ハーレム?18



新ろだ532


 幻想郷に重大な異変が起きた。今までに起きた異変などとは比べ物にならないほど、

重大な異変。それは幻想郷全土を巻き込み、今も尚猛威を振るい続けている。人間や妖

怪の区別なくだ。

 幻想郷の重鎮、八雲紫もその異変の犠牲になり今や瀕死。事態を重く見た彼女は異変

解決のプロである博麗の巫女、魔法使い、メイドなど選りすぐりの精鋭を集めた。その

誰もが例外なく、異変の被害にあっている。

「みんな、ずずっ、よぐ集ばってくれ、くしゅん、だわね」

「流石に、はっくしゅ! ごりゃ、洒落になだないぜ、ずずー」

「ぞうよ、へくしゅっ。こんなんじゃ、おぢおぢお茶も、くしゅっ、飲べないわ」

 博麗神社の境内。八雲紫によって集められた者達がそこに集っているのだが、先ほど

からずっと鼻を啜る音とくしゃみが絶え間なく続く。

「ごの私が、くしゅんっ、屈辱だわ……ずーっ」

「おじょうざま……はっくしゅっ! ごちらのティッシュを」

「あびがどう、咲夜……ちーん!」

 べっとりとティッシュに付着するレミリアの鼻水。いや、ここはあえてレミリア汁と

でも呼んでおこう。特に意味はない。

 完璧で瀟洒なメイド長である咲夜も、自身の主が鼻をかんだ後にすぐさま同じ行動を

取る。ちーん、とティッシュに付着する咲夜汁。

「ゆかりぃ、くしゅんっ、なんどがなばないのー……ぐしゅ」

「目が、目が痒いでずゆゆご様。はっくしゅんっ!」

 妖夢汁は鼻からだけでなく、目からも溢れてくる。境内にいるうちの何人かは、彼女

と同じ症状にかかっているようだ。八雲紫や他の面々が持ってきたティッシュが大量に

消費されていく。恐らく幻想郷至上、もっともティッシュが消費された一日になるだろ

う。

「ぶえっくし! うー、ごんな調子じゃ、ネダ集べにもいべばぜんよ」

「今、永遠亭のやぐしにちりょうやぐを頼んべるんだげど、出来るのに時間がかかるば

しいわ」

 その薬師、八意永琳も彼女らと同じ症状に苦しみながらも、治療薬作っている。弟子

である鈴仙もフル活用して。今頃、永遠亭はティッシュまみれになっている。

「ぎっと、この異変は風見幽香の゛仕業に゛違びないば」

 フラワーマスター、花を操る程度の能力の持ち主である風見幽香。彼女の能力を持っ

てすれば花粉を飛ばして花粉症を引き起こさせることなど容易のはず。

「……皆、何してるんだ?」

「あ゛、○○」

 境内に集まってくしゃみをしてたり、鼻水を啜っていたり、鼻をかんでいたりすれば

そりゃ目立つ。そんな異様な光景を呆然と眺めていた青年――○○は、我に返って声を

かけた。

「皆も花粉症かぁ、きついよな」

 ――そう、幻想郷に今起こっている異変とは、人間と妖怪分け隔てなく花粉症になる

というとんでもないものであった。

「……○○は、くしゅっ、へいぎなの゛?」

「いや、俺は元々花粉症だよ。目にはこないけど」

 あれって本当洒落にならないぐらい辛いよな、と零す○○を彼女らは疑るように見つ

めていた。

「な、何だよその目は。なんか変なこといったか?」

 多くの視線を感じ、○○が怯えたように後ずさる。くしゃみもしていない、鼻水を啜

っているような気配もない、鼻声でもない。そんな彼が、花粉症だというのか。

『嘘だっ!』

「嘘じゃねー!」

 と、叫んだ途端に○○がくしゃみをする。ずずっと鼻水を啜る音。それを見た霊夢達

は表情を一転、仲間を見るような目になった。しかし、

「あー、切れたのか。またささないと」

 ○○は懐から手のひらに収まるサイズの容器を取り出し、先のノズルを両方の鼻の穴

に突っ込む。そして、しゅしゅっという音が二回。

 あー、と呻き声のような何かを耐えるような声を出していたが、すぐにそれも収まる。

「ふぅ……」

「○○……ぞれ、ばに?」

 震えた手で○○の持つ"それ"を指差すアリス。

「え、あぁ。これ、鼻づまりとかくしゃみ……花粉症の症状を緩和させるスプレー」

 外の世界にいたときに買いだめしておいて良かったよ、と暢気に漏らす○○。だから

気付かない、彼女らがそのスプレーをじっと見つめていることに。

 この症状を治せないまでも、緩和させることが出来る。しかもその効果は目の前の○

○が身をもって証明済み。そして○○は彼女らにとって一緒に時間をすごしたいと思う

相手でもある。彼女らの脳裏に、こんな方程式が生まれた。


 ○○と一緒にいる = 花粉症が(一時的に)収まる


 恋する乙女達の暴走が今、始まろうとしていた。


 ~東方花粉症・未完~




 おまけーね


 彼女達が犯人だと決め付けていた太陽の畑にいる風見幽香。彼女は今日も向日葵達に

囲まれ、優雅に……

「くしゅんっ」

 くしゃみをしていた。

「う゛ー……ごんば姿、人に見ぜらればいわね゛……特に○○」

 この異変の犯人だと思われた彼女も、今では立派に花粉症に悩まされている。彼女の

場合、花と共に生きる妖怪だからこそ誰よりも辛い目に遭う。向日葵から漂うほんの微

かな花粉にも反応し、くしゃみ、鼻水――否、幽香汁が出てくる。

「○○、何じでるのがしら……」





 季節はずれにもほどがあるかもしれないが、花粉症があまりにも辛かったので書いた。

後悔はしていないと思う。だって花粉症ほんとに辛いんだもの。


新ろだ538


いきなりの書き込みですいません
こんな電波が流れ込んできたもんですから。

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○○が幻想郷にやってきて数日経ったある日、道端でひどく落ち込んでいる鴉天狗に会った。
ついつい気になって話しかけてみるとどうやら取材用のカメラをどこかに落してしまったらしい・・・。

あまりの落胆ぶりに○○はどうにかできないものか・・・と考えていると外の世界から持ってきたカメラ
があったのを思い出し急いで取りに行きそのカメラを鴉天狗にあげたのだった。

それがきっかけでその鴉天狗と親しくなって2ヶ月近くが過ぎたころ・・・

「○○さんからもらったカメラ相変わらず調子いいです!」

「射命丸・・・その台詞、もらった直後から何度も言ってる気がするぞ、オイ、俺を写すなよ。そのカメラに失礼だ。」

「本当に調子がいいんだからしょうがないですよ。それに私が写したいから映してるんです。」

「別にいい記事になるわけじゃあるまいし・・・」と思っていると

「やっぱりここにいました!」

「ん?」

「あや?」

声がした方を見てみるとそこには見知った顔の白狼天狗がこちらに向かって降りてきた。
射命丸と親しくなってから妖怪の山には知り合いが多くなった。この娘もそのうちの一人だ。

「椛~ おつかれ~」

かるく手を挙げあいさつする射命丸

「椛、どうしたんだ?誰かを探していたみたいだけど。」

「すいません、お邪魔してしまって・・・実は文様を探してたんですよ。」

「射命丸を・・・?何かやらかしたのか・・・?」

「あやや?別に何もしてませんけど?」

そう言い首を傾げる・・・その仕草はとても人間よりはるかに強力な妖怪とは思えないほど可愛らしい仕草だった

「何もしてないのがいけないんですよ!文様仕事を放棄して○○さんに会いに来てるじゃないですか!今日は一緒に警邏を
 担当するって言われてましたよぉ・・・」

「それに私だって警邏や哨戒任務がなければ○○さんに毎日会いにいくのに・・・ごにょごにょ」

怒っているのか悲しんでいるのか、尻尾はピーンと立てているが耳がシュンと垂れている。これはどういう表現なんだ?
最後の辺りは声が小さすぎて聞こえなかったがなんて言ったんだ?

う~ん・・・まあ、いいや。それよりも仕事を放棄したと言ってたな、最近よく来るがまさかずっとさぼっていたのか!?

「射命丸、仕事をサボるのはやめておいたほうがいいぞ」

「あやや・・・違いますよ!う~ん・・・そう!たまたま!たまたますごく良い風景が撮れたのでこれは○○さんに見ても
 らわなくてはと思い訪ねたのです!その写真を見せたあとすぐに戻る予定だったんですよ!」

そう言い何かを写す仕草をやたら強調する射命丸
ここに来た時からそんな写真見せてもらってないんだが・・・ってか仕事に戻るつもりなかっただろうに。

心の中でそんなことを思っているとひたすらジーッと椛がカメラを見つめていた。

「椛?カメラがどうかしたか?」

「ふぇ? あ、いえ! それって○○さんがプレゼントしたカメラですよね?」

いきなり声をかけたからか普段きけない声を出しながら慌てて答えていた。

「そうです!これは○○さんからプレゼントしてもらったカメラです!その~・・・○○さんには・・・え~と・・・すごく
 感謝しています・・・」

そう言いながら背を向ける射命丸、恥ずかしがっているのだろうか?

「そうなんですか・・・やっぱり、文様も・・・」

椛が小さな声で何か言ったのだが聞きとれなかった。

「何ていったんだ?ごめん、小さすぎて聞きとれなかったんだけど」

「あ、いえ!何でもないです!」

そう言った後、椛はここに射命丸を呼びに来た時様な元気が全く無く耳も尻尾も垂れっぱなしの状態。
射命丸に至ってはまだ背を向けたままだ。何を考えているんだろうか?

「う~ん・・・よし!何時も頑張っている椛にもプレゼントをやろう!」

そう大声で言うと

「わふん!?」

「あやややや!?」

二人は同時にこちらを向いた

「今すぐにとはいかないが必ず椛が喜ぶようなプレゼントをあげるから期待していて!」

「そ、そんな!いいですよ!私なんかに・・・き、気にしないでください!」

そう言いつつも耳と尻尾がすごく動いてますよ椛さん・・・これだと椛は嘘がつけないな。
それでも相手が嬉しがっているのがわかっているだけでもこっちもいいプレゼントを用意しようと気持ちになれる。
これは重大なミッションになりそうだ!

「私にもくださいよ~!○○さ~ん!」

「射命丸にはカメラをプレゼントしただろう!椛にはまだ何もプレゼントしてないから!?」

「過去は過去。現在は現在なんですよ!大切なのは現在での出来事なんですよ!」

この娘は何を言っているのだろうか・・・ただのおねだりじゃないことは確かだよな。

「それにどうして私だけ射命丸と名字で呼ぶんですか!文って呼んでくださいよ~」

「いや、ただ呼びなれているだけなんだけど・・・いまさらそう呼ぶのもな~、ちょっとトイレ~」

こうやって一時逃げるのが得策だな

「あ!そういって逃げるんですね!そうなると後が怖いですよ!」

そう言われると不安になるがまあ、大丈夫だろう。

「文様・・・」

「ん?どうしたの椛」

「私、相手が文様でも負けるつもりないですから・・・!」

「あや・・・!?ふふふ・・・こっちも負けるつもりはないわよ!幻想郷最速は伊達じゃないんだから!」

まさかこんなやり取りが行われているともしらず○○は椛に渡すプレゼントを考えていた。一応、射命丸の文も考え
てはいた。(後々が本当に怖そうなので。)


そして、妖怪の山を巻き込むほどの騒動になるなどこの時は誰も予想だにしていなかった・・・。


つづかない!


新ろだ635


 どうも、今回初投稿です。

 それと、とてつもないキャラ崩壊が待っております。

 それでもいいという方のみ閲覧してください。

 ○○スペック
  • 身長:158㎝ ・出身:日本国 ・種族:異世界人 ・年齢:不詳 童顔っぽくて、ちっちゃい。
  • 剣道:10段 範士←過去に日本国で取ったもの。でも、実戦は三刀流。
  • 魔法使い→主に魔法剣士 転移系が得意。

 ~過去歴史~
 小さい頃に両想いだった女の子が海賊員により目の前で殺される。         
 そして、鈍器により海賊員を殺害。
 殺害の罪を取り消すために魔女と取引。
 罪を取り消す代わりに世界を守り、愛すべき人を永遠に守るという呪いをかけられる。
 魔術は魔女により与えられた。
 ↑
 正直、ここら辺の設定を深く考え込まないで。目だけ通してください。

 設定と打って変わって内容は非常にユーモアな仕上がりとなっております。
 以上を踏まえて、ご覧ください。

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「どうも、文々新聞ですー。○○さんいますかー」

 朝になり、オレが目を開けたと同時にその声は聞こえた。

「文さん、おはようございます。毎日新聞ありがとうございます。」
「いえいえ、これがわたしの仕事ですから♪」

 文はそう言って微笑み、オレに新聞を渡した。
 新聞に目を通すと、記事一面には「異世界人 ○○ 小さき剣豪が異変解決」の文字が。

「文さん!!小さきってのが余計ですよ!!まったく…毎日牛乳…ブツブツ」
「別にいいじゃないですか~よっ!!小さき剣豪!!」

 文はそう言うと、オレの頭に手を置いて笑った。子ども扱いしやがって…

「そうでした、○○さん。今日は○○さんの過去について取材したいのですがよろしいでしょうか?」
「過去…ですか…」

 オレの表情が一変し、あの子が殺された瞬間がフラッシュバックする。


「○…○く…ん…」
「あぁ………あぁぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!」
「オレの…オレの彼女を返せえぇぇぇえぇぇぇぇぇぇええぇえ!!!!!!!」
 ゴスッ!!


「○……ん…」
「○…○……さ…ん…」
「○○さん!!大丈夫ですか!?」

 文の声により我へと戻った。あぶない、口に出るところだった。

「○○さん、嫌なこと聞いてしまったようですね…ごめんなさい…」

 文がしゅんとなり、黒い羽もしゅんとなった。面白い面白い。

「いや、いいよ。話すよ。その代わり、このことを新聞にまとめてみんなに配ってくれ。」

 そう言うと文の表情がパッとなり、羽もパタパタしている。かわいいかわいい。
 そして、オレは過去にあったことをすべて文に話した。

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「そんなことがあったのですか…」

 また、文がしゅんとなり、黒い羽もしゅんとなった。面白い面白い。
 オレは、浮上魔法で宙に浮き文の頭を撫でた。

「これがオレに与えられた運命だ。気にするなよ。」

 そう言うと、オレは文の頭をわしわしと撫でた。

「○○さん……ポッ」

 文の表情がポッとなり、羽もパタパタしている。…ん?ポッ?
 文の頬が紅く火照っている気が…気のせいか。

「しかし○○さん。本当にこのことを記事にしてもよろしいのでしょうか?」

 文が不安そうな表情でオレを見上げる。見上げるほどの身長ないけどねっ!!

「うん、みんなに本当のことを知っておいてもらいたいからね。」
「…わかりました。○○さんのこと、ちゃんと記事に書かせていただきます!!」

 文は真面目そうな顔をしてそう答えた。

「それじゃ博麗神社に異変解決の礼金を奉納してこようかな。文も新聞作り頑張ってね。」
「○○さんも大変ですね。それでは明日の新聞を楽しみにしていてください!!」

 そう言うと、文は疾風のごとく帰っていった。

「これでいいんだよな…」

 オレは空を見上げて、太陽の光に手を翳していた。一瞬、魔女が頷いているように見えたが…
 いかんいかん、早く奉納しに行かないと霊夢が干乾びてしまう。準備しないと…

 そして準備が完了し、オレは転移魔法で博麗神社へ向かった。

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「ふぅ…到着だね。」

 ここは博麗神社。オレが転移魔法の暴発によりここに飛ばされ、この神社の巫女に拾われたのだ。
 …そして魔女がオレに言ったあの言葉。

「お前は次の国で旅は最後だ。だが、たくさんの異変を解決することになる。」
「そして…大切な人を見つけることになるであろう。」

 実感湧かなかった。今までの旅が終わり、探し続けていたものが見つかる?ははっ、馬鹿な。
 オレは力がほしかった。ただ、あの守れなかった自分が嫌だったのだ。死人は帰ってこない。
 そんなことを回想していると、一人の少女が話してきた。

「あら、○○元気にやってるみたいね。あと、素敵な賽銭箱はここよ。」

 この巫女さんは博麗霊夢。博麗神社の巫女をやっており、博麗大結界を管理している。
 オレを拾ってくれた巫女とは霊夢のことである。

「礼金たくさん出たぜ。オレはいらないから霊夢にあげるよ。」
「………あっ…」

 そう言ってオレは袋に入っていたお金を賽銭箱に入れる。すごーい音だぁ。
 一方霊夢は、頬を赤らめてオレの顔を見つめる。ちょっとドキッとしてしまった…不覚!!

「どうして…○○はお賽銭入れてくれるの?」
「それはな…お前に殺されかけたからだっ!!」

 言った言葉そのものである。
 オレがここ幻想郷に来て異変を解決したときのことだが、異変解決の礼金が博麗神社の賽銭箱からオレの財布へと移った。
 そのせいで生活できなくなってしまった霊夢は、オレの家まで襲撃をかけてきたのだ。
 もし、霊夢とわかっていなかったら斬っていたところであろう。

「なっ…!!仕方ないでしょ!!お腹が空いて死にそうだったのよっ!!」
「ははっ、悪ぃーな。オレも寿命を縮めたくないからな。」
「そ、それなら○○…私と一緒にここに…」

 霊夢が何か言おうとしたそのときだった。

「霊夢ー遊びに来てやったぜ!!おっ、○○久しぶりだなっ!!」
「やぁ、魔理沙。久しぶりだね。」
「……………………ブチッ」

 なんか聞いてはいけないような音がしたが…まぁ気のせいだよな、うんうん。
 霊夢…ドス黒いオーラがが出ていますよ…

「それにしても○○、今回も見せ付けてくれるな。
 すっかり私たちの仕事が無くなっちなっまぜ。まぁ私は違うんだがな。」
「…別に。もう慣れきっている。呪われた運命だからな。」

 オレは一本の剣を取り出し、天にへと向ける。

 cast a spell…MAGIC SWORD・RAINBOW SWORD

 刃の無かった剣から、虹のように輝いた刃が現れる。
 こいつは、旅の一番初めに魔女からもらった魔剣。今までずっとこいつと旅をしていた。
 ただ、あまりにもの強さに鞘から出したことは覚えてないほど前であった。
 そして、オレは鞘に剣を収めた。

「…どうした?○○暗いぞ?」
「ははっ。明日の新聞が楽しみだよ。…って霊夢!!さっきから怖いのだが!!」

 霊夢がこちらを見てゆらりと近づいてくる…そして右手にはお札が…ん?お札?

「魔理沙…何○○にイチャついているのよ…」

 実はというと、魔理沙はオレの背後から腕を交差させて立ったおんぶ状態なのだ。
 オレもちょっぴり恥ずかしい。

「いやーちょうどいい位置に○○がいたもんでな、つい…」
「つい…じゃないわよっ!!こうなったら弾幕ごっこよ!!」
「おっ!!霊夢と戦うのは久しぶりだねぇ~」

 弾幕ごっこか…なら安心だな。死ぬこともないしな。いい世界だここは。

「んじゃ○○、霊夢に勝ったら私にキスしてくれ。」
「ブフッー!!」

 霊夢とオレがお茶を同時に吹いた。

「ま、まま魔理沙?それ本気かっ!?」
「ん、んじゃ私が魔理沙に勝ったら一緒に住んでよねっ!!」
「ブフッー!!」

 オレただ一人お茶を吹いた。

「「よし、んじゃ○○を賭けていざ、勝負!!」」

 おいおい…マジかよ…
 …んじゃここはオレも参加しようかな?
 魔理沙が霊夢に向けてマスタースパークを、霊夢が魔理沙に向けて夢想封印を発動しようとしている。

「「○○は私がもらった(ぜっ!!)」」

 二人から同時に射出される。その刹那、オレは刀を抜いた。

「斬符 二刀流:鬼拳流し」

 オレは、マスパと夢想封印の中心に立ち、二刀で二つの弾幕の軌道を逸らす。
 マスパはどこかへ行ってしまい、夢想封印は弾幕同士相殺された。
 そしてオレは刀を鞘に収め、霊夢、魔理沙、オレの目の前に転移空間を作りオレは空間に腕を突き刺す。

「無符 無刀流:一貫手刀」

 霊夢と魔理沙の空間から、オレの刀のような腕が出てきて攻撃。

「「ピチューン」」

「霊夢も魔理沙も甘いな」
「あたた…まさかの○○勝利って…」
「予想もしなかったぜ…」

 霊夢と魔理沙が起き上がろうとする。二人に手を差し出した。

「あ、ありがと…」
「さ、サンキュー…だぜ」
「二人とも怪我は無いようだな。よかったよかった。」

 霊夢と魔理沙の顔がほんのり紅い…変な気分になってしま(ry

「んじゃオレ争奪戦は終わり。オレに勝つことだな。」
「「いつか勝ってやるわ(ぜ)」」

 ここの住人は頼もしいこと。オレいらないんじゃね?

「んじゃオレは帰るわ。また来るよ。」

 そう言ってオレは転移魔法で帰宅した。
 一方、博麗神社はというと…

「私…○○のこと好きかも…」
「き、奇遇だな。わ、私もだぜ…」

 恥ずかしいことになっていた。

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 その後、オレは特に事件は起きなかったので、晩飯を食べて風呂に入り寝てしまった。
 そして、○○は予想もしないであろう。


 目が覚めたその日から、異変が連続して起きるということを…
 そして、新しく魔女にかけられた呪いによって幻想郷がピンク色に染まるということを…


 続く。


最終更新:2010年07月02日 23:24