ハーレム?9
うpろだ1107
「なにしてんだ?」
慌てて飛び起きた。
「まっ――!」
「静かに。○○が起きちまうぜ」
魔理沙はさっきの霊夢と同じように○○の顔を覗き込む。
「あどけない顔してるなー。こうして見ると○○もかわいいな」
そして靴を脱ぐと○○の隣りに寝転がった。
「おー、お日さまのいいにおいー。こりゃ特等席だ」
「ちょ、魔理沙!」
「なんだよ、いいじゃないか。さっき霊夢だって同じようなことしようとしてたじゃないか」
「う……」
「それにまだ反対側に特等席は残ってるぜ。それじゃおやすみー」
目をつぶった魔理沙はあっという間に眠りについてしまった。一人取り残された霊夢は暫く考えた後、○○の隣りに寝転がった。
「……う、んん? そっか、少しだけってことで眠っちゃったんだっけ」
○○が目を覚ますと両脇に誰かが眠っていることに気がついた。
まだ寝ぼけたままの○○は片方の人影に手を伸ばすとゆっくりと頭を撫で始めた。
さらさらと指にからまることなく絹のような手触りに○○は傷めないようにやさしく手を動かす。
撫でられている方も心地よいのか胴に腕をまわして首をこすりつけている。まるでもっと撫でてと催促しているみたいだ。
「んぅ……ふにゃ……にぅ」
子猫のような声を聞きながら○○はだんだんと意識がはっきりしてきた。
「……そういえば今頭撫でてるの誰なんだろ?」
視線を下に向けると胴に首をこすりつけている霊夢の姿が目に飛び込んできた。
「――!?」
驚いて頭から○○は手を頭から離してしまった。
「あ……やめちゃやだ……」
顔をあげた霊夢は自分を見つめている○○に気がつき、はっきり分かるくらい顔を赤くした。
そして二人ともしばらくぴくりとも動かなかったが、おずおずと○○が口を開いた
「えっと、霊夢?」
「○○」
「な、なに?」
「今言ったことは寝言よ。深い意味はないわ」
「で、でも今は起きてるし」
「いいの! そういうことにしておくの! ……そ、それでまた撫でてほしいんだけど」
そう言い終わると○○の方に頭を向けて目を閉じてしまった。
そのしぐさに苦笑した○○は頭に手を乗せて撫で始めようとしたが、反対側から服を引っ張られるので
そちらに視線を移すとこちらも撫でてくれといわんばかりに見つめてくる魔理沙がいた。
「……魔理沙も起きてるだろ」
「何言ってるんだ? 私は眠っているぜ。そしてこれは寝言だ」
「はいはい、魔理沙も撫でて欲しいんだろ」
「ああ、頼むぜ」
○○は二人の頭に手を置くとゆっくりとやさしく撫で始めた。
(ふぁ……ただ撫でられるのになんでこんなに気持ちいいの……?)
(あぅ……のーみそとろけちまいそうだぜ……)
どこか上気した顔でごろごろと擦り寄ってくるのを見て○○はまるでわがままな子猫だなと思いながら二人が満足するまで頭を撫で続けた。
新ろだ23
「突然ですが僕も身を固めることになりました」
「ほんと突然ね。急にどうしたの?」
「実はね、慧音様が…」
『お前も成人したんだ、生涯の伴侶を得るには丁度良い時節だな。
しかし、お前に想いを寄せる輩は人妖問わずゴロゴロしている。
誰にでも優しく接してしまうお前だからな、簡単には決められない
だろう。そこで、掟破りの一夫多妻制を採ってみないか?責任は
私が取ろう』
「慧音らしくもない爆弾発言ね…で、一夫多妻制って言うからには
正妻と側室が付き物だけど、もう決めた?」
「それなんだけどね…」
ズザザザーッ
「お前の正妻を決めると聞いて速い音速で飛んできたぜっ!」
「あややややっ、これはスクープです、文句なしの大スクープ!
そしてその話題の中心には、この私、射命丸 文がっ!」
「おぉ?久方ぶりに面白そうだから私も付き合うかねぇ~、酒の
肴にゃあちょうどよさそうだし」
「失礼ですが、お嬢様に彼は分不相応と言うもの。汚れ役として
この咲夜が出向かせていただきます(お嬢様と言えども正妻は…
譲りませんわ!)」
「パチュリー様ぁ、大丈夫ですか~?」
「喘息が何よ、太陽光が何よ、何が何でも私は彼の隣に立つの!」
「むーっ!私一人でいいのに、美鈴までどうして来るのよぅ!」
「そりゃ決まってるじゃないですか、彼の正さ…ゴホン、妹様の
お目付け役です(何回壊されても、穿たれても、私は負けません
からっ!)」
「ねぇ、人形でごっこ遊びしていても面白くないから本当の夫婦に
ならない?」
「この妖夢、半人前ですが全身全霊で愛させていただきますっ!」
「いやいや妖夢、私が彼を本当の愛の巣へと誘ってあげるのよ」
「い、いや、私は、紫様がどうしてもと仰るので…」
「隙間を弄らなくたって、あなたを虜にすることなどわけないわ。
退屈などない、刺激的な毎日にしてあげる」
「し、師匠がどうしても付き合えって言うから、えっと、その…」
「ウドンゲ、私が正妻になった暁にはあなたを彼の側室にするよう
取り計らってあげるわ。だから正妻は諦めなさい」
「イナバ、永琳、揃いも揃って主人に反旗を翻す気?私こそが彼の
正妻に相応しい姫君に決まってるじゃないの」
「ふざけろ輝夜っ!お前には絶対に渡さないんだから!正妻は私
一人でいい!」
「あら、私の夫になりたい身の程知らずな人間はこちら?いいわよ、
死ぬほど愛してあげる」
「四季さまぁ、ほんとにあたいも同行していいんですかね?」
「彼の側室になれば流石にサボることもなくなるでしょうからね。
そして何より私が正妻…」
「姉さんを側室にして私が正さ「穣子を側室にして私が正さ」」
「厄…一緒にいていくらでも取ってあげるから」
「人間~、正妻にしてくれれば毎日がテクノライフだよ~」
「せせっ、正妻ですか!?い、いけませんっ、私達まだ契っても
いないじゃないですか!ああっ、駄目ですっこんなのっ」
「あーこらこら早苗、熱暴走しないの。早苗を娶るんだったら、
私らも側室にして頂戴」
「あーうー、ケロちゃん毎日大喜び!雨がなくても外跳ね回るわ!」
「空気を呼んで参上しました。正妻にするのですね、わかります」
「こら衣玖!抜け駆けするなと何度言ったら分かるのよ!」
「妬ましい、こんなにも想われるあなたが妬ましいわ」
「おや、萃香がいるのかい?気に入った、私も付き合おう!」
「お空、お燐、私が彼を地霊殿に迎えた時はあなた達を側室に
するよう取り計らってあげるから…って、引く気ないわね!」
「そりゃあ~、当然じゃないですかぁ」
「毎日をメルトにフュージョンしたいんだもん!」
「お姉ちゃん達はほっといて…私のこと、お嫁さんにして?」
「凄く壮観な光景だな…」
「オーケー、いきなりだがこいつの正妻は私、霧雨魔理沙だ!」
『Boo!Boo!』
「やかましい!だが私もおと、もとい!女だ。側室の席も用意した。
残りの席が欲しかったら幻想郷の流儀に従い、スペルカード戦で私を
倒して行けぇぇーッ!!」
ゴッ!!←回し蹴りが綺麗に決まった音
「はぁうッッ!!」
「これで邪魔者は消えました。正妻には是非とも私を、紅美鈴を
よろしくお願いしま」
ドゴーン←賢者の石
「ウボァー」
「役にも立たない門番なんかよりも私を選びなさい。知識は豊富
だし、今なら
小悪魔もついてお得よ」
「パチュリー様ぁ~、嬉しいですっ」
プシュー←ぜんそくスプレーの逆バージョン
「くぁwせdrftgyふじこ!!!!!!!??????」
「これは運命なの、私があなたの正妻になるのも、あなたが私の
夫になるのも、全て運命のうちなのよ。さぁ、愛の口付けを…」
「だぁーめ!お姉様は『手垢』つきだからバッチくていけないわ!
495年も地下にいたけど、垢のない綺麗な私がいいよね!」
「ちょっとフラン、聞き捨てならないことを言ってくれたじゃない。
どっちが偉いか教えてあげるわ」
「ふんだ!壊れちゃっても知らないからね!いきなり喰らえー!」
「妹と言えども容赦しないわ、しばらく大人しくしてなさい!」
「この咲夜、従者の経験を生かして炊事洗濯、掃除に護衛と何でも
できます。退屈も不自由もさせませんわ…」
「それだったら従者でも側室でも別にいいじゃない。そんなことは
全部人形がやってくれるし、それらを制御できる私なら言う事無しよ」
「そ、そうじゃなくて大事なのは真心ですよ!本人がやらなくちゃ
意味ないじゃないですか!幽々子様のお目付け役として続けてきた
ことを、あなたに全身全霊でぶつけます!」
「そんなのだったら、咲夜とやること大して変わらないじゃない」
「…あなた達とは、一度決着をつけるべきかしら。すみません、
少々お時間を頂きます。この埋め合わせは後で必ずしますので」
「この二人を叩きのめしてくるからお茶の用意をして待っててね」
「叶わぬ愛など全然ない!お二人が相手でも負けませんから!」
「妖夢ったら、ぶつけてどうするのかしら。壊れちゃうかもしれない
じゃない。まぁ壊れちゃったら、その時こそこちらに来て貰うのが
一番よねぇ」
「幽々子、彼はマヨヒガの我が家でこれ以上ない素晴らしい生涯を
送るのよ。貴女といえども、邪魔はさせないわ」
「西行寺様、紫様のご命令は絶対ですので。ご無礼!」
「永遠に咲かない桜の下で眠るがいいわ、亡霊の娘!」
「底なき隙間の闇の中に消えるがいいわ、紫色の妖!」
「わ、私は師匠の元で薬師として修行をしたし、輝夜様の面倒も
見てきたから、あなたの役に立てると思うの」
「あらウドンゲ、私を差し置いて下克上のつもりかしら?」
「月のイナバも随分と生意気言うようになったわねぇ。お仕置き
してあげるからそこになおりなさい」
「普段暇そうにしているお前が言うか!あー、気にしないで。要は
私が正妻になればいいんだから」
「何か言ったかしら?妹紅。邪魔はさせない、今日こそ完璧に
死なせてあげるわ」
「実はあなたは非常に重い罪を背負っています。このままいけば
地獄確定どころか、存在そのものが消滅しかねません!対処法は
只一つ、私を正妻として…」
「四季様、それじゃただの脅迫ですって!」
「えぇーい小町、邪魔はさせないわ!そこになおりなさい!」
「きゃん!きゃん!(1UP)まだ何もしてないじゃないですかぁ!」
「黙りなさい、まだってことはこれから、ってことじゃないの!」
「中立公平な閻魔を自称する癖に色気違いね。私の向日葵畑近くの
別荘にいらっしゃいな。死ぬほど愛してあげるわ。そう、末永くね…」
「こんな危険度極悪指定の妖怪に着いて行ってはいけません。稗田の
娘が書き記した求聞史紀にも書いてあったでしょう?着いて行ったら
即地獄どころか消滅確定です」
「あら、閻魔様ともあろうお方が他人の誹謗中傷とはね。丁度良い、
そこのヘタレた死に神と一緒にまとめて苛めてあげるわ。少しの間
待っていなさい、後で存分に愛してあげる」
「あんた、あたいはともかく四季さまを見下すのはいただけないねぇ」
「このカニ飾り持ちの駄目姉「この芋くさい田舎っぺな愚妹」」
「ぱっと見て分かるくらい、今のあなたは厄に塗れているわ。私と
契れば、この厄から逃れられる」
「ちょっと厄神さま、人間は今それ所じゃないんですよ。私との
テクノライフを楽しむための準備があるんで借りていきますねー」
「あやっ!駄目です駄目です、彼は私とお空の散歩、空中で夫婦の
契りを交わす…うーん、ロマンティック!」
「ごめんね、この二人をまず払いのける必要があるわ。終われば
あなたの厄も大分薄くなるはずだから。その後で、ね」
「人間、これから素敵なテクノライフの邪魔者達を吹っ飛ばすから
首を長くして待っててねー」
「むむむ、これは大ピンチですか?否!これも愛の試練、見事に
乗り切って見せましょう!待っててくださいねー」
「こら、そこの蒼白地上人!私を天人と知って彼を寝取ろうなんて
いい度胸じゃない!」
「私は風祝(かぜはふり)です!これでも現人神なんです!毎日が
エクササイズです!そっちこそ天人だって言うわりには毎日毎日
暇してばかりで、何にも仕事しちゃいないじゃないですか!」
「ああーっ、地上人のくせに言ってはいけないことを!」
「だから現人神なんですってば!」
「総領娘様、事実ですので否定は出来ません」
「やっぱり!天人だって言うのに怠け者じゃ、あの人が振り向いたり
するわけないんです!私は信仰集めに毎日忙しいんですから、愛を
囁かれる資格は十分、いえ十二分ですよ!」
「うるさいうるさーい!衣玖、あんたはどっちの味方なのよ!」
「あのお二人を相手にするとろくなことがありません。私と共に
天界へ行きませんか」
「って、シカト!?」
「こら、神の私らをシカトするとはいい度胸じゃないナマズっ子」
「ケロちゃん様はお怒りだー!ミシャグジ様もお怒りだぞー!」
「2対1、非効率的ではありますがお相手させていただきます」
「この生意気地上人!」
「この怠け者天人!」
「妬ましい…」
「まーまー、一杯やんなよパルパル。落ち着いて落ち着いて」
「誰がパルパルよ、ん…きゅう」
「さぁーて、邪魔者はいなくなった。どうだい、私と飲み明かさない?」
「こらゆーぎ!あんた私を差し置いて何やってんのさ!鬼たるもの、嘘と
ズルはいけないんだぞ!」
「どーやらアンタとは決着をつける必要があるねぇ…鬼同士。来な!」
「お空、お燐、二人とも自重しなさい!」
「さとり様のご命令とは言え、譲りませんよーだ」
「フュージョン!フュージョン!一緒にフュージョン!」
「…再教育が必要かしら。二人ともそこに座りなさい」
「お姉ちゃん達のことはほっといていいから…ほら、早く契ろ?」
「こら、こいし!あなたも抜け駆けするのやめなさい!」
「あああ…何だか収拾がつかなくなってきた」
「ねぇ」
「うん?」
「私のこと、正妻にして?あなただったら、その…構わないわ」
「えっ…」
「霊夢、抜け駆け禁止!!」
「うっさい!私の邪魔をするなら叩き潰すまでよ!」
『死ねよやぁー!!』
「…はぁ。決まらないなぁ…」
幻想郷縁起・異変の項目に追加
神社崩壊変
某月某日、博麗神社に幻想郷の名だたる人間と妖怪達が殺到。
それから程なくして、同神社の半径百メートルが弾幕の嵐に
見舞われたという異変である。その騒ぎは通常の異変ならば一日で
終わる(※1)と思われたが、予想を裏切り三日三晩続いた(※2)。
被害は人里へは及ばず大したことはなかったが博麗神社が倒壊、
現在有志の元復旧工事が行われている(執筆終了後の現在復旧完了)。
嵐の中心にいたのは、湖近辺にそびえる紅い館の主でも冥界の
亡霊達が地獄へ旅立つ瞬間までを過ごす楼閣の亡霊嬢でもなく、
竹林の奥にある屋敷の姫君でもない。鬼でもなければ天界の天人
でもなく、妖怪の山にある神社の神でもなければ地底にある殿堂の
姉妹でもない(※3)。
寺子屋の上白沢氏の弟子である。
彼が直接何かをしたわけではなく、成人したことから身を固める
ことを氏から勧められたと博麗の巫女に語った際、その会話に前途の
彼女達が反応、大集合となった。
当然丸く収まるはずもなく、彼女達の激情が神社の境内のいたる
ところで炸裂、大喧嘩に発展。スペルカード戦に則って決闘開始、
そして今回の異変に至った(※4)。
上白沢氏の弟子の所在は現在不明(※5)、調査中とのこと。異変の
詳細を詳しく知る意味でも、彼の安否が気遣われる。
※1)
長続きしないところから異変を起こした張本人は余程の暇人と推察。
※2)
やはり暇人の集まりである。その能力をもっと有用なことに使うと
言う選択肢はないのだろうか?
※3)
これだけ並べられるほどの要注意人物、妖怪がいるということ。
※4)
恋は盲目、近所迷惑とはまさにこのことである。
※5)
決闘に使用される流れ弾に被弾した可能性がある。最悪死もありうるが。
「お待たせしました、夕飯の時間ですよ」
「ごめんね阿求さん、突然押しかけちゃったりして…」
「いえいえ、困ったときはお互い様ですから」
(このまま信頼を勝ち取っていけば彼と契るところまで…うふふふ)
…この後彼の気配を嗅ぎ取った少女達が稗田邸に押しかけてきて
ますますグダグダになるのは言うまでもないであろう。
新ろだ36
「ふぁ……」
夏の終わりを感じさせるような柔らかな日差し、秋の冷たい風が吹き抜ける博麗神社。
縁側に座る青年は欠伸を隠すことなく、目の端に涙を浮かべながらボンヤリとしている。
「あら、頭の中はすっかり春ね」
艶やかな黒髪に赤いリボン、特徴的な巫女服に実を包む少女が両手に湯飲みを持ち、青年の隣に座る。
ここ――博麗神社の巫女である博麗霊夢。
霧雨魔理沙と並ぶちょっとした有名人。
「ありがと……ふぁ……」
「この陽気じゃあ仕方ないわね……ふぁ……」
欠伸は移るというが、移ったようだ。
霊夢は目を細め、○○と言う青年を見る。
―事故で迷い込んでしまったらしい。
―どうもこの青年は眠るのが好きらしい。スキマ妖怪と気が合いそうだ。
―料理も趣味でするらしい。趣味の域をでないよ、ははは。というのは本人の談。
―ボンヤリとしている。
―見様によっては“頼りないお兄ちゃん”に見える。
「……霊夢、どしたの?」
「ううん、何でもないわ」
二人同時にお茶をズズッと。
「あ~お茶が美味しい」
目を細め○○
「お茶が美味しいわ」
同じく目を細め霊夢。
駄目だこいつら。早くなんとかしないと。
「こんにちわ~」
「早苗ちゃんこんにちわ」
傍目から見てもボンヤリとしていると分かる、○○の声。
「あら、何か用?」
「はい。大切な用事です。」
心なしか早苗の目に炎が灯っている。
「一体何かしら」
巫女の勘と言うべきか。その目は鷹のように鋭く。
「ふぁ……秋だなぁ……」
これから切って落とされるだろう巫女二人の舌戦など、まるで気にしないように独り言を呟いている。
巫女巫女が壮絶な睨み合いをしている頃、また乱入者が一人。
箒に跨る黒い帽子に黒いエプロンドレスの少女。
「邪魔するぜ……おっとぉ!」
「魔理沙もこんにちわ。今日はお客さんが多い日だなぁ~」
はい、お茶。と言い、湯飲みにお茶を注ぐ○○
「お、サンキュー」
ズズッとお茶を飲む魔理沙。
「で、コイツは一体何なんだぜ?」
「ん……何?」
相変わらず舌戦を繰り返す巫女二人を尻目に、瞼が重たくなったのかほわほわとしている○○
「まるで赤ん坊だぜ」
「俺赤ちゃんじゃないよ」
「だったらこんな時にうとうとしないぜ」
と言うのも、巫女二人が弾幕ごっこで決着をつけようとしているからだ。
「……痛ぁ……気持ち良いんだから仕方ないよ~」
もたれている柱に後頭部をぶつけ、お茶を飲む○○
「それもそうか。私も眠たくなってきたぜ……」
コテン、と○○の右太ももを枕代わりに眠り始める魔理沙。
「魔理沙も人のこと言えないね」
と、今度は左太ももに重みを感じる。
何時の間に現れたのか、八雲紫が眠っていた。
「紫様がすまない」
「こんにちわ、藍さん。こんな日ですもん。仕方ないですよ」
二人を起こさないように小声で。
お茶を淹れたいが立ち上がれず、顔の前で両手を合わせる○○
いや、良いよ、と言いたげに手で制する藍。
彼女もこの陽気にやられたのか眠たそうだ。
「それより藍さんも一眠りどうです?」
「……紫様もこの様子だ。少しくらいなら構わんだろう」
○○と背中合わせになるように座り、うつらうつらとし始める藍。
藍の膝の上には二本の尻尾を持つ黒猫がいる
「尻尾が暖かくて気持ちいい……」
この陽気を存分に吸い取った九尾の狐色の尻尾を堪能する○○
今にも瞼が閉じそうだ
「そうか……それは良かった……」
藍と○○、肩をあわせるように眠り始めた。
○○の手は魔理沙と紫の頭に乗せられている。
○○・魔理沙・紫・藍の四人が○○を中心に惰眠を貪る中、二人の巫女は弾幕ごっこを続けていた。
~~巫女巫女弾幕中~~
引き分けとなった弾幕勝負。
お互いの服は所々破けており、その若さ溢れる柔肌を見せ付けている。
二人の目には、既に満員御礼になり、眠る○○達の姿。
「…………!?」
「…………!?」
二人同時に目を見開いたと思えば、残り一席を求めて駆け出す!
二人から○○まで約30メートル。
霊夢は並走する早苗に目をやる。
早苗の目から燃え上がる炎を幻視する霊夢。
「(……本気のようね)」
残り20メートル
今度は早苗が霊夢に目をやる。
「(流石です。ですが渡しません)」
残り10メートル
「「はぁっ!!」」
同じタイミングでお払い棒を打ち合う二人。
二人のお払い棒がぶつかり合った箇所には火花が散る。
そんな馬鹿な。
残り5メートル
「「今度こそ!」」
互いが互いの足を引っ掛け、ガッと音が鳴り、地を抉る。
残り4メートル
ザッ!
止める事は困難なと判断したのか二人は踏みとどまる
「あら、今度こそ“弾幕”で決着をつける?」
「望むところです!」
空中に飛ぶ二人、今にも弾幕が張られようとしている。
スペルカードを取り出し、いざ……
「……ニャーン」
お燐こと、火焔猫燐が猫形態で○○の膝の上で丸くなっていた
「「( ゚д゚)……」」
「「(つд⊂)ゴシゴシ」」
「「(;゚д゚)……」」
「「(つд⊂)ゴシゴシゴシ」」
_, ._
「「(;゚ Д゚)……!?」」
「「( ゚д゚ )」」
コクリと頷き合った二人。
二人は懐からスペルカードを取り出し
「夢想封印」
「八坂の神風」
ちゅどーん!!
うpろだ1236
ある日起きると穣子が静かな顔で枕元に座っていた。
しかしその気配は殺気に満ち、下手を打てば心中せんという勢いである。
何をそこまで怒っているのかと思うが、やはり身に覚えが無い。
仕方が無いので尋ねてみるとそこで寝ている女は誰かと言う。
横を見ると何時の間に入ったのか、同じ布団で眠る天子がいた。
早急に説明をしなければ酷いことになるのは目に見えている。
既に穣子の右手には煌く何かが握られており、事の深刻性を示していた。
ここは正直に天人で以前家を壊した張本人と話すべきだろうか。
だがそう簡単に信じてもらえるとも思えない。
天子が起きて自分で説明してくれればそれが一番いいのだろうが、生憎起きる様子が無い。
考えている最中にも右手のそれは序々に近づき、胸元まで迫っている。
これはいよいよ以って終わったかと思っていると、竜宮の使いが現れた。
有り難い事に彼女は期待以上の働きをしてくれた。穣子は判ってくれたようで、泣きながら謝ってくれる。
このようなときに現れる奴は引っ掻き回すだけだろうなと半ば諦めていたが、どうやら空気を読んでくれたらしい。
胸の肉は幾らか抉れており、あと少し遅れていれば大惨事だったろう。全く背筋が凍るとはこのことか。
穣子は反動の所為か稚児のように泣いたまま胸の中で甘えている。
しかし右手にはまだ硬く鋭いものが握り締められている辺り、依然怒っているのかもしれない。
その様を竜宮略は生温かい目で見ていた。
なお天子はまだ起きていない。
無事に家からの脱出を果たす。生きているというのはそれだけで素晴らしいことだ。
家で休んでいようというのは朝方常に考えることだが、まさか早く家を出たいと願う日が来るとは露にも思わなかった。
だが朝から一波乱あった所為で仕事をする気になれない。ずっと準備中にしている。
弁当も忘れたが里中に食いに行く気力も無い。余剰の炸薬でも川に放り込んで魚を取って食っていようか。
川下の住人やら河童やらから苦情が来そうだが、常用するわけでも無し一回こっきりと思って我慢してもらおう。
さて爆薬、雷管の準備をしている時に客が来た。
準備中としているのにやって来るとはどういう了見をした連中だろうと出てみると穣子御一行であった。
曰く弁当を持ってきたということだが、今日に限っては全く嬉しくない。
持ってこられた弁当のおかずは好物が多いが、寧ろ多すぎて不安にさせる。
しかもいざ食おうとすると箸を取り上げられ、右手にいた穣子に口を開けろと半ば命令される様に言われた。
恐らくこれはよく聞く奴をやろうとしているのだろう。勘弁してくれ。
凡そ地獄のような食事であった。
凄まじい緊張感の中、一つ一つ食物が口に放り込まれる。
茶を飲むのにも穣子が椀を持つ始末で、果ては口移しで飲まされるのではなかろうかと思えた。
それを見て面白そうだと思ったのか、天子も自分の口に桃を近付けてやれ食えと言ってくる。
しかもそれが水蜜桃なのだから性質が悪い。蜜で口の周りが気持ち悪いことになった。
食事の後、天子がどこかに遊びに連れて行けとせがみ抱きついてくる。
穣子はそれを射殺さんばかりの眼光で睨みつけている。
竜略はそれらをまだ弁当を食いながらただ黙って見ている。
生きた心地が全くしない。誰か助けてくれ。
仕事があるといって何とか追い返せた。
今なら言える。神は死んだ。
帰ってみると天子が穣子の膝の上に座ってくつろいでいた。
昼の剣幕はどこへやら、穣子も顎の下などを掻いて楽しんでいる。
時折天子が穣子の胸に頬を擦り付けて気持ち良さそうな顔をしていた。
何があったのかは判らないが随分な仲の良さだ。だが険悪よりよっぽど良い。
どうしたのかは聞かないでおこう、またいらぬことを思い起こさせても厄介だ。
それよりかは戻ってきた平穏を楽しんでおこう。
夕飯を食っていると天子が片膝の上に乗ってきた。こいつは膝の上が好きなのだろうか。
何か言うのも面倒なので、自分も頭を撫でてやりながら酒を呑む。天子はどうにも気持ち良さそうに目を細めていた。
それを見ていたのだろうか穣子が脇まで寄ってくる。催促する様に頭を差し出されては撫でるより他に無い。
幾らかの間撫で続けていると、頭を膝の上に乗っけて猫の様に丸くなった。
忘れていた天子のほうを見ると、こちらも肩に顎を乗せて寝息を立てている。
多少重いが仕方が無い、随分幸せそうな顔をしているのだからこれを起こすのは酷と言うものだ。
柔らかな荷重を受け、後に来るだろう痺れを恐れながら一息に酒を呷った。
うpろだ1273
「うーむ、やっぱ酒はいいぜ。なんかこう、どうでも良くなってくるよな」
「人んちで食べ散らかす程にまでどうでも良くならないでよ魔理沙・・」
「いいじゃないか、久々に遊びに来てやったんだし、今日くらいは無礼講といこうぜ」
「・・いつもそう言ってるような気がするわ」
「ははっ、そうだっけ、覚えてないぜ」
「・・・あー、二人とも、ちょっといいか?」
「どうしたんだ○○?」
「なあに?」
「・・・何で俺まで居るんだ?」
ここに来てから、30分程経ったが、ようやく俺はツッコミを入れた。
そう、何故か俺は今、魔理沙と一緒にアリス家におじゃましているのだ。
「そこにお前が居たからだぜ」
「・・・・。」
「まあ細かい事は気にすんな。暇だったんだろ?」
「・・まあ」
俺がのんび~りと歩いてる時に遠くで魔理沙がホウキにまたがってこっち向かってるな~と思ったら
そのまま低空飛行で、すれ違いさまに俺を攫っていくのは正直どうかと思ったが
もうあえて突っ込まない事にした。いつもの事だしな。
「普通に聞こえてるぜ」
「う、うるさいな。俺は高所恐怖症なんだから本当に死ぬかと思ったぞ・・」
「あはは、あんた達ホントに仲が良いのね」
「よしてくれ。・・それより、ちとキツすぎじゃないか?これ」
「何言ってんだ、これくらいが普通だぜ、アリス、もう一本くれ」
何本目だ?魔理沙のやつ・・っていうかアリスもそれ以上魔理沙に飲ますなよと
1時間後
「なぁ~○○~」
「こ、こら、くっつくなよ魔理沙」
「キスしようぜキス」
「・・完全に出来上がってるな・・お前、酒弱いくせに呑みすぎなんだよ」
「私は強い方だぜ。ほらよ、んちゅー」
んぐ・・い、息が・・こいつ舌まで絡めてきやがった
「あ~こらぁ、魔理沙ずるいよ~」
そういいながらアリスが近づき、腕にしがみついてきた。
って、しっかりアリスまでおかしい事になってるじゃーありませんか。つか息が・・・
「ぷはっ、酒くっさ!」
「ひどいなお前・・女性に言う言葉じゃないぜ」
「じゃあ次は私が――」
「はいはいちょっとタンマ。お前らストップ!」
「なんだよ○○、せっかく盛り上がってきたってのに」
「いや盛り上がってるのはお前らだけじゃないか」
「お前も両手に花だというのに贅沢なやつだな」
ぜぇ・・ぜぇ・・このまま好きにさせると何されるか分かったもんじゃない・・
さらに1時間後
「くかー、くかー」
魔理沙のやつ、結局酒に飲まれてダウンか。
…しかも俺の膝の上で。子供かよ
アリスの方は、さっき若干おかしかった割には今はえらく落ち着いて紅茶を飲んでいる。
「魔理沙、完全に寝た?」
「ああ、こりゃ暫く目が覚めないな。」
「そう、良かった。」
「・・?」
かちゃん。とアリスは紅茶のカップをテーブルに置き、
俺の方へと近づいてきた。
ずぃ
「ねえ、○○」
顔近っ!
「な、なんでしょうか」
「魔理沙の事、どう思ってるの?」
「・・どういう意味でしょうか。(←ビビってる時は敬語)」
突然何を言い出すのだ
「どうって言われても・・お前もやっぱり酒で・・」
「酔ってないよ。私は最初から呑んでないもの。・・呑むフリはしたけど」
「なんだ、お前って酒ダメだっけ」
「そういう訳じゃないけど、シラフでいておきたかったのよ、今日は」
「なんだそりゃ・・」
「で?」
「な、なんだよ」
「どうなの?好きなの?」
いやだから顔が近いです。
「・・・」
俺は爆睡している魔理沙をチラっと目をやって溜息を混じりつつ答えた
「・・こいつは、いつもしょーも無い事にすぐ首を突っ込んでは面倒を起こすわ、人の言うことを無視するわで
色々苦労はしているが、一度何かやると決めたら最後までやるヤツなんだ。
それはアリスも付き合い長いから分かるだろ?」
「ええ、昔からそうね、魔理沙は」
「何だろうね。興味が沸くっていうのかな、こいつの努力が最後にどう結果をもたらすか。
まあそれに付き合って苦労はしてはいるんだが、こいつと居ると退屈しないね。
・・好きかどうかはいきなり聞かれても分からん。あまりそういう風に考えた事無かったんだ」
「・・そう。」
「・・・」
そんな事を聞いてどうするのかと思ったら、
今度はまたおかしな事を聞いてきた。
「じゃあ、私と魔理沙どっちが好き?」
「はい?」
お前は何を言っているんだ。(ミルコ略)
「ま、聞くまでもないわね。あなたが魔理沙の話をした時の顔を見れば分かるわ・・」
「どんな顔だよ。」
「ふふ、爽やかな顔だったわよ」
…そんな顔してたのか俺。
「・・ねえ、さっきの続きしていい?」
「続きってなんだ?」
「言わせる気・・?さっき私できなかったから・・」
顔を染めながら目を逸らせて言う姿を見て何の事かを把握してしまった。
「できなかったから、何だよ・・」
「・・ずるい。」
「・・・」
「な、なに呆れたような顔してるのよ、いいじゃない別に~」
「・・お前あのときからずっとシラフだったんだよな?」
「ええ♪いいチャンスだったから勢いに乗ろうと思って、ね」
「・・どうしても酒が入ってない状態でしたかったの。忘れたくないから・・。」
「・・・私の我侭、聞いてくれる?」
「うーん・・」
「ダメなら、・・無理にとは言わないわ」
「・・分かった、お前がそれで満足するなら。・・だがちょっと心の準備させてくれ。
俺も殆ど呑んでないからもう酔いが覚めて今は思いっきりシラフなんだ。」
酔った勢いなら出来てたが、シラフ同士は流石に照れくさい・・。
魔理沙には酔った時に何度かされていたから多少は慣れていたが・・
ていうか、何でこんな展開になってるんだ?
…俺は魔理沙が本当に好きなのか?
アリスはどうだ?魔理沙ほど親しかったわけじゃないが、
今こうやって初めて二人で話してみたけど、これで前より気になってしまったかと言われて、
NOと言えば嘘になる。いやそれ以前にアリスの動きが色々とやらしいんだよ畜生。
ハッ!男なんて所詮そんなもんさ。ああ畜生。畜生だとも。
「こないならこっちから行くよ」
「え?・・んむ」
ちゅーっ
ちょ、準備できてないのにいきなり。。
ちょっと・・深いっす。アリスさん
そのままされるがまま押し倒される。
やばいな・・
こんなに気がはっきりしてる時のキスは初めてだから、
…頭がとろけそうだー
長いキスのあと、ゆっくり口を離され、ようやく開放された。
つつーっと、口と口が糸で繋がったのが見えた。
「ん・・ありがとう・・。」
「・・・いや。」
「私ね、あなたをずっと見ていたの。でもあなたの傍にはいつも魔理沙がいた。」
人形遣いが言うと背筋がぞわぞわっとするな・・。
「・・・だから私には入り込む隙間はないって諦めてた。
けど、やっぱり気持ちはだけは伝えたかったの。」
「アリス・・。」
「あ~、なんだか、身体が火照ってきちゃった。呑んでないのに。」
…これはやばい空気・・!
「ねえ。○○」
「お、俺、そろそろ帰るわ、夜遅いし、あ・・ははは」
「えー」
「またくるさ。今日はありがとな。菓子美味かったよ。」
「あ、コレ(魔理沙)も送ってってあげなさい。」
「え、もうこいつ起きないだろ」
「おぶってあげなさいよ、男でしょ?」
「・・いやこいつ飛べるから、目が覚めたらすぐ帰れるんじゃないか?」
「ああもう、まったく・・そんなんじゃフラれるわよ?
ま、私はそれでいいけど。ふふ」
「仕方ないな・・んしょ。・・じゃあなアリス、おやすみ。」
「またね。もしフラれたら、いつでも私の所に来てね」
「・・・アリスゥ」
「あは、冗談よ。おやすみー」
ギィーバタン
~魔法の森~
まだ半分か・・。遠いなあ。
魔理沙はいいよな、寝てるだけで起きたら自分の家だもんな。
「くかー・・んーむんに、そいつぁ、めくるめく文鎮だぜ・・」
…何の夢見てんだ。
ったく、弱いくせに呑みすぎなんだよ、お前は。
飛べない俺にはかなり距離あるってぇのに・・・。
しかし重いなこいつ。ポケットに何かいっぱい入ってるみたいだが、それのせいか。
どうせどこからか盗んだり拾ったりした物だろうな。
…もうすぐか。
「うーん・・○○・・」
…起きたか?
「・・・いつも・・ありがとな・・むにゅん・・」
…寝言・・か。
『何だろうね。興味が沸くっていうのかな』『こいつと居ると退屈しないね。』
『じゃあ、私と魔理沙、どっちが好き?』
『ま、聞くまでもないわね。あなたが魔理沙の話をする時の顔を見れば分かるわ・・』
『私ね、あなたをずっと見ていたの。』
だぁーーー!!
なんでさっきの会話が今、脳内再生されるんだ。。
「くー、くー」
…お前は、どうなんだ?魔理沙。
ただの暇つぶしの友達か?
それとも・・
…こいつだけは本当に読めないな。
ポロッ
「あ。」
魔理沙のポケットからケースらしきものが落ちた。
カシャーン
あちゃ、落ちた衝撃でケースから色々中身が散乱しちまった。
ん、これ・・
魔理沙がヴワル図書館から本を盗んでる決定的瞬間が写ってる写真か。
はは、なさけねー 思いっきり誰かに見つかっとるやないか。
こっちは、博麗神社から饅頭を盗んでる瞬間だな。
記事にされる前にどうにかして例の鴉天狗から奪ってきたんだろうな。
ん?この写真だけ別で綺麗に紙で包まれてるな。
…これは、
俺と魔理沙が写ってる写真・・・か。
そういえば前に1度無理やり連れて行かれて共犯させられたな・・。
魔理沙・・・
「・・ん、寒い・・ぜ」
魔理沙が、ぎゅっと力を入れてきた。
「んぐ、苦しい・・ぜ」
喋り方がうつっちまったぜ・・
あともう少しで魔理沙の家に着く。
まずはこいつを家に放り込まなければ。
…色々考えるのは、それからにしよう。
最終更新:2010年06月05日 00:11