霊夢12



うpろだ312


「よう霊夢!半年ぶりだな!」
「今回は八ヶ月よ・・・それで、今度は何を覚えてきたの?」
「今回の俺は一味違うぜ・・・」
○○の体からすさまじい妖気が感じられる
「こ、これはっ!?」
霊夢に向かって手をかざし、放出した
「新☆能力!「鎌鼬を起こす程度の能力」!」
轟、と霊夢の横を風が薙いでいった
背後の巨木が見事に分断された
「な・・・こんな・・・」
「ふはは!これを持って貴様を倒す!!」
既に次の弾を打ち出していた
無常にも突風は霊夢の身体を切り裂いた

衝撃に備え目を瞑り、頭を守った、先ほどの威力だ、腕の一本や二本意味はないだろうが
「・・・・・・・あれ?」
何処も切れていない、不発?しかし風は私を・・・
「ははっ!舐めてもらっては困る!ただの風刃ならば会得するのは容易い、だがしかし!!!俺の能力の真髄はこれだっ!!」
叫んだとたん、霊夢の服は見事に、切り裂かれていた
その肌には一切の傷をつけず、服だけを、見事に
「きゃ、やっ!」
ぼろぼろになった服を押さえ見えそうで見えない少年誌ゾーンを・・・
「こ、この助平!変態!」
「8ヶ月前に、貴様の肌を拝んで見せるといった、その約束は果たされたっ!!」
「や、約束なんかしてないでしょ!?あれは一方的な宣言じゃない!」
「ふはは!美しい!その白い肌!!珠のように美しい!ああ、このためだけに血も滲む修練を重ねた価値はある!」
霊夢は思った、こいつは真正の莫迦でどうしようもないキチ○イであると
でも・・・あいつに綺麗だって言われて・・・悪い気はしないけど・・・せめてコイツが普通の性格だったら
しかしそうか、コイツがコイツだから私はコイツを好きになったんだなぁ、何て思ったり
「如何した霊夢、黙り込んで」
いつの間にか息も掛かりそうな至近距離
「ひゃぁ!」
「おうおう、ずいぶん可愛らしい悲鳴だな、でも胸見えてるぜ」
驚いて手を離してしまって―
「~~~~!!!?」
~少女暴行中~
「ばか!ばか!ばか!」
「ちょ、もうゆるしt」
ドグォ!メメタァ!ズドン!バスン!
プロの格闘家がサンドバックをラッシュしてるような音がする
バシン!ドシン!グチャァァ・・・今のはヤバイ音?
見られた見られた見られた!○○に私の胸を見られt
見られるのはアイツならかまわないけど心の準備って物がああああああ

「・・・ずいまぜんでした」
「ご、ごめんなさい・・・びっくりしちゃって」
フルボッコとはこの事です、いやぁ見事
「お前の気持ちを考えてませんでした、すいません、よく考えりゃこれって強姦に近いな、ほんとに申し訳ないorz」
「いや・・・もういいよ、だから土下座なんて」
「いや・・・俺が一方的に悪いから」
「うん、許すから、顔上げてよ、8ヶ月ぶりなんだから」
「霊夢・・・お前いい女だな、ありがとう」
「い、いい女だなんて・・・誉めても何もでないわよ?」
とりあえず俺が羽織ってるコートを霊夢に着せて神社まで行きました、なんか余計に気恥ずかしかった、なぜに?
「・・・お茶ぐらい入れるから、縁側で待ってて」
「いや、俺はすぐに」
「ねぇ・・・私と居るのイヤ?」
「そそそそんなことは滅相も無い、はい、待ってます」
上目遣いってエロイよね、それに霊夢はちっさいからなぁ
あれ?俺ってロリ○ン?ははは、まさか
「はい、緑茶でいいわね?」
霊夢が茶を持ってきた、服は着替えてある
「あー・・・い、いただきます」
なんか調子狂うなぁ、なんでだろう?
「次はいつ来るの?半年?一年?」
「ん~明日、明日来ていいかな?」
「明日!? ずいぶんと・・・早いわね」
驚いてる、半年に一度ぐらいしか顔ださない俺が、二日連続で
「どういう風の吹き回し?」
「ああ、なんだかなぁ、此処を離れがたい」
「どういうこと?」
「わからん、明日までに考えとくよ」
さぁ、と風が吹くと其処に姿はない
風を使わせれば変態一というのは伊達じゃ無いらしい
「また明日」
その言葉を、初めて愛おしいと思った

「おはよう霊夢、いい朝だ」
朝の8時ぐらいか、ずいぶんと早い来客におどろいた
「ずいぶん早いわね、珍しいというか、何か企みがあって?」
「いや・・・なんか・・・お前に会いたくて」
恥ずかしいけど事実だもんな、こればっかりは嘘吐いてもしょうがない
「な、な、何言ってんのよ、そういう冗談は止めなさいよ」
「冗談じゃねぇよ、お前に会いたいと思ったんだ」
「か、勘違いするでしょ、そういう台詞」
「たぶん勘違いじゃ無い、うん、一晩考えた、俺はお前が」
「まってよ、それはコッチの台詞なんだから」
「霊夢?」
「ふぅ・・・・博麗霊夢は・・・○○の事が・・・す、好きです」
「何で先に言うんだよぅ」
「私の方が先に好きになったんだから!当然よ」
「ははっ!なんだよそれ・・・じゃあこれは俺が先に行くぜ」
強引に抱き寄せた、そのか細い身体を壊さないように気をつけて
「あっ・・・ずるいよ○○・・・いつも強引で突然だ」
「・・・悪かったな強引で突然で」
「ううん、それでいい、そんな○○が好きなんだから」
素晴しき、満開の桜のような笑顔、肌寒い季節ではあるが桜は咲いているのだ
「ん?霊夢、さっきから背伸びして如何した?」
「な、なによ!しゃがんでくれたっていいじゃない!っていうかしゃがみなさいよ!届かないでしょ!」
「とどくって、どこに?」
ちょっと意地悪、わざと霊夢に、言わせたい
「それはその・・・○○の・・・唇」
うひゃあかわいい、これは可愛い過ぎる
でもしゃがんでやらない、一生懸命背伸びする霊夢が可愛すぎてしかたない
霊夢の脇にてを入れて、持ち上げた
「きゃ!?ちょ、ちょっと○○!!?んっ!んーんー」
そのままキスした、悪いが俺の主導だぜ
すぐにおろす、あー・・・怒ってる怒ってる
「か、かってに・・・ああもう!次は私からするんだからねっ!」
「はいはい解った、次はお前からキスしてくれるんだな?」
「あっう、うん、する、私から○○にキスするよ」
真っ赤に照れながら「キスするよ」だってさ、羞恥に染まった頬ってすごくエロイよね(壊
霊夢の隙を窺って、キスした、逃れようとしても強引に、押さえつけて、唇を貪った
「バカー!次は私がするって言ったのにー!!」
彼女の威勢のいい声が境内にむなしく響きわたった
~終~

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うpろだ314


----------チルノの裏、ここから--------
 紫様がカリスマを要求しています
 幽々子様がカリスマを要求しています
 輝夜様がカリスマを要求しています
 妹紅様は殺し愛を要求しています 
 後季節は秋な、うん作者も忘れてたんだ。
----------チルノの裏、ここまで--------

「あをによし あまのつかひは はのものと
    まずはいはへと えにしのよきを」
 やはり平安美人は歌を詠むものらしい。酒が入っているのに見事なものだ。そして何故か手元の楽器を取る。
「ちはやぶる かみよもきかず あきのそら
    ちどりなきまま なみをばならせと」
 もんぺも負けてはいないらしい。だが何を言っているのか私にはさっぱり分からない。ついでに楽器を取るのも同じだ。
「とりかぶと なくをせよとは ほうらいの
    いはひのこころぞ たれもかなはぬ」
 今度ははまるのみが謡う。相変わらず訳が分からない。常人には付いていけない世界だ。
 そしてなぜか横に居た不吉妖怪の手を取って立ち上がろうとする。トリカブト=紫=毒婦ということか。まるのみと言われたことを根にもっているらしい。
「てんゆうぞ つきのはてぬは よききざし
    なみをまおうぞ ふしのむすめよ」
 毒婦こと不吉妖怪も立ち上がり、まるのみと共に少し離れたところに立ち止まった。そして……。

 ……見事なものだとしか言えない、いや言葉で表してはその威を地に堕しめるだけになるかもしれない
 緩急の入った波のような舞を紫と幽々子が舞い、平安美人ともんぺが聞いたこともないような見事な楽を鳴らす。
 紅葉が舞い散るが、それも見越したかのように、紅とは対照的な色の衣装の二人が舞う。そして紅葉は何故か鳥のような炎となって天に舞い上がる。
「……。」
 このような見事な舞を踊れるとは、やはり人間などといった存在では無いのだということを痛感させてくれる。
 私にもたれて眠っている霊夢の存在のみが不安から少しばかりの救いをくれるように感じられた。

 いつしか舞も終わり、割れんばかりの拍手が辺りに響く。
 その音に気が付いた霊夢が目を覚まし、寝惚けた顔でこちらの顔を見て……
「あ! え! い、いつの間に寝てたの……?!」
「大分前から、すやすやと。折角いい出し物があったんだから、起きてればよかったと思いますよ」
「い、いやそんなことはいいから! ごごめんねそ、その……」
 霊夢の顔が紅葉に負けずに赤い、紅白から真っ赤に名前を変えたほうがいいのかもしれない。
「大分疲れてたみたいですしね、私の背中位ならいくらでも……」


 チュドーン!!


 いつの間にか意識を失っていたらしい、気が付けば布団の中で寝ていた。
 目を覚ますとそこには心配そうな顔をした霊夢と、何だかあきれたような顔をした紅蒼がこちらを見ていた。
「あらあら、お目覚めですわね」
「だだ大丈夫……?」
 霊夢はもう泣きそうな顔をしている。別に何もしてないが悪いことをしたような気になる。
「それにしても……、いきなり吹き飛ばすのは考え物ね」
「うう……」
 察するに、何故か霊夢に吹き飛ばされたらしい。人間じゃなかったのか……?
「特に怪我もして無いからいいけど、妖怪相手でもないのにいきなり襲うことも無いでしょうに」
「……」
 紅蒼の説教はまだまだ続くみたいだ、なんだか霊夢がかわいそうに見えてくる。
 仕方ないので弁護をすることにした。
「あー、いやその、大丈夫ですからそんなに言わなくても……」
「怪我人はお黙りなさいな。今私がありがたい言葉をそこの乱暴巫女に授けているのです」
 未だかつて感じたこともない畏怖を感じて私は黙るしかなかった。一体何者なんだ……?
「永琳? そちらの方は大丈夫だったの?」
「姫様、このような者のことを気にかけることはございませんわ。一応命に別状はありませんが」
 ひ、姫……。一体ここは何時代なんだ……?
「それにしても霊夢、一体どうしたのです?」
「ううう……」
 何だか霊夢が小さく見える。まるで蛇に睨まれた蛙だ。

 どうやらこの永琳という人は相当な説教好きのようだ、それから延々と”ありがたいお言葉”を続けていた。そこはかとなく楽しそうなのは気のせいか。
 真面目に聞かざるをえない霊夢に同情しかできないが、やはり私も準備と酒盛りで疲れていたのだろう。いつの間にかまた眠ってしまったようだ。
 気が付けば夜になっていたらしい。辺りは大分暗くなっていた。
「ん……」
 横にはこってり絞られて疲れきったのだろうか、霊夢が布団もかぶらずに眠っていた。
「……」
 つい寝顔に見入ってしまう。最初出合った時は何か怒っていたことが多かったから、こんな寝顔をしているのは意外に感じられた。
 そして布団が無いまま寝かせてはいけないということに気づき、自分のかぶっていた掛け布団をそっとかけた。

 全く、幻想郷に来てからというものの、今までの常識なぞが吹っ飛ぶようなことばかり起こる。
 だがそれも、横で寝ている霊夢の顔を眺めていれば、いい物に感じられるのが不思議だ。
 このまま平穏に、そして多少の驚きのある生活をしていきたい、と心から願うのだった……。








































-----------------------------ここから⑨壁の戦い--------------------------
ムラサキモヤシ(以後パ)「パチェと」
れみ☆りあ☆う~(以後レ)「レミィの」
パ&レ「なぜなに、びぶりおせか~♪」
パ「このコーナーでは解説を要する事柄をレミィと一緒に取り上げていきますわ」
レ「みんな、よろしくね~」

レ「じゃあ早速聞きたいのは~、最初のお歌ね。れみりゃちんぷんかんぷんなの」
パ「そうねぇ、書いてる人にしか分からないことだから、下に解説を書くわね。長文乙とか今北産業とかは受け付けないわ。
  まず最初の歌からいくと、『あをによし』は『あを』と『に』を漢字で書くと青と丹、青色と朱色ね、
  これは秋の見事な青空と霊夢の紅い衣装を丹としてその対照を後に述べる『善し』につなげているの。
  『よし』、これは本来『よ』と『し』の間投詞だけど、『善し』にもかかっているわ、
  次に『あまのつかひ』は神と人間を仲介する巫女、つまり霊夢のこと。『はのものと』は端の者、ここでは○○のことね。
  後は言葉どおりよ。そして重要なのが各節の頭の言葉をつなげると「あお、あま、は、ま、え」、『あお』はそのまま『青』、
  『あま』は香霖堂みてくれれば分かると思うけど、『天・海・雨』の三つを指す言葉で、ここでは『天』と『海』がかかっているわ。
  『は』は『端』と『波』がかかっていて、『ま』と『え』は合わせて『舞え』・これを全部繋げると『青海波舞え』という風になるの。
  これらを合わせると大体こういう意味になるわ。

  『秋の青空と霊夢の紅が綺麗ね。そこの二人の良縁をまずは祝いましょう。ということでお二人を祝して青海波を誰か舞いなさいな』

  ちなみに青海波は由緒正しい縁起の良い舞楽で、源氏物語でも光源氏と頭中将が舞っているわ。ついでに言うと輪台という曲目の後に舞うのが
  慣例だけどここでは省略させてもらったわ。四人舞だから舞う人間を探すのが面倒だったからご勘弁下さいとのことよ。
  後青海波は紅葉の季節に舞うのが最高とされているわ。だから設定を秋にした、という訳では無いのだけれど、ね。

  それで次の歌の解説にいくと『ちはやぶる かみよもきかず』は『こんなことは神代に遡っても聞いたことは無い』という意味に大体なると思うわ。
  そして在原業平の『ちはやぶる かみよもきかず たつたがわ からくれないに みずくくるとは』の本歌取りということになるわ。
  つまり見事な紅葉ということが言外に示されているのね。そして『あきのそら』はまずそのままの意味があって、そして『女心と秋の空』
  という言葉から『気まぐれ』ということも中に含んでいるの。そしてその『気まぐれ』を次の『ちどり』、要するに『気まぐれな千鳥』という意味に繋げているの。
  そして千鳥は次に解説する『波』とともに青海波に欠かせないモチーフなの。『なきまま』は『鳴き侭』と『無き侭』つまり『言うがまま』という意味と
  『無い状態のまま』という意味になるわ。そして『なみ』は文字通り『波』という意味と、音の波つまり『音波』という意味を含んでいて、
  『ならせ』を『鳴らせ』という言葉にして繋がりができるの。で、舞楽は文字通り舞と音楽で、波が音楽なら、
  そこで羽ばたく千鳥は『踊り手』という意味になるわけね。ついでに強引に行けば『ならせ』は『奈良瀬』という意味にもなるわ。
  でもご存知の通り奈良県には海が無い、つまり無理のあるものだという意味を言外に述べているのね。
  ついでにさっきの歌の『あをによし』は本来『奈良』にかかる枕詞で、それをさっきの歌には入れてなかったからここで拾っているの。
  それらを総合して歌の意味を表してみると、

  『確かに秋の空は見事で、紅葉も綺麗だわ、でもアンタの気まぐれで青海波を演奏しろだなんてとんでもない気まぐれね、
   この鳥頭。舞い手も居ないのに青海波なんて、海の無い奈良の都に瀬があると言うみたいに無茶言ってるようなものよ
   ついでに言えばさっきの歌、枕詞だけで下に続く句を入れないなんて本当m9(^Д^)プギャーーーッな奴ね』

  という内容になるわ。ちなみに言葉が荒いのはもこたん仕様ということ。異論を挟む奴は地下室でフランといっしょ、ごっこをしてもらうわ。
  気を取り直して次の歌に行くと、『とりかぶと』は植物のトリカブトと、青海波に欠かすことのできない装束の一つ『鳥兜』をかけたもの。
  トリカブトは○○の思った通り紫に対して呼びかけてるのね。それにしてもひどい呼び方だとは思うけど。
  『なくをせよ』は『無い状態でせよ』と『鳴くをせよ』、つまり『千鳥の役をしろ=青海波を舞え』という二重の意味ね。
  『ほうらいの』とはそのまま『蓬莱の』、つまり『蓬莱人め』ということになるわ。幽々子は設定でも蓬莱人が苦手だから毒づいてるのね。
  後の文もそのままでとってくれていいけど、『たれもかなはぬ』は『誰にも負けない』という意味で、この場合『いわひのこころ』が二つの意味、
  『祝いたいという心』と『おめでたいこころ』という二つの意味になっていることに注意して解釈するべきところね。

  『ねぇ紫、鳥兜も無いのに青海波を舞えとはこの蓬莱NEETは本当おめでたい奴ね、でも祝いたいという気持ちは立派なものだわ。』

  まとめるこういう意味くらいにとれるということね。ちょっと喘息の発作が来そうだから次は簡潔にさせてもらってもいいかしら?
  『てんゆうぞ』は『天佑』つまり天の佑け(たすけ)、それと『天雄』これはトリカブトの根の分類の一つで、薬に使われるわ。
  『つきのはてぬは』は『月の果てぬ』で、『ぬ』は完了の意味ではなく否定の意味、つまり『月の不死人』という意味になって、
  『よききざし』はそのまま『良い兆し』ということだけど、『兆し』は『朕』とも書ける。『朕』は本来は皇帝の一人称だけどここでは意味を少し広げて
  貴人、つまり輝夜のことを指すと思えばいいわ。
  『なみをまおうぞ』は『踊りましょう』という意味で、『ふしのむすめよ』の『ふし』が三つの意味になってるのよね。
  つまり『不死』、そして強引に『武士』と『附子』という意味にすることができる。まとめると

  『あら、トリカブトはトリカブトでも私は役に立つ薬のようなもの、毒婦だなんて失敬な。そこの蓬莱のお姫様はいいことを言うわね。
   この八雲紫、天の助けとなって貴方がたの演奏で踊ってあげるわ不死の娘達。さぁ幽々子、一緒に踊りましょう』

  『武士の娘』は幽々子、『附子の娘』は紫のことを指しているのよ。解説は以上ね。」
レ「れみ☆りあ☆う~」
パ「まぁ本当は『端』にも別の意味が込められてるけど、これは一応伏せておくわ。強引すぎる感があるしネタバレしても面白くないし、ね」
レ「じゃまた会おうね~。ばいばーい」
--------------------げぇ黄忠!! げぇ関羽!!-----------------------

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うpろだ344


「れーいむ!」
「ひゃぁっ!?」
後ろからいきなり抱きつかれた、当然驚く
「○、○○!!?驚かせないでよ!」
「いやぁ、お前が歩いてる姿を見たら、つい」
「何がつい、よ!気配を消して後ろに立つなって何度言えば!それに私を見るたび抱きつくのを止めなさい!」
一応言っておこう、此処は人通りも多い往来である事を
「しょうがないだろー、お前が可愛すぎるんだから、そりゃあまともな男なら抱きつきたくもなるって」
真っ赤になってしまった、この男は、実に食えない、歯の浮くような台詞を・・・
「う、五月蝿いっ!帰る!」
「送りますよお嬢さん」
「・・・」
ひゅん
霊夢はとんでもないスピードで、文字通り飛んでいった
「あんにゃろ・・・」

「・・・流石に撒いたわね」
「よう霊夢、ずいぶんとゆっくりだな」
鳥居の上から声がする、見上げればあの莫迦男
「なっ!?私のほうが・・・早かったはず」
「愛ゆえに、いく先々で君に何が起こるかわからないだろ?常に先回りして見守りたいと思うのが至極当然ではないかね?」
「わ、わけわかんないこと言わないでよっ」
○○を無視して神社の中へ、入っていった
「全く、つれないお嬢さんだ」

なにあいつ!いっつも本気だかおふざけかわかんないみたいにして!あんな気まぐれな奴に!
あんな軽そうな奴に・・・動いてしまった自分が情けない、私は博麗の巫女なのだ
それでも、私はあいつが・・・?いやそんな事は無い、だから私は巫女としての
「何考え込んでるんだ?一人で悩むなよ、俺に話してみろ」
「!!???」
ななななんでコイツが!?近かった、息が掛かるくらい
だめだだめだ、今あいつの顔を、見たらたぶん、駄目になってしまう
何でこんな奴に、こんな軽そうな馬鹿に、骨抜きにされてしまってるんだ私は
「一人で考え込むんじゃねーよ、何のために俺がいると思ってんだ、話してみ、な?」
いつもは馬鹿なのに、こういうときは優しいこういうのには
勘違いしてしまう、彼が私の事を本気で、何て思ってしまう
これは彼の気まぐれな遊びなんだ、私なんか、好きになってもらえる要素が無い
胸も無いし、巫女だし、無愛想だし、その・・・可愛くない
だから、彼が私の事を好きになるなんて
「そんな顔するなよ、話したくないなら話さなくていいからさ、そんな顔しないでくれ」
抱きしめられた、私はそんな悲しそうな顔をしてたのか、はは、嫌だなぁ
でも、暖かい・・・もし本当に、このぬくもりを独り占めできるのなら、いいのになぁ
「霊夢・・・俺じゃあだめなんだな・・・それもしょうがない、選ぶのは俺で、選ぶのは君なんだから」
「○○?何を、言ってるの?」
「今まで悪かったな、しつこく付きまとったりして・・・俺は、楽しかった」
それじゃあ、と言って、消えた、霞のように、幻のように
「待って、待ってよ!ねぇ○○!待ってよっ!!」
私は莫迦だ、もう少し、こんなに卑屈で、愚かでなければよかったのに
彼は私を好いていてくれたんだ、一時の感情であれ、それは間違いない感情だったんだ
私は臆病者で・・・弱虫だったんだ・・・ははっ、また卑屈になってるなぁ
「ふふっ・・・」
神社の片隅から聞こえる、悲鳴にも似た泣き声、嗚咽、それは何処へ届くのか

私は一生、自分を好きにはなれはしないだろう

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うpろだ354


「霊夢さん!好きです、付き合ってください!!」
「・・・ごめんなさい、私は貴方を好きじゃ無いわ」
幻想郷に来て一年、初めての夏、俺の恋は叶わず消えた

「・・・ふーらーれーたーorz」
大通りをふらふら歩いていた、酒が入ってるので千鳥足だ
「やっぱりだめだよなぁ、俺イケメンじゃ無いし、弱いし、へたれだし」
「背も低いし、甲斐性も無いし、お金も無いしなぁ」
「そうそう・・・は?・・・ああ、薬売りか」
「いい加減に名前を覚えてくださいよ~あと独り言は控えた方がいいですよ?」
「ああ、忠告痛み入る」
いつの間にか隣にいるウサ耳娘名前はれーせん、うどんなんちゃらかんちゃら
前に知り合った薬売りなんだが・・・妖怪?
「聞きましたよ、博麗霊夢にふられたそうですね」
おいおい、さてはあの人型カラスか
「もう噂になってんのか、幻想郷にプライバシーって物は無いんだな」
「しょうがないですよ、皆退屈してて刺激が欲しいんですから」
俺の恋もみなの暇つぶしか、そう思うと鬱に成る、そう考えるから小物なのだろうが
「どうです?雀の屋台で飲みませんか?付き合いますよ?」
「ああ・・・止めとくよ、酒に溺れるな、って言うしね」
「そうですか・・・残念です」
「また誘ってくれ、自棄酒は身を滅ぼしそうだ」
話しながら歩いていた、いつの間にか我が家の前
「それじゃあまた・・・ありがとな、鈴仙」
「い、いえ、じゃあ・・・元気出してくださいね」
れーせんと別れて、寂しい我が家に、はいった
くらいくらい、一人の家は迎えるものもいない、ただいま、と彼女に言って欲しかった
「はっ、俺も未練たらしい・・・うじうじした嫌な野郎だな、俺は」
薬売りの兎に感謝せねば、少しは、ほんの少しは、楽だ
「はぁ・・・霊夢・・・俺はお前を諦めきれんよ」
少しはましな男になろう、中身も外見も変えてゆこう、そしてまた俺は彼女に告白しよう
それまで他の男に先を越されないように
そうだよな、あんないい女に誰も言い寄らないわけが無いよな
何より彼女の足を引っ張っちまう、俺はへたれでみっともない雑魚
「まずは・・・魔砲使いにでも弟子入りするかな」
後で気付く、この選択は、間違いだった事に、そして既に出遅れていた事に
~終~

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うpろだ373


幻想郷に来て早3ヶ月。
ここでの暮らしにも慣れたもので、今日も元気に神社の掃除ですよ。
あ、はい。私、博麗神社に住まわせていただいている○○と申します。
「○○ー、掃除はー?」
「もう少しだから一緒にしようぜ愛しの人」
「誰が愛しの人だ」
スコーン、と針が脳天に刺さる。ギャグ体質だから死なないんですが痛いものは痛いんですけどね。
「まぁさっきも言ったとおりあと少しだ。お茶でも準備しててくれないか?」
「貴方に私を顎で使う権利は無い」
はい全く以ってその通りですね。
「お茶くらい淹れてやったらどうだ?」
「お、こんにちは魔理沙」
「いよう○○。相変わらず恋の奴隷か?」
いやらしい笑みと共に問いかけてくる。
「奴隷はいいが想いが全く伝わって無くてね。困ったもんだ」
その質問に苦笑で答える。
「奴隷はいいの? じゃあ神社で一生扱き使ってあげるわ」
「望むところ、と言いたいけど君の愛が手に入らないならそれは地獄だね」
「きょうはえらく詩人ね。頭でも打った?」
「いや、小難しい言葉を使ったと言うか口調変えただけだけどな。頭はさっき針で刺された」
「つぼ狙ったから元気になると思ったんだけど」
減らず口と終わりの無い会話に思わず苦笑。
「何がおかしいのよ」
それがまたこの巫女の不機嫌を招いたようで、再び針の危機が。
「あー、ところで新しく温泉が見つかったみたいなんだが、行かないか?」
そこに魔理沙の救いの一言。
「温泉って言ってもねぇ……」
「いいんじゃないか? 特にどこかの巫女さんは人に掃除任せるほど疲れてるらしいから」
少しの皮肉と苦笑を織り交ぜて言えば霊夢は顔を赤くして反論する。
「そ、それは貴方が勝手にするって」
「ほう、そいつはいけないな。慰安旅行としゃれ込むか?」
そこに畳み掛けるように魔理沙の援護が加わる。
「な、ちょっと待ちなさいよ魔理」
最早霊夢の言葉など二人とも聴いていない。
「いいねぇ慰安旅行。慰安と言う響きだけで疲れが癒えるようだ」
「何を勝手な」
「よし、じゃ早速行くか。とりあえず○○は先に連れて行くぜー」
「え? だから待ってって」
「うん、よろしくお願いするよ魔理沙。空なんか飛べないからな」
「しっかり掴まってろよ。飛ばすぜー」
「待ちな、……行っちゃった」
そうして、博麗神社は巫女が一人という本来の姿に戻った。



「着いたぜー。死んでないか?」
また今更な確認に答える。
「ま、何とかね。いやー、普通に誰も居ないな」
「そりゃそうだ。私がついさっき魔法で作ったんだからな」
「何でまた」
当然の疑問。返答もまたあっさりとしたもの。
「いやな? いつまでも仲が進展しないお前たちを見ていたら腹が立ったから今回を機に仲良くなれ!」
話がよすぎる。疑問は自然と口から出た。
「……報酬は?」
「霊夢と仲良くなれなかった場合、私がお前を頂く」
想う、という事はあったが想われる事は無かった。人を想う、という重大さを今更ながら再認識させられる。
「……覚悟は、しておく」
「いい度胸だ」
晴れやかな笑顔で、しかし何かを決心した顔で少女は笑った。
「しかし、霊夢はここが分からないんじゃ?」
「……連れてくるぜ。妖怪が出たら、ご愁傷様ということで」
「待て、洒落にならん」
「仕方の無い奴だ。とりあえずこれを持っとけ」
「どう見ても爆発物です。威力の方は?」
「実証済み、だが気休めだな」
「出来るだけ早くお願いするよ。じゃあ、行ってらっしゃい」
「おう、それじゃ行ってくるぜ」
ふわりと箒で浮く魔女。そして、高速で飛ぶ。
それを見送りながら改めて人工温泉を見る。広さはある。男女10人が入ってもまだ余裕はあるだろう。
しかし、
「……男女の区別が無いのはどうするんだろう?」
混浴、という思考が浮かばないのがまだまだ初心な証拠である。
「さて、彼女らが来るまで暇だな。どうしたもんかね」
胡坐、肘つきのコンボで見事に親父くさく座る○○。
次第に眠気が襲ってきて、最後には、
「……すー」
寝ていた。後ろの茂みでガサガサ言ってるのにも気付かずに。



「○○ー、霊夢連れてきたぜーっと」
結局、魔理沙が霊夢を連れてきたのは飛び立ってから20分後の話だった。
目的地に下りると、
「……何してるんだ?」
そこでは○○が霖之助を押し倒していた。
「妖怪かと思ったもんで。いきなり背後から肩叩くから」
「僕としては何でいきなりこんな状況になってるのか説明を求めたいくらいだ」
「……そんな趣味があったの?」
「ねーよ。霖之助さん、申し訳ありませんでした」
「いや、君も立派な幻想郷の住人になったという事だろう。
ただし、本当の妖怪には無駄だからそれだけは覚えていたまえ」
「はい」
霊夢の毒舌も無視。謝罪は受け入れられたので過去の事は二人とももう気にしない。
無視が気に食わなかったのだろうか、霊夢は再び不機嫌の表情になる。
「さて、魔理沙に一つ聞きたいが男女一緒に入るわけにはいかないこの温泉、どうするんだ?」
「混浴に決まってるじゃないか」
「温泉かい? 折角だから僕も入ろうか」
混浴。こんよく。コンヨク。
その言葉が○○の頭の中で10数回ほど反復されてからやっと理解する。
「さて、妖怪たっぷりの道を帰ろうか」
「霊夢が好きだ好きだ言ってる割にはそういう事には弱いよな、お前」
「エッチなのはいけないと思います!」
必死の叫びも、
「何でもエロく考えるからいけないんだぜ?」
「別に女性の方を向かなければいいだろう?」
魔理沙と霖之助の全うな意見にかき消される。
「それに、身体くらいは隠すぜ?」
「ぬ、ぅ……」
最大の(○○の脳内での)譲歩案で、○○は折れた。



「久しぶりだね、こうやってゆっくり風呂につかるのも」
「というか霖之助さんは普段お風呂とかどうしてるんですか」
「入らない時の方が多いね。里に銭湯があるからそこを時々利用するくらいかな」
「なるほど。しかし香霖堂から里へ行くのも楽でないのでは?」
「だから時々、だよ。普段から利用するのが面倒だからね」
「お風呂ぐらいどうにかできないんですか?」
「魔理沙がこの前自宅に温泉を引くことが出来たと言っていたね。
それでどうにか出来そうなんだが、本人があの調子だしね」
あの調子とは、香霖堂の商品をツケと称して盗っていく事である。話もしようが無いので切り出しようが無い。
「……大変ですね」
「君もね。霊夢とはどうなっているんだい?」
「何で知ってますか」
「幻想郷にはゴシップ好きの烏天狗が居るからさ」
「そういや筒抜けでしたね。いや、実際にはどうにも出来てないのが現状です」
「君らしくもない。好きだ、と思ったら既に行動は終わっているのだろう?」
「いや、今回ばかりは流石に。それに、告白だって霊夢が初めてですし」
「幻想郷の外の事はよく知らないが、以前も君はこんな調子だったのかい?」
「まさか、と言っても貴方が知るわけないですし、暇つぶし程度に聞きますか? 俺の過去話」
「手短にね」
手厳しい言葉に苦笑しつつ、独白が始まる。
「なら簡潔に。外では女性と会話は全然しませんでした。
むしろ自分から避けてたくらい、でしたね」
「ほう、今の君からは全く想像できないね」
「そうですか? なら、変わったんでしょう。
好きな女性も全く出来なくて、向こうからの告白もなくて、そんな男でした」
「要するに、もてなかった、と」
「そうですね。要約すればそうですね。後は自分に自信がありませんでしたし」
「それが何でまたここにきて告白を?」
「いや、向こうでは一回も本気になった事って無かったんですよ。
何でも大体出来る人間でしたから、何でも手を抜いて、ね」
「所謂、天才だったのかい?」
「自分でそうは思いませんけどね。だから、一回くらいは何かに本気になろうと思って」
「それが恋愛、と」
「一番難しいもの、ですけどね」



「○○の奴、案外香霖と話が合うんだな」
「そうねー……」
「お、本当に疲れてたのか?」
「いや、そんな事は無いんだけど、うん」
「何だ、○○と一緒に居たいのか? なら行ってくればいいじゃないか」
「だ、誰がそんな事するか!」
「居たい、っていうのは否定しないんだな」
「あ、……」
「まぁ、この際だから言っておくぜ恋敵」
「恋、敵?」
「私は、あいつが好きだ。今回の事でお前とあいつの仲がよくならなければあいつを頂く、とも言った」
「そ、そんな勝手! だいたい、あの人はずっと博麗神社に居るって」
「覚悟、決めてたみたいだぜ。お前はどうなんだ?」
「わた、私は」
「ま、急げよ。ゆっくりしてたら私が掻っ攫っていくからな」



「○○っ!」
「わっ! 何だ、霊夢か。何か」
「ちょっと来なさい!」
「あーれー助けてー霖之助さーん」
引きずられていく○○を見送りながら霖之助は少しこっちに寄っていた魔理沙に声をかける。
「……君の差し金かい、魔理沙」
「さぁてな。私はただあいつが好きって言っただけだぜ」
「大変だね、彼も。そして君も損な役回りだ」
「そうでもないぜ」
「そうか?」
「そうだぜ」



「○○、貴方は私が好きって言ってるわよね?」
「あぁ。人目憚らず、な」
「なら、何で魔理沙の告白を受けるの?」
「まだ、受けてない。お前が好きって言ってくれたら、受けない」
「ずるいわね」
「ずるいも何も、俺は既に言ったぞ。後はお前の答えだけが欲しい」
「私は、……私は」
「うん、丁度いいや。はっきりしてくれ。好きか、嫌いか、好きなように答えてくれ」
そして目を閉じて霊夢の答えを待つ。

最初は、ただの便利な小間使い程度の認識だった。

次第に、居ないと神社の雰囲気が悪くなったような気がした。

宴会では、酒が嫌いと言いつつもずっと愚痴に付き合ってくれた。

熱を出して寝込んだ時、妖怪もお構いなしに永遠亭に行って薬を貰ってきてくれた。

その後、ぼろぼろになった姿を見て言った皮肉を「好きだから」と返して私の返答を困らせた。

……私は。

「好き、だよ」
「霊、夢?」
「うん、好き。ずっと一緒に居て欲しい。魔理沙にも盗られたくない。私だけを見て欲しい」
「ちょ、っと待て、近い近い!」
「っ、駄目?」
「あ、ぅ、その」
「好き」
一言だけ、世界に満ちる。



「やっぱり損な役回りだったね」
「何がだ? 友人たちの恋が成就したじゃないか。恋の魔法使いとしてこれ以上の事は無いぜ」
「損な、役回りだよ」
「……五月蝿い」
霖之助も目を閉じる。恋人同士の口付けと、涙を流す乙女を眺めるほど野暮ではない。



「さて、帰ろうか」
「だな。あー、色々とすっきりしたぜ」
「僕は一足先に歩きで帰るよ。いいお湯だった」
「あ、さようなら霖之助さん」
「さーて。じゃ、私も行くぜ。じゃあな二人とも。幸せにな!」
それぞれが去って、残されたのは○○と霊夢。
「ま、○○?」
「ん?」
「……帰ろ?」
「そう、だな」



さて、後日の○○の告白を受けた霊夢と○○だが、
「○○、お掃除終わった?」
「ん、丁度終わったよ」
「じゃ、一緒に御茶飲みましょ」
「んー」

「はい、どうぞ」
「はい、どうも」
世界は全く平和である。流れる雲は少なく、夏の日差しが照りつける。
不意に、○○の肩にとん、と軽い衝撃が走る。
「霊夢?」
霊夢が○○の肩に頭を乗せていた。
「なーに?」
「……いや、やっぱりいい」
「そう?」
やはり、世界は平和である。

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うpろだ394


「っ……頭痛い」
「あら、ようやくお目覚め?」
「永、琳?どうしてここに?」
「覚えてないの?あなた風邪を引いて倒れたのよ」

そういえば朝から具合が悪かったことを思い出す
食欲もなくて掃除をしようとしたら急に意識が無くなって……

「最近気温が低い日が多かったからそれで風邪を引いたのね
 気をつけなさい、貴女が倒れると大変になる人が結構いるんだから」
「……○○は?」

さっきから○○の気配を探したけど全然見当たらない
一応彼女が倒れたんだから心配してくれても良いのに

「ああ、彼なら今永遠亭に居るわよ、貴女が倒れると大変になる人の第一候補ね」
「何でこっちに居ないのよ」
「あらあら、恋人が居ないからってそんな不機嫌な声を出さないの
 彼ね貴女が倒れているのを見て超高速で永遠亭まで飛んできたのよ」
「そう、なの?」
「ええ、半狂乱で永遠亭に突っ込んで「霊夢を助けろ!!!」って大暴れよ
 良いわねーあんなに愛されてて」

そう言われて自分が○○にどれだけ心配されてどれだけ愛されているか分かって
そしてさっき○○の事を疑った自分が恥ずかしくなった

「超高速で移動したツケか全身の筋肉が断裂寸前で今は動けなくなってるけど」
「……大丈夫なの?」
「正直貴女の風邪より深刻、だけどまあ処置はしておいたから明日には直るわ」
「ありがとう」
「そう思うなら今は眠って彼の為に早く風邪を治しなさい
 また暴れられるのは困るから」
「そう、ね」

そういうと段々と意識が薄れていった
薄れゆく意識の中で私は明日○○に会ったら何を言おうか考えていた

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最終更新:2011年02月26日 23:13