魔理沙9



うpろだ285・380・943


すっごい遠まわしな○○×魔理沙です。
魔理沙とはイチャつきたいけど悪友みたいな
関係にもなりたい、だけどやっぱり・・・
あぁもう!なんで伝わらないかな!?






「う・・・」
「あ、目を覚ましたみたいだぜ」
「見れば分かるわよ。貴方、名前は?」

 目を覚ました俺の前には魔女っ娘と巫女さんが居た。
 すかさず俺は巫女さんの手をとり

「助けていただいてありがとう巫女さん。俺は○○、貴方の愛のドレイです」
「俺の霊夢に何をするーッ!」

 巫女さんの彼氏と思しき男に蹴り飛ばされた。



 紆余曲折を経て、俺はここに残る事を決めた。
 元の世界よりは刺激的な臭いがするし、何より俺の美少女レーダーがビンビンだ。
 そして魔女っ娘と一緒にこれから住む事になるらしい村へ
 移動しているのだがこの魔女っ娘、神社からずっと笑ってやがる。

「こらソコの魔女っ娘あんまり人の事笑うんじゃぁないぜ?」
「いやいや、悪い。最近迷い込んできた奴は結構多いけど・・・
 いきなり告る奴は初めてだったし、吹っ飛び方が面白くてな」
「おかしいか? 俺はこれでも地元では愛の伝道師と呼ばれる男だったんだぜ」

 もちろんやっかみと嘲笑が8割だが。

「まぁ頑張ってくれ、いい女もいい男もなぜかもうくっついてる連中ばかりで
 私も振られ続きだ。同士が増えたと思うと嬉しいぜ」
「なんと、お前もそうなのか!」

 一瞬見つめあい、がっしと組まれる握手。
 今ここに性別を超えた友情が成立したのだ、多分。



 村に着くまでに自己紹介をしてもらったり幻想郷について教えてもらったりした。
 物騒なんだか平和なんだか分からんが俺は俺の道を最速で突っ走るだけだ。

「で、その慧音さんとやらが顔役みたいなもんなのか?」
「なんだか間違って伝わってる気がするが、無礼の無いようにしておけば問題ないぜ」

 そして前方に素敵な白髪でグラマラスなお嬢さんを発見。
 すかさず全力ダッシュして手を握り

「こんにちわ素敵なお嬢さん、俺は○○、一目で貴方に心奪われた哀れな男です。」
「先生から手を離せッ!」

 またも別の男に突き飛ばされ、挙句子供たちにフルボッコにされた。



「懲りないヤツだな」
「魔理沙か・・・・・・」

 ボロボロの状態で一応挨拶を済ませ、あてがわれた家で休んでいると
 ニヤニヤしながら魔理沙がやってきた。

「見てたなら助けてくれよ」
「嫌だね、事前にいい女は大抵くっついてるって言ってやっただろ?」

 むぅ、そう言えばそうかもしれぬ。

「魔理沙、俺の尊敬するアニキがこう言ったのだ」

 俺は一息おくと深呼吸をして記憶に則って一気に喋りだした。

『俺はこう思ってるんです。人々の出会いは先手必勝だと。どんな魅力的な女性でも、
 出会いが遅ければほかの男と仲良くなっている可能性もある。
 なら出会った瞬間に自分が相手に興味があることを即座に伝えたほうがいい、
 速さは力です。興味をもった女性には近付く、好きな女性には好きと言う、
 相手に自分を知ってもらうことから人間関係は成立するのですから。
 時にそれが寂しい結果を招くこともあるでしょう、
 しかし次の出会いがいつまた来るかもしれません!』
「ってな。」
「そ、そうだな・・・それで?」
「いい女は見かけた瞬間口説く事にしている、それが俺の持論だ。」
「せっかくの同士だ、こっちの計画を手伝ってもらう前に死なれると困るぜ。」
「それはこちらも同じよ、邪魔者をひきつけてもらってその間に掻っ攫う!」
「「・・・・・・」」

 再び交わされる握手、矢張り同じ考えか。



「ところでお前、誰狙いなんだ?」
「私はとりあえず××を掻っ攫おうと思ってるぜ。」
「ほう、例の猫娘のツレか、まずはそちらを手伝おう。」

 結局、夜まで魔理沙のターゲットを落とす計画を話し込んだ、明日の畑仕事の手伝いどーすんだ。




「・・・・・・と、いうわけで旅は素晴しいものだと言う事をご理解頂けましたかな?」
「まぁ、それは素敵ね・・・・・・いつか紫にその道頓*に連れて行ってもらわなくちゃ」
「動機が不純すぎませんか、幽々子様」
「何を仰る妖夢さん、食事は人生におけるもっとも大きな楽しみの一つですぞ」

 なんでまた俺がこの二人の相手をしているのかと言うと計略中だからだ。
 無論二人とも愛らしいし、何よりも幽々子ちゃんはフリーだから篭絡を狙ってはいるが。

「よろしいですか、人には三大欲求という生存本能に基づいた欲求があります。
 これらを満たさずに居ると人類は死に向かってしまう、故に快楽と結びつける事により、
 それらの行為を進んで行うようにできているのです」
「それくらい知ってますよ、けれど私は半分、幽々子様は全部人間じゃありません」
「あら、人でなしだなんてひどいわ~」
「いやいや、幽々子様の場合は人を超越した美しさという事ですよ」
「うふふ、ありがとう」
「なんで私の言う事は曲解して○○さんの言う事は素直に受け取るんですかー!」
「あら、なんのことかしら?」

 時間稼ぎが主な目的であったが・・・魔理沙に約束した半刻は稼いだ事だし、
 後は好きにさせてもらおうk『スパーンッ!』
 ・・・・・・なんだか勢いよく障子が開いたような気がするが気のせいだ。

「そういえば次の宴会、、幽々子様達はいらっしゃいます?」
「無視するなこの変態伝道師!」
「何か用ですか●●、生憎と同性に与える愛は品切れですよ」

 案の定ばつの悪そうな苦笑いの魔理沙を引き連れて妖夢さんの彼氏が仁王立ちしていた。

「というより何故に俺がお前に睨まれなければならんのだ。見つめるな気色悪い」
「●●さんのどこが気色悪いんですかッ!」
「撤回するからすぐに刀を抜くのはやめてください、物静かな妖夢さんのほうが可愛くて好きですよ」
「「少し黙っててください!」」

 直後二人にしばき倒されて意識を刈られた。愛の為せる合体技?



 結局、俺が寝てる間に魔理沙が自白したらしく俺が起きるのを待って
 時折惚気を混ぜた説教を小一時間くらうハメになった。
 欝だ、奴らが俺とまったく関係ないところでのみ幸せになりますように。

 さて、説教から開放されて帰ろうって雰囲気だがその前にだ。

「お前なー、せめて説教は一人で受けてやろうとか悪いのは私だ!
 って庇ってくれるとかそういう気遣いは無いのか」
「なんで○○を庇わなきゃならないんだ?それはお前の役目だろう」
「ふざけんな白黒、ネコ娘の時にそうやって庇ったおかげで酷い目にあったのを忘れたとは言わせんぞ」
「記憶に無いな」
「同じ意味だっつーの!」
「なんだと、丁度むしゃくしゃしてたんだ勝負なら受けてたつぜ」
「すいませんでした俺が悪かったです」
「早ッ!?」
「二人とも仲がいいのね」

 いつの間にか幽々子様が背後に居た、いつの間に・・・とも思ったが
 まぁ、俺の感知スキルなんぞ対人でしか役に立たん。

「気のせいじゃないですか、誰がこんな突撃ガサツ娘と」
「はッ、私だって利害が一致してなきゃこんなへたれ色情魔と組みたくないね」
「言ってくれるじゃねーか、恋愛成就率ゼロの恋符使いさんよ」
「なんだとこのヘタレ野郎、お前こそこれだけアプローチかけて誰にも相手にされて無いじゃないか」

 またしても口論になりそうになった俺達だったが次の一言は完全に予想外だった。

「あら、そんなことないわよ」
「「はい?」」
「あなたが要らないならちょっと○○借りるわよ~」
「ふはははははァ!見たか魔理沙、俺の実力をッ! では行きましょうか、幽々子様」
「あら、様付けなんてしなくていいわ。○○の好きなように呼んでくれていいのよ」
「あ・・・」
「ん、どうかしたのか魔理沙?」
「ッ・・・別になんでもないぜ、じゃあな!」

 そういうと魔理沙はいつもより素早く(当社比120%)帰っていった。
 ハラでも減ったのかね、そんなんだから色気が出ないんだ。

「さて、邪魔者も帰った事だし行きましょうか幽々子様」
「邪魔者が居なくなった割りに寂しそうな顔をしてるわよ?」

 ・・・・・・

「気のせいですよ」
「本当に~?」
「えぇ、それよりも俺を呼び止めた用事はなんです?」
「あら、寂しい私を慰めてくれるんじゃなかったのかしら」
「ありゃ、いいんですか。幽々子様がお望みとあらば朝までお付き合いしますよ」
「それは楽しみね、妖夢ったらあれで聞こえて無いつもりらしいから・・・ね」
「成る程、それは拷問ですねぇ」
「とりあえずはご飯食べに行きましょう、ご飯。」
「白玉楼のご飯は絶品ですが・・・俺食べたら死んだりしませんか?」
「あら、最近はちゃんと考えて食材選んでるから大丈夫よ」

 今晩は楽しみだぜ、俺もご無沙汰だったしなぁ。
 しかし魔理沙のヤツ最後に何を言いかけたんだろう?


 ---------------------------


「くそっ、なんで私が苛々しなきゃいけないんだ・・・
 別にアイツが上手くいったっていいじゃないか、最初からそういう目的で
 手を結んでたわけだし。しかし幽々子もなんであんなヤツの事なんか・・・
 絶対に感性がおかしいぜ。しかしなんで私が上手くいかなかったんだ。
 でも上手くいってたらアイツはどんなふうに思うんだろう?」

「ッ・・・馬鹿馬鹿しい!さっさと温泉入って寝て忘れよう」
「いいえ、その悩みはあなたが自分で白黒つけるべき葛藤です」
「なッ!?」

 ----------------------------
 夜と朝の境界
 ----------------------------

 むぅ、朝か・・・・・・朝日が少し黄色いぜ、異変か?

「がんばっちゃったせいでしょ」
「ゆゆ様が魅力的だったからですよ」
「あなたもなかなか良かったわ、本気になっちゃおうかしら」
「お互いの為にやめておいたほうがいいでしょうな」
「あら、怒らないのね」
「ゆゆ様は待っているのでしょう、気長な事だ」
「あらら、紫かしら」
「正確には藍さんに」
「知っていて尚・・・ね、○○は何故そこまでしてくれるのかしら」
「それはもちろんゆゆ様が美しいk」
「・・・・・・」

やれやれだ。

「誰にも話してないはずですが?」
「女の勘、かしら」
「本当は?」
「紫に聞いたら教えてくれたわ」
「女の勘って凄いですね・・・」
「それで?」
「・・・・・・自己満足ですよ。自分には無かったものを 人に与える事で
 得ようとしてるだけです。それがなんなのかを知らないのに。」
「だから鈍感なのね」
「いや、一応向こうでは研究と実践を重ねた結果9割以上の女性の
 心理と傾向を把握して動けてましたよ?」
「その1割が大事なのよ、魔理沙を泣かせてたじゃない」

 身に覚えが無い・・・ハズだ、覚えが無いハズなんだが・・・

「なんのことかサッパリ分かりませんな」
「うふふ、やっぱり貴方達似てるわ」
「あんなガサツで自分から弾につっこむようなドジっ娘と一緒にしないで頂きたい」
「あら、自分の為の愛を知らない癖に他人に愛を振りまくあたりそっくりよ」
「そうですか、仮に俺とアイツが同類だとして何だと言うんです?」

 目を逸らしてる。何から逸らしてるのかも自覚しないようにしてる。

「うふふ、その悩みは○○が自分で答えを見つけるべき葛藤よ」
「分かりかねます」
「あら、拗ねないでよ。」

 だけどまぁ、これだけ本当の事を他人から言われちゃったんだしいい機会だ。

「拗ねてません、そこまで言うなら今度の宴会までに答えを見つけておきますよ」

 目を逸らし続けてるという事はソレが何なのか理解してるって事だ。

「がんばってね、応援しちゃうから」

 次の宴会までに覚悟を決めればいい、その時向き合おう。

「しかしまぁ、自分が悩むハメになるとは思いませんでしたよ」
「いい経験よ~・・・だけど」
「だけど、なんです?」
「偶に癒しに来てね」
「構いませんけど、いいんですか?」
「いいんじゃないかしら、その程度で揺らぐ愛じゃないから」
「あー、朝からご馳走様です」



オマケ

「そろそろ起こしに行っても大丈夫かな」
「うーん、しかしアレだな」
「どうしたの●●」
「幽々子様達の・・・その、アレが聞こえたって事は」
「言わないで、今凄く自己嫌悪に陥ってるから。」
「俺か妖夢の部屋離れかどこかに移してもらおうか・・・」



──────


「う・・・」
「あ、目を覚ましたみたいだぜ」
「見れば分かるわよ。貴方、名前は?」

 目を覚ました俺の前には魔女っ娘と巫女さんが居た。
 すかさず俺は巫女さんの手をとり

「助けていただいてありがとう巫女さん。俺は○○、貴方の愛のドレイです」
「俺の霊夢に何をするーッ!」

 巫女さんの彼氏と思しき男に蹴り飛ばされた。



 紆余曲折を経て、俺はここに残る事を決めた。
 元の世界よりは刺激的な臭いがするし、何より俺の美少女レーダーがビンビンだ。
 そして魔女っ娘と一緒にこれから住む事になるらしい村へ
 移動しているのだがこの魔女っ娘、神社からずっと笑ってやがる。

「こらソコの魔女っ娘あんまり人の事笑うんじゃぁないぜ?」
「いやいや、悪い。最近迷い込んできた奴は結構多いけど・・・
 いきなり告る奴は初めてだったし、吹っ飛び方が面白くてな」
「おかしいか? 俺はこれでも地元では愛の伝道師と呼ばれる男だったんだぜ」

 もちろんやっかみと嘲笑が8割だが。

「まぁ頑張ってくれ、いい女もいい男もなぜかもうくっついてる連中ばかりで
 私も振られ続きだ。同士が増えたと思うと嬉しいぜ」
「なんと、お前もそうなのか!」

 一瞬見つめあい、がっしと組まれる握手。
 今ここに性別を超えた友情が成立したのだ、多分。



 村に着くまでに自己紹介をしてもらったり幻想郷について教えてもらったりした。
 物騒なんだか平和なんだか分からんが俺は俺の道を最速で突っ走るだけだ。

「で、その慧音さんとやらが顔役みたいなもんなのか?」
「なんだか間違って伝わってる気がするが、無礼の無いようにしておけば問題ないぜ」

 そして前方に素敵な白髪でグラマラスなお嬢さんを発見。
 すかさず全力ダッシュして手を握り

「こんにちわ素敵なお嬢さん、俺は○○、一目で貴方に心奪われた哀れな男です。」
「先生から手を離せッ!」

 またも別の男に突き飛ばされ、挙句子供たちにフルボッコにされた。



「懲りないヤツだな」
「魔理沙か・・・・・・」

 ボロボロの状態で一応挨拶を済ませ、あてがわれた家で休んでいると
 ニヤニヤしながら魔理沙がやってきた。

「見てたなら助けてくれよ」
「嫌だね、事前にいい女は大抵くっついてるって言ってやっただろ?」

 むぅ、そう言えばそうかもしれぬ。

「魔理沙、俺の尊敬するアニキがこう言ったのだ」

 俺は一息おくと深呼吸をして記憶に則って一気に喋りだした。

『俺はこう思ってるんです。人々の出会いは先手必勝だと。どんな魅力的な女性でも、
 出会いが遅ければほかの男と仲良くなっている可能性もある。
 なら出会った瞬間に自分が相手に興味があることを即座に伝えたほうがいい、
 速さは力です。興味をもった女性には近付く、好きな女性には好きと言う、
 相手に自分を知ってもらうことから人間関係は成立するのですから。
 時にそれが寂しい結果を招くこともあるでしょう、
 しかし次の出会いがいつまた来るかもしれません!』
「ってな。」
「そ、そうだな・・・それで?」
「いい女は見かけた瞬間口説く事にしている、それが俺の持論だ。」
「せっかくの同士だ、こっちの計画を手伝ってもらう前に死なれると困るぜ。」
「それはこちらも同じよ、邪魔者をひきつけてもらってその間に掻っ攫う!」
「「・・・・・・」」

 再び交わされる握手、矢張り同じ考えか。



「ところでお前、誰狙いなんだ?」
「私はとりあえず××を掻っ攫おうと思ってるぜ。」
「ほう、例の猫娘のツレか、まずはそちらを手伝おう。」

 結局、夜まで魔理沙のターゲットを落とす計画を話し込んだ、明日の畑仕事の手伝いどーすんだ。




「・・・・・・と、いうわけで旅は素晴しいものだと言う事をご理解頂けましたかな?」
「まぁ、それは素敵ね・・・・・・いつか紫にその道頓*に連れて行ってもらわなくちゃ」
「動機が不純すぎませんか、幽々子様」
「何を仰る妖夢さん、食事は人生におけるもっとも大きな楽しみの一つですぞ」

 なんでまた俺がこの二人の相手をしているのかと言うと計略中だからだ。
 無論二人とも愛らしいし、何よりも幽々子ちゃんはフリーだから篭絡を狙ってはいるが。

「よろしいですか、人には三大欲求という生存本能に基づいた欲求があります。
 これらを満たさずに居ると人類は死に向かってしまう、故に快楽と結びつける事により、
 それらの行為を進んで行うようにできているのです」
「それくらい知ってますよ、けれど私は半分、幽々子様は全部人間じゃありません」
「あら、人でなしだなんてひどいわ~」
「いやいや、幽々子様の場合は人を超越した美しさという事ですよ」
「うふふ、ありがとう」
「なんで私の言う事は曲解して○○さんの言う事は素直に受け取るんですかー!」
「あら、なんのことかしら?」

 時間稼ぎが主な目的であったが・・・魔理沙に約束した半刻は稼いだ事だし、
 後は好きにさせてもらおうk『スパーンッ!』
 ・・・・・・なんだか勢いよく障子が開いたような気がするが気のせいだ。

「そういえば次の宴会、、幽々子様達はいらっしゃいます?」
「無視するなこの変態伝道師!」
「何か用ですか●●、生憎と同性に与える愛は品切れですよ」

 案の定ばつの悪そうな苦笑いの魔理沙を引き連れて妖夢さんの彼氏が仁王立ちしていた。

「というより何故に俺がお前に睨まれなければならんのだ。見つめるな気色悪い」
「●●さんのどこが気色悪いんですかッ!」
「撤回するからすぐに刀を抜くのはやめてください、物静かな妖夢さんのほうが可愛くて好きですよ」
「「少し黙っててください!」」

 直後二人にしばき倒されて意識を刈られた。愛の為せる合体技?



 結局、俺が寝てる間に魔理沙が自白したらしく俺が起きるのを待って
 時折惚気を混ぜた説教を小一時間くらうハメになった。
 欝だ、奴らが俺とまったく関係ないところでのみ幸せになりますように。

 さて、説教から開放されて帰ろうって雰囲気だがその前にだ。

「お前なー、せめて説教は一人で受けてやろうとか悪いのは私だ!
 って庇ってくれるとかそういう気遣いは無いのか」
「なんで○○を庇わなきゃならないんだ?それはお前の役目だろう」
「ふざけんな白黒、ネコ娘の時にそうやって庇ったおかげで酷い目にあったのを忘れたとは言わせんぞ」
「記憶に無いな」
「同じ意味だっつーの!」
「なんだと、丁度むしゃくしゃしてたんだ勝負なら受けてたつぜ」
「すいませんでした俺が悪かったです」
「早ッ!?」
「二人とも仲がいいのね」

 いつの間にか幽々子様が背後に居た、いつの間に・・・とも思ったが
 まぁ、俺の感知スキルなんぞ対人でしか役に立たん。

「気のせいじゃないですか、誰がこんな突撃ガサツ娘と」
「はッ、私だって利害が一致してなきゃこんなへたれ色情魔と組みたくないね」
「言ってくれるじゃねーか、恋愛成就率ゼロの恋符使いさんよ」
「なんだとこのヘタレ野郎、お前こそこれだけアプローチかけて誰にも相手にされて無いじゃないか」

 またしても口論になりそうになった俺達だったが次の一言は完全に予想外だった。

「あら、そんなことないわよ」
「「はい?」」
「あなたが要らないならちょっと○○借りるわよ~」
「ふはははははァ!見たか魔理沙、俺の実力をッ! では行きましょうか、幽々子様」
「あら、様付けなんてしなくていいわ。○○の好きなように呼んでくれていいのよ」
「あ・・・」
「ん、どうかしたのか魔理沙?」
「ッ・・・別になんでもないぜ、じゃあな!」

 そういうと魔理沙はいつもより素早く(当社比120%)帰っていった。
 ハラでも減ったのかね、そんなんだから色気が出ないんだ。

「さて、邪魔者も帰った事だし行きましょうか幽々子様」
「邪魔者が居なくなった割りに寂しそうな顔をしてるわよ?」

 ・・・・・・

「気のせいですよ」
「本当に~?」
「えぇ、それよりも俺を呼び止めた用事はなんです?」
「あら、寂しい私を慰めてくれるんじゃなかったのかしら」
「ありゃ、いいんですか。幽々子様がお望みとあらば朝までお付き合いしますよ」
「それは楽しみね、妖夢ったらあれで聞こえて無いつもりらしいから・・・ね」
「成る程、それは拷問ですねぇ」
「とりあえずはご飯食べに行きましょう、ご飯。」
「白玉楼のご飯は絶品ですが・・・俺食べたら死んだりしませんか?」
「あら、最近はちゃんと考えて食材選んでるから大丈夫よ」

 今晩は楽しみだぜ、俺もご無沙汰だったしなぁ。
 しかし魔理沙のヤツ最後に何を言いかけたんだろう?


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「くそっ、なんで私が苛々しなきゃいけないんだ・・・
 別にアイツが上手くいったっていいじゃないか、最初からそういう目的で
 手を結んでたわけだし。しかし幽々子もなんであんなヤツの事なんか・・・
 絶対に感性がおかしいぜ。しかしなんで私が上手くいかなかったんだ。
 でも上手くいってたらアイツはどんなふうに思うんだろう?」

「ッ・・・馬鹿馬鹿しい!さっさと温泉入って寝て忘れよう」
「いいえ、その悩みはあなたが自分で白黒つけるべき葛藤です」
「なッ!?」

 ----------------------------
 夜と朝の境界
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 むぅ、朝か・・・・・・朝日が少し黄色いぜ、異変か?

「がんばっちゃったせいでしょ」
「ゆゆ様が魅力的だったからですよ」
「あなたもなかなか良かったわ、本気になっちゃおうかしら」
「お互いの為にやめておいたほうがいいでしょうな」
「あら、怒らないのね」
「ゆゆ様は待っているのでしょう、気長な事だ」
「あらら、紫かしら」
「正確には藍さんに」
「知っていて尚・・・ね、○○は何故そこまでしてくれるのかしら」
「それはもちろんゆゆ様が美しいk」
「・・・・・・」

やれやれだ。

「誰にも話してないはずですが?」
「女の勘、かしら」
「本当は?」
「紫に聞いたら教えてくれたわ」
「女の勘って凄いですね・・・」
「それで?」
「・・・・・・自己満足ですよ。自分には無かったものを 人に与える事で
 得ようとしてるだけです。それがなんなのかを知らないのに。」
「だから鈍感なのね」
「いや、一応向こうでは研究と実践を重ねた結果9割以上の女性の
 心理と傾向を把握して動けてましたよ?」
「その1割が大事なのよ、魔理沙を泣かせてたじゃない」

 身に覚えが無い・・・ハズだ、覚えが無いハズなんだが・・・

「なんのことかサッパリ分かりませんな」
「うふふ、やっぱり貴方達似てるわ」
「あんなガサツで自分から弾につっこむようなドジっ娘と一緒にしないで頂きたい」
「あら、自分の為の愛を知らない癖に他人に愛を振りまくあたりそっくりよ」
「そうですか、仮に俺とアイツが同類だとして何だと言うんです?」

 目を逸らしてる。何から逸らしてるのかも自覚しないようにしてる。

「うふふ、その悩みは○○が自分で答えを見つけるべき葛藤よ」
「分かりかねます」
「あら、拗ねないでよ。」

 だけどまぁ、これだけ本当の事を他人から言われちゃったんだしいい機会だ。

「拗ねてません、そこまで言うなら今度の宴会までに答えを見つけておきますよ」

 目を逸らし続けてるという事はソレが何なのか理解してるって事だ。

「がんばってね、応援しちゃうから」

 次の宴会までに覚悟を決めればいい、その時向き合おう。

「しかしまぁ、自分が悩むハメになるとは思いませんでしたよ」
「いい経験よ~・・・だけど」
「だけど、なんです?」
「偶に癒しに来てね」
「構いませんけど、いいんですか?」
「いいんじゃないかしら、その程度で揺らぐ愛じゃないから」
「あー、朝からご馳走様です」



オマケ

「そろそろ起こしに行っても大丈夫かな」
「うーん、しかしアレだな」
「どうしたの●●」
「幽々子様達の・・・その、アレが聞こえたって事は」
「言わないで、今凄く自己嫌悪に陥ってるから。」
「俺か妖夢の部屋離れかどこかに移してもらおうか・・・」


 --------------------------
 キング○リムゾン!
 --------------------------


白玉楼で幽々子様としっぽりしてから数ヶ月。
俺は今地獄に居た。(比喩的な意味で無く)
何故こんな所にいるかと言うと話は遡って前回の宴会の時。


何時も通りに宴会に馳せ参じると今まで見たこと無いくらい狼狽した魔理沙に遭遇した。
丁度いい、ここでキッパリと言わねばならぬ事がある。

「その・・・○○・・・わたしは・・・」
「おっと魔理沙、その先を聞くわけにはいかないな」

俺の返しが予想外だったのか、それとも何か勘違いしたのか泣きそうな顔をしたのでデコピンをお見舞いしてやった

「痛っ」
「俺は俺を否定できない、俺は俺の決めた道を最速で突っ走る。
 そしてその為には魔理沙、『今』その先を聞くわけにはいかない。
 その前に成さねばならん事がある」
「なんだか分からないけどその「成さねばならん事」って何なんだ?」
「俺は愛の伝道師だ、やっかみの他称だろうと自称だろうとそう在ると決めた。
 故に女性に愛をもたらすのが宿命だ。細かい所は違うだろうがお前もそうだろう?」
「まぁ、分からなくも無いぜ・・・だけど、それと何の関係があるんだ?」
「俺は一人しか居ないからな、一人ずつしか幸せにできん。故に俺は幽々子様の笑顔を取り戻す為に××を迎えに行ってくる」
「誰だそりゃ?というかどこに居るのか分かってるのか?」
「幽々子様の恋人、今地獄で罪を償ってる」
「なっ・・・何言ってるんだ○○!それってお前が死んじゃうって事じゃないか!」
「誰が死ぬか、閻魔様に頼み込んで罪の償いを手伝わせてもらうだけだ」
「嫌だそんなの!結局○○が地獄の苦しみを味わう事になるのは変わらないじゃないか!
 ○○、私はッ」

そっと指先で魔理沙の唇に触れる、思ったよりも柔らかくてこれからの事を
思うと魔理沙の言うとおり逃げたくなるが、それは許されない。
俺が俺を許すわけにいかない。

「その先は聞けないと言っただろ? 何、帰ってきたらちゃんと聞いてやるし
 俺から10倍返しで言いたいこともしてやりたい事もある。
 ・・・なーんて言うと死亡フラグだなwww」
「○○!ふざけてる場合じゃないぜ!」
「大真面目さ、じゃあまた『後』でな」

その後、宴会に来ていた閻魔様(これがまた可愛かったが隣の大男と眼があって諦めた)に
何とか頼み込んで××の贖罪を手伝う許可をもらって地獄へ降りた。



「そして今に至る、と」
「○○さん、また独り言ですか?」
「日記に代わりさ、△△。何も無い所だが記憶と心はあるからな
 俺達が顕界なり冥界なりに戻るまでの暇潰しだ。」

割と気楽に会話してるように見えるが霊峰富士の如く積み上がった昔の罪人達に関する
罪状等をひたすら整理しながらである。俺が地獄に来た時は衆合地獄の責め苦を××が
耐え切った所で、ぶっちゃけもう終わりかけてるんじゃないのか?とも思ったが
転生やら何やらにはまだ徳が足りないらしく、生身の人間も一緒にできる贖罪の一環として
この書庫の整理を言い渡されたのだった。

「○○さん、大叫喚地獄に関する資料ってどこに置くんでしたっけ?」
「0869-ろ-5429の列にその年代のヤツがあったぜ」
「了解、行ってきますー」

 --------------
 本人達の感覚で数十年くらい
 --------------

そんなこんなで働いてる時間が分からなくなった頃、宴会で会った素敵な閻魔様が現れた。

「△△、あなたの転生の日取りが決まりました」
「お言葉ですが映姫様、僕は彼女と同j」
「分かっています、この場合の転生は種族変えという意味です。
 ちゃんと西行寺幽々子と同じ亡霊として白玉楼に住めるよう手配してあります」
「ありがとうございますッ!」

おー、よかったよかった。来た甲斐があったってもんだ、多分。

「さて、○○。あなたは何故ここに居るのかまだ覚えていますか?」
「西行寺幽々子の笑顔を取り戻す為、自分自身に嘘をつかないため。
 そして何よりも己の道理を通した上で伝えたい思いがあるから『だぜ』」
「驚いた・・・よく覚えているものです、この書庫での時間は数十年にも感じたのではないのですか?」
「だからこそ俺は俺の思いと待たせている女の為だけに生きていたのさ」
「馬鹿も突き抜ければそれはそれで一つの道理なのかもしれませんね。
 あなたにできる善行はそこのドアを開けてさっさと顕界に戻る事です」
「△△はいつ出れるんです?」
「もう冥界に行きましたよ」

早ッ!?挨拶無し!?と、思いきや目の前に置手紙で簡潔に別れと謝辞が書いてあった。
まぁ仕事中に何度も怒られたし謝られたし感謝されたからいいか。

「じゃあ娑婆に帰らせてもらいますね」
「その用法は・・・まぁ人間達の間では正しいので良しとしましょう」
「じゃあ映姫様、お世話になりました」
「彼女とお幸せに、○○」

 -----------------
 地獄門の裏(顕界的な意味で)
 -----------------

「おぉ、さすが顕界。空気が旨くて朝日が眩しいぜ」
「ここはキノコだらけで空気が悪いし今は昼過ぎだぜ」

振り返ればそこに懐かしい白黒の姿

「森の中で魔法使いに会うと攫われて食われるんだったか?」
「あぁ、攫って食ってやる。どれだけ待ったと思ってるんだ?」
「んー、10年くらいっ」
「残念、3ヶ月だ。」

この空気が好きだった

「外れか、罰ゲームは何かあるのかな?」
「相棒、空気を読もうぜ」

一緒に居ると何でもできそうな気がした

「了解、じゃあ言うぜ・・・俺は霧雨魔理沙の事g「私は○○の事が好きだ!」・・・」
「ズルいぜ相棒」
「罰ゲームってやつだぜ相棒」

そして何よりも

「おい魔理沙」
「何だよ○○」
「愛してるぜ」
「言うのが遅いんだよ、馬鹿」

俺は普通の魔法使い霧雨 魔理沙の事を大好きらしい。





おまけと言う名の蛇足①

「そう言えば何で私だけ最後まで告白されなかったんだ?」
「なんかお前の事見た時、可愛い女の子じゃなくて同類として認識しちゃったんだよね」
「なんだそりゃ?」
「同じにおいがする、とかコイツとは仲良くなれそうだとか、すけこまち・・・じゃなくてスケコマシだとか。」
「ひどいぜ○○」
「お前も似たような感想だったんじゃないか?」
「禁則事項です☆」
「・・・・・・霖之助さんから何を奪った?」
「面白そうな漫画があったからパk・・・インスパイアしたんだぜ」
「悪い子にはおしおきだべー」
「いやーおそわれるー」
「あんたら神社でサカるなッ!」


蛇足②
「ただいま戻りました幽々子様」
「おかえりなさい△△」

「なんかごく普通に見えるけどアレでいいんですか妖夢さん、こう長い間離れてたんだから
 もっと色々「あいたかったわっ」とか言って熱烈なハグとかしないんですかね?」
「知りませんよ、△△さん自体私は知りませんし。」

「妖夢ー、●●ちゃん~。紹介するわ、私の旦那の△△よ」
「「結婚済み!?」」
「言ってなかったんですか幽々子様?」
「えぇ、聞かれなかったもの」
「とりあえず・・・その、旦那様って呼ばせていただきますけど
 旦那様のお部屋は俺と同じように離れでよろしいのでしょうか」
「要らないわ」
「幽々子様?」
「ご飯もしばらく要らないから」
「「幽々子様!?」」
「それと、迎えに行くまで母屋に近寄っちゃ嫌よ?」
「あはは、挨拶はまた今度しっかりとさせてもらうね」

「△△さん引きずられて行っちゃいましたね」
「妖夢、しばらく離れのほうで一緒に寝ようか」
「●●さん!?」
「もちろん従者的な意味で、邪魔できないでしょ?」
「・・・そうですね」



蛇足③

あやややや:そう言えば○○さんが目を逸らしていたものって何だったんですか?
○○:そりゃ愛する女さ
あやややや:なんで目を逸らしてたんです?
○○:誰かをマジに好きになった事がなかったからこっ恥ずかしかったんだよ。
あやややや:えー、初対面の私の肩に手を回していきなり口説いて来た貴方にそんな感情が?
魔理沙:ほほう、それは初耳だな
あやややや:じゃあ私はこれで失礼しますねっ
○○:裏切ったなブンヤ!OK落ち着けまいふぇあれでぃ、昔の事だし文には彼氏が居るし今の俺達には関係ない
魔理沙:それこそ私には関係ないぜ、嫉妬の心も恋心!恋符「マスタースパーク」!
○○:ッアー!?



色々と終われ

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うpろだ357


此処は紅魔館、俺は吸血鬼もどきの執事である
最近嬉しかった事は腐敗が止まった事だ
まぁそんな事はどうでもいい、俺はいま廊下の掃除をしている、窓開けて館を換気しているのだ
「曇りじゃ無いと死んじまうぜ」
なんたって一応吸血鬼、日光は大敵だ
長い廊下の先、もそもそと何か動いてやがる
「・・・白黒か」
どっからどう見ても忍び込んだ霧雨魔理沙だ
「何してるんだ魔理沙君?」
「うひゃぁぁ!?・・・なんだ○○か」
「また勝手に侵入してきたのか、借りた本は返せよ?」
「解ってるって、借りるって事は返すって事だろ?返す気が無いなら借りるなんて言わないぜ」
「そういうことは一度でも返してから言いなさい」
「はっはっは」
まぁ言って聞くなら苦労しないけどな
「パチュリー様ならレミリア様と一緒にお茶を飲んでる、お前もご一緒すれば?」
「あー・・・○○の休憩はまだなのか?」
「休憩?俺の?基本的に各自自由でいつでもいいんだけどな」
「ふーん・・・じゃあさ・・・お茶にしないか?」
「いや、だからパチュリー様が」
「そうじゃなくて・・・私と、お前で、レミリアが居ちゃ一緒にお茶もできないだろ?」
「あ、ああ・・・じゃあ何処か部屋にいくか」

「と言うわけで救護室にお邪魔する」
とりあえず行き場の無い俺達はティーセットのあるメイドの憩い場、救護室にお邪魔する事になった
「○○さんと魔理沙さん・・・珍しい組み合わせですね」
「すいません、何かお邪魔しちゃったみたいで」
救護室では数人の妖精メイドが雑談していた
「いいんですよ~どうせ井戸端会議だしwwそれにここはみんなの憩いの場ですから~誰が使っても構いませんよ」
救護メイド、通称救ちゃん、この救護室は彼女の根城だ
常にうろうろしている他のメイドと違いこの部屋に常に居る、保険のせんせーみたいなもんらしい
「じゃあ魔理沙さんとごゆっくり~・・・後でkwsk教えてくださいね」
なんて親指たてて退室しやがった、いまだに何を言ってるのか解らないときがある
「あー・・・じゃあ茶でも飲むか」
「あ、ああ・・・その・・・これ、よかったら・・・食べてくれるとありがたいぜ」
懐から出した小さな紙袋?
恐る恐る(失礼)開けてみる・・・おお、クッキィだ、星型だし、スターダストレヴァリエッ!
「い、いびつで悪かったな・・・始めてなんだから大目にみてくれ」
甘い香り、シナモン?
とりあえずミントティーを入れる
ミントティーに柔らかな午後の光と~
なんてやったら死ぬけどな、日光だめ
「へぇ・・・初めてにしては上手に作ったな・・・うむ、味も美味い・・・うーむ、乙女ティックが止まらない」
「そ、そうか、口にあったか・・・よかった」
何だかな、間が持たない、白黒がいつもと違うのでやりにくい
そういえば何だかいい香りがして・・・コロンか?魔理沙が香水?・・・しかしこれは
「なぁ魔理沙・・・今日はその・・・なんで俺と?」
しょうがないので直球で、内閣低めのストレート(嘘
「た、ただ何となくだぜ!別に深い意味は・・・その・・・」
調子狂うなぁ、何だか今日は魔理沙が女の子してて・・・なんだか
救護室のテーブルはあまり広くない、だからか、魔理沙が凄く近い、魔理沙の香りも、息遣いさえも、わかるほど
身を乗り出せばキスだってできそうなぐらい、近い、いかんいかん、意識してしまう
「なぁ○○・・・」
寄るな、意識して、しまうだろ
「私はさ」
勝手に一人で突っ走って、思春期の少年か俺は、頼むから加速する脳内妄想よ、止まってくれ
「○○?大丈夫か?」
「あ、ああだいじょうb」
確認しておこう、俺は俯いてた、魔理沙は俺を心配して「身を乗り出して」はなしかけた
そして俺は顔を上げた
唇が触れ合ってしまった、正確に言えば掠った程度だろう、だがそれでも十分だったこんなに近い所に顔があるそれだけで
「~~~~」
魔理沙は驚いて、真っ赤になって飛びのいた、俺は驚いてのけぞった
「ま、魔理沙・・・その・・・大丈夫か?」
今度は魔理沙が俯いている、真っ赤になって
やっぱり、いや一段と気まずい、これはこれは、この空気に耐えられないよ
「あ、あれは・・・その・・・かうんとしないぜ」
「カウント?なにが?」
「だから・・・その・・・キスに」
あ、やばい、これは凄い威力だ、ぐらっときた
「じゃあ魔理沙、これはカウントしてくれるか?」
ちょっと肩を引っ張って、体制の崩れた魔理沙を抱きとめた
「○、○○!?○○!?冗談は―」
互いに硬直、魔理沙は魔理沙で目を瞑ってなんか待ってるし、でも俺はやっぱりチキンで吸血鬼もどきで
もう何時間経っただろうか、いや実際まだ一分経ってないんじゃない?
これはオッケーって事なんですよね?しますよ?いいですか?
「・・・・・・」
よし、する、するからちょっと待って・・・よし、いくぞう・・・
「ああもうじれったい!キスするならさっさとぶちゅーっとやっちゃいなさいよ!!」
「きゅ、救ちゃん!?だめだって!もうちょっとだったかもしれないじゃん!」
「えーだってあの鶏肉野郎があんまりへたれてるもんだからしょうがないじゃん」
勢いよくドアが開いたと思ったら救ちゃん+妖精メイド三人計四人が
状況から察するにドアに聞き耳を立ててたんでしょう、ああもう、このこったら
「ななな、なんでお前ら別の部屋に行ったんじゃなかったのかよ!!?」
「あわわわわわ」
俺も魔理沙も混乱、魔理沙は驚きのあまり壊れた
「こんなwktkするギャルゲーみたいなイベントを!この救ちゃんが!見逃すとでも思ってるんですかっ!!」
何か偉そうに言ってるけどただの盗聴だよ、せっかくいい空気が、見事にぶち壊しだよ
「大体ですね!あの体制まで持っていったのになぜ!ってああ!?」
残りの三人が救ちゃんを引き摺っていきました、何か断末魔が聞こえたのは気のせい
「は、ははは・・・魔理沙?」
「あ、ああ、だいじょうぶだぜ・・・はははは」
何となく調子が戻った気がする
さっきのは惜しかったけど・・・まぁ気にしない
「○○・・・さっきの続き・・・する?」
「ま、魔理沙・・・そ、そうだな・・・」
「ぷっ、はっははは!なに緊張してるんだよ!○○の癖に」
「う、五月蝿いな!緊張するに決まってんだろ!」
「・・・ねぇ○○、何で緊張してるか教えてよ」
「・・・・・・好きな女のキスしそうな状況だから、だよ」
「あっ・・・ばか、いきなり告白かよ、ずるいぜ」
「はっ、お前も真っ赤だ、緊張してるか?」
「あ、当たり前だ、好きな男とキスしそうな状況だから、な」
そのまま、ゆっくりと、唇を重ねた
キスってのはいろんな事を、意味を孕んでる、気持ちを伝える行為だったり、性交における前菜として、挨拶だったり
何となく、俺は魔理沙を好きだって気持ちが伝わるように、そう思って
「ぷはっ・・・これは・・・カウントするのか?」
「も、もちろん・・・はじめてのカウントだぜ」
「魔理沙のはじめて、俺が貰ったわけか」
「ば、ばっか!なんか・・・恥ずかしい」
今日の魔理沙は乙女してる、いや正確に言えば、そういう娘なのか、なのだ
「茶が冷めちまったな、入れなおそう」
「あ、ああ・・・クッキィも、食べてくれよ?」
「もちろん、魔理沙の手作りクッキィはありがたくいただきます」
これから魔理沙の言うカウントができなくなるぐらい、キスできればいいな、なんて思ったのは秘密

これは蛇足だが後日メイドの間で魔理沙と俺の噂がすごく流れた、しかもいじられるのはやっぱり俺
ああ、救ちゃんめ、今に見てろ、何かしら仕返ししてやる・・・返り討ちにあいそうだけどな

~終~

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最終更新:2010年05月15日 00:16