天子7
天子といっしょ! プロローグ完結編 (Megalith 2012/03/14)
天「○○!遊びに行きましょう!」
同じ部屋で暮らし始めた初日、突然天子は言い出した。
天界での暮らしがよっぽど暇らしく、天子は好奇心旺盛なのだ、だからあの異変を起こしたのである。
○「いいけど・・・、何処に遊びに行くんだ?」
天「そうね・・・ 紅魔館に行ってみましょう!」
○「行ったところで何もしないじゃないか、何をするんだ?」
天「別に? ただ行ってみるだけよ。」
○「大丈夫か?」
天「大丈夫よ、問題ないわ。」
○「すごく嫌な予感しかしないんだが・・・」
○○の予想通り、紅魔館に忍び込んだ2人は当然の如く咲夜に見つかり、命からがら逃げ出したのであった。
といっても、咲夜の攻撃を○○が天子を庇っていた為、ほとんど○○が傷だらけという状態なのだが。
天「あー! スリル満点で楽しかったわ、そうでしょ?○○。」
○「あぁ・・・まぁ・・・な・・・。」
バタリ
天「ちょ、○○、大丈夫?」
衣「総領娘様、いいから手当てをしないと・・・。」
またある日。
天「今日はあの亡霊とかがうじゃうじゃいる所に行ってみましょう!」
○「白玉楼の事か・・・ 面倒だな・・・」
天「ん、なんか言った?」
○「あぁ、いや何も言ってないさ。」
天「・・・? そう。」
無論、行って直ぐに庭師の亡霊に追い出されたのは言うまでもない。
また別の日には
天「今日は人里へ買い物に行くわよ!」
○「あぁ、分かった・・・」
天「ん? なんか乗り気じゃないのね。」
○「あぁ!なんでもない。 大丈夫だ」
天「そっか、じゃあ行くわよー!」
人里にて
天「あ、お金足りないわね、○○!貸して!」
○「俺の財布が・・・」
天「次はあそこに行くわよ!」
○「ま、まだ買うのか・・・」
天「当たり前じゃない! 全部の店を見て回るわよ!」
○「勘弁してくれぇえええ・・・」
このように二人は遊びに出かける毎日を過ごしている、だが天子は楽しそうだが、常に天子に振り回されている○○は疲れも溜まり、天子に付き合いきれなくなっていた。
○(はぁ・・・、何かもう、嫌になってくるな・・・。)
そんなある日のことであった、いつもの様にベッドで天子が、ソファーで○○が寝ていたときのことであった。
その日は月が明るく、なぜか○○は眠ることができなかった。
そのため、○○は稽古のため外に出た、そこには衣玖がいた。
衣「こんばんわ、○○さん。」
○「あ、こんばんわ、衣玖さん。」
衣「なんだか疲れているようにも見えますが・・・、大丈夫ですか?」
○「いえ・・・、正直、大丈夫では無いです。」
衣「総領娘様、ですか・・・。」
○「はい・・・ 正直、もうわがままには付き合いきれません。」
衣「そうですか・・・ ですが、総領娘様は理由があるんです。」
○「理由、ですか・・・。」
衣「はい、総領娘様から聞いたと思いますが、総領娘様は友達がいなかったのです。
総領娘様はいつも独りで、寂しかったのです。 実は私も、かなり前から総領娘様から貴方のことは聞いていました。
総領娘様が貴方の事を話しているとき、総領娘様はとても嬉しそうでした。総領娘様は、貴方のことが好きなのです。
好きだから、もっとかまってほしいと願っているのです。 どうか総領娘様のわがままを、聞いてやってくれませんか・・・?」
○「衣玖さん・・・」
衣「もし貴方にまで見捨てられてしまったら、総領娘様はもう立ち直れないかもしれません。お願いです、総領娘様のことを・・・。」
○「わかりました」
衣「え・・・?」
○「今まで自分は、天子は自分を下部の様にしているのだと考えていました。ですが、今の言葉で吹っ切れましたよ。
任せてください、天子を見捨てたりなんて、絶対にしませんから。」
衣「○○さん・・・」
○「そうだ、明日はまた紅魔館に行く予定だったんだった・・・ すいません、もう寝ますね。」
衣「あ、はい。」
○「それじゃあ、また」
衣「はい、よろしくお願いします。」
その次の日、二人は再び紅魔館へ遊びに行く事になった。
といっても天子が無理やり連れて行き結局咲夜に追い返されたのだが。
だがその日は二人で紅魔館を逃げ回り、帰るころには夜になっていた。
帰り道、疲れたので紅魔館近くの妖精の湖で休もうという事になったのだ。
その時であった。
天「あー、疲れたけど楽しかったー!」
○「あぁ、そうだな・・・。」
天「○○、疲れてるみたいだけど、大丈夫?」
○「あぁ、大丈夫」
○「天子が嬉しいなら、それだけで十分だから―――――」
天「あ・・・。」
天子の顔が少し悲しそうに見えた、○○は何があったんだというような目で天子を見た。
そして、天子は口を開いた。
天「ねぇ、」
天子は悲しそうな目をして話しかけた。
天「私のこと、嫌い・・・?」
○○は言葉が出なかった。
○「どうしたんだ・・・?いきなり・・・。」
天「だって、私がいつも貴方を無理矢理遊びにつき合わさせたり、そのせいで貴方を痛い目に合わせちゃったり、
辛い目にあわせちゃったりしてさ、貴方の事なんて考えないで。
そんなことしたら、嫌われるのは当たり前よね・・・。何で今まで気づかなかったんだろう、私・・・」
○「天子・・・」
天「私、ずっと寂しくて、貴方とまた会えたのが嬉しくて、だからもっと構ってほしくて、好きになってほしくて。
私、貴方と遊びたかったから・・・ だからあんなにわがまま言っちゃって・・・ ごめんね・・・。 」
天子は、泣いていた。
天「分かってたの・・・貴方が前から嫌がっていた事、無理矢理天界に連れて行って、そのまま無理矢理遊びに付き合わされて
それで貴方が嫌がってた事、私のこと嫌になってた事も・・・ 」
○「天子・・・」
天「ぐすっ・・・ だから○○・・・嫌いにならないで・・・独りはやだよぉ・・・」
○「・・・」
天「嫌だったこと・・・ 謝るから・・・ お願い・・ ぐすっ・・・ ○○・・・」
○○は頭の中で、悲しんでいた。
天子がこんなにも寂しかった事。そして自分ですべてを分かっていた事・・・
昔もそうだった。地子のときからだ。
悩み事を隠して、自分ですべてを責めてしまって、悲しんでいる事。
本当に、昔から変わっていなかった。
○「天子、さっき聞いたよな? 俺に天子が嫌いかどうかって。」
天「ぐす・・・ うん・・・」
○「じゃあ、その質問の答えをする。だから天子、目を閉じろ。」
天「うん・・・」
天子はまるで殴られることを覚悟している様子で目を閉じた、怖いのか、体が震えている。
○「天子」
そして○○は
○「これが、俺の」
天子の顔へと
○「答えだ―――――」
己の顔を近づけた。
ちゅっ
口付けの音と感触に驚いた天子は、驚いて目を開けた。
そう、○○は天子の唇へと口付けをしたのだ。
口を離し、○○は天子と見つめあう形になった。
天「○○・・・ 今・・・」
○「あぁ、これが答えだ」
天「○○・・・」
○「天子、俺は天子が好きだ、どんなわがままを言っても、俺は天子を嫌いになったりはしない。
信じてくれ、俺は天子を愛してる。」
天「○・・・○・・・。」
○「嫌か・・・?」
天「そんな訳・・・ないじゃない・・・ とっても・・・うれしいよぉ・・・。」
○「天子・・・。」
天「ぐすっ・・・ぐす・・・ うわああああああん!」
そして天子は泣き崩れ、○○の胸に抱きついた。
○○も、また泣いていた。
○「天子・・・ ずっと辛かったんだな、寂しかったんだな・・・。気づいてあげれなくて、ごめん、ごめんな・・・。」
天「ぐす・・・ もぅ、なんで・・・貴方が謝るのよぉ・・・」
○「天子・・・天子・・・」
二人は抱き合って泣いていた。
どれ位経ったであろう?二人は泣くのを止めた、二人の顔は嬉しそうだった。
天「ねぇ、○○・・・」
○「ん・・・どうした?」
天「今度は、私からキスしてもいい・・・かな・・・?」
○「あぁ、いいぜ。 よし・・・。さぁ、どうぞ?」
そして○○は目を閉じた、天子はゆっくりと顔を近づけ、互いの唇を重ねあった。
そして天子は舌を○○の口の中に入れ始めた。○○は少し驚いたようだが、直ぐに○○も舌を動かし始めた。
重なった唇の中で、互いの舌を重ねあい、絡め、押し合い、愛していた。
息が苦しくなり、同時に二人は唇を離した。
二人の唾液が糸を引き、二人の間でアーチを作った。
互いの顔は、嬉しさで朱に染まっていた。
天「ね、○○。もっとキスして・・・?」
天子はさらにキスを要求した、だが。
○「駄目だ」
○○は、断った。
天「ふぇ・・・? どうして・・・?」
○「その、俺もしたい気持ちはやまやまなんだが・・・。ほら。」
なぜなら、二人の後ろには。
天「あ・・・。」
三人の妖精が悶絶していたからだ。
三人の妖精は、あの光の三妖精のことである。
おそらく悪戯を仕掛けようとしたのはいいが、その場の空気の甘さに倒れたのだろう。
余談だが、キスしている間二人の半径300メートルの間ではとてつもなく甘い空気が漂っていた。
○「このままだと、いろいろとまずいからな。 また二人きりのときに、な?」
天「うん・・・!」
そして二人は天界へと帰っていった。
衣玖さんは二人を見て嬉しそうに涙を零していた。
この出来事による短期的な変化としては、この後数日の間二人の事を嬉しそうに衣玖さんが見ていた事。
そして・・・
天「ねぇ、○○」
○「どうしたんだ、天子?」
天「その・・・ 一緒に寝たいなって、思って・・・」
○「そうか、じゃあ、一緒に寝るか?」
天「あ・・・ うん!」
ベッドにて
天「ん、あったかい・・・」
○「どうだ、苦しくないか?」
天「うん、大丈夫、ギュッって抱きしめてくれて、とっても暖かくて、気持ちよくて、嬉しいの・・・。」
○「そっか、ありがとうな、そう言ってくれて。」
天「ね、○○・・・」
○「うん、どうした?天子」
天「・・・だいすき。」
○「あぁ、俺も大好きだよ、天子・・・。」
そして二人は眠りについた、互いに嬉しそうな表情で・・・
そう、長期的な変化は、その日から毎日二人は一緒に寝るようになったことであった。
エピローグ おしまい
─────
うp主「エピローグ、完結です!」
天子「いやー、めでたしめでたしね! これから本編が始まるの?」
うp主「うん、とりあえずもっとイチャつかせられるようにがんばってみるさ。」
天子「そう、頑張ってね!」
うp主「おう! ・・・ところで天子、この後食事に行かない?」
天子「行くー♪」
天子といっしょ! その4(Megalith 2012/03/23)
ここは天界、しかしそこに今、とある者が訪れていた。
その名は射命丸、幻想郷最速の名を持ち、新聞記者として新聞を作っているのである。
なぜ射命丸が天界へ出向いたか、それは天子のことについてであった。
以前人里にて天子と○○という人物が仲良く里を歩いていたとの情報が入ったのだ、それを知った射命丸は
それを記事にしてやろうと考えたのだが、情報が不足しているため、わざわざ天界へ行き、二人の生活をのぞこうと考えたのである。
そして今、射命丸は二人が住んでいるとされる家に来ている。射命丸はカメラ、そして河童に作ってもらった録音機を手に持ち、部屋を外から覗き込んだ。
文「うーん… ここからでは見えませんね…」
だがそこは違う部屋であった、隣の部屋らしい。
文「あやや・・・?声は微かに聞こえますね・・・ よし、この録音機で聞き取ってやります!」
録音機のスイッチを入れ、起動する、30秒ほど放置し、一度録音をやめ、やや離れた場所で確認してみる。
が、それにはとんでもないものが録音されていた。
天「ん・・・はぁ…」
○「動くなよー? 久しぶりの筈だから痛いだろ?」
天「はぁ… あっ・・・ なか・・・こすれて、あっ・・・」
○「よし… 奥まで届いたぞ・・・」
天「ふあぁ・・・っ!? なか・・・あたってるよぉ・・・」
○「ん・・・ 平気か・・・」
天「あ・・・んんっ・・・!」
・・・・・・
射命丸は固まっていた、無理もない、いきなりこのようなショッキングなものを聞いてしまっては誰だってこうなるはずである。
文(ええええええっ!? い、いきなりですね!? もうskmdyをやるまで仲良かったんですかこの二人!?
いやいやいや、冷静になりなさい射命丸! これは前代未聞のスクープのチャンス! これを記事にしてやります!
タイトルは・・・ 『不良天人、恋人と昼から愛の営み!』 完璧です!)
そして射命丸は二人のいる部屋側に移動し、写真を撮る準備をしていた・・・のだが。
さらなるショッキングな二人の声が聞こえてきたのであった。
○「よし・・・ 出したよ・・・」
天「はぁ・・・はぁ・・・」
○「よし、次はこっちにも入れるぞ・・・」
天「ふぇ・・・?こっちもするの・・・?」
○「両方やったほうがいいだろ・・・? どれどれ・・・」
天「そんなに見ないでよぉ・・・ 恥ずかしい・・・」
○「じゃないと入れられないだろ? よし、入れるぞ・・・?」
天「ふぁあ・・・入って・・・きたぁ・・・」
○「痛いか?天子」
天「痛くないけど・・・ 変な感じだよぉ・・・」
○「優しく入れるからな? よし・・・」
天「ん・・・ 奥に・・・進んでる・・・」
○「よし、奥に届いたか、動かすぞ・・・?」
天「ふぁ・・・あっ・・・! なか・・・こつこつって、あたってるよぉ・・・」
○「よしよし、大丈夫だよ・・・」
天「あ・・・あふっ・・・ ねぇ・・・早く出してぇ・・・」
○「あぁ、もうすぐ出すよ・・・」
天「ん・・・、あぁ・・・っ 出た・・・?」
○「あぁ・・・出したよ・・・」
天「ん・・・//」
射命丸はカメラを持ったまま固まっていた、マズイ、これは記事ってレベルでは無いかもしれない。
射命丸はカメラをしまい、二人を止めることを決意した。
このままではいろんな意味で危ない。内容的にも、ストーリー的にも。
「そんなメタ発言で大丈夫か?」という声が聞こえたがきっと気のせいだろう。
窓に手をかけ、こじ開けた、と同時に二人に言い放った。
文「そこまでですよ!、昼からいったい何をやっているんですか!・・・って、あれ?」
だがこれは射命丸の完全な誤解であった、何故なら・・・
○「・・・え?」
天「はぁ・・・?」
そこでは、○○がベッドで天子の耳掃除をしているだけだったのだから・・・
・・・・・・・・・・・・・
長い沈黙の後、○○は尋ねた。
○○「おい、一体何をしているんだ?」
武器を手に取り、近づいてきている。
ふと右に目をやると天子も緋想の剣を構えている、ヤヴァイ、殺される。
そう思った射命丸はとっさにこう言った。
文「どうも!文々。新聞です!」
と同時に射命丸の意識は途切れた。
なぜあのような事を言ったのか、射命丸も分からないらしい。
ちなみにその後要石に縛られて8時間ほど空中に放置されたらしい、その後椛に助けられたそうだ。
文「ど、どうもー。」
あの騒動から一週間、守谷神社に用があるということで妖怪の山を登っている途中の○○に射命丸は挨拶をした。
やはり怒っているのであろうか、こっちを見るなり嫌な顔をしていた。
○「この前の天狗じゃないか。あの時はよくも盗撮しようとしていたな?」
文「あやややや、すいません。ついスクープの気配を感じて来てしまいました。」
○「まぁいいさ、記事にはしなかったみたいだしな。 ・・・してたら今頃その羽斬ってますから、ね。」
文(・・・怖っ!)
天界での修行や天界に住んでいる事もあってか、○○は今では天子に並ぶ実力を持っている。
本気を出せば射命丸を倒す事も可能ではあるのだ。○○は乗り気では無いが。
文「いや、正直私驚いているんですよ。あの天人に恋人がいる事について。」
○「そこまで驚く必要は無いだろ?」
文「そうですかね? わがまま、生意気で自己中心的なあの不良娘に恋人が出来るなんて本当にありえないと思ってましたからね。
それこそあれに惚れる人の顔が見てみたいと思ってましたよ」
○「それは俺と天子を馬鹿にしてるってことを意味してるんだよな? ちょっと歯食いしばれ。」
文「ああああああ! すいませんすいません! 冗談です」
○「まぁ、誰が何と言おうと、俺は天子の事を好きだという事は変わらないからな。
たとえ他の奴らが天子を拒んでも、俺は必ず受け入れる、そう決めたんだ。」
文「なるほど・・・ ですが、そう簡単に上手くいきませんよ?」
○「知ってるさ、だが俺は幻想郷を敵に回してでも、天子を守る。ただそれだけだよ。」
文「そう・・・ですか・・・。」
○「じゃあ、俺は守谷神社に行くから、もうついてくるなよ?」
文「あやや、何の用で行くんですか?」
○「ん、ちょっとな。」
文「あ、もしやあの天人の為に守谷神社の今話題になってる―――――」
「豊胸のお守りとやらですか?」
・・・・・・・・・・
長すぎる沈黙が始まった。
文は顔を青くし、ヤバイ、やってしまったと言わんばかりに焦っている。
よく見ると○○が剣を抜き始めた、あ、死んだかもしれない。
その0.8秒後、射命丸の意識は再び途切れた。
助けてもらった椛の話によると、木に縛り付けられていたらしい。
ちなみに、あの時○○が守谷神社に行ったのは健康祈願のお守りの為だったらしい。
○「ただいまー。」
天「おかえりー」
○「天子ーっと、何してるんだ?」
天「何もー? ごろごろしてるだけー。」
天子はベッドの上でころころと転がっていた、なんとも愛らしい姿である。
ふと帽子が無いことに気づく、すると帽子は隣のテーブルの上に置いてあった。
ふと帽子を手に取る、それは以前、そう20年も前から変わらず、綺麗に手入れされていた。
そう、この帽子は昔、天子が地子の時に、○○が地子にあげた帽子なのだ。
天「どうしたの?帽子なんか見て。」
○「いや、昔の事を思い出してな。」
天「そうね、この帽子は○○がくれた物だったもの、そうでもなかったら今頃捨ててるわ、それ」
○「そうなのか?」
天「うん、それに、他の人から物をもらった事なんてなかったし、○○がくれた事がとても嬉しかったから、かな。」
○「そうだな、あの時は帽子が大きくて被れなかったんだよな。確か両手にぎゅって持ってたんだっけ。」
天「そうね・・・ 懐かしいな・・・。 ま、昔の話はもう止めましょう?ほら、○○もコロコロってしてみれば?
結構楽しいわよ?ほらほらー♪」
○「そうだな、よーし。」
そして○○もベッドに転がり、すぐさま天子を後ろから抱きしめた。
天「ちょ、ちょっと○○、どうしたの?」
○「ん、天子捕まえたーってやってみたかっただけー。 ほら、ぎゅーっ。」
天「もう・・・//」
○「てーんし、こっち向いて。」
天「ん?どうしたの・・・? ん・・・!んむっ・・・!?」
○○はそのまま天子にキスをした。キスしてすぐには天子は少し抵抗したが、観念したのか、それとも嬉しいのか
抵抗を止め、そのまま嬉しそうに舌を動かし始めた。以前のように外では無く、室内なので、お互いに何も考えず。
舌を動かしていた。
ん・・・んちゅ・・・ちゅ・・・
唾液の水音だけが部屋の中で聞こえていた。
そして息苦しくなり口を離した、天子の顔は赤く火照っていた、キスのせいで目がとろんとしている。
○○も理性が崩れかけているらしく、天子を押し倒した。
そしてまたキスを繰り返した、そうしてるうちにお互いに限界が来たのだろうか。
天「ふぁ・・・○○・・・いいよ・・・?」
○「天・・・子・・・。いいのか・・・?」
天「まだ・・・結婚とかそういうのしてないけど・・・ ○○となら・・・いいよ・・・?」
○「天子・・・」
天「ん・・・//」
そして二人は再びキスをし、○○は天子の服に手をかけた、その瞬間であった。
カシャリ
そのような音が、確かに聞こえた。
二人は一旦止めて、カーテンを開けてみる。すると。
はたて「マナーモードにするの忘れてた・・・まぁ写真は取れたしこれを明日の新聞に・・・」
新聞記者、姫海棠はたての姿があった。
はたて「ふふふ・・・天界にわざわざ出向いて、その甲斐があったわ・・・! これで文に勝つ事が・・・」
天・○「「おい、パパラッチ、そこで何をしている?」」
はたて「へ・・・? ・・・あ」
今度ははたてが何かを言う前に木っ端微塵にした。
のちにはたてに聞いたところ、「二人同時にラストスペルを使われた、誰にって?あの天人とそいつの彼氏よ」
とのことらしい。まぁ無理も無いだろう。
・・・・・・・・
天「えーと、その・・・」
○「そう・・・だな・・・、・・・また今度にしような?」
天「あはは・・・そうだね。」
○「あー、腹減った、久しぶりにラストスペル使ったからかもしれない。」
天「じゃあご飯にしましょう?今作るから待っててね。」
○「おう、待ってるぜ。」
少女調理中・・・・・
天「いただきまーす。」
○「おう、いただきます。」
・・・・・・
天「・・・ね、○○。」
○「どうした?」
天「ちょっとやってみたい事があるんだけど・・・ ゴニョゴニョ」
○「ふんふん・・・ よし、分かった。 じゃあ、はい、あーん?」
天「ん、あーん♪」
ぱくっ
○「どうだった?」
天「ん・・・おいしい・・・。 ね、もう一回やって?」
○「よーし、はい、あーん。」
天「あーん♪」
・・・・・・
射命丸はこの二人のことを「幻想郷一のバカップル」と言う様になったらしい。
その名の如く、二人がイチャイチャしてる半径300メートルでは甘い空気が漂うとされている。
余談だが天界の二人の家の下の地上の辺りでは、ほぼ常に甘い空気が充満しており、現在立ち入り禁止だとか。
ともかくこの二人は、いつまでも幸せに暮らしていく事であろう。
おまけ
○「天子って、耳弱いよな。」
天「そうかしら・・・?」
○「この前の耳掃除のときだよ、あれかなり弱そうに見えたぞ。」
天「んー・・・ そうかもしれない。」
○「どれどれ・・・ はむっ」
天「え!?ちょっと○○・・・ひゃぁっ!?」
そういって○○は天子の耳たぶを甘噛みしてみた、あの時のように、天子はまたプルプルと震えている。
ためしに耳たぶを吸ってみると、やはり喘ぎ声が聞こえてくる。
少し可愛そうなので口を離した。
○「やっぱり弱いな。」
天「もう・・・ ばかぁ・・・//」
○「ごめんごめん、許してくれ。」
天「じゃあ、キスしてくれたら許してあげる。」
○「ほぅ、わかった、喜んで。」
天「・・・えへへ」
この二人は今日も絶好調である。
独自の解釈とかが多いけど気にしないでね?
まだまだ続きます
うpろだ0032
縁側にて
「やっぱ春は温かいなぁ」
「そうかしら?今日は寒く感じるわ」
「相変わらず天邪鬼だな、俺と意見を合わせるのがそんなに嫌か」
「いいえ、自分の意見を素直に言ってるだけに過ぎないわ」
「へいへい……の割には結構家に来るよな」
「なっ!あ!貴方が一人寂しく過ごしているのを嘲笑いに来ただけよ!」
どうしてこいつは素直に自分の意見が言えないのだろうか
「んじゃあ俺買い物行くわ」
「え?あ……うん行って来れば」
「なんだ?一緒に行きたいのか?」
「……そんなんじゃないわよ」
「そうかい、帰る時戸締りお願いな(ガチャ)」
「……ばか」
~小一時間後~
「ただいまァ~」
返事が無い
「ん、流石に帰ったか」
「……べ、別に寂しい訳じゃないんだから!」
どうやら俺は構ってちゃんだったらしい
「居ないと寂しいもんだな……」
さっき天子が居た縁側に行ってみる
「あ」
居た。どうやら俺が出て行った後寝てしまった様である
「スゥ……スゥ……」
「可愛いなぁ……やっぱ」
「(ビクッ)」
「!?」
「……スゥ」
い、今こいつ動揺しなかったか?
気の所為なのか、見間違いなのか
「絶対ここで寝たら体が痛いって喚くよなぁ」
「うーん……仕方ないか」
少しこっぱずかしいが布団敷いて寝かせてやるか
「来客用の布団どこだっけなぁ」
奥から敷布団と布団を持ってきてすぐ近くの畳に敷く
「おーし寝てるなぁ」
「……」
起こさないように背中の下に手を滑り込ませる
「……ぅん」
「大丈夫かな……っと」
そしてそっと腰と両膝に手を掛け、持ち上げる
「……フフッ」
「?」
いつも賑やかな天子が帰った後の寂しさの所為で幻聴が……
「よっと、やっぱ軽いなぁ」
「(ギュッ)」
「ん?何か怖い夢でも見てるのかな」
敷布団の上まで移動させ、そっと下ろす
「ん……掴まれてるか」
服の胸元を掴まれていた……仕方がない
「今回だけだ……うん」
自分に仕方が無いと言い聞かせ、添い寝の要領で横たわる
「おぉ……こりゃあ起きたら大惨事かもな」
天子を抱き寄せるような体形で隣に寝ることに
「起きたらなんて言い訳しよう」
「素直に白状しても……許してもらえそうにないか」
横を見ると隣から彼女の寝息が聞こえる、相当近いんだと改めて実感する
「でも俺も素直にならなきゃなぁ……」
「……スゥ……スゥ」
「天子が素直じゃないのは何かと俺の所為だし」
「……スゥ……スゥ」
「いっつも俺が煽っちゃうのも天子が素直になれない原因だろうし」
「……スゥ……スゥ」
「こんなに可愛い彼女を持ってるのにどうして良さを出せてあげないんだろ」
「(ビクッ)……スゥ……スゥ」
「本当はもっと抱きしめたり、料理作ってもらったり、いろんな場所にも連れて行ってあげたい」
「……」
「大好きだよ……とも言えないし」
「……(フルフル)」
「本人を前にすると……なんか言葉が詰まるんだよなぁ」
「……」
「もっと可愛いとか天子の趣味とか聞いて仲を深めたいのに……はぁ」
「……ありがと」
「なッ!?」
いつの間にか少し潤んだ赤い瞳が俺を見つめていた
「そんな風に……思っててくれたんだ」
「お!おま!やっぱ起きてたのか!」
「ふふふ~寝たふりを突き通した甲斐があったわね!」
「じゃあ最初から……」
「いいえ?起きたのは貴方が帰ってきてからよ?」
「まさかとは思っていたが……あ~!ぬが~!」
「すごく……すごく……嬉しかった」
本当に嬉しそうに、静かにはっきりと告げる
「お、おう」
「私は貴方にいっつも反抗的な態度見せちゃうでしょ?」
「あぁ、だから俺も……ごめんな」
「こうして素直に話す機会を何時か作りたいなぁって思ってたんだけど……貴方の本音が聞けたわ」
「はぁ……どうだ、案外考えてる事は普通だろ」
「普通でいいのよ?それに大好きって言ってもらえたし、願望も聞けたし大収穫よ(ギュッ)」
「ちょっ!……いきなりだな」
「……ごめんね、いっつも反抗的な態度とっちゃって」
「気にしてないさ(ギュッ)」
「貴方にギュってしてもらうの初めてかも……温かい」
彼女の柔らかい感触が手から伝わってくる
「アファ……なんか眠くなってきたわ」
「フフフ、一緒に寝る?」
「だな、まだ夕方だが一眠りするか……どうする?」
「そうね、もう一眠りするわ……今度はぐっすり眠れそう」
「んじゃあお休みの前に……」
「随分積極的になったわね」
「嫌か?」
「すぅっごく嬉しいわ」
互いに愛を囁き、唇を合わせ、二人は眠りに落ちて行った
最終更新:2013年07月06日 00:30