魔理沙12



12スレ目>>267 うpろだ802


手を繋いでふたり並んで、本当に氷のように、冷たい波に逆らいながら奥へ奥へと進んでいく。


隣を見たら○○は酷く優しい顔をしていて、私は寒くて震えてた。
ごぶんって水の音がして、肩のところで髪の毛が海水に晒されて浮き上がる。
口元まで迫った水をどうにか避けて、最後に「○○、」と呼んだなら、○○の色を失った冷たい唇が、私の同じく冷たい唇に触れた。
離れないよう必死に握り合っている手は、強く絡めすぎたせいで少し痛い。


目の前に広がる海は、黒だ。空の闇に溶け込んでしまいそうな、黒。














「・・・心中?」
「・・・それっぽいよなー」
「魔理沙一人で死ぬならまだしも、俺まで巻き込まないでくれる?」
「いやてか、ただの夢だからな?」


私がずずーっと音を立てて○○の淹れてくれた暖かい紅茶を啜ったら、○○に「下品」と冷たい声で言われた。
いや、思いっきりテーブルの上に足乗っけて更にそれを組んでるお前に言われたくないぜ○○。


さっきまでどこの令嬢かと見紛うほど繊細で格調高い空気を醸し出しながら紅茶をいれてたくせに、今はただのヤンキーじゃないか。
私はティーカップを持ち直して、今度は全く音を立てずに上品に紅茶を啜る。
○○はそんな私を見て少しだけ目を細めて、「やれば出来るじゃないか」と微笑んだ。しかし嘲笑いっぽい笑顔で。(・・・)
私も○○と同じ笑顔を浮かべて、「○○もな」と言った。
今この家に来客が来たら、何故か嘲笑いあっている二人という異常な光景に驚愕するかもしれない。


まあ、私がいるときに○○の家に来客が来たことなんて一度も無いから、ありえない話であるけれど。



「夢には深層心理が現れるんだよ 魔理沙」
「・・・それは私が心の奥底では○○と心中したがってるって事か?」
「そういうことに、なるね」



○○は何故か楽しそうに笑っていたけど、私は思わず黙ってしまった。


…だって、そんなこと、ある訳がない。
私は死にたいなどとはこれっぽっちも思っていないし、第一もし死にたかったとしても○○を巻き込むことは絶対にない。
さっき○○が言ってたみたいに、ひとりで勝手に死ぬだろう。
更に○○が私の言うことをおとなしく聞いて一緒に死んでくれる可能性はほぼ無い、というか全く無いし、私がそんな世迷言を言ったが最後、
「そんなに死にたいなら俺が殺してあげるよ」とか言われて酷く嬉しそうな○○に戦いを挑まれそうだ。


その事をこんなに、それこそ痛いほど理解している私が、「○○と心中したぁい」とか乙女ティックかつファンタスティックかつセンチメンタルなことを思うだろうか?
いや、思うわけがない。あれは、夢だ。紛れも無い。



「いや、ナイナイ。ほんとありえない」
「・・・ふぅん?」
「なんだ、その不満げな顔」
「お前が心中したいなんて下らないこと言ってきたら、すぐ俺の手で殺してあげようと思ってたのに」
「・・・言うと思ってたぜ、○○」



私が苦々しく言ったら、○○は「へぇ、よくわかってるね」と笑って言って、いつの間に出したのか、鈍い銀色に輝いているナイフの手入れなんか始めていた。
…なんで私はこんな物騒な奴と茶なんか飲んでいるんだろう。
今まで私たちの関係はその、いわゆる、「恋人同士」だと思っていたが、獲物と狩人に認識を改めないといけないかもしれないな。いや本気で。



「ねぇ、昔から、心中した男女は、来世双子に生まれかわるって言われてるだろ?」
「・・・明らかに迷信だろ」
「俺だって信じてなんかいない。でも面白い話だとは思う」
「おもしろい?」
「そう。今が辛いから、来世で結ばれることを願って二人で死んだのに、恋焦がれた相手とは双子になってしまった。
 一緒にはいられるかもしれないけど、一生気付かないで終えるかもしれない。
 もし気付いたとしても、決して結ばれることは無い。・・・愛し合うことは出来るかもしれないけど・・・不可能だから、どっちにせよ不幸だ」



○○が、静かな声で淡々と話す。
足はテーブルの上に気だるく組まれたままで、ふてぶてしい態度はさっきと全く同じだけれど、私のほうをじっと見ている○○の鋭い目線に、心臓がどきりと高鳴る。
それが異常な反応なのか正常な反応なのか私には判らないけれど、普通の人なら絶対に見惚れてしまいそうなほど綺麗な○○にこんな真剣な顔で見られているのだから、たぶん正常な反応なんだと自分では思う。


…奴は私をどきどきさせたくてこんな話をしている訳ではないだろうに、うっかりどきどきしてしまっている私はやっぱり何だかんだ言って○○に惚れているのだと思った。


それが、例え本当にただの獲物と狩人の関係でも。
狩人がもし恋した人ならば、仕留められるのも悪くない・・・って、この思想じゃ本当にいつか私は心中を企てそうだ。
もちろん、奴と二人で死ぬためじゃなくて、奴に殺されるためにの。



「ねぇ魔理沙」



唐突に、○○が私の名前を呼ぶ。
切れ長の目は細くなって、いつも結ばれている綺麗な形の唇は上につり上がって。
ああ、こいつ笑ってるんだ。と思った。それも、とても優しく。



「俺は魔理沙と心中する気はないけど、魔理沙が俺と生きていくなら、絶対に幸せにする自信があるよ」



私は、夢の中で私の手を引いた、あの○○を思い出していた。













紅茶、おかわりいる?
○○が立ち上がって、自分から質問したくせに、私の返事も聞かずテーブルの上に置いたままになっていた空のティーカップを持ってキッチンへ行ってしまった。
私はソファーに座ったままで、私の紅茶をいれている○○の背中を眺めた。
ここはとても明るくて、寒くなんかない。あたたかい。
今なら手だって繋いでも痛くないだろうし、キスしても唇は人の体温を持っているだろう。


私は立ち上がって、最後じゃなく、はじまりみたいに、「○○、」と呼んだ。
私のほうを振り返らないで、「なに」と面倒そうに返事をしてくれる○○と過ごす未来を想像したら、これは○○に殺されたくても、心中したいなんて絶対に言えないと思った。
そもそも、私があいつの近くにいられて、死にたいなんて思うはずがまずないのだけど。


名前は分からないけれど、柔らかい紅茶の匂いが部屋に満ちていく。
あとで、何ていう葉っぱなのか、○○に聞こうと思った。

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11スレ目>>488


目が覚めるとなにやら暖かくてやわらかいものがあるのに気づいた。
布団をはがすまでもなく自分以外の誰かが入っているのがわかる。
恐る恐るめくると自分が幻想郷に来て以来何かと世話になったりしている霧雨 魔理沙がいた。
「……魔理沙、おまえは何やってる」
「クリスマスの日はプレゼントを渡すのが風習なんだろ?」
「あぁ、そうだが?」
「なら、わかったよな?」
「……わかったが、マジか?」
「大マジだぜ」
魔理沙は顔を赤くしながらも笑みを浮かべ、さらに言葉を続けた。
「私というプレゼントを受け取ってくれ」

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12スレ目>>>>517 うpろだ841


「なー、○○」
「ん、なんだ魔理沙」

 魔法の森にある魔理沙の家。
 相変わらず散らかった部屋の中で、
 居候の俺と家主の魔理沙はちょっと離れてそれぞれ本を読んでいる。

「もしさ、私とお前の子どもができてさ」
「~~~~ッッ!!?」

 俺は声にならない叫びを上げた。
 確かに魔理沙とは恋人同士だが、
 子どもができるようなことはまだしていないはずだ。
 ……いや待て、この間の神社でやった宴会、
 萃香に5杯目を飲まされた辺りから記憶がない。
 まさか……

「できたのか!?」
「……できるようなことはまだしてないぜ」

 ああ、ほっとした。

「それでな?もし私と○○の子どもができてな」
「あ、うん。それで?」
「もしその子が年頃になって、
 『魔法使いになりたい』とか言い出しても…
 …ちゃんと祝福して、送ってやってくれよな」

 ああ。
 以前霖之助さんから聞いたことがある。
 魔理沙はもうずいぶん前に、魔法使いになることを父親に反対されて
 家を出たきりになっているとか。

「よっ、と」

 床のガラクタを押しのけ、魔理沙の隣に腰掛ける。

「大丈夫だよ。こうして普通の魔法使いに惚れてここにいるんだ。
 子どもがそうなりたいって言ってもちゃんと受け入れられる」
「○○……」
「でもさ、逆にその子が
 『道具屋になってまじめに働きたい』とか言い出したら
 どうするんだ?」

 ちょっといたずら心を出して聞いてみた。
 それは嫌だぜとか言うのかと思ったのだが。

「そうだとしても、私は笑って
 送り出してやるぜ?」

 予想に反してさらりと返された。

「だってな……」

 ぐいっと、魔理沙が身体をすり寄せてくる。

「私と、私の愛する○○と、
 二人の間にできた子なんだぜ?
 時々けんかすることぐらいはあっても、
 幸せな家族でいたいじゃないか」

 そう寒いわけでもないのに、
 温もりを欲しがるように密着してくる。

「別に後悔してるとか、
 そんなんじゃないんだ。
 ただお前と私が家族を作るとしたら、
 似たようなことになるのも
 芸がないと思ってさ」

 ……確かに魔理沙なら過去を後悔などしないだろう。
 でも心なしか、強がるような口調には未来への不安が感じ取れた。
 だから俺は肩の辺りに寄りかかってくるふわふわした頭にそっと手を置いた。

「大丈夫だって。魔理沙を見て育ったら
 ……えーと、とりあえず元気な子にはなるから。
 良い家族になれるさ、うん」
「なんだか私にろくな取柄がないような言い方だな。
 もっと何かないのか?」
「…可愛くて、元気で、皆に好かれて、実は努力家で、太陽みたいな子になると思うよ」
「……そこまで言われるとかえって恥ずかしいな。
 大雑把で、部屋が散らかってて、人の迷惑を省みなくて、
 借りた本を返さない子どもになるかもしれないんだぜ?」
「そんなところも含めて、俺は魔理沙のこと愛してるよ」
「……ん」

 今日も、ゆっくりと時間が流れる。

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どっちの方がすき?  ~霧雨 魔理沙~(12スレ目>>634 うpろだ858)


   どっちの方がすき?  ~霧雨 魔理沙~








○○の家の物を盗みにきたとき。



1 普通の魔理沙


よ、○○じゃないか。 今日はお前の本を借りにきたぜ。(ずがずがと入り込む)
えっ、前借りた本はどうしたって? すまんな、まだ見ているんだ。(本棚からちょいちょいと盗んでいる)

……おい、今日はいつもの○○らしくないぜ。 いつもは早く返せとか勝手に取るなとかいうのによ。
一体何なんだ? 黙ってちゃこわいこわい、何か言いたい事ありゃいいなよ。

……なんだって!? 俺を盗めってどういう風の吹き回しだ。
えっ…? 私の事が好きだって?

ば、馬鹿を言うんじゃない。 私みたいな泥棒をどうして好きになるんだよ?
…俺の心はお前に盗まれた?

―っぷ、フハハハッ! うまい事言ってくれるじゃないか!
やれやれだぜ、○○、お前の負けだ。
私もお前の事が気になってあいつ(=パチュリー)の本を盗みにいけれねぇ。
だから、お前の家に来るようになったのさ。 ほ、本当のことなんだぜ!?

……○○、私はお前の事が大好きだ。 嘘は言わない。
だからさ、私は…○○の持っているものしか、盗まないぜ。

何を盗むかって? そ、それはだな。 たとえb――ッ!!?(言うている最中に抱きしめてキスをした)


…ぷはっ、はぁ、はぁ……酷いぜ///
私みたいな乙女にいきなりキスするなんて。
それに…○○に先に盗まれたぜ……私の唇を///





覚えてろ、今度は私が先に○○の唇を奪ってやるからな!!





2 実はシャイな魔理沙


きょろ、きょろ…(○○の部屋の中へ進入)

……い、いないよな。  よし、○○。 今日も本を借りに来たぜっ、っと。(本を数冊頂戴する魔理沙)

♪~♪~……うわっ!(後ろから何者かに首筋を捕まれる)
ま、○○じゃないか! い、いつここにきたんだ!?///(首筋を離した後、じりじりと近づく○○)

あ…え、えっと、ほら、なんだ。 わ、私は本を盗りに来たんじゃなくて、借りに来ただけだからな!?
う、うぐ…○○、そんな顔で見るなって、怖いじゃないか。(近づく○○に対して後退する魔理沙)
……わ、私が悪かった、本を戻すから許してくれよ~!(はわわ、○○の顔が近いよ~///)


どさっ(ベットに引っかかってそのまま後ろに倒れこむ)
ひゃぁっ!(小さく悲鳴を上げる魔理沙にマウントを取る○○)
……なぁ、○○。 お願いだから許してくれよ…な? な?(真っ赤な表情+涙目で訴える魔理沙)


ちゅぅっ。(訴えを無視してディレイなし+前兆なしのキスをかます○○)

……☆◎@*+#%&!!!?(突然の事で訳のわからない叫びを上げる)
な、何乙女の私にき、キスをするんだよ!?(パニック状態な魔理沙)


……私の普段見ない表情がすごく可愛かったからって?
ば、ばかやろう。 乙女の前で堂々というんだよ///
えっ? 私の事がすきだって……?
も、もぅ。 恥かしくて私、死んでしまいそうだ///


……私はどうなのかって?
○○!! 私をどこまで恥かしい思いをさせりゃいいんだ!
いくら本を借りたからってあんまりだ! 勘弁してくれ!!///
……ま、まぁ。 わ、私だって……恋する乙女なんだぜ?
○○の事、嫌いに思う訳が無いじゃないか!///


…なぁ、お願いだから、さっきの事、許してくれよぉ~。
えっ、無理だって? じゃぁどうすりゃ許してくれるんだよ?


これから一生愛し合って、毎朝キスしたら無かった事にする!!!?(むちゃくちゃな条件に驚く魔理沙)
……わ、わかった。 私は○○の事、一生愛する。 毎朝キスをする…。
ぅ~……すごく、恥かしいぜ///(帽子で顔を隠す魔理沙)

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12スレ目>>81


「魔理沙。」

「何だ?」

「好きだよ。」

「はいはい・・・ってえぇ!?」

「いや、だかr「いやでもな私は嬉しいんだがそのなんだあのお互いのことをよく知らないといけないというかなんというか亜qwせdrftgyふじこlp;」

‐3分後‐

「……返事は?」

「え、えと、その、私でよかったら……。」

無言で抱きしめてみる。

耳まで朱に染まった魔理沙が可愛かったもんだから愛してる、と耳元で囁いたら紅まで染まった。

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12スレ目>>408


とんとんと包丁の小気味良い音が響く。
コトコトと味噌汁の煮立つ音がする。
今日も家へ戻ると食事の準備がされていた。

「おお、遅かったな」
「ああ、少しアリスの家に行って糸繰りを教わっていたんだ」
「へえ、最近アリスの奴と仲がいいんだな」
「何だ魔理沙、妬いてるのか?」
「そんなことはないぜ。ほうれ、もうじき出来るぞキノコ尽くしだ」
「うへえ、今日もキノコか」
「昨日はエリンギ、今日は違うキノコだぜ」

言いながら食卓に手際よく皿を置いていく。
程なくして夕食の準備が整った。

「それじゃ『いただきます』」
挨拶し食べ始める。
「味はどうだ。今日採ってきたんだが」
「うん、結構いけるな。初顔だがなんていうキノコなんだ」
「森の奥に生えるキノコでな」

森、魔法の森だろう。あまり良い場所ではない。無論植物にもだ。

「毒があってな。自白になるんだ」
「魔理沙、何を言って……」
「美味いんだろう。食べればいいじゃないか」
「魔理沙、お前何を」
「アリスとは何もないんだろう! なら食べればいいじゃないか!」

非常に強い口調で言われる。
これほどまでに魔理沙を不安がらせていたのかと今更気づく。
だが問題ない。魔理沙がいかなる疑義を掛けようとアリスとの間には何もないのだ。
ならこれを食べて魔理沙の疑いを晴らしてやればいい。
何の問題も無い。

真実密通しているのは霊夢となのだから。

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12スレ目>>440


「なぁ魔理沙。恋色ってどんな色なんだ?」
「こんな色だぜ」
 そう言ってキスをして来た後に照れ隠しに帽子を構いながらこうつぶやく。
「やれやれだぜ……」

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12スレ目>>771 うpろだ874


「よう執事、邪魔するぜ」
「こらこら、勝手に入るな、それと俺は執事じゃ無い」
いつもどおりに窓から侵入してきた魔理沙、コイツになに言ってもどうせ聞きはしないと解っていても、言わざるを得ないのである
「そうそう、今日は本の貸出禁止だ」
「な、何でだ!?ぜ?」
「とにかく今日は駄目だ、どうしてもと言うなら実力行使で逝かせて貰うぜ?」
実力行使と言っても咲夜さんを呼ぶかレミリア様に報告するかの二択なのだがね
「ふぅ、しょうがないな・・・今日は大人しく帰るぜ」
「うむうむ、素直で宜しい事・・・そうだ、魔理沙」
「ん、なんだ?」
「今夜お前の家に行くから」

わぁっと?
違う わーい?
お、落ち着け私!○○が今夜?私の家に?・・・おk把握・・・把握・・・
な、何しに来るんだ?ナニしにくるんだ?
も、もしかして、○○も私の事・・・そ、そんなはずないぜ、こんながさつで乱暴者をす、すきに、なるはず、ない・・・ぜ
ででででももしかしたらもしかしてと言う事もなくは無い筈な事もないこともry
「魔理沙?どうした、気分が悪いなら医務室に」
○○の顔が、凄く近かった、のでびっくりした
「ひゃぁっ!?」
「うを!?ど、どうした?」
ま、まだ慌てるような時間じゃ無いぜ!
「かか帰る!よ、夜にまたっ」
侵入した窓から、逃げるように紅魔館を後にした
こんな真っ赤な顔を○○に見られたら、さらに赤くなって収拾がつかなくなりそうだからだ





~そして日が暮れて~

「魔理沙ー、まーりさっ」
玄関から声がする、間違いなく○○の声だ
ベットシーツも新しいのに代えて、お風呂に入って、ええと、その・・・大丈夫!
深呼吸をして、気持ちを落ち着けて
○○を出迎えた
「こ、こんばんわだぜ!夜遅くにご苦労だぜ!」
「お、おう・・・随分機嫌がいいな」
○○が持っている風呂敷に目が行った
なんだかでこぼことゴツゴツとしたものが・・・はっ
さ、流石っ!出来損ないとはいえ吸血鬼、人間を超えた存在・・・色欲においてそんな域まで到達しているとは・・・
は、初めてなのにそんな、その・・・
「だ、だめっ!む、無理だぜっ!?」
「ど、どうしたいきなり・・・?」
「え?あ・・・・・・・なななななななんでもないぜーHAHAHA」
まだ二月だと言うのに、わたしの頭はすっかり春だった


魔理沙の様子が凄くおかしい
赤くなって俯いたかと思うと身体をくねくねさせたり、いきなりニヤニヤしたり、独り言も多い
一言で言うと不気味だ
なんか変なきのこでも食べたんではなかろうか?
まぁとりあえず放っておいて、俺は俺の仕事をしようではないか
風呂敷を広げて、パチュリー様に頂いた金属探知機のような棒を取り出す
この棒をかざすとパチュリー様の本かそれ以外かが判るらしい、らしい
とりあえずくねくねしている魔理沙を放置して本棚をあさり始める
ええと、これと、これと、これも・・・・・・・・・・・
「あっ、でも・・・そんなの・・・・・・・ん?○○、何やってるんだ?」
「お前が借りたままで返さない本を強制回収してるんだ」
「なっ!何の権利があって!?」
「いやいや、貸主の要望でな、と言うか借りたらちゃんと返しなさい」
「も、もしかして今夜来たのは・・・」
「ん?だから本を返してもらいに来たんだ、俺は日光駄目だし、だから夜」
なんだかパキンと言う何かが割れる効果音がした
魔理沙は一時固まっていたが、凄い勢いで寝室に飛び込んでいった
「な、なんだ?」




「ぎゃぁぁぁぁあああ!?恥ずかしい!恥ずかしい!
さっきまでの春な頭を黒歴史にしてしまいたいぜ!ぜっ!
何を一人で勝手に盛り上がって、盛ってる訳でもあるまいし!うあぁぁぁぁああ」
ベットにダイヴしてごろごろと転がって、身悶えた
勝手に花咲かせてた自分の頭、思考回路を燃やしてしまいたいぐらいだぜ
思春期でもあるまいし・・・ああ、チクショウ
馬鹿だな、私は
「おい魔理沙、本の選別が終わった」
嗚呼そうかい、ならさっさと帰ればいいだろ?こんな妄想過多な春娘はほっといてさ
「おい、入るぞ」
「ちょ、ちょっとまっ」
問答無用、待ったなしでドアが開けられた、鍵した意味が無いじゃ無いか
「・・・なんか変だと思ったら、顔が真っ赤じゃ無いか・・・熱があるなら寝てろ」
「ち、違」
おでこに触れた○○の手は、ひんやりと冷たかった
「熱はないか・・・ほんとに大丈夫か?」
「大丈夫だから、離れてくれ」
「あ、ああ悪かった」
これ以上そんな近づかれたら熱暴走して液体窒素で冷却しなきゃならないぜ
「あー・・・その、今まで悪かったな、今度からは、その・・・」
違う、私が言いたいのはそんなことじゃ無い
私がお前を嫌悪する分けないじゃ無いか
「○○っ!お前に言っとかなきゃならない事があるんだっ」
「な、んだ?」
さぁ問題だ
ここで私の想いをぶちまけるのか
拒絶を恐れて何も言わず、誤解させたままにするのか
告白とは、とても怖い
まず言葉にするだけでも大変だ
そして相手の反応が怖い
最悪の状況まで考えてしまう、拒絶されるのではないか、彼には他に意中の人が居るのではないか
しないなら想いは想いのまま、壊れず、怖い思いもしなくて済む
さぁ問題だ
私らしいのは、どれだ?


「○○、私は・・・私はお前が好きだ、好きでたまらないんだ」
「・・・は?ちょ、ちょっとまて、ええと・・・あ、うん、俺も好きだ・・・」
嫌われてるんだと思った、それが凄く寂しいと思った
魔理沙の事は好きだ
紅魔館によく侵入してきて、それで話すようになって
お茶したり、探している本を一緒になって探したり
いろんな事は出来ないが、それでもコイツが、凄くいいやつで、可愛い奴だというのは知っていた
「待ってくれ・・・魔理沙、お前の事が好きだ・・・こんな俺でよかったら、恋人になって欲しい」
かなわないならそれでもいいと思っていた
恋なんていつかは消えてしまうと
でも、それでも、コイツなら、恋色の魔法使いなら
「私のほうこそ、その・・・よろしく、だぜっ」
そういえば、今日始めてこいつの笑顔を見れた気がした




「なんか綺麗にまとまったと思ったのに・・・」
「どうした○○?」
「日が昇って外に出れない、屋敷に帰れない」
「そんなに落ち込むなよ、一日私と過ごせると思えば」
「嗚呼、それもそうだな」
「で、でもまだそういうのは早いぜっ!もうちょっと順序を追ってその、いや別にしたいとかそういうのじゃなくて、したくないと言えば嘘になるかもしれないけどry」
「魔理沙ー?おーい」
だめだ、何処か遠くの世界へ旅立ってるみたいだ、目の前で手を振っても気付かない
遠くから窓を見ると、上った朝日が辺りを照らしている
「まぁ・・・今日は久しい休暇と言う事でいいかな」
いまだクネクネ身をよじりながら独り言を言っている魔理沙
キスでもして驚かせようかとも考えたが、面倒なのでとりあえず放置して紅茶を入れることにした




end

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12スレ目>>776 うpろだ878


「あれ、魔理沙もう寝るのか?」
「おう、○○おやすみ」
 軽く挨拶して魔理沙が俺の前を通り過ぎた。
 手には一升瓶をぶら下げて――
「って待てや。なんだその酒瓶は」
 魔理沙は手にした一升瓶を持ち上げて
「なにって飲む以外になにがある? 消毒にも使うけど今ケガしてるようにはみえないだろ?」
「いや、飲むのは構わないんだがそれ丸々一本飲むつもりか?」
「おう。これだけ寝酒として飲めばぐっすりと眠れるぜ」
「いやいや、それ位飲まないと眠れないって方が問題あると思うが」
「冗談だ。せいぜい3杯くらいしか飲まないよ。○○にだってあるだろ? こう眠れないときに一杯やりたいって時が」
「ない。眠れないときは読みかけの本とか読んだりするし、そもそも眠れないって事のほうが少ない」
「むぅ。お前そういうところドライだよな。もっと飲めるようになれよー」
「お前らがザルなだけだ。俺だってそれなりには飲めるんだから」
 といっても精々ウイスキーのシングル水割りを2杯くらいで程よく酔っ払うので決して強いわけではない。
 なので宴会をやっているときには端の方でなるべく静かにしているのだ。下手に飲まされてぶっ倒れてゲロ吐くなんて醜態は晒したくない。
「でもその分きっちり片付けしていってくれるのがすごく助かるって霊夢が喜んでたぜ」
「騒げないぶんそういう後始末くらいはしておかないとな。で、話は戻るがやっぱり瓶ごとはやめておけよ」
「ふっ、私はちゃんと自分の限度はわきまえているからな。心配はいらないぜ」
「あれ~? この間度数見間違えて飲んでひっくりかえって一日俺に二日酔いの看病させたのはどこの誰ですか?」
「そっそんな前の話もちだすなよっ!」
「というわけでこの酒瓶はぼっしゅう~」
 そういって俺は魔理沙の手から一升瓶を取り上げる。
「あっ、なにすんだよー。かえせよー」
 身長差があるためいくら魔理沙がはねても高く上げた俺の手には届かない。
「だ~め。眠れないんだったら眠れるまで俺が話し相手になってやるからそれでいいだろ?」
「えっ?」
 急に飛び跳ねるのをやめ、顔を赤らめて上目遣いで俺を見つめてきた。
「あ、あのさ、それはいいんだけれどできれば一緒のベットに入って話してくれるといいんだけど……」
 こいつめ。その表情に俺が弱いこと知っててやってるな。
「まぁいいけどさ。そうすると俺そのまま寝ちまうかもしれないぜ?」
「かまわないぜ。むしろ願ったり叶ったりだ」
「よし。じゃ決まりだな。酒瓶置いたら部屋にいくよ」
「ああ、じゃ先に部屋いって待ってるからな」
 さていったい何を話すとしますかな――

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12スレ目>>600


魔「あー、飲みすぎたー」
調子の悪そうな顔をして魔理沙が部屋から出てきた
○「まったく昨日あんなに飲むからだ。少しは自重しろ」
魔「へいへい。なぁ腹へったから何か食べるものないか?」
○「バナナでいいか?」
――ゴンッ
魔「あのなー、病人相手にそれはないだろー?」
○「冗談だ。しかし二日酔いは病気じゃない。ほれおじや作っておいてやったから」
魔「おっ、○○の作ったおじや出汁がきいててうまいんだよなー」
しばらく魔理沙のおじやをすする音しかしなくなる――
魔「なぁ、○○」
○「なんだよ」
魔「好きだぜ」
○「そいつはどうも」

二日酔いにやさしいようにすっきりじたてにしてみました

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12スレ目>>968 うpろだ922


「○○は……まだ来てないな。
 おーい、香霖」

 魔理沙は香霖堂のカウンター前にいた。
 手には何か薄い紙の束らしきものを持っている。
 奥から出てきた店主の霖之助が何か言う前に、
 魔理沙は口を開いた。

「香霖、チョコをくれ」
「いきなりだね魔理沙。
 バレンタインは明日だし、僕は男なんだが」
「そんなことはわかってるぜ。
 ほら、これだこれ」

 持っていた紙を広げる。
 どうやらそれは外の世界の雑誌だったらしい。
 開いたページには市販の菓子の写真が載っている。
 柄がビスケット、傘がチョコレートでできた、
 きのこの形をした菓子だ。

「幻想郷で、きのこと言えば私、霧雨魔理沙だぜ。
 香霖、入荷してないのか?」
「さて、どうだったかな……
 倉庫で見たような気がするんだが」
「―おはようございます」

 ドアを開け、○○が入ってきた。
 外の世界から来て、今は香霖堂を手伝っている彼は、
 魔理沙の恋人だった。

「ああ、ちょうどいい。彼に聞いてみよう」
「あっバカ、せっかく内緒に……」
「○○、ちょっとこれを見てくれ。
 在庫の中にあったかな?」
「おっ、懐かしいですね。
 でも俺は『きのこ』より『たけのこ』の方が……」
「……たけのこ?」
「ん、どうしたんだい、魔理沙?」




「……蓬莱月人か!?私を捨てて蓬莱月人に走るのかあー!!!」
「うわ!?落ち着くんだ魔理沙!店を壊さないでくれ!」
「おい魔理沙、スペルカードは、スペルカードはやめt」



     ~恋符「マスタースパーク」~



 結局、在庫調査は霖之助が行い、○○は壁に開いた穴の応急処置をすることになった。

「す、すまない○○……ちょっと取り乱したぜ」
「あのな魔理沙……あんまり⑨なこと言わないでくれよ?
 俺が魔理沙を捨てて他の誰かを好きになることなんかありえないだろ?」

 魔理沙の頭を撫でながら、○○は臆面もなく言ってのけた。

「……うん」

 良い雰囲気だったが、ちょうどそこへ霖之助が戻ってくる。

「似たような感じだが、これは違うかな?
 しばらく前に幻想郷に入ってきたんだが」

 そう言って霖之助が差し出したのは

「……『すぎのこ』?○○知ってるか?」
「いや……あまり聞かないな」

 その時、轟音が響いて地面が大きく揺れた。

「何だ!?」
「外だぜ!」

 店の外に出ると、そこには空から降ってきたと思われる
 巨大な柱が突き刺さっていた。

「これはいったい……」
「待つんだ○○、何か書いてある。
 何々……」


    『杉と聞いて、古き縁を結びにオンバシラ』


「……神か!?私を捨てて神に走るのかあー!!!」
「おい魔理沙、俺は何も言ってな……
 ちょ、ラストスペルは、ラストスペルはやめt」





     ~魔砲「ファイナルスパーク」~





 ―バレンタイン当日。
 魔理沙は倉庫に一箱だけあった目的の品を手に入れていた。
 代金は払っていない。
 ちなみに、香霖堂は吹き飛んだ店の一角の修理に入ったため、
 ○○の仕事は休みになっており、魔理沙の家に来ていた。

「そういうわけで○○、私からのチョコをやるよ」
「これ一箱にずいぶん大きな犠牲を払った気がする……」

 箱を受け取ろうとする○○の手を、
 魔理沙は押しとどめた。

「なんだよ。くれるんじゃないのか?」
「チョコをやるとは言ったが、これを全部やるとは言ってないぜ」

 そう言って魔理沙は箱の中身を一個取り出すと、
 柄の部分を口にくわえた。

「ほふぁ、ふぁへふぉよ(ほら、食べろよ)」

 チョコでできた傘の部分だけを、この状態から食べろということらしい。

「……じゃ、お言葉に甘えて」

 ○○は、チョコの部分だけをかじり取ろうとするが、なかなかうまくいかない。
 時々、唇や舌が魔理沙の唇に触れる。
 結局、ビスケット部分を少し一緒に食べてしまった。

「あー、失pむぐっ!?」

 一瞬の隙を突いて、魔理沙の舌が唇を割って入ってくる。
 それはしばらく○○の口の中で暴れ回り、
 やがてカメレオンのような器用さでビスケットだけを絡め取って離れていった。

「チョコだけと言ったはずだぜ?」

 頬を赤く染めながら、魔理沙はニヤリと笑った。
 だが○○も、負けてはいない。

「待て魔理沙。……今のは少しチョコが残っていた気がする」

 結局、二人は一箱分これを繰り返すのだった。

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12スレ目>>974 うpろだ929


「○○、いるか?」

「あぁ、いるぞ。それと呼び鈴くらい押してから入れ」

「そんなことはどうでもいい、今日は何の日だか知ってるよな?」

「あー・・・・・・、バレンタインだっけ?」

「そう!だから私がチョコを作ってきたやったぜ、喜べ」

「そうか。で、チョコは?」

「これだぜ。」

「開けていいか?」

「おう」

 箱を開けると、4×4の大きさの升目に一つづつチョコが入っていた。

「○○! その中に一つだけ凄く甘いチョコがある。それを当てられたなら私がご褒美として・・・その、キ、キスをしてやろう!」

「は?」

「う、うるさい! 早く選べ!」

 OK、頭を一度整理するんだ。魔理沙がくれたチョコの中から凄く甘いチョコを当てられたらキスをしてもらえるだと?

 こういう恋愛事には恥ずかしがって中々してくれない魔理沙からのキスだ。必ず当てねば!

 かといって、どれが凄く甘いチョコなのだろう。確立は16分の1だし、適当に選んで当たるとは思えない。

 あれこれ思考を続けていると、魔理沙が言った。

「は、早くしろ! え、えーと、後10秒だ!」

「ちょ、それは理不尽だろ!」

「9・・・・・・8・・・・・・7・・・・・・」

 カウントは進む。もう考えている暇などないので一番右上のチョコをとって言った。

「じゃあこれにするよ、これが甘いチョコだったらキスしてもらうからな?」

「お・・・・・・おう」

「それじゃ、食べるぞ」

 チョコを口に含む。

 これは・・・。

 とてつもなく甘い。砂糖を直接食べている気分だ。

「魔理沙・・・・・・これ、甘いぞ?」

「そ、そうか。あ、当てられたんなら仕方ないな」

 魔理沙が俺に近づいてくる。そしてそのまま、唇に軽く触れる程度のキスをした。

「そ、それじゃあ私は帰るからな!」

「待てよ、残りのチョコくらい一緒に食べてこうぜ」

「い、いや、私は遠慮しとくぜ!」

 走って逃げ出したので、手首を掴んで聞く。

「・・・・・・さては何かあるだろ?」

「な、何も無いぞ!」

 チョコに何かあると思い1つ食べてみる。

 ・・・・・・あれ?甘いぞ?

 もしや、と思いもう1つ食べてみる。

 ・・・・・・甘い。

 なるほど・・・そういうことか。大方バレンタインを口実にしてキスがしたかったのだろう。

「魔理沙、チョコ全部甘くしただろ?」

「う・・・・・・、その・・・・・・」

 もじもじしながら場を切り抜ける為の言葉を考えている魔理沙が可愛かったので、悪戯心からこんな事をいってみた。

「魔理沙、今2個食べて2個とも当たったよな。2回キスしてくれるんだろう?」

「え!?ちょ、それは・・・」

「最初の1回だけとは言ってないよな。あぁ、そういえばチョコが後13個も余ってるな。」

「う・・・○○の意地悪! 腹黒! 鬼!」

「はっはっは。なんともでも言え。だがルールは守ってもらおう!」

終わり。

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最終更新:2011年02月26日 23:39