゆっくりと目を開けてみる。するとそこには…

「あはっ♪起きた起きた。ねぇねぇ、遊ぼ~」

僕に馬乗りになってゆすっている萃香がいた。

「ほらほら起きてよぉ、こんなにいい天気なんだから遊ぼーよぉ~」
ゆさゆさゆさゆさ
―ん…僕はまだ眠いんだが…-
「えーっ、こんなにいい天気なのにもったいないよぉ。ねぇ~、ねぇってばぁ~」
ゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさゆさ
―うーん…-
「このこのぉ、起きるまでやってやるぞぉ~」
―わかったわかった。わかったから止めてくれ…そろそろ酔っちまうよ…-
「やったぁ!じゃあ何して遊ぶ~?」
―うーん…そうだなぁ…-

まぁ、この子と遊ぶのも面白いし…良しとしようかな。



いや、稲咲しらう氏の萃香の絵を見たら書きたくなってしまった。
今は反省している。

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3スレ目 >>775


「なあ、西瓜」
「西瓜言うな人間。無知で非力な癖に」

 ――カチン。

「ほーら豆だぞー。柊だぞー」
「なんだよいきなりー! 鬼だぞー! 強いんだぞー!」
「うひゃあ! 可愛い!」

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3スレ目 >>856


「暑い……」
「言うな。もっと暑くなる……スイカでも食ってろ」
「あるの?」
「ない」
「他には?」
「ない」
「クーラー」
「ない」
「扇風機」
「ない」
「ウチワ」
「ない」
「……暑い……」
「言うな……」
「それで、さっきからジロジロと何こっち見てるの……」
「別に……汗で透けてノーブラ具合を見てるだけだ」
「みみみ見るなああ!!!」
「袖口の横からピンクの乳首がうっすらと……」
「いいい言うな!口に出すな!!」
「お前、意外にいい形してんのな」
「殺す!絶対殺す!!」
「うっせ!炒った豆ぶつけんぞ!!」

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3スレ目 >>858


 >>856は俺と同一の精神を持ってると見た

「あづい・・・」
「せめて冷蔵庫くらい無いの?アンタん家・・・」
「電気止められた・・・」
「電気・・・集めようか?」
「メーターに貯まるから意味ねーよ・・・」
「そっか・・・」
「それよか良い案がある・・・」
「何ぃ・・・?」

ひょいっ

「ねぇ・・・背負われたりしたら余計暑い・・・」
「ロングホーントレイン・・・」
「寒・・・・・・・」
「だろ?」
「・・・鬼火出すよ?」
「・・・お前柔らかいなぁ。」

鬼神「ミッシングパープルパワー」

「愛が重いぜ・・・」
「馬鹿・・・」

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4スレ目 >>287


萃香と一緒に風呂に入りたい
下手な歌を上機嫌で思い切り歌ってほしい
風呂上がったら隣人が近所迷惑だと怒鳴り込んでくるので
俺が平謝りに謝りたい

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4スレ目 >>390


萃香は毎晩うちに来る。
「あのさぁ。ずっと気になってたんだけど」
思い切って訊ねることにした。
「何かしら?」
大吟醸を1升あけ、今なお喉を潤しながら相槌を打っている。
その姿は見た目幼いくせに妙に艶やかで、見ていてうっとりしてしまう。
ちなみにいま飲んでいる大吟醸は彼女が八雲家からパクってきたものだ。
美女と旨い酒など最高の贅沢ではあるのだが…
なんたってこう毎晩俺の家に転がり込んでくるんだ?
「何でうちに来るの?」
「迷惑かしら?」
むせ返るような酒気と色気を放ち、微笑みながら聞き返す。
それだけで酒と彼女の両方に酔ってしまうのだから不思議だ。
「そりゃもう…」
「はっきり言うのね…」
「別所でやたら萃まってる日以外は、ほとんど家にきてるだろ…」
「じゃー、もうこないわ…」
何でもないようにそう言ったときの彼女の顔は…とっても寂しそうだった。
「私はただ…あなたの傍で飲みたかっただけなのに…」
(グス…)
泣かれる。
きっとウソ泣きだろうが、それでもものすごい罪悪感がこみ上げてくる。
「い、いや、来てもいいよ。萃香が来てくれると嬉しい。
 だから、泣くな。」
あぁ、言っちまった。俺はどうしても彼女に甘い…
酔っ払って絡むわ戻すわこの上なく迷惑なのだが、
同時にこいつはこの上なくかわいいんだよ…
「俺は、萃香がどうしようもなく、好きみたいだからな…」
「そうでしょう、そうでしょう!?だからあなた大好きよ!」
(ぐびぐびぐびぐび…)
「あ、あはは…(汗)」
「あはははははは!」
腹のそこから気持ちよさそうに笑い…
「くか~…」
そこで酔いつぶれる。
俺の膝の上で、禁断の逆膝枕状態で、だ…
「(お、重りはずしてから寝てくれよな…orz )」
ああ、今夜もこのパターンか…宴会、俺も行こうかな…

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5スレ目>>745-746


そんなことよりちょっと聞いて下さいよそこの人。イチャとはあまり関係無いんですけど。
この間、近所の博麗神社へ行ったんですよ。博麗神社。
そしたら何かちんまい鬼の娘が魂ココに在らずボケーっとして寝転がってるんです。
で、何事かと紅白の巫女に聞いたら「恋煩い」とか言いやがるんです。もうね、バカかと、アホかと。


萃「はぁ……」
文「どしたんですか、スイカさん。元気ないですよ?」
萃「スイカっていうな」
文「やっぱり元気ないですね。いつもなら「今必殺のミッシングパープルパワー」って言いながr―――」
萃「言ってないから」
文「あぁ、突っ込みもそっけないぃぃ……。むしろそこが逆に鋭利で冷たくわたし濡れちゃう」
萃「……はぁ」
文「んー、やっぱり愛しの旦那さんが出張中だからですか?」
萃「べ、ベベベ別にそんなこと」
文「図星ですか?」
萃「違う! あいつなんかいつも五月蝿くて喧しくて目障りで鈍感で馬鹿で酒に弱くて」
文「またはじまった……」
萃「おっちょこちょいで情けなくて頭悪くて意地悪で捻くれてて…」
文「そこが大好き?」
萃「うん」
文「……(天狗が見ている~ Black Eyes)」
萃「……あ」
文「本音ゲット☆」
萃「あ、あ、あああああ! ちがっ、違う違う違うそうじゃないそうじゃない!
  今のなし! 忘れて忘れて! ていうか忘れろ! なしなしなーーーしっ!!」
文「あはっ☆ 赤鬼じゃないのに顔真っ赤ーー! 号外ー号外だよー!」
萃「うあああああっ! やめてやめてやめて! うああああん!」

(省略されました
 全てを表示するにはミッシングパープルパワー中の萃香に
 スモールライトの光を当てて、元の大きさに戻して下さい)

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6スレ目>>737


萃香におふざけで告白したらいつになく真剣な顔で見つめられて
頬を染めた萃香が「それ…もう取り消せないよ?」とか言いながら俺に

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7スレ目>>528


ある夜のこと。 俺はいつもの様にありあわせの晩メシを腹に収め終わり、
これまた簡素極まりないベッドに寝転がってまったりした食休みを過ごしていた。
物食ってすぐ横になると牛になると言われるが、果たして本当なのか。
だとしたら、慧音さんも食っちゃ寝食っちゃ寝してたからワーハクタクとか言う
難儀な存在になったりしたのだろうか。 今度機会があったら聞いてみよう。
そんな頭突きかCaved!!!!確定なことを考えていると、いきなり。

ドガッシャァン!!

「うおぉ!?」
ベッドの斜め前方に位置していた玄関のドアが轟音とともに
「外」からの圧力で吹っ飛ばされて宙を舞い、反対側の壁に激突して木っ端微塵になった。
おいおい、ホントに慧音さんがオシオキしに来たのか…? ああ、思えば儚い一生でした。
お父さんお母さん、異郷の地にて先立つ息子をお許しください。 すべてはこのバカな頭が…。
「うぉーい」
声がする。 っていうか柄にもなくしんみりしている俺の気分をぶち壊すこのヴォイスは何だ。
「○○ー、寝てるのかー」
「まさか?」
衝撃に備え瞑目していた両目を見開くと、狭い室内に立ち込める土埃の向こうに小さな影が。
金色の髪を貫いてにょっきり生えている捻れた角と、こちらに歩を進めるたびに揺れる鎖。
俺の奇妙奇天烈な交友関係の中で、この両方を満たす存在といえば一人しか居ない。
「す、萃香ぁ!?」
「Yes,I am!!」(チッチッチ)
「て、テメェ、驚かすな!」
恐怖の反動か必要以上にデカイ声を張り上げる俺を
どこ吹く風と受け流し、ふふんとばかりに薄い胸を張って萃香は声高くのたまった。
「起きてるならさっさと行く!」
「行くってどこに」
「神社に決まってるだろう」
「神社で何を」
「宴会だ、え・ん・か・い!」
「いや、だからさ」
そう言われてもピンと来ない。 なおも反駁しようとする俺を、
「…いいから来いッ!!」
「おわ!?」
苛立たしげな声を上げた彼女は右腕一本で掴みあげ肩に担ぐ。
「ぎゃー、人さらいー!!!」
「安心しろ、鬼は人を攫うモノだから問題ない」
「そう言うこtってうおぁあぁぁぁ!!?」
言い終わる前に萃香が地を蹴り走り出す。 当然、担がれたままの俺も同時に前へ。
大きく口を開けたままの我が家がみるみる遠ざかり小さくなっていく。
泥棒に入られなきゃいいが、などと諦めに満ちた頭にそんな考えが浮かんで、消えた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


電車…ではなく萃香に揺られて数分後。 俺は彼女の言葉通り博麗神社に辿り着いていた。
そのスピードも然る事ながら上下動が激しかったため、かなり気持ちが悪い。 うぇっぷ。
「なに、始まる前から酔ってるのか?」
「誰のせいだ、誰の…おおぅ」(ぐらぐら)
「そんなんじゃ最後まで保たないぞー?」
からからと笑う萃香に恨めしげな視線を送りながら鳥居をくぐると、巫女が相変わらずの
無表情で俺達を出迎える。 霊夢はまず俺に目を向け、微かに眉を寄せて萃香を見て、
また俺へと顔を戻した。 まあ確かに奇妙なツーショットなんではあろうが。
「珍しい顔ね。 貴方も出席かしら」
「おう。 まだ受け付けてるんだろ?」
正直に『拉致られた』とか言おうものなら間違いなく隣の鬼から拳を貰う。
まぁね、と霊夢は興味のなさそうな顔で返事をすると、神社の本殿を指差して続けた。
「面子は殆ど萃まってるから、適当に始めちゃって」
「あいよ、萃香は?」
彼女に目を向けると、僅かに顔を伏せて
「わ、私は霊夢と少し話がある。 先に行っててくれ」
「…そか? じゃあお先に」
話というものにも少し興味があったが、立ち入ったことかも知れない。
萃香と霊夢、二人に軽く手を振って、俺は小走りで『宴会場』へ向けて駆け出した。

「随分と大仰な真似をしたものね」
知り合いの青年、その背中が視界から消えたのを確認して、私は目の前の鬼娘に切り出す。
「…どういう意味?」
「わざわざ宴会を開いてまで彼を連れてくるなんて」
萃香はつま先で地面を突付きながら
「発案は私じゃないぞ? 紫だ」
「じゃあ少なくとも二人、貴女の事情を知ってるわけか」
「うぅっ!」
本当にわかり易い性格をしている。 口元に笑みが浮かぶのも仕方のないことだろう。
「こ…こらぁ、何をニヤニヤ…」
「別に良いでしょう、場所を貸してるんだからこれ位」
「答えになってない!」
「あら、じゃあ答えてあげましょうか…面白いからよ」
自分で言って軽く驚いた、ついにあのスキマ妖怪に感化されたか。 そんな私に、
萃香はぶるぶると体を震わせて言葉を紡ぐ。 おそらくは、真っ赤になった顔で。
「あ、あんたは…」
「答えを求めたのはそっちでしょ…そろそろ行くわよ?」
皆まで言わせず被せる様に切り返し、私は先ほどの彼と同じように本殿へと向かう。
当然、背中に浴びせられる意味のない唸り声は無視しておいた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「こりゃスゲェな」
会場の襖を開けて、目にした光景に驚きながらも搾り出した第一声がそれだった。
畳部屋に犇く酒瓶と、一様に紅い顔を緩ませて談笑する者、酒を呷る者、ひたすら肴を貪る者。
そんなカオスに目を奪われ棒立ちになっていた俺に、高らかな笑いと共に声が浴びせられる。
「よーぅ、○○じゃないか!」
声のした場所…部屋の真ん中辺りに目を向けると、見慣れた帽子と白黒の装束が目に入る。
御多分に漏れず彼女も顔を高潮させて、いつも高いテンションが3割増になっていた。
「あぁ、魔理沙も来てたのか」
「当然だ、こんなイベントを私が見逃すか」
「流石ですなぁ」
「ふっふっふ。 まぁお前もこっち来て呑め!」
「おぅよ!」
威勢のいい声を返して、俺も彼女の隣にどっかと座り込む。 やはりこういう場では
楽しんだ者勝ちなのだ。 そこら辺に無造作に転がっていた茶碗を引っ掴み、酒を注ぐ。
「ん、いきなりソレか?」
「へへ、酒なんか随分と呑んでなかったからな!」
にたりと笑いを返して、茶碗を一気に傾ける。 喉と胃から感じる熱を大きな息と共に
吐き出すと、同時に眩暈にも似た強烈な浮遊感と恍惚が脳を揺さぶる。 コレだよ、コレ。
「いい呑みっぷりだ」
「嘗めて貰っちゃ困るぜ。 ホレ、魔理沙も呑め呑め」
酒瓶を勢いよく逆さにして魔理沙のコップにも酒を注ぐ。
手元が狂って少し畳に零れたりもしたが、俺も彼女も何ら気にする様子はなかった。

それからしばらく酒宴は続き。
「私が遅い? 私がスロウリィ!?」
「貴女に足りないものは慎み度量教養熟考整頓良心独自性! そして何よりも速さが足りない!」
「冗ッ談じゃねぇーッ!!」

とか。

「ウサギが寂しくて死ぬなどと迷信だ、このバカモノが!」
「ニンジンは? やはりキャベツよりニンジンが好きなのか?」
「私はなッ!!」

とか。

「モォコォオォォ!!」
「見せてやる、藤原の拳をォ!!」
「「死ぃいねぇえェェェェェッ!!!」」

などなど、酒の呑みすぎか、はたまたこの空気にテンションが臨界を突破したか、
イイ感じに壊れまくって色々と展開する面子をぼんやり眺めていた俺の背中に、
重みがかかる。 柔らかな感触に驚いたのも束の間、振り向いて目に入った顔を見て
俺は飛び上がらんばかりに驚いた。 その女性はヒラヒラと手を振りながら笑顔で、
「はぁ~い♪」
「ゆ、紫さんっ!?」
慌てて彼女の体を引っぺがし距離を取る。 悪い人(いや、妖怪か)ではないのだろうが
俺はどうにも苦手だった。 紫さんは支えを失ってつんのめるも、すぐ体勢を立て直すと、
『じめっ』とした視線を俺に向けてきた。 う、ちょびっと罪悪感。
「ひどいじゃないのぉ」
「す、すみません。 ちょっとびっくりしたモンで」
不機嫌モードの紫さんに平謝りしつつ、俺は居住まいを正す。
「…何か御用ですか? あ、言っときますが俺はもう呑めねっスよ?」
驚きのためか少し醒めてはいたものの、前後不覚になるまで酔うようなことはしたくない。
「そうじゃないの。 ちょっと頼みたいことがあってね」
「まぁ、俺に出来る範囲でなら構いませんけども」
効果のほどは怪しいが、一応予防線は張っておく。 しかし紫さんはつい、と外を指差して
「そこの縁側に」
「はぁ」
「一人寂しくしてるのが居るから、話し相手をしてあげて頂戴な」
周りがこの状況ではゆっくりなんぞできないだろうし…酔い覚ましに夜風に当たるのもいいだろう。
俺は立ち上がるとぐらつく頭を押さえながら縁側へと向かう。 閉めた襖ごしに声が-おそらくは
紫さんのものだろう-聞こえたが、残念ながら何を言っているのかまでは聞き取れなかった。


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火照った頬に風が心地いい。 急速に醒めていく酔いと頭の芯、幾らかクリアになった視界に
小さな影が映る。 ぼんやりと胡乱げな目で夜空の月を見上げて、深い息をつく、萃香だった。
「おい、萃香」
「!! ○○ッ!?」
気がついていなかったのか、大きく身を震わせて俺を見上げる。
…つい先刻の俺もこんな感じだったのかねぇ。 小さく笑みを零した俺に、萃香は慌てた表情で
「な、何か用か?」
「うんにゃ、風に当たりに着たのと…紫さんに頼まれたから」
「紫に?」
「『折角の宴会なのにわざわざ縁側で呑んでる変わり者が居る』って。
 まさか萃香だとは、俺も予想してなかったけどな?」
珍しいこともあるもんだ、と続けると、彼女が微かに唇を噛み締めて一言、
「…やっぱり言うんじゃなかった…」
「あぁ?」
「何でもないッ!」
妙な凄みのある表情で怒鳴られた。 何がどうなってやがんだか。
疑問に首を傾げながらも横に腰を下ろすと、萃香が小さく息を呑む。
「な、何で座る!?」
「同じ事を二度言うのは嫌いなんだ」
「…ッ! 酔い覚ましなら他所でやれ!」
「だが断る」
「○○…!」
「まぁまぁ、そう邪険にしてくれるな。 頼むよ」
精一杯友好的な笑みを見せながら言うと、彼女が言葉に詰まった。
心なしか顔が赤いような気もするんだが…酒呑んでんだから当たり前かー。
「…るわけ……じゃ……か…」
「あん? 聞こえねぇぞー」
ケラケラと笑いながら萃香の肩を軽く叩く。 何時もならしないようなことを
勢いでしてしまえる辺り、俺はかなり酔っていたようだ。 うむ、ご用心ご用心。
そんな俺をキッと睨み付け、萃香は大きく息を吸い込むと
「邪険になんか、するわけないじゃないか!!」
「うわ!!??」
間近の大音声に比喩でなく飛び上がる俺。 その襟首を引っ掴んで、彼女は捲くし立てる。
「私がお前を邪険にすることなんか、あってたまるか!」
「な、な」
「お前と一緒に居ると楽しい、同じ酒も旨く感じる」
「え、え?」
「もっとお前の笑顔が見たい。 私に、笑顔を向けていて欲しい」
「すい、か…?」
「好き、なんだ…どうしようもなく!」
それだけ言って、彼女は襟を握り締めていた手を解き、今度は胴に腕を回してきた。
反応するよりも早く、彼女は俺の胸に顔を埋める。 あまりの勢いに倒れそうになるが
すんでのところで何とか踏み止まることが出来た。 襟元の伸びたシャツに、濡れた感覚。
「おい、萃香…」
「うるさい、見るな! 見たらブン殴る!」
ここまで言うからにゃマジなんだろうなぁ…。 俺はだらりと下げていた手を、
胸元で震える鬼の頭へぽん、と乗せ、そのままゆっくりとあやすように撫でてやる。
「…そっか。 そんなにも想ってくれてたんだな…」
「…○○?」
「いかんな俺も。 女の子に告白させた挙句に泣かせちまうとは」
カッコ悪いにも程がある。 あの閻魔様が聞いたら即刻地獄行きかも分からんね。
「じゃ、今度は俺の番だな。 よく聞けよ?」
「………」(こくん)
胸元に顔をへばり付かせたまま、萃香が頷く。
どんな顔をしてるのかは知りようがないから、俺は簡潔に答えだけを述べる。
「俺も、萃香が好きだ」
「ホントに?」
「無論だ」
「酔ってない?」
「そう言うお前はどうなんだ」
「酔ってるわけないだろう、バカ」
「バカで結構。 それより萃香、顔を見せろ」
「何だ?」
やっと萃香が顔を上げる。 若干赤くなった目の周りに、改めて自分のしでかした事に
気がつく。 だから、コレは罪滅ぼしなのだ。 断じて、俺の個人的な欲求などではない。
両手で彼女の頭をがっちりホールドし、そのまま動く隙を与えず唇を重ねる。
「んむぅ!?」
萃香がじたばたともがくがもう遅い! 脱出不可能よ!! 二秒経過! 四秒経過!
たっぷり十秒経ってから、俺はゆっくりと顔を離した。
同時に掴んだままだった萃香の頭を解放する。 それはしばらくゆらゆらと
メトロノームの様に左右に揺れていたが、俺がスコンとチョップを入れてやると、
「ハッ!?」
虚ろな両目に光が戻った。 うむ、やはりチョップは効き目が違う。
「ダーイジョーブかー?」
棒読みでの問い掛けに、萃香はぼんやりと俺の顔を見つめ、続いて自分の唇に手を遣り。
「○○…おおおおお前と言うヤツはぁ!!」
まさしく烈火の如く怒り出した。 普段なら一も二もなく逃げ出すところだが、
そんな赤面状態で言われてはむしろもっとからかいたくなってしまう。 そんなわけで。
「いやいや萃香」
「何だ!」
「恋人同士なんだからさ、コレくらい当然だろう?」
「~~~ッ!!?」(ぼふん)
「ワハハハハハ!!」
勝利の高笑いを上げる俺の隣、萃香は真っ赤な顔で握り拳を振り回す。
隙だらけなその攻撃を素早くかわし、彼女を後ろから、しっかりと胸に納める。
いまだ暴れる体を押さえつけながら、俺は腕の中の恋人に囁きかけた。
「これからもよろしく頼むぜ、萃香」
「うぅ…当然だ! 鬼は義理堅いんだぞ!」
「分かってる。 でもって人を攫うんだろう?」
他愛無い軽口と共に、俺は確かな朱の差した頬にもう一度、口付けをした。


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「はぁ…俺を呼ぶためにこの宴会を?」
「そ、そうだ。 悪いか!」
「悪かないけどさぁ…」
「何だ?」
「発案者が紫さんってことは…その」
「だから、ハッキリ言え!」
「出席者全員に知れ渡ってんじゃないのか、お前のコト」
「……………」
「……………」
(ババッ!!)
[襖|∀・)×拾参[襖]
「……………」
「……………」
「ホラ、な?」(///)
「ゆ、ゆぅかぁりぃーーーッ!?!?」

《フスマの裏》
「『恋人同士なんだから当然だろ』だと! 平然と言ってのけたぜアイツ」
「シビれはしないしアコガれもしないけど背筋が痒いわねぇ、ものすごく」
(いつか私も霊夢と…うふ、うふ、うふふh)
(いつか私もお嬢様と…うふ、うふ、うふふh)
「ふ、ふぇえ…」(プスプス)
「あらあら妖夢、この程度で中てられてちゃダメじゃないの」
「あーあー、いい酒の肴だわねぇ全く」
「姫、目つきがやさぐれたオヤジになってmごふぅ」
「し、師ぃしょぉおぉぉ!?」
「熱い、熱いね…心も、体も…」
「幻想郷では、いつものことだ…」
「ねぇねぇ藍さまー、紫さまは?」
「知らん、私は知らんぞ。 知ってても言うものかー!!」
「明日の一面はコレで決まりです…って萃香さん? 何でそんな怖うわぁぁぁ」

翌日、ボロ雑巾のようになった烏天狗とスキマ妖怪が
神社の鳥居に縛り付けられているのが目撃されたとか、されなかったとか。

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最終更新:2010年05月11日 21:01