霊夢14
初めてのチュウ 霊夢受編(10スレ目>>87)
「こ、ここから落とされたくなかったら……私とキスしなさいっ!」
「は?」
青年の目の前には、紅と白を基調とした衣装に身を纏った少女が一人。
今、彼はあまりに理不尽すぎる脅迫を受けていた。
「ど、どうなの……?」
少女が やや どもりつつ、頬を紅く染めながら、目を吊りあげて強気に問う。
一方、青年はどう足掻こうとも言うことを聞かざるを得なかった。
何故ならば――――
「……どう…って」
――――青年と少女がいるそこは地上から100mも離れた空中であり、青年は飛べなかったから。
青年は今、空を飛ぶ不思議な巫女――――
博麗 霊夢に手を引かれ、空中に連れて来てもらっているのだ。
(いきなり空中に連れ出されたと思ったら。ていうか、こんな脅迫しなくてもいいのになぁ……)
青年は霊夢の強引さに少々呆れながらも、その不器用さに心中で苦笑してしまう。
こんなところで可愛らしい脅迫をするのも、素直では無い不器用な愛情表現なのだろう。
そんな所も含め、青年は霊夢のことを――――
「は、早く答えを出さないと――――」
霊夢がそう言うや否や、青年の手を掴んでいる 白い手に込められた力がわずかに緩む。
「……――――!?」
青年の表情が一瞬だけ凍りつき、背筋をぞっとしたものが包む。
次の瞬間、青年の声にならない叫びが周囲を包んだ。
必死で落とされまいと、青年は霊夢の手を強く握り返す。
それも仕方のないことだろう。
空を飛ぶ能力のない青年は、ここから落とされれば確実に死は免れないからだ。
「ど、どうなのよぉ……!?」
対し脅迫している霊夢のほうも既に一杯一杯だ。
なかなか答えようとしない青年に、その顔は先程よりも紅く染まっており、目の端には涙の塊が。
今ここで青年が断ろうものなら――――彼女は確実に、完全に泣き出してしまうだろう。
そして、傷心の彼女が青年を気遣う心の余地がなければ……彼は確実に落とされる。
何にしても、早く答えなければ霊夢に落とされると悟った瞬間、青年は半狂乱になりながら叫んだ。
「わ、わかった! する! するから手を離すな霊夢! そのまんま無事に下してくれお願いします!!」
「それでよし」
先程の泣き顔はどこへやら、酷く安堵した笑顔を顔に浮かべて、霊夢は青年の手を強く握り返した。
霊夢は普段から多少傍若無人なところはある―――そんな所も愛おしい―――とは青年は考えていた。
(や、ヤベェ……今のは目がややマジだった……)
しかし、今は――――
いつか見た鬼や悪魔以上に、楽園に住む巫女が青年には恐ろしい存在に見えたような気がしていた。
ただ、そんなことをされてもなお、青年が抱く彼女への想いは微塵も揺らぎはしなかったが。
ほどなくして、博麗神社の縁側に降り立つ。
霊夢は期待に胸を高鳴らせており、一方 青年は命があることを心の底から神に感謝していた。
「ふー……」
青年は一息、大きく息をつくと――――
「じゃあ、どうぞ……」
そう言って、霊夢の真向いに立った。
「え?」
「いや、別にキスは男からじゃなくてもいいだろう?」
男としてそれはどうか ということは置いておいて、青年は真顔で正論を述べる。
「え…ええ……」
相槌を打ちながらも、霊夢の心中は複雑であった。
(……してほしかったのに)
本当は、青年に優しく唇を奪って欲しかったのだが これ以上臍を曲げられても仕方ない、とも霊夢は考える。
そして、霊夢は青年にそろそろと歩み寄った。
歩み寄るたびに、霊夢の頬の紅潮はどんどん濃度を増し、彼女の胸の高鳴りは青年との距離が縮まるとともに その速度を速めてゆく。
「じゃあ、するね……?」
二人の距離はが約20cm程度の地点で、霊夢は青年を上目に見上げながらそう言った。
しかし、彼女の前に最初の難関が立ちはだかる。
それは――――
(と、届かない……!)
――――背の高さだ。
片や、十代半ばの少女。
片や、背の高いほうでは無いが、それでもそれなりに身長はある青年。
霊夢が爪先立ちをしても、彼女の唇は青年の顎までしか届かない。
霊夢がどう足掻いても、背の高さだけは今すぐにどうにかできるものでは無い。
だから、腰をかがめて欲しい、と霊夢は青年に頼もうとしたが――――
「……っ!」
その前に、顔をニヤニヤ歪めている青年が霊夢の目に入る。
霊夢は青年のその表情に見覚えがあった。
それは、青年が霊夢に対し何か意地悪をする時の顔だったから。
さすがに これ以上青年の思惑どおりに嵌るのは癪だと、霊夢は考える。
「……そのままでもいいわよ」
「え?」
ふわっ……
何の前触れもなく、霊夢の両脚が重力を無視して大地から離れる。
「……こうすれば、いいんだもの」
その場にふわふわ浮いた霊夢は、ようやく○○と文字通り肩を並べる高さになった。
けれども、霊夢は知らない。それすらも、青年の計算の内だということを。
「す、するわよ…」
「どうぞ」
ちゅっ……
霊夢は目を閉じ、その少女らしい瑞々しい唇が、青年の唇に軽く触れる。
その途端、霊夢の顔がこれ以上ないほどに赤く染まるとともに、彼女はそのまま動かなくなった。
(やっぱり、キスするの初めてで何やっていいのかわかんないみたいだな……)
青年はそんな彼女を薄目を開けて見遣りつつ――――少し強くキスしてみるか――――と、心の中でほくそ笑んだ。
青年は、霊夢の上唇を自身の唇で軽く咥えながら優しく吸い上げる。
そして、吸い上げながら彼女の上唇を甘噛みした。
「んっ……!」
急に能動的に唇を求めだす青年にやや驚きつつも、霊夢も負けじと必死で応戦する
しかし、経験がないために 霊夢の唇の動きはどこかぎこちない。
「ふ……ぁっ……」
上唇を優しく唇で咥えられつつ チロチロと舌先で上唇に舌を這わされた瞬間、霊夢の頭に電流が流れた。
とたんに――――すとん、と両脚が地面についてしまった。
二人の唇の間に銀色のアーチができて、間もなく消えた。
「……っ!」
もう一度、霊夢は宙に浮かびあがり、青年と唇を重ねる。
しかし――――
(ち、力が……)
青年と唇を重ねるまではいいのだが、青年が霊夢の唇を苛めだすと 霊夢の体中に甘い電気が流れてしまう。
その電流が霊夢の思考を麻痺させてしまい、そのために宙に浮かぶための集中力が途切れてしまうのだ。
青年も経験豊富というわけでは無いし、取り立ててキスが上手というわけでもなかった。
ただ、青年は紅魔館の図書館で上手なキスのやり方を調べただけ。
それでも知識も経験も無い霊夢を翻弄するには十分過ぎた。
3度目のキスを始める前に、霊夢は相も変わらず頬を赤く染めながら上目遣いに青年を見上げて――――
「ねぇ……」
「ん?」
「や、やっぱり……して欲しいんだけれど…」
「ん~、だって飛べるんでしょ?」
青年はニヤニヤしながら霊夢に言った。
「い、意地悪っ……」
「意地悪なのはどっちだよ、逃げ場のない空中で人を脅迫しといてさ」
「ぅぅ……」
頬を赤く染めながら小さく呻き声を上げる霊夢があまりに愛らしいために、青年の心にかつてない危険な情欲が湧きあがってきた。
もう少しいじめてみるか……と、これ以上ない意地の悪い意思をその眼に孕ませて――――
「さてと……終わったしお茶でも飲もうかな」
「え、ちょ、ちょっと待って!」
「ん? だって、もうキスしたじゃないか」
本当はもっともっと霊夢の唇を味わっていたい……そんな本心を隠しつつ、青年は霊夢に背を向け神社の方角へ歩きだした。
「……!?」
と、不意に背後から服が引っ張られ、その動きが引きとめられる。
振り返ると、霊夢が俯きながら青年の服を掴んでいた。
「いじ……な…でよ………」
「え……?」
霊夢は、俯きつつボソボソと何事かを呟いている。
青年は、その声をうまく聞きとれずに、些か間が抜けたような声を上げて聞き返した。
「……もう……いじめ…ないで…」
霊夢は、顔を上げながらそう言った。
既に羞恥とキスをやめられるという恐怖によって その眼の端に涙を貯めながらも、必死で青年に哀願している。
これ以上、青年が意地悪を続けると本気で泣き出しかねなかった。
「ふふ……」
青年も、事此処に至っては流石に これ以上焦らすのも可哀想と考えたのだろう。
その顔に、優しげな笑みを浮かべて霊夢の左斜め前に立った。
「えっ…?」
そして、有無を言わさずに右手を霊夢の膝の後ろに、左手を霊夢の左手に回して、軽々と抱えあげた。
「きゃ……!」
「………!」
抱き上げた身体があまりに軽いことに驚くものの、今は霊夢を安心させるのが先決と考えて神社の縁側に向かって歩き出した。
「ちょ、○○! どこに……」
青年は、驚き慌てる霊夢の質問には答えずに縁側に座り、霊夢を自分の膝の上に横座りに座らせた。
そして、霊夢の身体ができるだけ正面に来るように身体を傾けた。
「これで、背の高さ的にはちょうどいいかな?」
「あ……」
青年の膝の上に座っているために、やや霊夢のほうが頭が高くなってしまったが、それでもキスができないというほどの高低差はなかった。
「今度は俺からするけど、いい?」
「う、うん……」
「力が抜けても支えててあげるから大丈夫だよ」
霊夢の心の中を、これ以上ないほどの温かいものが包んでゆく。
―――― この人はいつもそうだ、どんなに意地悪にしていても最後には私が望むものを優しく与えてくれる。
溢れ止めることができない想いを、霊夢は静かに青年に告げた。
「……大好き」
「俺もだ……」
二人は、互いの想いを確かめ合うかのようにしばし見つめあう。
そして、どちらからともなく互いの唇が近づいてゆく。
ちゅっ……
啄ばむような柔らかな口づけを数回繰り返したあと、青年は霊夢の唇を少しずつ強く求めだす。
柔らかいけれども緊張で未だ堅さが抜けない霊夢の唇を、青年は優しく解きほぐしてゆく。
その情景をあえて形容するならば、青年が霊夢の唇を優しく食んでいるという言葉がぴったりくるだろう。
二人の感情が次第に次第に昂ぶってくる。
「ふぁ……んっ……」
既に霊夢の頭には霞がかかり、先程のキスとは比べ物にならない程の甘ったるい電流が彼女の頭を痺れさせていた。
霊夢の全身から力が抜けてゆくが、今回は青年の力強い腕が彼女の身体をしっかりと支えていた。
それだけで、霊夢の心は温かいもので一杯になっていった。
「ん……っ」
一方、青年は霊夢の口の中に舌をそっと滑らせた。
未だ引っ込み思案な霊夢のほんのわずかだけ絡めさせる。
そして、青年は霊夢の唇だけでなく舌をも解きほぐそうとした――――その時
「~~~~~!!」
どんっ!!
「うわっ」
突然、霊夢が青年を少し強めに突き飛ばした。
とたんに、二人が作っていた甘い雰囲気が一瞬で冷たいものになる。
「ご、ごめん! やりすぎ――――」
あまりに激しく求めたために拒絶されたのかと、青年の背を冷たいものが包み込んだ。
「ち、違うの、そうじゃなくて……」
霊夢の次の発言は、青年の予想の遥か斜め上を行くものであった。
「口が塞がってて……い、息が……」
その場で肩を上下させながら、荒く息をつく霊夢を青年は眼をパチクリさせながら見つめた。
そして、霊夢が自分を突き飛ばした理由を青年は理解する。
どうやら、口が塞がっていたために息ができなかったらしい。
けれども、それは――――
「鼻で息しなかったの?」
「……あ」
霊夢が間抜けな声をあげる。
頭が熱病にでもかかったかのように茹って、まともな思考ができなかったが青年の言う通り鼻で息をすればよかったのだ。
とたん、霊夢の顔が羞恥で赤く染まってゆき、青年はその様に噴き出した。
「ふふっ……あはははははは!」
「も、もう! 笑わなくてもいいじゃない!!」
子供のように頬をふくらませて怒る霊夢があまりにも可愛らしすぎて、拒絶されたのかと恐れていた青年の心を和ませ温めてゆく。
「ごめんごめん」
からかうように言いながら、青年は霊夢に再び唇を近づける。
対する霊夢も青年の想いに答えるかのように、青年の唇に自分の唇を重ねた。
霊夢と青年の熱い熱いキスは、まだまだ続く。
『初めてのチュウ 霊夢受編』end
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7スレ目850
「と、いうわけなんだよってこーりん聞いてるのか?」
「ああ、聞いてるよ、霊夢が可愛いんだろう」
「そうなんだよー、昨日なんか膝枕して耳掃除してたらやたら可愛い声を出してな
その……なんて言うか性欲を持て余すwww」
「そうかい、でも落ち着けスネーク、ここで興奮しないでくれはたから見たら誤解される」
「失敬な、俺は霊夢のこと以外では興奮せんぞ」
「はいはい、ご馳走様」
昼過ぎに本を読んでいた僕の所に突然転がり込んでさっきから惚気まくっているのは
つい半年ほど前に幻想郷に迷い込みそのまま博麗神社に住み始めた○○というごく普通の少年だ
当初はしばらくしたら外の世界に帰ると思われていたが
何を間違ったのかあの霊夢と恋仲になってそのまま住み着いてしまったのだ
「それで君は惚気話をしに来たのかい?それとも買い物に来たのかい?
まあ後者は殆どないだろうがね」
「なんかえらく棘がある言い方するじゃないか」
「事実だろ?現に君がここに来て買い物をしたことは一度もないじゃないか
まあ品物を強奪する連中に比べればましだけど」
「あ、あははははは」
「笑わないで君からも霊夢に店のものを持っていかないように言ってくれないか?
君が言ったら効果があるだろうし」
「気が向いたら言っておくよ、さってっと」
「もう帰るのかい?」
「ああ、なんか読書の邪魔しちゃったみたいだし
それにそろそろ霊夢分が不足してきた」
「そうかい、ご馳走様」
「お粗末さまです、じゃあまた今度なこーりん」
そう言うと彼は神社の方に帰っていった
「まったくまさかあんなバカップルになるとはね」
霊夢も霊夢で色々と惚気ているもっともその対象は僕だけじゃなくもっぱら魔理沙や紫が対象らしいが
「この調子だとそろそろ指輪も要るだろうな、多分店にないか?って聞きに来るだろうし作っておくか
まあその前に渋いお茶でも入れて飲もう、さんざん甘い話を聞かされたんだ胃がもたれてしまうよ」
そう考え僕は台所にお茶を入れに行った
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7スレ目>>964
「霊夢・・・」
「あら○○こんな時間にどうかしたの?」
「カレーを作ったら・・・米がなかった」
○○はとても落ち込んだ表情でなべを抱えていた
「ご飯余ってたら分けて欲しいんだが」
「運がいいわね、今からおかずを作るところだったのよ、これで手間が省けたわ」
「すまぬー」
「早く上がって、お腹すいたわ」
「おう霊夢、悪かったなーこの借りはいつか必ず」
「そんな事言って、いつになる事やら」
「はっはっはこやつめ」
「じゃあ・・・一つ頼みを聞いてくれるかしら?」
「?ああ、俺に出来ることならば」
こういうことは恥ずかしがって言うより一気に言ってしまったほうがイイに決まっている
深く息を吸い、頼みを言った
「私とキスして」
「へ?えっあー・・・そ、そういう冗談は良くないぞ、うん」
「・・・」
霊夢は俺をじっと見ている、その眼はいつになく真剣だ
「冗談・・・だよな?」
霊夢は何も言わず俺に近寄って目を瞑った
これはいいのか!?いいのですか!霊夢さん!しちゃいますよ!?いいですね!こたえはきかないけどね!
「んっ・・・あっんちゅんんんーふぁ」
霊夢が近い、彼女の吐息がかかる距離、これはヤバイ
人生初めてのキスが此処まで官能的なものになるとは思っていなかった
俺は我慢できずに霊夢を抱きしめて、そのまま押し倒した
霊夢は驚いて俺を見ていた
「霊夢、俺はいでっ」
霊夢にでこピンされた
「馬鹿、がっつかないでよ」
「あー・・・すまん、ごめ」
俺の言葉は彼女のキスに阻まれた
「ん!?ぷはっ霊夢!?」
「これで許してあげる」
彼女は笑っていた
これは反則だ、これで惚れないわけがない、それ位いい表情だ
「霊夢、俺さお前の事が―」
そうして俺らは3度目のキスをした
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7スレ目968-970
○○が香霖堂に住み着いて早半年。
この世界に迷い込み、レミリアに戯れで捕獲されて紅魔館へと。
その後三回ほどお嬢様のお食事にされたのだが、ここで困った事が起きた。
彼は慣れてしまったのだ。吸血行為にもそうだが、この異常な世界に。
黒白の魔法使いが侵入してきて、魔法やら弾幕が飛び交う。
オマケに時と空間を操るメイド長や、何処からともなく表れるスキマ妖怪。
それに比べれば吸血鬼のお嬢様など可愛いものだ。血を吸う以外に害はないので。
が、それがいけなかったのだ。何せお嬢様はグルメなお方。
自分を恐れる者の血しか吸わないらしく、そうなると食料としては○○に価値はない。
かといって彼に何かが出来るわけでもないのだ。
そんなわけで彼は香霖堂に引き渡されたのだ。代金代わりとして。
それを渋々ながら受け入れてしまう霖之助にも問題があると思うが、追い出されるよりはマシだ。
今では○○もここでの生活に馴染み、霖之助に外の世界の話を聞かせたり、店番したりしながら暮らしている。
何事も慣れと言う事なのだろうか。
「やあアリス。いらっしゃい。お茶でも飲んでくかい?」
「結構よ。それより、霖之助さんはいないの?」
「商品探しのついでに買い物に出かけてるよ。俺がいるせいで食料の消費が早いからね」
○○と二人っきり。そう意識してしまうと、体温が上がっていくのがアリス自身にも分かる。
もっとも、彼女はそれを期待してほぼ毎日の様に香霖堂に足を運んでいるのだが。
彼女は○○の数少ない友人だ。元々香霖堂に訊ねてくる者が少ないため、必然的に交友範囲は狭くなる。
それはそれで寂しい事だとは思うが、外は一般人の○○では気軽に歩けぬほど危険が一杯。
そして彼は自ら危機に飛び込むほど間抜けでもマゾでもないので、今の状況で満足している。
まあ、ほとんどが異性なので同性の友人も欲しいと思わなくもないが。
「で、何をお探しで?」
「何時もそう言うけど、貴方は店の事分かってるの?」
「整理くらいは手伝うんだけどね。イマイチ覚えてないな」
「なら言わない事ね。何時も通り、勝手に見させてもらうわよ」
○○の軽口を受け流し、アリスは店内の物色し始める。
本当は探している物などないので下手にその辺りを探られると困るのだが、どうやら上手く誤魔化せたようだ。
内心で胸を撫で下ろしながら、アリスは○○を盗み見る。
店番がよほど暇なのか、彼はお茶を飲みながら退屈そうに本を読んでいた。
何か話を振ってくれてもいいと思うのだが、生憎○○はそんな気の利く人間ではない。
だがそれでいい。前から、二人が出会った時から何時もこんな感じだった。
そうして静かな時間を二人で共有する。
偶に話題が浮かべばどちらかともなく振り、それ以外の時は沈黙を保つ。
何時しか、それが二人の間に出来たルールだった。
「いらないって言ったでしょ」
「そ、だから紅茶を淹れたんだ。こっちの方が君は好きだろ?」
背後から気配を感じて振り返れば、ティーカップを持った○○の姿がった。
彼を盗み見ていたのがバレたかと内心で心音を高鳴らせながら、アリスは静かにカップを受け取る。
○○がせっかく淹れてくれたものなのだ。口でどうこう言おうと、付き返したりはしない。
と、言うよりもしたくない。
「……○○って紅茶好きだったかしら?」
「いいや、全然。俺はお茶の方がいいよ」
霖之助も紅茶は飲まない、というよりアリスは彼が紅茶を飲んでいるところを見た事がない。
だから当然紅茶など置いてないものかと思っていたが、事実とは違っていたようだ。
「なら何でこの店に紅茶があるの?」
「僕が買ったからだよ。勿論自腹で」
彼が紅茶が好きではない。にも関わらず、身銭を切ってわざわざ購入した。
ほとんど居候状態で、収入と言えば稀に魔理沙とキノコ狩りに行ってそれを売るくらいしかない○○が、だ。
よほど大切な誰かのために買ったのだろうか。そしてその紅茶は彼女のために淹れられている。
「ねえ……何で……」
「俺の数少ない友人なんだ。何時も世話になってるし、気にしないでくれ」
そう○○は簡単に言うが、意識しないわけにはいかない。
これはつまりアリスのために買われた物なのだろう。そう考えると、頬が熱くなる。
そういえば彼の腕時計が無くなっている。これを霖之助に売って紅茶を手に入れたのだろうか。
若干興奮を抑えられずに○○の方を盗み見れば、彼は平然と本を読み出している。
自分だけ意識しているのが悔しく、意地でも悟らせまいとアリスは気合を入れ直した。
「……淹れるの下手ね」
「ほっとけって。こっちは器具も何もないし、色々面倒だったんだぞ」
「言い訳しても味は変わらないわ」
それは嬉しいとは思うが、それと同時に申し訳なさも感じてくる。
アリスは頬を染めたままカップに口を付け、紅茶を啜る。
収入のほとんどない彼が自分のために買ってくれた物だ。
どんな下手糞な淹れ方でも、美味しいと感じてしまう。
それでも素直になれない自分に嫌気がしつつも、アリスは沈黙を保った。
そしてアリスは一人考える。こうしていると結構良い雰囲気だと思うのだが、彼はどう思っているのだろうか。
直接訊くほどの勇気はなく、こうした曖昧な関係が続いている。
「あら、アリスじゃない。また来てたの?」
「そういう霊夢こそ暇そうね。巫女としての仕事はないの?」
と、モタモタしていたらアリスにとって嫌な客が来てしまったものだ。
このところ彼女との遭遇率が高く、せっかくの二人っきりの時間が台無しだ。
「やあ霊夢。お茶と茶菓子でも出すから商品の強奪は止してくれよ」
「失礼ね、それじゃあ私が何時もそんな事をしているみたいじゃない」
「その慎ましい胸に手を当て、今の言葉をもう一度よく考えてみるんだね」
自分には茶菓子の誘いはなかった筈だが、霊夢にはあるのか。
小さな嫉妬心を抱きながら、アリスは頬を膨らませる。
これ以上ここに居ると精神的によろしくない。
いや、○○と霊夢を二人っきりにするのも嫌だが、ここに居ると嫉妬心で本音を晒しかねない。
既に霊夢はアリスの事を気にしていないのか、○○が咥えていた煎餅を手を使わずに掠め取って満足気に頬張っている。
そうして、○○の直ぐ隣に腰を下ろしてお茶を啜る霊夢を睨み付けると、アリスは黙って香霖堂を後にした。
悔しいので今日の紅茶の礼として、○○を家に案内しよう。今度、いや明日にでも。
彼を家に招待するのは初めてだ。だが関係の進展のために、邪魔者が入らない様にするためにも必要なこと。
足音が鳴り響きそうなほど大股で力強く歩きながら、彼女は拳を握り締めた。
「……霖之助さん、○○が何処へ行ったか知らない?」
翌日、店内に○○の姿が居ない事を確認し、アリスは不機嫌そうに霖之助に尋ねる。
基本的に○○が一人で外出する事はない。何故なら彼一人では魔法の森を抜けられないからだ。
と、なると誰かと一緒という事になり、彼を連れ出すよう様な知り合いは女性しかいないわけで。
せっかく決心したにも関わらず相手がこれでは、アリスの機嫌が急激に傾くのも無理はない。
「ああ、彼なら霊夢に持っていかれたよ」
「持っていかれた?」
「そう。これ貰っていくわよって言うと、彼の強引に手を引っ張って行ってしまったよ」
何だそれは。一瞬アリスは呆然となるものの、直ぐに怒りの炎を燃やす。
霊夢は貰っていくという表現をしたのだ。借りていくではなく。それはつまり、返す気がないと言う事に他ならない。
「何で止めなかったのよ!」
「止めはしたさ。だが困った事に、彼女が店の商品を勝手に持ってくのは今に始まった事じゃない」
「……何時からこの店は人身売買を始めたのよ」
「たぶん、彼が始めてこの店に来た時からかな」
こんな事なら自分が買っておけば良かった、などと危ない事を思いながら、アリスは香霖堂の戸を乱暴に閉めた
本音を悟られたくないなど、そんな事はもうどうでもいい。
とりあえず、あの年中頭が春の巫女と決着を付けなければ収まらない。
両の拳を握り締め、アリスは全力を以て神社へと直行する。
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うpろだ559
――ドガガガガガッ
穿たれる木々、抉れる地面、暴風よろしく荒れ狂う弾幕。
ボヒュ、というあまり精神的によろしくない音とともに、隣の木が消滅した。
「~~~~っ」
声にならない叫びをあげる俺。ヤバい、マジで洒落になってねぇ。
「○~~~○~~~~? 怒ってないから出てらっしゃーい?」
背中を預けた木のさらに後方から、天使のような声が聞こえる。
恐らく極上のスマイルも浮かべているのだろう。聖母の慈悲のように。
だが俺は知っている。その声の裏には120%の殺意が込められていることを。
「ウソつけっ! お前今出てったら確実に俺の事消すつもりだろ、霊夢!」
叫ぶだけ叫んだ直後、別の木の陰へと素早く移動する。(黒光りするアレのように)
それと時を同じくして、先ほどまで背中を預けていた頼りなき相棒が文字通り吹き飛ぶ。
「チッ、外したか」
舌打ちと共に声が聞こえる。
うわ、黒っ。
こうなっているのも元はと言えば俺のせいなのだが……
「納得いかねぇ!」
やり場のない怒りを、空に向かって放った。
~15分程前~
まだ何事も起きていない、平和な時間。
俺は博麗神社への石段を5段飛ばしでのぼっていた。
常人…そもそも一般的に人間と呼ばれる存在がこの神社に来るかは甚だ疑問だが
もしいたとしても、俺の事は風が吹いたようにしか感じないだろう。
空を飛んでも構わないのだが、実は飛翔術はちょっと苦手だったりする。
"飛ぶ"ことはできるのだが、速度や方向のコントロールがいまいちきかない。
慣れればいいだけの話だけなのだが、どうにもセンスというかそのあたりが欠如しているようだ。
以前飛行中に激突事故を起こしてからはあまり飛んでいない。
「よっ…と」
忌まわしき記憶を思い出しているうちに、頂上に辿り着く。
境内をざっと見回した限りでは人が見えない。巫女は留守か?
「おーい、霊夢ー? いるのかー?」
返事はない。
まったく、指定された時間に荷物を運んできてやったというのに。
「いないのか……、ま、荷物だけ置いておくか。金は後日……」
(払ってくれるのかな、ちゃんと)
一抹の不安を抱かないでもなかったが、生憎と次の用事まであんまり余裕がない。
裏手に回って彼女がいつも生活しているスペースに上がりこむ。
仕事以外にも割とお茶を飲み来たりと何だかんだで付き合いはある。別に怒られはしないだろう。
玄関に放置、というのも不安なので彼女の部屋まで持って行くことにした。
「ちーっす、○○陸運、お荷物をお持ちいたしま…し……た」
人がいようがいまいが挨拶だけは欠かさないのがモットー…なのだが。
この時ばかりは、さすがに固まった。
目の前の少女も、固まった。
何しろ目の前の少女は
着替え中だった。
床に置かれた巫女装束一式に、危険なまでにはだけたサラシ。
色々危険なエリアまで見えそうで見えないのが憎らし…って何考えてるんだ俺。
正直目の遣りどころに困ったが、逸らしたら負けな気もする。
停止することきっかり3秒、思考をフル回転させる。
「頼まれていた荷物はこれだ。次の荷物を運ばなきゃならないから、今日はこれで」
あくまで無表情を装い、業務連絡を告げている間にも彼女の顔は停止したまま赤く染まっていく。
それは羞恥なのか、怒りなのか。
ただ、俺の命がヤクいぜYeah! とシックスセンスがブレイクダンスをしているのだけは確かだった。
荷物を近場の机の上に置き、後ろを振り向き、扉を閉め。
「失礼いたしましたァーーーーッ!」
業界最速と呼ばれるブン屋にせまる勢いで走り始めた。
「っきゃああああああああああああああ!!!」
普段のさばさばとした態度とは裏腹に割と可愛らしい叫びが背後の遥か彼方から聞こえる。
(あいつってあんな声も出せるんだな…っと、今はそれどころじゃねぇ)
どこへ身を隠そう。
――石段を駆け下りる途中から脇の森に飛び込み、
隠れ場所を探していたら直径10m程の陰陽玉が降ってきて。
慌てて逃げて木陰に隠れて、後は先述した通りだ。
少しずつ、少しずつ移動しながらの逃走劇。
こっちは命がけの隠れ場所探し。
かたやアイツはサーチ&デストロイ(常時弾幕展開つき)。
(くそ、このままじゃジリ貧か……)
舌打ちすら満足に打てない(居場所が特定される)。
(嗚呼、明日の朝日は拝めないのか、俺……ん?)
自らの不運と現在の状況を嘆く。
――と、ふと俺の鼻が"敵"の匂いをかぎつける。
半獣の身である俺は、人よりもモノの匂いと音に敏感である。
霊夢も人の身としては随分と目鼻が利くハズ……なのだが。
ボヒュン! と真横をまた弾が通り抜けていく。
(あの冷静さを欠いた怒髪天っぷりじゃなぁ……)
気付いているわけが無いだろう。
さて、どこにいやがるかな。
後ろからは相も変わらずド派手な弾幕が迫ってきている。
それでも、敵がいる以上は位置を掴んでおかなければならない。
(――いた。うぁー……マジすか)
どうやら敵は俺の後方。つまりは霊夢のさらに後ろから寄ってきているようだった。
さらに言うなら俺のことはアウトオブ眼中、霊夢の方へと一直線。
大方、普段散々妖怪退治をされている側からの仕返しといったところか。
普段だったら、そう、普段通りだったなら。
アイツはさっさと気付いて妖怪を返り討ちにしている。
しかし今では、近づいてきていることすら気付いていない。
助けに行くか、否か。
行くとなれば、まずは霊夢の弾幕から乗り越えていかなければならない。
行かない場合は、俺の寝覚めが悪い。
「あーもう……しょうがないな!」
伸びきっている髪をがしがしとひとかき。
霊夢の方へ向き直り(依然身は隠したままだが)、走り出す体勢を取る。
件の化物は霊夢まであと十数メートル。もう余裕はない。
一瞬の弾幕の隙間をつき、駆け出す。
前へ、もっと前へ。
誰よりも早く!
地面を軽く抉りながら足を踏み込む。
霊夢が俺の姿を捉える。
鬼面が見えたが構わない。そのまま距離をひたすらに詰める。
そんなことよりも、今は優先しなければならないことがあるから。
ようやく異変に気付いた霊夢の元へ辿り着いたのと、化物が腕を振り上げたのはほぼ同時。
「すまん、霊夢」
着替えの場に遭遇してしまったこと、それと今からすること。
それらの謝罪を一つに込め、霊夢を突き飛ばす。
直後、その景色が勢いよく横に流れた。続いて地面に激突する衝撃。
(あっははは……してやったぜ……)
混濁する意識、真紅に染まる視界の中、駆け寄ってくる霊夢の姿が見えたあたりで
俺の意識は完全にブラックアウトした。
「……痛……」
「あら、目は覚めましたか?」
目が覚めて見えたのは何度か見たことのある天井。
確か永遠亭の病室だったか。
「俺は……生きてるのか」
あの状況でよくもまぁ、と溜息一つ。
「私の腕を疑っているのかしら? ふふ」
助かって当然よ、という感じで微笑んでいたのは
おそらくこの幻想郷で最高の腕を持つ医者、永琳だった。
「俺、どれくらい寝てました?」
大体の身体の鈍り具合で調子をはかる。
「運ばれてきてからをカウントするなら2日は寝てたわね。……どう? どこか調子悪いとこはない?」
「ん、別に……さすがに意識が吹っ飛ぶ勢いで殴られた後だからか、あちこち痛いけどね」
「そう」
慣れた手つきで手元のカルテに色々と書き込んでいく。
「一ヶ月は安静してないとダメですからね」
そういって病室から出ていく永琳。
「あ、そうそう」
出て行ったと思ったのだが、ひょっこり顔だけ覗かせてきた
「何ですか?」
「礼を言うならそこの彼女に言うのね。血塗れの貴方を背負ってきたばかりか
貴方が起きるちょっと前まで、寝ずに看病してたのよ?」
それじゃね、とひらひら手をふり、彼女は今度こそ病室を出て行った。
そこの、と指差された先にいたのは……すやすやと眠りこける霊夢だった。
「すー…」
人の枕元で寝息をたてている彼女は、とても無防備で。
「とりゃ」
思わず頬をつまんでしまった。やわらけー。
「ふにゃ?」
「おはよう、霊夢」
とりあえず自分にできる中では最高の部類に入る笑顔を浮かべる。
痛みで少々ぎこちなくはあるが、及第点だろう。
「あれ、○○……おはよ…う……!?」
現実を認識したのか、顔が耳まで赤くなる。
同時に俺から全力で飛びのいて壁に後頭部を打ち付けた。
(なんてお約束な……)
苦笑するしかない。
「頭を抑えて悶絶する霊夢。しかし彼女の心境は痛みよりも、
寝顔を見られたショックでいっぱいなのだった。まる」
「オペすんなっ」
がばっと顔だけ上げて抗議する霊夢。顔はまだ赤い。
頬に愛の手形をもらうことで、彼女を落ち着かせることに成功した。
全身に残る傷よりも痛いのは、きっと気のせいだ。
「……で、傷の具合はどうなのよ」
「肋骨が何本か折れてたらしいね。永琳先生の薬と処置でなんとかなったみたいだけど」
「どうしてあんな無茶したのかしら?」
「いやあ、面目ない。かわせると思ってたんだがなー」
「私があんな雑魚に遅れを取るとでも?」
「現に後ろ取られて、俺が突き飛ばすまで気付いてなかったのはどこの神社の何巫女様ですかー?」
「ぐっ……でもそれは元はといえばアンタが…っ!」
「まあまあ、こうして生きてるんだからいいじゃないか」
はっはっはっ、と笑おうとして
「痛っつー……」
怪我人だったことを思い出した。
「ほんとに大丈夫なの?」
「お、おう……任せておけい」
「まったくもう」
しょうがない人ね、と溜息をつく霊夢。
「ここまで運んでくれたの、お前なんだってな」
「血塗れの知り合いを放って置くほど冷血じゃないわ」
「ありがとな。何にせよ助かった」
「……お礼を言いたいのは私の方よ……」
「ん? 何か言ったか?」
「なんでもない!」
「変な奴」
「変なのはアンタの方よ……私なんかの為に身体張って」
む。今のは聞き捨てならんな。
「なんか、とはなんだ。
お前は俺にとって大切な奴の一人なんだぞ」
だから自分を貶めるな、と続けようとして。
傍らの巫女の目に涙が浮かんでいるのが見えて、言葉が詰まった。
「戦闘にそんなに慣れてるわけでもないのに無茶して飛び出して、血塗れになって。
呼びかけても揺すっても起きないし、このまま死んじゃうんじゃないかって思ったわ。
アンタが居なくなったら、私は……」
そのまま俯いて黙ってしまった。
しばらく目を泳がせた後、ぽんぽん、と霊夢の頭を軽く叩く。
「俺はどこにもいかないし、そう簡単に死にもしないさ。
走るくらいしか能はないけど、好きな奴のためなら身体くらい張るんだぜ」
それに、と付け加える。
「俺には天下の博麗山の巫女の加護がついてるんだぜ。ばっちりだろ。な?」
親指をたてて、笑みを浮かべる。
ようやく顔をあげた霊夢は、うっすらとうかべていた涙をさっと手で拭うと
「ぷっ……馬鹿ね。アンタやっぱり馬鹿だわ」
こんなことを抜かしやがった。
「む、失礼な」
どうしようもない馬鹿なのは自覚しているが、他人に言われるとちょっとムカつく。
「しょうがないからその馬鹿が治るまで、一緒に居てあげるわ」
そう言って、極上の笑みを俺に向けた。
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8スレ目 >>23
「霊夢!たとえどんな世界だろうと俺はお前のことが好きだ!」
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8スレ目 >>35
「霊夢、お前が好きだ、悪いが魔理沙やアリスにくれてやるつもりはない!もう一度言う。俺はお前が好きだ愛してる結婚式を我が家であげよう」
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8スレ目 >>71
魔「おーい○○いるかー?」
○「居るか居ないかを聞きながら入ってきてんじゃねーよ」
魔「なんだぁ、やけに機嫌が悪そうじゃないか」
○「お前には関係ないだろう、それよりお前こそやけにボロボロだな
弾幕で誰かに負けたか?wwww」
魔「弾幕ごっこじゃないけど霊夢にやられたぜ」
ピクッ
○「…………ふぅん、霊夢に、ね」
魔「霊夢もやたらと機嫌が悪くて神社に入った瞬間に針やら陰陽玉やら飛んできたぜ」
○「そりゃ災難だったな……」
魔「まあ恋人同士のことにわざわざ口出すのも野暮だけどこれだけは言わせろ
私が霊夢に『○○と何かあったのか?』って聞いたら泣きそうな顔で夢想封印を撃ってきたぜ」
○「……っ!?泣きそうな顔でか?」
魔「ああ、泣きそうな顔で」
○「そうか……」
ガタッ
魔「ん?どうしたんだ?」
○「ちょっと出かけるだけだ」
魔「そうか、じゃあついでに送ってってやるぜ、どこだ?」
○「決まってるだろ、博麗神社、霊夢のところだよ!」
喧嘩した○○と霊夢の仲を取り持つ魔理沙を書いてみた
しっかしこれ○○×霊夢なのに霊夢は出てこないしイチャついてないしで
いいのか?これ
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8スレ目 >>109
○「霊夢~♪」
がしっ
霊「きゃ!?○○?」
○「あ~霊夢っていい匂いがするな~」
霊「こ、こら!くすぐったいから離しなさいよ!」
○「霊夢が可愛いから嫌」
霊「答えになってない!」
○「俺が霊夢といるのに答えなんかいらないし理由だって要らない」
霊「……アホじゃない」
○「そんなこと言って、本当は嬉しいくせに」
霊「…………馬鹿」
○「で、このまま抱きしめてていい?」
霊「…前から」
○「ん?」
霊「抱きしめてもいいから前からして。 ○○の顔、見えないし」
○「了解」
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最終更新:2010年05月13日 23:14