ハーレム?7
12スレ目>>949
さて、俺は今、窮地に立たされている。
目の前にはチョコが二つ。
どっちもトリュフチョコだ。
何が問題かと言えば、二つとも、唇に咥えられていること。
「…」
「…」
やめてくれ妹紅も慧音もそんな潤んだ目で俺を見るな…
どちらかに視線を少し動かすと、片方の目に涙が溜まる。
かといって少し距離を置こうとすると、両方の目に涙が溜まる。
「…二人とも、目を閉じろ。」
素直に閉じる二人。
俺は一気に二人を抱き寄せて、その唇とチョコを同時に奪った。
「ま、○○、どういうことだ!」
「…お前、優柔不断にも程があるだろ!」
だが、二人のその顔は、少し、安堵の相が見えた。
「どっちかを選べと言われても俺には無理だ!
どっちかと離れると考えただけで、心臓が止まりそうだ!
だから両方を選んだ!
俺は二人を愛している!」
我ながらむちゃくちゃだ。ただの馬鹿だ。だが本心だ。
「…ぷっ…」
え?
「…あ、あっはっはっはっはっはっはっはっはっ!」
え?え?
「○○、お前がそういうのは分かっていたよ。」
「私達も、同じ気持ちだったから…」
そう言うと、二人は俺の頬にキスをした。
「「不束者達ですが、よろしくお願いします」」
「ああ、って途中色々すっ飛ばしてそこですか!?」
13スレ目>>201 うpろだ962、1001
ここは幻想郷で唯一の梅ノ木が咲いているところ。
ここには○○という一人の男が梅ノ木を世話していた。
これはとある日のこと
○○「今日もいい天気だな~」
???「そうね~」
○○「誰ですか?そこにいるのは?」
近くの草むらから西行寺家のお嬢様、西行寺幽々子が出てきた。
なぜお供の魂魄妖夢をつれていないのだろう?
幽々子「あなたが育てたこの梅ノ木も立派になったわね~」
○○「そうですね。幽々子さんたちのおかげですよ」
最近この幻想郷に迷い込んだ○○は、突然現れたスキマから梅ノ木の苗を渡されたのだった。
スキマから「あなたはなかなか見所がありそうね~。どう?この梅ノ木を育ててみない?」
○○「あなたは誰なんですか?それにここはどこでどうすれば帰れるんですか?」
スキマから「私の名前は八雲 紫。ここは幻想郷。妖怪と人間の住む場所。そしてあなたはもう元の世界には戻れないわ」
○○「じゃあどうすれ「だ~か~ら梅ノ木を育ててみない?」……何でですか?」
紫「何でって……暇だからよ!最近霊夢も相手にしてくれないし。藍や橙も忙しいみたいだし…」
○○「霊夢や藍って誰ですか…でも、場所とか水や肥料の問題もありますし、まず僕が生きていけないと…」
紫「場所ならここから見えてるあの小高い丘にすればいいじゃない。たぶんあそこなら元気に育つわ。
しかも、ちょうど良く小屋があるじゃない」
…僕は見ていた。大きなスキマから小屋が落ちてくるのを…
紫「食べ物だったらここを下っていって人間の里から分けてもらえばいいわ。この辺なら妖怪もあまり出ないみたいだし
上白沢って人に言えば食べ物や道具とかもどうにかしてもらえるわ。
○○「さいですか…」
こんな感じで僕はこの場所で梅ノ木を育てることになったのである。
幽々子「回想が長いわよ~」
○○「そうですね。少し長すぎました」
幽々子さんたちに出会ったのは、一度、鴉天狗の取材があって次の日にこの事が新聞でばら撒かれていたからだ。
その後、評判を聞きつけて幽々子さんやいろんな人がこの木を見に来た。
緑色の腋巫女からは、食べ物をもらったり、元の世界で住んでいるところが近かったらしく、話し込んだりした。
くしゃくしゃの耳をしているブレザーのウサギからは、病気になるといけないからといって永琳印の救急箱をもらった。
⑨は梅ノ木を折ろうとしたのでなぞなぞを出して追い払った。
そして幽々子さんからは、虫がつかないようにする肥料のようなものをもらったり、こうしてここで話していたりする。
不思議なのはこの梅ノ木で苗から三ヶ月で立派な木になり、今では蕾もつけている。
幽々子「この調子ならもう少ししたら花が咲くわね。」
○○「蕾もたくさんついてますし、咲いたらお花見ができますね」
そう言って幽々子さんは涎をたらしている。花より団子ですか。
こうして一時間ほど話した後唐突に幽々子さんがこう切り出してきた。
幽々子「ねぇ○○、あなたはこの梅の花が咲いた後どうするのかしら?」
○○「そうですね……梅ノ木の世話ですかね。あとはゆっくりと過ごすつもりです」
幽々子「ね、ねぇ、良かったらだけどうちの桜たちの面倒も見てもらえないかしら。もちろん三食昼寝付きで、庭師よりもいい待遇をしてあげるわ」
○○「それもいいかm「ちょっとまったー!!」
そういって話に飛び込んできたのは、妖怪クラスでトップの力を持つ、風見 幽香であった。
幽香「○○は西行寺には渡さないわよ!」
幽々子「どうしてあなたがそんな事を言えるのかしら?」
怖いですよ。お二人さん なんか殺気が立ちこもって来てますよ
幽香「なぜならうちの花たちの世話をしてもらうんだから。それに……」
なんで顔を赤くしてるんですか?
幽々子「ダメよ○○。あなたは私、この西行寺幽々子と共に、桜たちの世話をしなきゃ」
なんでこちらも顔を赤くしていて、しかも幽々子さんの名前のところを大きな声で強調しているんですか?
幽香「これはもうあれね」
幽々子「そうね。あれよね」
あれってもしかして……
幽香&幽々子「「弾幕ごっこよね!!」」
色とりどりの弾幕が展開されていく。そのうちスペルカードを使い始めて流れ弾がこっちに当たるようになり
僕は意識がなくなっていった。
どうしていたのだろう。まさか僕は死んだのだろうか。
○○「うぅ、イタタタ」
幽々子「○○大丈夫?生きてる?」
幽香「意識ある?」
目を開けると梅ノ木の下でぼくは横たわっていた。
目の前には幽香さんと幽々子さんがいた。
幽々子「良かったわ。あなたが死ぬなんて私、考えられないわ」
幽香「怪我とかしてない?ふぅ、大丈夫そうね」
○○「僕はどうしたんですか?」
幽香「あなたは私たちの弾幕の流れ弾に当たって気を失っていたのよ」
幽々子「あなたが寝ている間に私と幽香は話し合っていたんだけどね~」
○○「何を話していたんですか?」
そこで二人はまた顔を赤らめて、
二人同時に
幽々子&幽香「「あなたのことが好きなの!!」」
はい?
二人が俺を好き?
なぜ?why?
幽々子「だからあなたに私か幽香をどちらかを選んでほしいの」
選ぶ?僕が?幽々子さんか幽香さんを?
幽香「さぁどっちを選ぶ?私?西行寺?」
そして僕が選んだのは……
続く?
一応幽香エンド…
○○「幽香さんだよ」
幽香「本当なの?私でいいのね…」
○○「ああ、俺は幽香のことを愛している」
幽々子「そうなの…妖夢帰るわよ」
妖夢「わ、待ってください幽々子様~」
幽々子「○○、あなたに一言だけ言っておくわ。例え自らと存在が違おうとも愛することは永遠にできるのよ」
○○「わかりました。俺は永遠に幽香さんを幸せにすることを誓います!!」
幽香「○○…」
幽々子「そのいきよ。もし間違っても白玉楼に来たら消滅させるから。ふふふh」
幽々子さんその笑顔でそれを言うのは反則だと思います
幽々子さんと妖夢はそのまま宙に浮き、飛んでいった
幽香「そうね。白玉楼なんかに○○は行かせないわ」
○○「幽香…」
幽香「さぁ早く帰りましょう?私たちの家へ」
そういって幽香は手を差し伸べてきた
俺はその手をやさしく手に取る
○○「ああ、帰ろっか」
二人はその手を離さぬようにしっかりとつないだ
…二度とその手が離れぬように…
13スレ目>>328 うpろだ975
少女は幸せだった。
端から見たらさぞかし不気味だったんだろうが・・・・それでも少女は幸せだった。
そう、目の前に飾られている雛人形を見るだけで。
―――今日は雛祭り。
人形師である私は当然、自分で雛人形を造り、自分で飾る。
毎年のことである。
だけど、今年はデザインを変えた。
そう、お雛様と、・・・・・お内裏様を。
お雛様を・・・・・私、お内裏様を・・・・・・○○に。そう、似てるようにデザインした。
少女趣味にも程があるのは自覚している。
でも、やっぱり見ているだけで幸せになれる。自分でもまさか、これほど効力があるとは思っていなかった。
ほんの、ちょっとしたアイデアというか、・・・・・・そんな感じだったのに。
―――○○は最近、幻想郷に迷い込んできたらしい。
第一発見者は魔理沙。森の木の上で昼寝している○○を見つけ、そのまま仲良くなったらしい。
そして、私にも紹介してくれた。
最初はなんだか冴えなさそうな印象だった。
けど・・・・・・・私は、いつのまにか彼にしか目が行かなくなってしまっていた。
いつからかはわからない。でも、この気持ちは紛れもなく本物だった。初めてだった。
―――ピンポーン!
「え?」
呼び鈴の音が鳴った。
どういうことだろう。今日は来客の予定なんて無かったはず・・・・・・・・
急いで窓から外を見る。するとそこには・・・・・・
「霊夢に・・・・・・魔理沙に・・・・・・○○・・・・・・・?」
「やっぱりいないんじゃないか?」
呼び鈴を鳴らしても出る気配がない。
なんで俺達が、アリスの家に来ているかというと、魔理沙が突然、アリスの家でパーティーやろうぜ!とか言い出したのである。
他人の家前提なのが魔理沙らしいと言えば魔理沙らしい。
「いーや、いるはずだぜ。予定無いとか呟いてたし」
「だからってアリスの家でやらなくても」
「私の家はガラクタだらけだし、霊夢のところはもう飽きたし」
「そりゃ、あんたらがあれだけ宴会やってれば飽きるわよ・・・・・・」
「ちなみに、言うまでもなく俺の家は無理だからな?」
俺の家は森の奥のほうにあった廃屋。
不便さ全開だが、野宿よりは数倍マシである。
「仕方ない。強行突破だぜ」
「おいおい、破壊する気か?」
「出ないアリスが悪いぜ」
「やめといたほうが・・・・」
「無駄よ、○○。こうなった魔理沙は止まらないわ」
「そういうことだぜ。ほんじゃま、ちょっくら・・・・」
窓から3人をボーっと見ていると突然魔理沙の手元が光りだした。
あ、まずい!まだ雛人形が飾ったまま・・・・・!
「こ、こら!魔理沙!私はいるから、もうちょっと待ちなさい!」
窓からそう叫び、急いで雛人形を片付ける作業に入る。
だが、流石に短時間でこれだけの台や人形を片付けるのは無理だ。長引くと怪しまれる。
止むを得ず、○○の姿をしたお内裏様を上海と蓬莱に託し、隠すよう命じた。
急がないと、魔理沙にドアを破壊される・・・・
窓からアリスの声が聞こえたと思ったら、すぐ引っ込んでしまった。
何をしているのだろうか。
「やっぱりいたぜ」
「でも、あれだけ鳴らしたのに、なんですぐ出なかったんだろう?」
霊夢が答えた。
「人形でも作ってたんじゃない?今日は雛祭りだしね」
「そういや今日は雛祭りだったか。でも、なんか慌ててたようだったけど」
「魔理沙にドアを破壊されるところだったからでしょ」
ガチャリ
「・・・・・・はぁ。まったく、一体何の用よ・・・・」
何秒かした後、ドアからアリスが出てきた。
なぜか息を切らしているが。
すると、アリスを横切るように魔理沙が先に行った。
「お邪魔するぜー」
「ちょっと魔理沙、勝手に入らないでよ!」
「いつものことじゃないか」
「それとこれとはちがーう!」
そう言って、二人は家の奥のほうへ駆けていった。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
俺と霊夢は二人そろって「やれやれ」のポーズで、遅れてアリスの家の中へと入った。
「へえー。立派な雛人形だな」
家に入ると、まずそこになんとも立派な台に綺麗な装飾が施された人形達。
見入ることは間違いない。
「でも、お雛様はいるのに、なんでお内裏様がいないんだぜ?」
確かにそうだ。
主役と言っていいお内裏様がいないのには、何か理由があるんだろうか。
「う、うるさいわね・・・・えーと、その・・・・・・・・失くしたのよ」
「失くした?」
「そ、そうよ!失くしたの!」
「なんでそんなに怒ってるんだぜ・・・・」
「怒ってないわよ!・・・・・・・はぁ、それで、ここに何の用なの?」
これには霊夢が答えた。
「魔理沙がここでパーティーをしたいらしいのよ」
「はい?」
「今日は雛祭りだし、どんちゃん騒ぎやろうぜ!ってことらしいわよ。魔理沙が。」
「なんで私の家で・・・・・・・」
「かくかくしかじか・・・・・だぜ」
「便利だねぇ」
「勝手に決めないでよ・・・・・」
「どうせ、何も予定無かったんだろ?」
「そうだけど・・・・・」
「じゃあいいじゃないか。減るもんじゃないぜ。じゃ、○○、材料よろしく」
突然の名指しである。
「え、なんで俺?持ってきてるわけないだろ」
「買い物よろしくだぜ」
「自分勝手だな」
「気にしたら負けだぜ」
なんか騙された気分になりながらも、俺は一人寂しく人里へ材料の買い物に出かけることにした。
つーか、考案者なら用意しとけよな・・・・・・。
「あら?」
○○が買い物に出かけた後、突然霊夢が妙な声を出した。
もしや隠してた人形が見つかった・・・・?
隠し場所は上海と蓬莱に任せてしまったのでどこにあるかはわかってない。
「このお雛様・・・・よく見たらアリスに似てない?」
「え?」
しまった、こっちも隠しておくべきだった・・・・・
「そ、そうかしら?」
「ほら、この黒髪を金髪にして、顔をもうちょっと丸くして・・・」
「気のせいよ、気のせい」
「ん?上海と蓬莱、こんなところで何やってるんだ?」
「!?」
今度は向こうから魔理沙の声。
上海と蓬莱・・・・?
「ん?何か隠してる・・・・?」
「ああああああああああ、そ、それはダメなの!ね!」
「な、なんだ急に・・・・」
こら、上海と蓬莱、同じところで固まってたら普通バレるでしょ!
もうちょっと上手く隠しなさい!
「そうされると意地でも見たくなるぜ・・・・・」
「ダメ!これはダメなの!」
「なんでダメなんだぜ?」
「それは・・・・・・」
「別に見られたって死ぬわけじゃないでしょ?」
「霊夢、いいところにきたぜ」
「ダメ!」
「まぁまぁ、運が悪かったと思って」
霊夢に腕を掴まれる。
「やめて!」
「さーて、上海と蓬莱、吹っ飛ばされたくなかったらどいてなー」
そう言われて帰ってくる上海と蓬莱。
この臆病者ー!!
「ん・・・・・・人形?」
「人形ね」
この世から消えてしまいたい。
「あれ・・・・この人形・・・・・」
「・・・・○○・・・・・・よね・・・・・・」
この世から消えうせてしまいたい。
ごめんなさい、お母さん。私、もう無理かも・・・・・・
「アリス・・・・・お前まさか・・・・・」
「・・・・・・そうよ。魔理沙の思ってる通りよ・・・・・・○○のことが好きなの、私」
「な・・・・・・・」
下手に否定するほうが不自然だから、もう認めるしかない。
なかば、ヤケクソだ。
「なんで・・・・・・お前も・・・・・・」
・・・・・・・・・お前「も」?
「魔・・・理・・・沙・・・?」
「あ、いや、今のは違うんだぜ!言葉のアヤってやつで・・・・」
真っ赤な顔で否定されても説得力に欠けている。
「魔理沙・・・・・あんたまで○○のことが・・・・」
「うう・・・・・・」
「霊夢?あなたまでそんなこと言うんじゃ・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
ちょっと。
どんな状況よ、これ。
まさか3人・・・・・・・・?
「雛さーん、いい加減はなれてくれよ~」
魔理沙に頼まれた買い物帰り、俺は途中の道で雛さんに遭遇した。
雛さんは魔理沙の次に幻想郷で出あった人(?)だ。
その日は、迷い込んでた森でたまたま雛さんと出会い、なぜか気に入られてしまった。
雛さん曰く、「あなたの厄は数え切れないほどある。心配なの」 とのこと。
そんな、まだ俺若いのに・・・・・・この先の人生やっていけるのかな・・・
ところで、さっきの「離れてくれよ」はなんだったのかというと、
「あなたには、今、かなり大きい女難の厄がとり憑いているわ」
とか言って背中に雛さんが抱きついて離れないのである。あなたは蝉か。
それにしても、女難ってなんだろう・・・・・魔理沙辺りの話ならもう何回もそんな目に会ってるが・・・・・ちょっと違うか?
「この厄は・・・・かなり大きいし、近いわ」
「あのー、離れて欲しいんだけど」
「お気になさらず」
「重いんだけど」
頭にゲンコツがとんできた。両手には荷物を抱えているので守ることが出来ずクリーンヒット。
かなり痛い。
「レディ相手に失礼ね」
「(・・・・・・鬼だ・・・・・)」
「なんか思った?」
「めっそうもございませーん!」
なんだかんだしている内にアリスの家が見えてきた。
結局雛さんまで憑いてきてしまったけど。
「近い・・・・近いわ」
「雛さん?」
「今・・・・・あの家に入るのは危険よ」
「・・・・・・・どうしてだ?」
「危険だと脳が告げてるわ」
「でも、あの家が目的地なんだけど」
「危険よ」
「・・・・・・・どうすればいいんだ?」
「・・・・・私から離れないようにしなさい」
「この状態で行けってことかい?」
「そう」
・・・・・まぁ、客が一人増えるぐらいなら大丈夫だろう。
そう思い、俺はアリスの家へと入った。頭に雛さんを乗せて。(流石に背中に抱きつきっぱなしは疲れたらしい)
―――まず思ったこと。
・・・・・・・・・何事かと思った。
俺が買い物に出るまでは確か和気藹々(?)してたはずだった。
なのに、今のこの部屋の惨状はなんだろう。
部屋は荒れに荒れ、壁がところどころ破壊されてるわ、テーブルが壊れてるわ・・・・・まるでここで弾幕バトルが起きたみたいじゃないか。
「おーい、霊夢に魔理沙にアリス~?どこいったんだ~?」
荷物を置き、雛さんを頭に載せたまま3人を探すが、どうやらここにはいないようだ。
強盗・・・・・なわけないよな。むしろ返り討ちだろう。
となると、やはりこれは・・・・
「・・・・・・さっきまでここで弾幕勝負があったようね。それもかなり大きい」
「でも・・・・なんで突然?」
「・・・・・・・・それは自分で知りなさい。私からはなんとも言えないわ」
「・・・・?」
「(まったく、朴念仁なんだから・・・・これだから私の気持ちも・・・・・・)」
家を探し回っていると、ここから出たと思われる窓があり、その外には荒れた草や木が倒れていた。
「いくらなんでも激しすぎだ・・・・」
「まずいわね。かなりオーバーヒートしてるみたい」
「行くしかないか」
森を進み、平地を進み、湖のほとりを渡り、ようやっと、3人の影らしきものが見えてきた。
いや、よく頑張ったよ、俺。飛ばずに歩いてここまで来れるなんてさ。
というか頭の上の雛さん、あなた飛べるでしょう。
「今頃気づいたの?」
「いつのまにか違和感が無くなってたんだよ・・・・・多分明日は首と肩が筋肉痛だな・・・・・」
やれやれだ。
周囲に起こるのは旋風。砂塵。
ここだけ別世界なんじゃないかと思うほど、この3人の周囲は荒れていた。
これ以上の激しさを伴った弾幕勝負が、かつて幻想郷で起こっただろうか。
「それに・・・・しても・・・・・!」
弾幕を放ち、あるいは避けながら、3人は思い思いに叫ぶ。
「まさか・・・・・アリスや・・・・・・!霊夢までが・・・・・・!あいつのことを好きだとは・・・・思わなかったぜ・・・・・!!」
叫ぶと同時に強調するかのようにそれぞれのスペカ・技が繰り出される。
魔理沙の場合はスピード感溢れる星型弾幕だ。
だが、今のような本気モードはスピード感では表現できない。威圧感がこもっている。
「魔理沙は・・・・前から妖しいとは思ってたけど・・・・・・・・・アリスまでそうだとは思わなかったわよ!」
霊夢は魔理沙と正反対の弾幕だ。
だが、彼女の弾幕はどこまでも相手を追いかけ、確実に、致命傷とまではいかないまでも少しずつ体力を削りとる。
そして、霊夢はワープを駆使し、弾幕を寄せ付けない戦い方をする。
「こうなるとは・・・・思って無かったわ・・・・・本気で・・・霊夢や魔理沙と戦うのは・・・・・初めてよ!」
惚れた男が絡むと女は恐ろしいというのは本当のことのようだ。
アリスの弾幕は綺麗な模様美。人形師らしい、魅せ、テクニックにこだわった弾幕だ。
だが、本気が絡むと、魔理沙に勝るとも劣らないスピードの弾幕が重なってくる。
まさに、この地帯は戦争状態だった。
「す、すげえ・・・・」
岩陰に隠れながら、俺は3人の戦いを見ていた。
3人が何て言っているかは聞こえないが、完全にあそこだけ別世界だ。
あんなところに放り込まれたら、どんな妖怪も一瞬で蒸発するんじゃないだろうか?
「でも、これじゃ近づけないな・・・・雛さん、何とかできない?」
「・・・・・・・」
返事が無いと思ってたら、隅で何故かブルブル震えていた。
どうやら、弾幕勝負をしたことがある奴にしかこの恐怖はわからないらしい。
「無理よ・・・・・私でもこれ以上の厄を見たことが無いわ・・・・・・・・ものすごい量が渦巻いているわ・・・・・」
雛さんをここまで震え上がらせるとは・・・・
「それにしても、なんでこんなことになってるんだろう?」
基本的にあの3人は仲がいいはずである。
俺が買い物に出かけてから戻るまでに、何か友情破壊するような事件でもあったのだろうか。
いや、あったとしても理由がまったく考え付かない。それに、あのバトルを見ている限り相当の理由っぽい。
なんだ、一体なんだ・・・?
「○○!前!前!」
「え?」
雛さんが珍しく叫んでいた。
あれ・・・・流れ弾・・・・・?
そう認識する前に、目の前がテレビの電源が切れたように真っ暗になった、
・・・・辛うじて、俺が地面に倒れたということはわかった・・・・・。
「お、おい、あれ、○○じゃないか?」
「「え?」」
魔理沙の声に釣られて振り返ると、地上に・・・・・確かに○○がいた。
でも、地面に倒れている。
「まずい、巻き込んじまったか!」
「しまった、すっかり夢中で見えてなかったわ・・・・」
「こんなことしてる場合じゃないわ!」
・・・・後にその場の生き証人で、第三者であった
鍵山 雛はこう語る。
3人がこっちに向かってくる際、そのスピードが恐ろしく速かったこと。
私も傍にいたはずなのに、思いっきり無視されてたこと。倒れた○○にしか目がいってなかった事。
まるで別人のようだった。「愛は盲目」という言葉を体の奥まで理解させられた、と。
でも、私は諦めない、と、最後に語ってくれた。雛さん頑張れ、超頑張れ。
―――あの騒動から一ヶ月。
今のあの3人と○○は・・・・・
「○○、この人形どう思う?」
「ん?ああ、綺麗に出来てるじゃないか」
「そうでしょ?だから、○○も一緒n「そんな人形なんかほっといて、○○、キノコ狩りに行こうぜ!」
「・・・・・昨日も行かなかったか?」
「気のせいだぜ」
「ちょっと魔理沙、まだ私の話は終わってないわよ!」
「人形の話なんて、聞かなくても退屈であくびが出るぜ」
「そうよ。○○は私とお茶を飲みながらゆっくり過ごしたいって言ってるじゃない」
「ふん。霊夢なんかあのAAのセリフでも吐いて勝手に一人でゆっくり過ごしとけばいいぜ」
「「「なによ!!!」」」
「はぁ・・・」
ここんところ毎日である。
いつからこうなったのやら。
またもこの騒がしい少女達は以前ほどのバトルとまではいかないまでも、また外で弾幕バトルを始めた。
流石に以前のは反省したらしい。
だが、あの日以来、俺の家にこの3人以外のお客さんが増えた。
そう、雛さんである。
「・・・・・・・」
3人が弾幕勝負をしに外へ出て行った後、無言で入ってくる。
これも、毎日のことだ。
「ああ、雛さん。今日も来たんだね」
「・・・・うん」
赤くなる雛さん。どうしたのだろうか。
「それにしても、ホント変わったよなぁ、あの3人。あそこまで活発的だったっけ?」
「・・・・・・大丈夫。今度はずっと私がいるから・・・・もうあんな危ない騒動なんかには会わせないから・・・」
「・・・・?」
ちなみに、あの騒動は当然、ブン屋の記事のネタにされた。
それ以来、どこかでひっそりと、スキマ妖怪主演の、「誰が最終的に○○とくっつくか?」賭博が行われているそうな。
それによると、意外にも鍵山 雛の相場が高いそうなのである。
果てさて・・・・・どうなるのやら。
13スレ目>>455
昼下がり。縁側で茶を啜ってたら黒猫がやってきて、俺のひざの上で欠伸をかき始めた。
春も近いぽかぽかした日だったので、一緒に昼寝するかと思い座布団を枕に横になる。
それから一時間くらい経ち、人の気配を感じてふと目を覚ます。
目の前3cmまで接近した春妖精リリー(白)がいた。
何してんだと尋ねる前にわが身を振り返る。すると胸板あたりに猫化が解けた橙が寝ぼけて俺に抱きついてた。
…なる程。寝てたらうっかり変身が解けたか。こりゃ人目引くな。
起こすのもなんなのでその態勢のままでいると、動けないのをいい事にリリー(白)までこっちに抱きついてきた。
こりゃ暖かいを通り越して暑いな。とのんびり考えていると、頭上を闇が通り過ぎていった。
丁度いいやと思いその闇を呼び止め、闇の主に戸棚の干し肉と引き換えにしばらく留まって日光を遮って貰う事にする。
三分ぐらいはじっとしていた
ルーミアだが、干し肉を食い終えるとこれまた俺を抱き枕にして昼寝し始めた。
…これで計三人の人外をぶらさげて昼寝してる事になる。どういう状況だ。
で、結局その日は気づいたら夜になっていた。
三人に夕食を奢り、俺のなんてことのない休日は終わりを告げたのであった。
13スレ目>>456
春の陽気とは人や妖怪関係なしに昼寝に誘う魅力があるらしい。
川辺でうとうとしていたらにとりが寄りかかってくるし、
森で木にもたれていたらいつのまにか白黒リリー二人に挟まれていたし、
野原で大の字に寝転がっていたらいつのまにか
チルノや大ちゃん等々妖精と雑魚寝していたし、
向日葵畑が見える丘で寝ていたら何故か幽香が腕ひしぎ十字固めしながら寝てるし、
ほんと、みんな寝るのが好きだなぁ
うpろだ1019
まぁやってきたといっても気付いたらいたというだけで幻想郷の住人のみんなからするとたまに現れる外からの迷い人なだけでしかないわけだが。
外の世界に帰ることも出来たんだけど外での生活に特に未練も無かった俺はあっさりと幻想郷に永住することを決めた。
基本的に外からの迷い人はみんな帰ってしまうのか、俺があっさりと「こっちで暮らすよ」って言った時にはみんな驚いていたのが印象的だった。
それからはいろんなことがあったが、特筆するような出来事といえば博麗神社の巫女さん、霊夢と恋人同士になったことだろう。
まぁその経緯はいつか話すこともあるかもしれない。
と軽く過去の話をしたところで現在
縁側で霊夢と一緒にお茶を飲んでいる。年寄り臭いとか言うな
「平和だなぁ……」
「平和ねぇ……」
俺の何気ない呟きにそのまんまの返答をする霊夢
「そろそろなにか異変が起こりそうな時期じゃないか?」
「縁起でもない事言うのやめてよ、めんどくさい」
「博麗の巫女がそんなことを堂々と言ってるのも問題だと思うが……」
「異変なんてない方がいいのよ。誰にとってもね」
「まぁそれもそうか……」
とまぁこんなゆるいやり取りもいつものこと。
本当に平和だなぁなんて思ってたらいつの間にか霊夢が俺の膝を枕に寝転がりだした。
男女が逆じゃないのか?普通だと俺が霊夢にしてもらう立場だと思うが……
「だらしないぞ、おい」
「いいのよ」
一体何がいいのか疑問だったが俺としても悪い気はしないし放っておこう。
そんな感じにまったりと過ごすこと30分くらいした頃
「○○さーん!」
聞き覚えのある声に見上げるとつい先日幻想郷に神社ごと引っ越してきたという守矢神社の巫女さん、東風谷早苗がやってきた。
「また来た……」
途端に不機嫌になる霊夢、別に遊びに来るくらいで怒るなよ
「ん?早苗じゃないか。どうした?」
ちなみに俺と早苗は普通に仲がいい。
つい先の異変の際に霊夢が守矢神社に殴りこんだとのことで保護者の俺としてはご迷惑をおかけしてすみませんでした的な意味で菓子折りを持ってお詫びに行った時に意気投合したのである。
お互いに外からの移住者であることが大きかったのかもしれない。
まぁ決定的だったのは
「あのですねー、今ゼ○ダやってるんですけど、ここの謎解きがよくわからないんですよ。○○さんならわかるかと思って」
……これだ。流石現代っ子、D○を取り出してずずいっと寄ってくる。
「んー、ちょっと見せてくれ。……霊夢、悪いが頭どけてくれ」
流石にこの体勢でD○やるのは辛い
「いや」
「いやってお前……いいからどけ」
「いーや」
(駄々っ子かお前は……)
そんなことを考えていると
「えい☆」(ガスッ)
いつの間に後ろに回り込んだのか、俺の膝を枕にしていた霊夢の脇腹を早苗が蹴り飛ばした。
「ぐえっ」
潰れたカエルみたいな呻き声を上げて霊夢は縁側から庭に転げ落ちていった
「れ、霊夢ー!」
「さあさあ邪魔者もいなくなりましたし」
「いや、邪魔者って……」
とりあえず早苗は俺の話を聞く気は無いらしい、というか霊夢のことはもはや眼中に無いらしい。
「まぁいいか……うーん、ここは……多分爆弾を上手く使って時間差で通るんじゃないかな?」
「そうなんですか?ちょとやってみてくださいよ」
そう言いながら何故か密着してくる早苗、近いって!というか胸当たってる!
「ちょ、近すぎだろ早苗……」
「だってこれくらい近づかないと携帯ゲームなんて画面見えませんよー」
「それもそうか」
納得したところで再開
「くぉら」(ゴスッ)
再開しようとしたら後頭部にものすごい衝撃が来た。隣を見たら早苗も頭を押さえている。
「自分の恋人が地面を転げ回ってるのに『まぁいいか』で済ませてあまつさえ他の女とイチャイチャしてるってのはどういうことよ!」
ごもっともな話です。今は反省している。
「そんなの決まってるじゃないですか」
え、早苗サン?
「何がよ」
「霊夢さんは○○さんにとって『まぁいいか』で済ませられるような存在なんじゃないですかー?」
「さ、早苗……?」
なにやら雲行きが怪しくなってきた気がしなくもない。
「どういうことかしら……?」
聞き捨てならなかったのか頬を引き攣らせながら霊夢が聞き返す。
鼻で笑いながら早苗は
「大体その程度のことで暴力を振るうような恋人なんて御免ですよねー○○さん?」
「お、俺にここで振るのか!」
どう答えろというのか、ほらー、霊夢もすごい顔で睨んでるし……
「ま、まぁ殴られるよりは殴られない方がいいのは確かだが……」
「ですよね!じゃあうちの神社に住めばいいですよ!それだったら私もわざわざ○○さんに会うためだけにここまで来る必要もなくなりますし!」
それが目的かい
「ちょっと!なに勝手なこと言ってんのよ!○○は私の恋人なのよ、それがどうしてあんたの神社に住む話になるのよ」
そらそーだ
「簡単な話ですよ。霊夢さんと○○さんが別れて私と付き合えばいいだけの話じゃないですか」
Ω<な、なんだってー!
「ふん、なにを馬鹿なことを、○○、この女に言ってあげなさいよ、俺が愛してるのは霊夢だけだって……あれ?」
「○○さん、いい機会ですから全部言いたいこと言っちゃいましょうよ、俺は今日から早苗との愛に生きるって……あら?」
「冗談じゃない、あれ以上あの場にいたら何が起こるかわかったもんじゃない……」
というわけで某ジョースター家に伝わる戦いの発想法を発動した。
まぁただ逃げただけなんだけどね!
(にゅ)「……で、どうするわけ?」
まるで図ったようなタイミングで出てくるなこの人は……
「どうするもこうするもないでしょう紫さん。今頃神社じゃ弾幕ごっこが行われてるはずでしょうしほとぼりが冷めた頃に帰りますよ」
俺のその答えに紫さんはそうじゃないというように首を振る
「そうじゃなくて、霊夢と山の神社の巫女、どっちを選ぶの?」
「核心を突きましたね」
「女ってのはいくつになっても他人の色恋沙汰ってのは大好物なのよ」
外の世界でも幻想郷でもそれは変わらないんだなぁ
「霊夢のことは大切ですよ、恋人ですしね。でも……」
「でも?」
「早苗のことも嫌いじゃない。むしろ好きだと言っていいかも知れませんね」
「あらあら」
なにが楽しいのかニヤニヤとムカつく笑いをし出す紫さん
「何が面白いんですか何が……」
「ほら、あれ」
そう言って紫さんは俺の後ろを指差した。倣って振り返るとそこには霊夢と早苗がいた。
「○○、今の話は本当なの……?」
恐ろしいまでの負のオーラを纏った霊夢と
「○○さん、嬉しいです……」
真っ赤な顔をした早苗がいた。
「え、ちょ、ちょっと待て!今の全部聞かれてたの!?紫さん?っていねぇ!」
絶対ハメられた!
「……それで、どうするの?」
「さあさあうちの神社に行きましょう!神奈子様と諏訪子様も喜びますよ!」
対照的な反応の二人だが、俺はどうしたらいいんだろう
収拾つかなくなってきたから唐突に終わり
うpろだ1021
正座状態の俺の頭を足蹴にしながら霊夢が言う。
「それで式はいつにします?」
早苗は早苗で頭の中が春になってるようだ。
それにしてもどうしてこうなってしまったのか。
まぁ俺が全部悪いんですけど。
あ、ありのままに説明するとこうなる
霊夢と付き合っていながら早苗のことも好きになったのがバレた。
「だ、だけどまだ早苗とはなにもしてませんよ?」
「いきなりなにを言い出してんのよあんたは」
いかん、動揺しすぎて思わず声に出してしまったようだ。
「あ、いや、あれですよ。もしかすると覗いてるかもしれない天狗や鬼にもわかりやすく……」
我ながらどういう誤魔化し方なんだか。
「それはどうでもいいんだけど、さっきも言ったようにどうするつもりなの?」
やっぱり誤魔化されてはくれませんか。
女って怖いなぁ。
「○○さん!子供は何人がいいですか!?」
早苗はもう少し落ち着いてくれ。
ともあれそろそろ真剣に話をする頃合だろう。
「とりあえず二人とも、落ち着いてくれ」
「「…………」」
え、霊夢はともかくさっきまで春爛漫状態だった早苗まで?
「まず最初に、俺が紫さんに言ったことは事実だ」
「まぁ紫に嘘は吐かないわよねあんたは、どういうわけか」
だってあの人嘘吐いてもすぐ見破るし……
「でも霊夢、お前のことが好きじゃなくなったとかそういうわけじゃないのも事実だ」
ここまでは問題ない。
ここから先を言うのがとても気が重いだけだ。
「ただ早苗のことも好きになった。それだけの話だ」
ここで弱気になると大変なことになる、出来る限り堂々と宣言した。
「そ、それだけって、あんたねぇ!」
やっぱり霊夢さんは怒りますよね。
だがまだ俺のバトルフェイズは終了してないぜ!
「逆に考えるんだ、好きな人が二人いてもいいやって考えるんだ(AA略」
ふ……、決まった……
さすがの霊夢もジョー○ター卿の言葉には敵うまい。
……ってあれ?
「そう……言い残す言葉はそれでいいのね……?」
ってなんでスペルカードを取り出してるんですか?
ちょ、リアルに生命の危機?
逃げようにもずっと正座だったせいで足が痺れて立ち上がれねぇ!
短い人生だったなぁ。
妖怪に殺されるんじゃなくて博麗の巫女に殺されるとは思ってませんでした。
そんなことを考えていると
「ということはあれですか?霊夢さんと○○さんの関係は解消、ってことでいいんですか?」
ここまで黙って成り行きを見守っていた早苗が爆弾発言をしやがりました。
「「……え?」」
重なる俺と霊夢の声
「だってそうですよね?そこまで怒るんですから」
「いや、あんたは腹立たないの?ハッキリと二股宣言よこれは!?」
ご尤もな話ですね
いやはや本当に申し訳ない。
「私は別に構いませんよ?だって私のことも好きだって言ってくれましたし」
なんて懐の広い……
まさに大和撫子ってやつじゃないですかね?
普段俺とマ○オカートで対戦中に嬉々として赤甲羅をぶつけてくる子とは思えん。
……あと雷で小さくなった所を狙って踏み潰しに来たりもしたな。
「で、でも、最初に付き合ってたのは私なのに……」
やっぱ納得いかないよなぁ……
だって俺が霊夢の立場でも気に食わないと思うもん
「別に霊夢さんも○○さんのことが嫌いになったわけじゃないんですよね?」
「と……当然じゃない!そもそもそうだったらこんなに怒らないわよ!」
お、なにやら雲行きが変わって来たっぽいぞ?
具体的に言うと俺にとって都合がよくなりそうな空気だ。
「ここで提案がある」
流石に全てを早苗に任せるのも当事者として情けない。
「なによ」
「二人には悪いが、少しだけ時間をくれないか?」
「時間って、どうする気よ?」
「俺が結論を出す時間だ」
「つまり私と霊夢さんのどちらを選ぶかってことですよね?」
「まぁ……そんなこと言える立場じゃないけど、そうなるな」
「「…………」」
俺の真剣な表情に二人とも考えこんでるようだ。
先に口を開いたのは早苗の方だった。
「私は構いませんよ。負ける気がしませんし」
なんでこんなに強気なんだろう。
「なっ……、わかったわよ……『私も』負けるつもりはないしね」
霊夢も対抗意識バリバリだなぁ……
「二人とも、すまん、そしてありがとう」
「いえいえ、○○さんは私の将来の旦那様ですからー♪」
「ふん、今回は許してあげるけどこれ以上「好きになった」とかいう女増やしたら今度こそ殺すわよ?」
「その辺はもう重々承知しております……」
あえて早苗の脳内妄想トークはスルー
「とりあえず今日の所は私は帰りますね。お二人とも、お邪魔しましたー」
と以外にも早苗はさっさと帰ってしまった。
「随分あっさりと帰ったなぁ……」
「気を使ってくれたんでしょ、正々堂々と勝負ってところね」
俺の何気ない呟きに霊夢が返す。
「さーてと、晩御飯の準備しようっと」
霊夢は霊夢でさっきまでの修羅場空間が嘘のようにいつもの生活に戻ったようだ。
俺は料理をする霊夢の後姿を眺めながら
どうにかして片方じゃなくて両方と付き合う方法はないかなぁなんて考えていた。
少々gdgdになった気がしなくも無いが終わり
最終更新:2010年09月27日 19:22