東方学園4



9スレ目 >>647


P.M.10:00

コンコン
遠慮がちに扉を叩く音。
「雛?」
鍵の開いてる時は入ってきて良いと言ってあるし、この家には他に人も居ないので
返事をする必要も無いのだが、それでもあえて名前を呼ぶ。
「お疲れ様です。」
お茶を持ってきてくれたらしい。今日一日ずっとこの課題に係り切りだったから
手持ち無沙汰だったんだろう。
「ありがとう。」
そう言って、軽く頭を撫でると嬉しそうに笑う。
癒される……けどあまり関わってるわけにもいかないんだ。
悪いとは思うけど、この課題提出期限が今日の0時だから
先送りにするわけにも行かないからな。

さて、もう一頑張りするとしようか。



9スレ目 >>653


「うぅ~遅刻遅刻」

今学校に向かって全力疾走している僕は、今日から学園に通う極一般的な男の子。
強いて違うところを上げるなら、弾幕を扱えるってことかナー…。
名前は○○。
そんな訳で僕は、学園のすぐ手前の十字路までやって来たのだ…。

だが、○○が十字路を横切ろうとした次の瞬間ッ!

「!…いてっ!」
「す、すまない! 君、怪我はないか!?」

そう言って、何かに衝突して尻餅をついたらしい僕に手を差しのべたのは…


A.弁当箱を頭にのせた、いかにも委員長タイプな女の子
B.褌全裸のこーりん。現実は非情である




9スレ目 697-698


  「さて霧雨、どうしてこうなったか・・・改めて教えてくれるかな?」
  「・・・倉庫の中で暴れたせいだぜ・・・私が」
  「うむそうだな、そして・・・既に放課後なわけだ」
  体育の片付けをしていた、午後の授業はサボろうと倉庫に忍び込んだ
  そしてら先客がいたわけだ
  「・・・まぁ俺も悪かった・・・とりあえずさっさと魔砲とやらでぶち破れよ、すぐ逃げりゃ大丈夫だって」
  マスタースパークならいくら鉄とはいえ扉ぐらいは楽に吹き飛ばすだろう
  「・・・出来ない、今の私は魔法が使えない、ぜ」
  「はぁっ!?何でだよ・・・ああ」
  彼女の姿を見て、理解した
  彼女は今体育服なのだ、つまり魔法の道具を持っていない状況
  装備品
  魔理沙:服
  俺:時計、服
  「・・・まぁ明日になれば誰か見つけてくれるだろ」
  「・・・すまないぜ」
  珍しく、大人しいというか騒がしくないというか
  いつもよりも女のこな魔理沙、妙に意識してしまう
  「はぁ・・・もう日も暮れるな」
  蛍光灯があるのでまぁ大丈夫だろうが
  よくよく考えれば密室に二人きりなんだよなぁ・・・マットもあることだし
  って違う違う、今危ない方に志向がとんだ気がした
  今一度魔理沙を見る、髪サラサラだし、ちょっと幼い感じなんかもうね、俺に犯罪を起こさせる気かと
  ん?・・・魔理沙の奴・・・
  「おい、これ着てろ」
  俺はジャージの上を魔理沙に着せた
  「え、いや・・・お前が寒」
  「気にするな、お前が風邪を引くよりよっぽど良い」
  なんて言ってみる、すると魔理沙は、俺の横に腰を落とした
  肩が触れ合う、凄く近い
  「ま、魔理沙?」
  「その・・・くっ付いてれば・・・暖かいかなーって」
  とりあえず意識しないように精神統一
  でも彼女の体が、暖かいのが
  逆にコッチが熱くなってしまう、緊張で
  「暖かいな」
  「ああ、暖かいぜ」
  ちょっとしたらこの状況にも慣れた、後はボーっと夜が明けるのを待つだけだ
  「あー・・・サラサラだなぁ」
  「○、○○!?」
  「へ?」
  無意識のうちに魔理沙の髪をいじっていた
  あんまりサラサラなんで・・・カッとなってやった、悪気はなかった
  「わ、悪ぃ!その・・・無意識のうちにだな・・・」
  気まずいぞ俺、どうにかしてこの状況を打破せねば!
  ①何も思い浮かばない、現実は非常である
  選択肢ねぇぇぇぇ!
  なんじゃこらぁぁ
  俺がない脳味噌をフルに使っているとき、魔理沙が話しかけてきた
  「あのさ・・・お前は好きな奴とかいるのか?」
  ちょ、逃げたくても逃げられないこの状況でその手の話題は危険だと思いますよ!?
  「え?あー・・・いるっちゃいるかな、気になる奴、って事だけど」
  「そっか・・・それって・・・誰か教えてくれないか?」
  いや、それは無理だよ
  だって、魔理沙だぜ?
  この状況でふられでもしたら明日の朝まで気まずくて死ねるぜ?
  「それはー・・・言えない、かな?」
  「そっか、そうだよな」
  少し残念そうに、魔理沙は俺から視線を外すのだった

  いまだ暗いまま、夜は一向に明けない
  何の進展もなく、何もなせないまま、一歩の進展もないまま、朝を迎えようとしていた
  ○○は落ち着いた様子でマットの上でごろごろしている
  はぁ、せっかくあいつと二人きりになったというのに・・・これじゃあ何の意味もない
  今更扉をぶち破っても・・・なぁ
  「よっし!充電完了!」 
  「え?な、何かどうかしたのか?」
  「魔理沙・・・行くぜぇぇぇ」
  さほど広くない倉庫、その中で助走をつけ・・・トビラへと突っ込んだ
  「うおるぁぁぁぁ」
  彼の渾身のドロップキックは、見事に鍵を破壊し、トビラを開いたのだった
  「いてて・・・おっしゃ!何とかなるもんだな」
  「大丈夫か○○!?」
  心配してくれたのか、魔理沙が近寄ってきた
  「大丈夫・・・さぁ、帰ろうか」
  外はまだ暗かったが時間は3時過ぎ
  互いにすぐに家に帰ったが今日の学校は辛いだろうな


  ~何日か後~
  「魔理沙、ちょっといいか?」
  隣の教室まで魔理沙を呼びにいった、都合よく彼女がいた
  「あ、ああ・・・別にいいけど」
  「屋上いくか、あそこがいい」

  「それで・・・何か話しがあるんだろ?」
  「ああ・・・お前道具なくても魔法が使えるみたいだな」
  「え、あ・・・」
  「あの時使わなかったことは、まぁどうでもいい」
  「え?だって・・・」
  「俺が知りたいのはなぜ使わなかったか、だ」
  「何故って・・・」
  「お前を攻めるつもりも無いし、動機の方が気になる」
  スカートの裾を握り締めて、何か迷っているようだ
  彼女らしくない、いつもだったら「忘れてたぜー」とかいっておしまいなのに
  「お前と・・・○○と、一緒に居たかったから・・・二人っきりで居たかったから」
  「魔理沙・・・それは・・・どう受け取ればいい?」
  「わ、私は・・・お前の事が・・・その・・・」
  「私は○○の事が好きです、って事でいいのか?」
  「え、あ、うん・・・そうだ、ぜ」
  「そっかー・・・俺な、前々から気が会う奴がいてさ、がさつな奴だけどほんとは繊細でさ、一生懸命がんばってる奴なんだよ」
  「・・・?」
  「何事にも一生懸命で・・・正直羨ましかった、あんなに生き生きとしてる・・・霧雨魔理沙が、羨ましかった」
  「えっ!?」
  「いつの間にか目で追ってた、気がついたら・・・惚れてた・・・こんな俺でよければ、お付き合いしてもらえるかな?魔理沙」
  「あ、ああ!此方こそ、ヨロシクだぜ!!」
  その後の授業はサボった、ただ二人っきりでいたかった
  「あー・・・寝てたか、寝不足だったからな」
  よこで魔理沙も寝息を立てている、なんとも可愛い奴だ
  「流石に帰ろう、まりさーまりさーおきろー」
  「ううん・・・あれ?寝ちゃったのか」
  「おはよう魔理沙」
  ドアノブに、手をかけた瞬間、背中をヒヤッとしたものが・・・
  「・・・鍵が掛かってる・・・またかよ」
  「何か憑いてるんじゃないか?密室好きの霊とか」
  「嫌だなぁ、今度こそ朝まで二人きりかよ・・・」
  「ん?嫌なのか?」
  「あー・・・そうだな、今回ばかりは、いいかもしれないな」
  そう言って、彼女と唇を重ねた
  時間はたっぷりある、今回は退屈せずにすみそうだ



9スレ目 >>703


ガラッ
「失礼しまーす、八意先生いますかー?」
「あら、ウドンゲかと思えば貴方だったの○○
 どうしたの?仮眠でも取りに来た?」
「今保健室にいるのって先生だけですか?」
「ええ、そうよ」
「……ふーん」

カチャ(扉の鍵を閉める音)

「どうして鍵を閉めるのかしら」
「そんなの分かってるくせに」

ぎゅぅ

「もう……ここは学校よ」
「知ってるよ、でも俺と永琳の関係は恋人同士以前に生徒と教師だし
 二人っきりになれるのなんてお互いの家しかないし 
 外でデートなんてよっぽど遠い所に行かない限り無理じゃないか」
「別に遠い所でも良いじゃない、日帰りの旅行に行ったりして」
「バイトしてるけど俺学生だしそんなにお金ないよ」
「そんなの私が出すわよ、働いてるんだし」
「いや、それは男のプライドとしてちょっと……」
「そんなプライド捨てちゃいなさい」
「そうはっきりと言わないでくれ、正直凹む
 あー永琳の体気持ちE---」
「全く……この時間だけよ居ていいのは」
「うーぃ」



9スレ目 >>717


「剣道部に!」
「バスケ部に!」
「サッカー部に!」
「書道部に!」
「魔術同好会も!」

「うっせー!」
学校で叫んだのは何回目だろう。
周りにいる部活勧誘者達を睨みつけて言う。
「勧誘なら他所へ行け! 俺は大して戦力にもならないし、やる気が無いから!」
「そんな事はどうでもいいですから是非剣道部に」
「いやいやバスケに」
「サッカー!」
「書道!」
「マスタースパーク!」
ホワイトアウト。



目が覚めた場所は保健室。
「あら、お目覚めかしら」
「……どっかの白黒か。痛……」
「大丈夫かしら?」
「身体は動きますし、大丈夫っす。失礼します」
「あ、待ちなさい」
「何すか、八意先生」
「これ、入部届けみたいだけど預かってるわ」
「……いくつくらいあります?」
「ざっと、10部ほどかしらね」
「いっその事、所属した方が安全かこれ?」
「さぁね。はい、お渡ししておくわ。お大事にね」
「あ、はい。失礼しました」



「あ、○○先輩!」
「げ」
思わず感想が口に出る。声を掛けてきたのは剣道部の妖夢だった。
「入部の件、考えてくれました?」
「断ったはずだが」
「それを踏まえて言ってるんです」
「嫌」
「そ、そんな言い方しなくても!」
「あら、○○」
「げ」
再び、声に出てしまう。今度は園芸部の幽香だった。
「この前話したあれ、どうなのかしら?」
「無理です」
「どうしても?」
「どうあっても」
「か、風見先輩! ○○先輩は剣道部が貰うんですから園芸部は」
「五月蝿い。○○は園芸部に入部って決まってるの」
「決まってませんよ!?」
「○○……」
「パッチェさん!? 今もうカオスなんで出来れば」
「入部、してくれるわよね?」
「ちょっと文芸部! あとからしゃしゃり出てこないで!」
「そうですよノーレッジ先輩!」
「あら……、今日は喘息も辞さないわよ……」
「○○?」
「○○ー」
「○○っ!」
最終的に集まったのはいくつの部だろうか。
物凄い言い争いだけが繰り広げられていたので、その隙に逃げ出してきた。



「やっと家に着いた……」
帰宅するだけなのに何故こんなに時間がかかったのだろう。
「ん?」
郵便受けに何か投函されているのを見つけた。
取り出してみると、手紙だった。中身を見る。

 部活に入りなさい さもないと……

       手芸部 アリス・マーガトロイド

「誰か助けて……」
彼の願いが叶う事は無い。翌日もまた、同様に勧誘された。


9スレ目 >>729


文「○○さん少し良いですか?」
○「ん、文か、どした?」
文「次の文々。新聞のことでちょっと聞きたいことがあるんですけどいいですか?」
○「俺に手伝えることなら構わんよ」
文「じゃあちょっとお時間借りますねー」


~しばらくお待ち下さい~


文「じゃあここはこうしましょう」
○「そうだなで、そこd」

キーンコーンカーンコーン

○「っとチャイムか、あーでもまだ少し残ってるな」
文「それでしたら○○さんがよろしければその……放課後新聞部の部室に来ませんか?///」
○「放課後かーんー、別にかm」
幽「貴方達チャイムが聞こえなかったのかしら?」
文「風見先生……」
幽「遅刻するわよ、早く行きなさい」
文「分かりました」
幽「あ、○○は少し残ってなさい」
○「はあ……」

○「……でなんの用ですか?風見先生」
幽「随分と楽しそうに喋ってたじゃない」
○「いや、別にそんなつもりは……」
幽「しかも放課後に二人っきりになろうとして……
  何する気だったの」
○「それは邪推しすぎだろう」
幽「私は貴方の恋人よ、そこを分かってるの?」
○「分かってるけどここ学校じゃん」
幽「…………」

ギュゥ

○「お、おい」
幽「少しの間だけ」
○「……しゃーない、午後の授業サボるか」
幽「ありがと」



9スレ目 >>733


「○○~。ちょっといい?」
「おうよ、どうしたリリカ」
「次の発表会、一緒に連弾してくれない?」
「いきなりハードル高いな^^;」
「ダメぇ?」
「リリカ上手すぎるからなぁ。俺がついていけん」
「一緒に練習しようよ~」
「まぁ、そういうことなら……」
「やた! じゃあ曲はコレね」
「どれどれ?」

モーツァルト 『2台のためのピアノ・ソナタ ニ長調 第1楽章』

「あーこれ『のだめ』でやってた奴か」
「そうそう♪」
「明らかに指が追いつかないぞ……」
「私が指導してあげるから、心配なし!」
「むー。どれ、試しに弾いてみるか」
「いいよ。ゆっくり行こうね」

コツン

「あ、スマン。肘が」
「いいよいいよ。連弾じゃ良くあるから♪」
「ん? ……やけに嬉しそうだな」
「えへへ~、そう?」
「やたらニヤついてるけど」
「うぅ~、困ったなぁ///」
「なんか嬉しいことでもあったのか?」
「だってぇ~、○○と一緒に弾けるから……」
「……」
「? ……○○?」
「ばっ! お前そういう事さらっと言うなよなぁ!」
「あは! 照れてるぅ~」
「違うわ!」
「顔まっかだよ?」
「お前だって!」
「えへへー」
「もう! さっさと始めるぞ!」

~少年少女演奏中~

「青春ね~♪」
「メルラン、覗きはよくない」
「姉さんだって」
「だって気になる」
「あの男の子、凄い勢いで音ハズしてるわ~」
「緊張してる」
「あんな美少女が隣にいるんじゃね♪」
「リリカに恥かかせたら容赦しない……」
「姉さん、リリカちゃんを泣かせたらダメよ~」
「大丈夫、そしたら私がリリカのお嫁さんになる」
「あらあら。リリカちゃんがお婿さんなのね~♪」



9スレ目 >>741


放課後の部室、校舎には俺たち以外に、人はいない
「十六夜・・・も食べてしまいたい位、君が愛しいよ」
俺は十六夜の着ているものを乱暴に剥ぎ取ると、その白い肌に舌をあてがった
「あっ、ん」
「十六夜は敏感だね、こんな事で」
「やっ、ぞくぞくする」

「・・・ちょっと、人の苗字叫びながら何やってるの」
「うをっ!?ホンモノ!!」
「何やってるのよ、饅頭を手に持ってニヤニヤしてる気色悪い男」
「十六夜を愛でていたのさ・・・」
「なにそれ、その饅頭の名前?」
ちょっと引きながらもいろいろと探りを入れてくる咲夜、鍵をかけておくべきだったな
「この饅頭の名前は十六夜・・・君と同じ名だよ・・・」
「・・・だから何よ」
いやはや、特に何か考えてたわけじゃ無いので答えようもない

「咲夜こそ、何か用か?」
「えっ、と・・・もう下校時刻だから、その・・・一緒に帰らない?」
こんなに可愛い咲夜は、ずるい、いつもそう思ってしまう
「もしかして・・・俺を探してくれてた?」
少し汗ばんだ額、扇情的にも見える彼女が
「靴が・・・あったから、まだ帰ってないのかな、って思ったから」
まだ口に含んでいない饅頭を半分に割る
「・・・半分いるか?」
「え?あ、うん・・・頂きます」
十六夜が十六夜喰ってる・・・珍妙だ、写メとっときゃよかったか
「・・・咲夜」
「なに?」
「帰ろうか」
自然と、手を繋いで、部室を出た
人気のない校舎は、あまりにも静かで、少し寂しい印象
そういえば咲夜が食べた饅頭・・・俺がべろべろ舐めたよな・・・まぁ彼女が気付かないなら、黙ってて良いだろう


11スレ目>>46



今年も春がやってきた、

春といえば受験生が花を咲かす季節であったり新たな生命の息吹を感じる季節であったり様々だが
俺もその中の一人だ、
去年まで俺は受験生だった、しかしそれもこれまでのようだ
俺は晴れてこの学校に入学できた、
正直中学時代にいつも授業は寝てばかりで算盤って美味しいの?って程だった、
人間やればできるな、なんて考えつつも入学式へ向かう、そんな所だった
学校の正門前は部活動の勧誘がとても盛んに行われていた、俺も様々なビラを貰った、
柔道、野球、サッカー・・・・、どれも代名詞と言える物ばかり、どの部も新部員の確保に必死のようだ
正直、俺はあまり運動をする方じゃない、嫌いでは無いのだがどうも運動部、となると堅苦しい上下関係、言葉遣い、これらがついて来る、
どうも俺は好きじゃないらしいんだ、それに運動するのはいいんだが適度な運動程度が好きなので雨の日も風の日も皆で集団で運動・・・
そんな行為に嫌気がしているのかもしれない、

まぁ、早い話しが理由を付けただけの運動嫌い、って事なんだろうな・・・
そんな中大量のビラを貰い暇なので部の数とビラの数を合わせてみる、
・・・、数枚足りないな、まぁ、部員が要らない部活もあるのか、なんて思いつつも捻くれた性格が災いしてか俺はそのビラが無かった部活を覗いてみる事にした
俺は思った、どうせ帰宅部志望なんだし適当に覗いてもいいだろう、そんな軽い気持ちでいた

無かった部は・・・

 ・軽音楽部
 ・演劇部
 ・新聞部

これららしい、

軽音楽部は部員はそれなりにいたのだが白黒赤の3人が極めて目立っていた記憶がある、昔ピアノを軽くかじった事もあったので、
キーボードの子の上手さが常軌を越していた事、それに他の2人も勝手気ままに演奏しているようだが不思議と聴いていて心地よかった。
だが堅苦しい練習もあるんだろうなー、と思い次へ回る事にした、
後日聞いた話しでは白黒赤の3人組はどうやら姉妹だったらしい、姉妹でも仲がいいとあそこまでか・・・なんて思ったり、

次は演劇部だ、正直演劇なんて興味無い、だが運動部の汗水見るよりは好きだろう、と思ったのだろう、
部員は数名、軽く見た感じ7人程だった、
まぁ、演劇だしな、なんて思った どうやら人形劇のようだ、皆人形を作る技術に長けていて中でもまるで生きているように動く人形もいて驚きを隠せなかった、
部室に入ったら人形が顔に飛んできて頬摺りしてきたりした、余程扱いが上手いのか操っている主は奥にいたらしい、
世の中不思議なもんだ、

さて、最後か・・・
新聞部、これは本当に名前を見た感じまんまなのだが活動もまんまなのだろう、
正直俺は文章は好きだ、だが新聞となると定期的に発行しているのだろう、ネタも尽きずによくもまぁ、なんて思ったりなど色々と考えつつも部室に到着した

ここが新聞部か・・・、他の部室より狭いな、

むしろ狭い、いや、どう見ても狭い、他の教室は一般的な教室のスペースと同等、またはそれ以上の空間を与えられているのに対し、新聞部はもはや学校の事務室の隅とでも
称すべきであろうか、

・・・本当にここ部室か?なんて思わず口走ってしまった、とそこへ

「失礼ですね-、これでも部室なんですよー?」
と、奥の方から聞こえてきた、狭いので当然物も溢れている、ただ出さえ狭いのに壁やら何やらが物でできていたらしく奥の方に新たな部屋が出来上がっていたらしい
奥からこの物のジャングル、とでも言いたくなるようなスペースから人が出てきた、頭に帽子をかぶってなんか団扇持ってる人だった、
「あれ?初めて見る顔ですね、新入生ですか?」
俺「えと、一応制服着てるので新入生なんじゃないでしょうか」
と答えた所彼女は、こう答えた
「新入生と言えば新たなネタになるかもしれませんね・・・、そろそろネタも無くなってきたし・・・」
「貴方はどこか部活入ったりとかしました?」
何やら軽く意味深な事をつぶやいてから質問されたので俺は、何処に入るつもりは今のところ無いんですよね、帰宅部志望でして、
などと言ったところ、
「はて、私は部員募集した記憶は無いんですがここに来るって事は余程の変わり者か物好きですよ?」
はぁ、一応見学しておきますか、と思いまして、正直運動は嫌いですしビラ配らない部活とか捻くれてそうで面白いじゃないですか、と言った
「まぁー見ての通りこの新聞部は私一人しか居ないんですけど部費はしっかり出てるんですよね、それで色々好きに記事を書いたりしてる訳ですから別に募集しなくても、とか思った
んですよね」
「それに私はこう見えても速さに自身があります、ネタは鮮度が命ですから、いかに素早く仕入れてどれだけ伝えるか、ですよね、ほら、誰かも言ってたじゃないですか、」
「月間誌漫画家よりも週間誌漫画家、馬鹿でも20年かければ傑作小説がかける、とつまりは速さこそが強さになるのです、」
色々と熱弁してるようだが俺は思った、色々あるけどこの人は単独でも相当できる人だな・・・と思った、色々と思考をめぐらせていると
「聞いているんですか?」
あ、すみません、多分速さが足りないまで聞いてました、
「それは某兄貴さんですが・・・まぁ、いいでしょう、所でこれが私の書いている新聞です、題名を【文々。新聞】といいます」
なんだか色々と訳分からない事になっていたのでこれだけ読んだら帰ろう、そう思った時期が俺にもあったのだが
・・・なんだこれ普通に面白い文章書くな、この子、ただ一つ、結局は全ての作業を一人で行っている訳だからついつい爪が甘いというか、なんというか・・・こうもう少し・・・
「なんですか?」
あ、いや・・・その・・・
思った事が口に出てしまっていたようだ、それ程引き込まれたか、俺、しかし・・・まぁ・・・新聞部か・・・・多少考えておこう・・・
俺はあろう事かこんな事を口走っていた

ここって部員必要ですか??
「え?」
だから、部員必要かなーと、一応一人でしょ?何故か帰宅部志望の俺がちょっと興味を持ったらしいんでどうせ暇ならここにいてもいいかな、と思った訳です。
「えーっと・・・来てくれるのは嬉しいのですがー・・・色々忙しいですよ?」
別に構わん、これまで一人でやってたんだろう?なら雑用一人増えたと考えて貰えばそれでいいですよ?お茶汲みやらしますので(おい、俺何いってんだ
それにこの部室物が溢れすぎだですし、少し掃除した方がよろしいですよね?
「それは余計なお世話ですっ!ですが正直嬉しいですねー、まさか募集もしてないのに来て頂けるとは」
「正直学校じゃかなり変人扱いされているんですよね私、一部じゃ富竹、田代、パパラッチ様々な呼ばれ方しちゃってるんですよー♪」
「それじゃあ私は構内回ってネタ集めてきますんで貴方は部活の願書書いたりしてくださいねー、あっ、ペンと紙はそこにありますからー!」
と、言いつつ走り去っていった・・・、って去るってレベルじゃないな・・・伊達に自分で速さを自慢してただけはあるな、

と、そんなこんなで俺は血迷ったか新聞部に入る事にした、



11スレ目>>64



次の日、普通に起床した俺は恐るべき物を目にした

えっとー・・・俺の目が狂っていないと信じたい、しかし現実は甘く無かったようだ

8時・・・学校の門限は8時40分、自転車で頑張っても精々30分はかかる、

っと・・・これはつまり急いだほうがいいのだろう、むしろ急ごう、是非急ごうか。

俺はとっさに着替えを済ませ軽く飯を食って家を出た、寝癖が酷い、だが気にしていられない


遅刻常習犯になるのは俺としても避けたい、むしろ入学当初からこれでは先が危うい、

と、そろそろ学校へ到着するようだ、10分あまるとか以外と俺ツェェェェ、とか心で思ってた矢先

隣を自転車と同じ位の速度で走っている人がいた、いや、むしろ越される勢いだ、

良く見たら昨日色々と話したあの人じゃないか、そういえば名前聞いて無かったな・・・・

と、そんな事を思ってたらこちらに気がついたのか振り向き声をかけてきた。

「あっ、おはようございます○○さん!こんなギリギリの時間に登校するなんて貴方も中々挑戦者ですね?」

俺はとっさに挨拶を返した、って何で名前知ってるんだ・・・?昨日教えてないのに、と思っていたら、

顔でも読まれたか、それとも心でも読めるのかこの人は、こう返してきた。

「何故名前知ってるか、って顔してますねー♪どうしてだと思いますか?」

分かったら苦労しないというか、時間ギリギリだから急いでる俺の自転車にこの人は普通に

走って追いついてしかもそれでかつ息切れ一つしないで平然と会話できると、一体どんな体力しているのやら

「っと、そろそろ学校に着きますね、答えは放課後にでも教えますよー!」

と、正門が見えた辺りで行ってしまった、俺は自転車なんだけどな・・・早いなぁ・・・

まぁ、授業も最初の方は先生方の紹介やら、自己紹介やらで終わった。

最初の方は楽だなぁ・・・、一週間くらいすればきっと普通に授業するんだろうけど、ゆったりしますか、

と思った。さて、帰宅するか、と思ったが良く考えれば部活行かないといけないな、そう思い部室へと

足を向けた、しかし地味に辺境にあるな、ここも、部室棟の隅にあるんだもんな、これが


そういえば朝の答え考えて無かったな・・・そう思いつつ扉を開けると最初に目に入ったのは

やはり荒れた部室、人手不足が否めないのかそれとも本人が整理しないのか、だがそこはどうでもいい事か。

「あ、きたきた、○○さんが早くくると思って少し早めに部室開けておいたんですが何時も通りで良かったかも
しれませんね、」

どうやらそれなりに待たせてしまったらしい、大体今日俺が来ない確立だってあった訳だが律儀な事だ、

なんにせよ待たせてしまった事に変わりは無いので一言侘びを入れる事にした、「待たせてすみませんでした」と

「いえいえー、私が勝手にしてた事ですからね、所で朝の答えは出ましたか?」

あ、その前に一つ聞いておきたいのですが、よろしいですか?、と俺は質問をした

「答えれる範囲でよろしいのでしたらどうぞー」

今更ですが名前聞いてもよろしいですか?昨日色々あって結局聞けずじまいだし、俺としてもこれから一緒に

活動する人の名前くらいは知っておきたいので、 

「あー、そういえばそうですね・・・では先ほどの質問に正解できたら教えます♪」

と、笑顔で答えた、今更だが可愛いな・・・、とか思ってたら顔にでも出たのか

「何か変な事考えてませんか?顔に出てますよ?」といわれたので、いえ、特に と流しておいた

このままではこのネタで弄り尽くされかねないので話しを戻す方向で行こう、そう思い

そういえば俺の名前って何処かで聞いたから知ってたんですか?と言ってみる、

「えーっと、ハズレです♪もぉーっと簡単な答えですよ?」

じゃあ・・・何処かで会いました?

「いえいえ、きっと昨日が初見ですよ?貴方の記憶に無いなら・・・ね?」

ではなんだ、一体何が元で俺の名前が割れたんだ・・・?そう思っていると彼女は口を開いた

「貴方自分で昨日部活の願書、もとい入部届け書きましたよね?あれですよ、あれ」

あー・・・あれか、自分でも忘れてたけどそういえば書いたっけか、そういえばこの部って彼女しかいないから

目に入るのは必然的と言えるか、納得納得。

「ちなみに私の名前は射命丸 文 といいます、 あや は ふみ とか 文化 の ぶん です♪」

射命丸文・・・なんとも独特な名前だ、名前を覚えない俺でもそうそう忘れない名前だと思った

「お互いの名前が分かった所で改めてよろしくお願いしますね♪」

こちらこそよろしく、そう言った後に色々と説明を受けた、そもそも何をしている部活なのか、それについて

そのような行動をとっているのか、等であった もっともネタが無さそうな時は部室にいるか適当に他の部活

を撮影にいったりしているという、ある意味自由な部だな、と

「あ、ちなみにこの部室の端にある冷蔵庫にあるアイスは自由に食べてもいいですよ?ただし食べ過ぎると
私の分が無くなるので適度にどうぞ」

アイスまであるのか、と覗いたら某箱アイスが置いてあったのだが何故かチョコとイチゴ味がピンポイントで

無くなっている、好きなのかな、と思いつつもバニラに手を出した

「あ、私も食べたいから取ってくれますか?」

俺は適当に手前にあった抹茶味を取り出したらバニラを持っていかれた、俺が食べたかったんだがな・・・

「やはりアイスは美味しいですよー♪どの味でも美味しいですがその中でも・・・」

何やらまた昨日と同じ勢いで熱弁し始めた、俺は適当に聞きつつも部室を見渡していた

いや、しかしお世辞にも整理されてる部屋とは思えない、むしろ物が無かったら倍は広いだろう、

そう思わせるような部屋になっている、よく見るとあまり掃除もできてないようだし・・・

俺は言った、「射命丸さん、俺これでも綺麗好きなんですよね」

「それはいい事ですねー♪所でそれがどうしたんですか?」

つまりこの部屋を掃除します、そりゃもう人がきちんと活動できる空間にするまで、

と俺は言った

「え?掃除してくれるんですか?」

ええ、そりゃ喜んで、アイスも頂きましたしね

「それは助かります!正直いつ掃除しようか悩んでたんですよね♪」

では必要最低限これだけは残せっていうの指示してくれればやりますので紙にでも書いておいてください

やってる最中は何処かで暇でも潰しててください、

と、言った所、こう返事が返ってきた

「え?それは悪いですよー、それに大切な物を見られるのは嫌ですからね♪」

大切な物?なんだろうか・・・と思ったが聞いても答えてくれなそうなので気にしないでおこう

それじゃ、俺は物の場所確保しますんで射命丸さんは物の避難とかいるものいらない物の分別お願いできますか?

「要るものは既に回収済みですので思う存分やっちゃってください♪」

では思う存分・・・と思ったら引き出しから写真が沢山出てきた、現像したのは以外と最近のようで新しい

「あ!そこの写真は駄目ー!」

突然騒がれて吃驚してしまった、「何が駄目なんですか?」

「あ、っと・・・えーっとそこには色々と資料がある訳でして・・・そこだけは触らないでおいてくれます?」
「決して見ないでくださいね?そこは個人情報の塊ですから・・・ふふふ・・・・」

何やら怖そうなのでおとなしく引き下がる事にした、そういえばこの人いつもカメラ持ってるから色々な写真

でも入ってるのだろう、きっと見てはいけない物もあるのだろう、

そして作業も進んで大体終わり、一息つこうと思ったら

「○○さん?お茶にしませんか?正直疲れたでしょう、いえ、疲れて無くても付き合って貰います♪」

何やら軽く強引な気もするが疲れているので休憩を兼ねて付き合う事にした

「えーっと紅茶と緑茶とコーヒーありますけどどれが好きですか?」

一番楽なのでいいですよ、と答えた所

「じゃあ紅茶で決定ですね!いい紅茶買ってきたんですよー♪」

と、答えた つまりちゃんと入れるのか、てっきりお湯注ぐだけのパックかと思っていた

この部室は本当に色々な物があるんだな、と思った ここはある意味彼女の部屋みたいな物か

「はい、できましたよー、いつもお茶してるのでいれかたには自身があるんですよ?」

と、言われたので一口、素人の俺には分からないがきっと美味しいのだろう、

しっかり器も暖めてあるようだし、

そんな感じにお茶を飲みつつ色々と会話をした、

「~・・・でその時に今の生徒会長の紫さんの写真撮っちゃいまして~ある意味いいネタですよぉ?」

じゃあ、その時の写真みたいに他の色々な人の写真もある訳だ、はは、射命丸さんは怖い人ですね

「あ、ちょっと馬鹿にしてるかな?貴方のネタになりそうな写真撮っちゃいますよ?」

あ、それだけは勘弁してください、マジで

等と、冗談半分で会話できたりと、射命丸さんは2年生なのだが馴染むと年上でも言葉使いが

多少緩くなるものなんだな、と思った むしろ距離が近づいたようで嬉しかった、

そんな感じで時間を見ればもう帰宅しなければならない時刻になっていたので帰宅を促す事に

ではそろそろ撤収しますか、では射命丸さんまた明日ー 

「あ、○○さんもまた明日会いましょうー今日は楽しかったですよー!」

俺も楽しかったですよー、と言おうとしたが彼女は既に遠くで叫んでいたために聞こえる筈も無く

仕方ないので手を振っておいた、あちらも楽しそうに振ってくれた、

良く考えてみたら狭い部屋であんなに可愛い子と数時間ずっと話してたって凄く幸せな事なんじゃ

ないだろうか、お茶も美味しかったし、

しかし一つ疑問がある、何故自分は掃除好き、なんて言ったのだろうか?正直掃除は嫌いだ、

自分の部屋の掃除一つできない男である、理由を考えてみたが何故か暑くなったので考えるのを

やめた、ま、そのうち分かるだろう、そんな事を考えていた



「ふぅ・・・しかしあの引き出しを開けられた時は正直焦ったなぁ・・・あそこには写真が沢山あるから・・・」

(私は去年までは1人あの部室にいたので寂しいとは思わなかったんですが何やら○○さんと別れたら急に
 寂しくなりましたね・・・そういえば無意識に写真一枚撮影してたのもあの中に入ってたかな?
 まぁ、誰でもわからない所から撮影されてたのを知ったら怒りそうですからね・・・)



最終更新:2010年06月06日 22:06