魔理沙23
Megalith 2012/05/25
俺のどこがいいんだろうか。
全ての恋愛につきまとう永遠の問いに○○は悩まされていた。
特に恋人とのギャップが生まれやすい幻想郷ではこの問いはさらに深刻だった。
人外妖怪当たり前、妖術秘術日常茶飯事の毎日では、この○○のように考えるのも無理はない。
○○は普通の人間である。
弾幕どころか光線の一つも出せない。人外の能力は何一つない。
家事の腕も心を溶かす優しさも甘いルックスも均整のとれた体躯も
気のきいた話術も何もない。
当たり前の職につき、何も名をなしとげないまま、年老いてゆくはずの人間であった。
俺のどこがいいんだろうか。
彼はこの三か月ずっと同じ問いを重ねてきた。
時とともに、恋人との思い出が積み重なるにつれ、悩みは大きくなった。
彼の恋人はほぼ毎日彼の所を訪れていた。おそらく今日もそのはずである。
恋人の霧雨魔理沙は特別そのものの人間であるので、我が身に比べると○○は憂鬱になる。
ふと、ドアが荒々しくノックされた。
「来たぜ○○!ドアを開けろ!」
「待ってろ!」
新発売のお菓子を買いに行く約束をしていたのだ。
この男、新し物好きで何より変化と刺激を求める性格であった。
『新メニュー勢ぞろい!
シュークリームペパーミント味ラムネチップ在中フローズンヨーグルト配合、などなど他多数!
夜雀の「ちんちん甘味処」は夕方5時まで。
7時からの「赤ちょうちんちんちん亭」もよろしく!』
「着いたぜ!」
魔理沙が箒を急停止させた。二人を乗せた箒はきしみをあげながら、風を巻き上げて止まった。
魔理沙は箒から降りるが早いか、箒の上で見ていたチラシを手に取った。
そのまま、付属の割引券を強引に引きやぶった。
ふかふかのシュークリームと威勢のいい宣伝文句が真っ二つになる。
「速すぎだろ!またいじったな!」
「わかるとは嬉しいぜ!箒の中空化に成功してな、50グラム軽くしたんだ。
それだけじゃない、」
「続きはまたあとだ。売り切れる。」
夜雀
ミスティア・ローレライが商売を始めてからそれなりの時間が経っていた。
今は人間妖怪問わず評判が広まり、店には行列がつきものだった。
特に今回のようなキャンペーン期間はより多く客が集まった。
ちょうどお昼時だというのに列は店の前につづら折りになって固まっていた。
200人はいるだろう。博物館の人気展覧会よろしくポールと帯で仕切りが作られていた。
「大変だ○○、もうかなり人がいる。」
「だから言ったんだ、化粧直す時間なんて無いって」
「お前と外行くのにみっともないかっこはできないぜ」
「そりゃどーも」
「ありがとう、って言うんだぜ」
「ああ?」
「そしたら乙女心もノックアウトなのにな」
「めんどくせえな」
「つれないぜ」
「ほら」
まとわりつく魔理沙を振り払うように○○は前方を指差した。
ちょうど店先で、女店主が売り切れの札を何かのメニューにつけているのが見えた。
店主の申し訳なさそうな様子が見えるため、すでに売り切れたものがあるらしい。
「ありゃ、これはまずいな。」
魔理沙が髪をかきあげて眉を寄せた。
「最悪の場合かもしれない」
○○がぼそりとつぶやいた。
その声に魔理沙が歩きながら振り返る。もう二人は列の中にいる。
人ごみ特有の熱気が二人の焦りをさらに速めた。
「じゃあ、あれが売り切れたってのかよ」
魔理沙が耐えられない調子で声を大きくする。
「あれって何だ。あれじゃわからん」
「あれだよ、あれ。私の一番ほしいやつ。わかるだろ。お前と同じもん」
「ペパーミントラムネチップフローズンヨーグルトか?」
さらりとそらんじた○○に魔理沙はその通りとばかり、びしっと指を向けた。
金髪の下の瞳がきらきら子どものように輝いている。
口元にはにいっと八重歯がのぞいていた。
「おおかたまずいんじゃないかな。」
○○も表情をやわらげつつ、愚痴のように言った。
「何がだよ。」
「世の中の新メニューで成功したためしってあるか?9割9分方微妙な出来で終わるだろ。今回のペパーミントもさ」
「残り1分の場合だってあるだろ。今回がきっとそうなんだぜ。」
「どうだかねえ。」
「私は信じてるぜ。」
「期待すんなよ。」
「だったら、」
魔理沙がまっすぐ○○を見据えたので○○も思わず息をのんだ。
「なんでそこまで言う新商品をチェックしてるんだぜ?○○も楽しみにしてるんだろ?」
待ちきれない様子の魔理沙の言葉を、○○は曖昧な言葉で紛らわせた。
その様子を見て、魔理沙はひとまず口をつぐんだ。
瞳はにやにやと笑ったままだ。それは、彼女が○○の心を見透かしていたからだった。
○○の腕組みした左手がせわしなく動いていた。
いかにも待ち切れず落ち着きがない様子だ。
○○という人間の本心に触れたようで、魔理沙は思わずにんまりとしていた。
この男はいつからこの店の新メニューを待っていたのだろうか。
ひょっとしたら、足しげくこの店に通っていたのだろうか。
もしかして、情報誌にまめに目を通しているのだろうか。
あるいは、知り合いで情報交換をしていたのだろうか。
魔理沙はこの男のことを三カ月分しか知らない。
二人がデートに出かけるようになったのは三カ月前からである。
会うたびにこの男は魔理沙と共鳴する部分を見せた。
共鳴する部分を見出すたびに、魔理沙は○○と過ごす時間を心待ちにするようになった。
昨日の自分への退屈。
飽くなき探求心。
今日への期待、明日へのあこがれ。
全て、魔理沙の胸の内に燃えたぎっている感情である。
そして、彼女は○○の中にもその炎を見ていた。
同志として、魔理沙は○○を尊敬し、慕い、かけがえのないものととらえていた。
魔理沙はいつも好奇心に任せて周囲の人間や妖怪を巻き込んできた。
その試みの全てに乗り気でいつもついてくるのはこの男だけなのだった。
口の上では不平ばかりだが、行動がその心を示していた。
表にこそ出さないものの、魔理沙のわがままを心底楽しんでいるのはこの男だけなのだった。
「何考えてるんだよ、にやにやして。」
「サンキューな、○○。」
「何だそれ。」
「なんでもない。」
「だったら言うなよ。」
「乙女心のわかんないやつ。」
「はあ?」
「それより何だ。前の騒ぎ。」
客らしき声が大きくあがり、女店主の謝る声が聞こえた。
列の中にも動揺が走った。どよめきがどこともなく起こる。
魔理沙が背伸びしながら前を見ようとした。
しかし比較的小柄な彼女では騒ぎの正体を見極めることができない。
「○○!」
「わかってる。…売り切れだな。」
上背のある○○が人の頭の間をのぞきこんで前方を見た。
○○の声には確かな落胆の色が浮かんでいた。
○○の言葉に反応して周囲がざわめく。いちはやく列を抜けるものもある。
「売り切れ!!?全部か!?」
「ああ。」
「そんな!まだバナナパッションフルーツも小倉抹茶くりきんとんも買ってないぜ!ヘルシー梅豆腐いちごも!」
魔理沙は楽しみにしていた新発売シュークリームの名前を次々に挙げた。
「無いもんは仕方ないだろ。」
不機嫌そうに言う○○の言葉には明らかな苛立ちがある。
○○が大きくため息をついた。
「うそだろ!私は信じないぜ!あと何人かで私たちの番なのに」
「だったら見てみろよ。」
言うが早いか、○○は魔理沙の胴を抱え込むと、持ち上げた。
よいしょっという声が魔理沙の耳に届いた。
○○の息の端が金髪をかすかにゆらした。
魔理沙は自分の身長を離れた景色にかすかな楽しさを覚えた。
しかし、それはすぐに落胆に塗りつぶされた。
まず、めいめいの方向に散らばってゆく客が見えた。
どの客もみな残念そうな表情を浮かべている。
客のかたまりの中央に困ったような表情の女店主が見えた。
客に謝りながら手早く後片付けを始めている。
店主の下のガラスケースにはすでに商品がなくなっていた。
人の頭が邪魔してよく見えないが、売り切れの札が並んでいるのはわかる。
ひとつひとつ事実を確認するたび、魔理沙の心は沈んでいった。
胴を抱えている○○の手の甲を叩いて、おろしてくれと促す。
地面に降りると、魔理沙は○○の顔を見た。
○○も魔理沙を見た。
二人同時に大きく息を吐き出す。
「ああ、ペパーミントラムネチップ…」
「フローズンヨーグルト…」
最初に○○がうわごとのように言葉を出した。魔理沙も言葉をくんでやる。
二人とも目当ての品を手に入れられなかったことを嘆いていた。
それ以上に退屈な日常を紛らわす非日常を手に入れられなかったことを悔いた。
この後はどうなるだろう。魔理沙はぼんやりと考えた。
おそらく○○の家でありふれたお茶菓子とありふれたお茶が出されるのだろう。
○○とはそういう男だ。人にかける情けはわきまえている男だ。
今日のように目的が果たせなかった時は話題はまったくはずまない。
二人とも押し黙って茶を飲むのが常であった。
魔理沙は誘ったことに罪悪感を感じながら、○○はそんな魔理沙を気遣いながら。
普段苦いお茶も失意の中ではますます苦くなる。
退屈に対する無力感が二人を支配するのだった。
「魔理沙、うちで茶でも飲んでくか?」
「ああ…。まさか、ペパーミント…」
「言うなよ。」
こんな時、○○の家で飲む茶は実にまずかった。
しかし、魔理沙は断ったことはなかった。絶望も二人で分ければまだ紛らわせる。
一人になれば完全に気分が落ち込むことを魔理沙はよく知っていた。
それならば、心の許せる相手に少しでも癒してもらったほうがいい。
「お客さん、うちのペパーミントを楽しみにしてたの!?」
すでに列は散り、店の前には○○と魔理沙だけが残っていた。
店主の夜雀が○○達の方を見ていた。○○達も店主の方を振り返る。
二人とも気付かなかったが、ガラスケースの一番下に二人が待ち望んでいたシュークリームが山積みにされていた。
これまでは他の客に隠れて見えなかったのだ。
それ以外のシュークリームは全て影もかたちもない。売れ残ったのは明らかだ。
『大絶賛発売中!』という赤ペンの熱の入った文字が虚しい。
「恥ずかしいんだけどさ、」
店主の夜雀が額をかきながら言葉を続ける。
「ちょっとやりすぎだったみたい。
ペパーミントとラムネでどんだけスースーする組み合わせなのかってね。
しかもフローズンヨーグルトのために冷蔵してるから、もっとひどくなるみたいで。
いっぺんお客さんから『食えたもんじゃない!』ってはっきり言われちゃった…」
たはは、と夜雀は頭を押さえている。
「こんなのでもよければ全部いる?キャンペーン始めてからぜんぜん売れないし、
捨てるのももったいないし…」
店主は、どうかな、という具合で目線を二人に向けた。
「も…」
「もらった!」
魔理沙の言葉をさえぎったのは○○だった。
魔理沙ははっと○○の顔を見た。
いつもと変わらない冴えない顔。
しかし、その表情には確かな好奇心の輝きがあった。
魔理沙と同じ輝きを宿した瞳が並んでいた。
こころなしか頬が赤くなっていたように見えた。
「紅茶がいいかな、それともいつもどおり緑茶かな」
箒の上、声の限り魔理沙は叫んだ。
後ろにつかまっている○○は左手で大きな紙袋を大事そうにおさえている。
中身は件のシュークリームでいっぱいだった。
「緑茶かな、いやミルクティーも捨てがたい。ああ、紅茶は切らしてたんだったか、いや、買い置きが一缶あったか、うーん」
悩む魔理沙の後ろ、箒にまたがりながら○○は一人憂鬱に沈んでいた。
魔理沙と組んで今回のようなささやかな冒険を楽しんでいる間は胸も躍るが、
冒険の終わりには一抹のさみしさがやってくる。
どこそこの店がどうした、ちょっと目新しい何かがある。
それらはただそれだけのことではないか。
つまらない、と○○は思う。
魔理沙がうらやましかった。
秘術を知り、空を駆り、光を操る彼女に羨望をおぼえた。
彼女が人智のおよばぬ異界で妖怪と戦い、命がけの戦いをくぐりぬけた話を聞くたびに○○はうらやみと焦りを覚えた。
自分がいっそ人間をやめられたら。
もっと彼女に近い力を持つことができれば。
今のままでは単なる遊び相手ではないか。こんな状況には耐えられない。
○○は何の能力ももたないそのへんの人間である。
自分は彼女と一緒にいて楽しいが、彼女はどうだろうか。
ひょっとして飽きられてはいないだろうか。
もっと彼女にはふさわしい相手がいるのではないか。
○○の焦りは日々強くなっていた。
いつか彼女の前にぶちまけるのは時間の問題だった。その予感がさらに○○を焦らせた。
○○は人間をやめ、人間としての全てをあきらめることさえ考えていた。
「なあ○○、やっぱり緑茶にしようか。どうもこいつは激甘の予感がする。」
後ろを肩越しに見た魔理沙には○○の沈んだ顔が見えた。
この一ヶ月ほど頻繁に見た表情だった。
視線に気づくと○○は急いで顔をあげて言葉を返した。
「緑茶だな。」
何か悩みがあるのだろう、と魔理沙は思う。
しかし、魔理沙は○○の悩みを急いで知ろうとは思わなかった。
悩みが何かは知らないが、時がくれば話してくれると気楽にかまえていた。
魂のある一点で共通している自信があったから、あえて探る必要もないと思った。
魔理沙は○○のことを信頼していた。魔理沙は○○が好きだった。
魔理沙の見る○○は日々変化を望んでいた。
この冬だけでも、○○の冒険心に魔理沙は驚くばかりだった。
ある時は、障子紙を二重張りにして寒さを防ごうとしていた。
結果は部屋が薄暗くなったばかりだった。
ある時は、屋根の上に小ぶりな木を植え、その放射熱で雪を溶かそうとした。
結果は木に積もった雪のせいで、屋根がつぶれそうになった。
ある時は、家から一歩も出ずに水をとれるよう山から水を引こうとした。
これは成功したが、山の向こう側の集落で水が足りなくなった。
もし元に戻せなかったならば、○○がどうなっていたかわからない。
これら以外にも雪だるまやかまくらを効率よく作る方法で悩んでいるときもあった。
魔理沙から見れば、そんなこまごまとした事に一生懸命になれる理由がわからなかった。
だが、真剣な○○を見て悪い気はしなかった。むしろ、楽しかった。
世で求められる恋人の条件に○○が何一つ当てはまらないのはわかっていた。
しかし、魔理沙が恋人に求めることはただ一つだった。
挑戦を忘れないこと。
その点では○○は最上級の相手だった。
その心を忘れない限り、○○は最高の恋人だった。
その心さえあれば、他はどうでもよかった。
いつも突拍子もないことを次から次へと考えては、その全てに血道をあげて取り組むのだった。
今回の買い物も、もともとは○○の考えなのだ。
言い出したのは魔理沙だが、計画を練り上げたのは○○である。
魔理沙の希望も取り入れて、二人の欲求を満たすお菓子を選びぬくまでに実に三日がかかっていた。
プランを20ほど考えたとは本人の言葉である。
「楽しいな、○○。」
「何がだよ。」
「ふふっ、当ててみな。」
魔理沙は箒を加速させた。○○が舌を噛んだようだが、気にもとめない。
青い空を切り裂いて、二人を乗せた箒が進んだ。
午後の金色の日差しが冷たい空気をぬるませていた。
「○○」
「何だよ。」
「何か面白いことないかな。」
「今日やってきたばっかだろ。」
「足りないぜ。」
ふあっと魔理沙はあくびをしてみせた。
「『プリズムリバー大合葬詫び寂びコンサートfeat.命蓮寺』」
○○がぼそりと言った。長いプロジェクト名をさらりとそらんじた。
「面白そうだ、初めて聞くな!」
魔理沙の瞳がひときわ輝いた。
「11月27日のライブで木魚を初めて導入しただろ、
今年のテーマはなんと仏教との融合らしくてな…」
おいでなすった、と魔理沙は感じていた。
きっと今後ろを振り返ればどこか得意げな○○がいるだろう。
魔理沙は○○が好きだ。○○がいとおしくてたまらなかった。
魔理沙はもっと落ち着いたところで○○と感情を共有したかった。
箒の上に並んだままではなく、向かい合って○○と話したかった。
「後で聞きたい。急ぐぞ!」
「何だよそれ!」
「しゃべるなよ!また舌噛むぜ!」
一秒でも早く○○と喜びを分かち合いたかった。
次のささやかな冒険を予感しながら、魔理沙の胸は熱を帯びてくるのだった。
背伸びするから恋愛が遠のくのだ。
スキルで得られる愛情なんてうわっつらなのだ。
だからお前は彼女いな(ry
自分の書いた話に諭されるとはのぅ…。
Megalith 2012/07/26
ミィーン、ミンミンミンミン……と、何処からか文字にすると何となく馬鹿みたいな夏の風物詩が聞こえる。
こんな時に限って夕立は降ってくれず、憎たらしいほど空は青い。
申し訳程度の小ささの清涼な風鈴の音が、生ぬるい風とともに吹いてゆく。
俺はともかく隣で胡坐を掻いている白黒の魔法使いには相当辛いのだろう、団扇を扇ぐことすら止めている。
「あづい……なんか便利な外の世界の道具とかないのかよ、○○」
「えーと……どんなところにいる紫さんとも連絡をとれる箱ならあるが」
「いつ使うんだそれ……」
「たぶん使わないな」
本日の幻想郷の気温はおよそ37℃。
つまりは夏、真っ盛りである。
ここ、魔法の森の我が家も例には漏れず大変な暑さとなっている。
魔法の森を多い尽くす木々は日陰を作っているため気温は他の場所より低いのかもしれないが、
同時に風通しを悪くしているので、どちらかというとマイナス要素なのかもしれない。
いつもはそこらへんをふらふらしている妖精も今日は一匹も見えない。
どこかで大人しくしているのだろう。
横で暑い暑いと言っている魔法使い……霧雨魔理沙もブラウス一枚に短パンというラフな格好だ。
こだわりの三つ編みお下げも解いてポニーテールにしている。うなじが素晴らしい。
俺が中々見られないその格好を眼に焼き付けていると、眼が合った魔理沙に手に持っていた団扇で叩かれた。
「……そんなに見つめても今日は駄目だからな。熱中症になるぜ」
「つまりは汗だくの魔理沙……魔理沙の匂いがもの凄い魔理沙が楽しめるというわけか、その発想は無かった」
考えすぎだったことに気づいたのだろう、見る見る彼女の顔が赤くなっていく。
「っ……!!」
「いやーほんとうに魔理沙はえっちだなー」
「ああもううるさい黙れ!」
ベシベシと団扇で更に叩いてくる……あ、こら縁は痛い、痛いから勘弁してくださいお願いします。
だがそれもすぐに止めて、無造作に団扇を放り投げてしまった。
「あー……もういいや、何か怒る気にもならないぜ」
「じゃあ遠慮なく鑑賞を」
「そろそろ花火の季節だな」
「今度探してくる。だから今は止めよう」
無言でミニ八卦路を突きつけられた。怖すぎる。
「紫さんならカキ氷機くらいもってそうだけどなー」
「あのスキマ妖怪に軽々しく頼みごとなんてしてみろ、絶対何か仕掛けられるぞ」
「確かに」
というか、そんなに暑いなら
チルノでも連れてくればいいじゃないか。お得意のパワーで。
と言おうとしたところで少し引っ掛かった。
ここ、幻想郷は基本的には何でもアリだ。
避暑地くらいゴロゴロある。
ならばなぜ家から一歩も出ないのか、と。
「……ん?」
「……何だよ。また変なこと言ったら怒るぜ」
薮蛇をつつかないように慎重に言葉を選ぶ。
「いや、霧の湖に涼みに行けばいいんじゃないかと」
「……却下だ」
魔理沙にしては珍しい歯切れの悪い返事だ。
こういうときは大体隠し事をしている。
「冥界」
「お前は行けないだろ」
「灼熱地獄」
「私のこと馬鹿にしてないか?」
「滅相も無い」
やっぱり変だ。俺なんかよりよっぽど幻想郷に詳しい魔理沙が避暑地を1つも知らないなんてことは無い筈だ。
それにこの暑さで家に閉じこもるのも魔理沙らしくない。
……もしかして何かあったのだろうか?
ついに怪盗として指名手配されたとか?
「……偶には、」
「ん?」
「二人でいたい……ぜ」
嘘つきで照れ屋な彼女の、顔を真っ赤にしながらの年相応の少女としての願い。
残念ながら俺の貧相なボキャブラリーには気の効いた返し方なんて無いので、
「あっ……」
ぎゅっ、っと行動で示すことにした。
「……余計に暑くなるだろ」
「なんか魔理沙の肌がちょっとひんやりしてる気がした。俺は悪くない」
はぁ……、とまるで呆れたかのようなため息を吐かれた。
体制の所為で顔は見えないのだがきっとまだ赤いのだろう。
今日の風呂はお前が沸かせよ、と言う魔理沙に相槌を打ちつつ、柔らかな感触を楽しんだ夏の午後だった。
おまけ、たぶん二時間後ぐらいの会話。
「じゃあ一緒に風呂入ろうな魔理沙!」
「お前それしか頭に無いのかよ!?」
初投稿。兄のパソコンの履歴からこのスレを知り、駄文ではありますが一つ書かせていただきました。
Megalith 2012/09/11
長月の半ば、秋が深まる頃。
例えば読書の秋、運動の秋、食欲の秋……などなど、秋は挑戦と実りの季節だ。
また、ようやく夏の暑さから解放され、冬と夏の境界でもある秋は行楽にも最適の季節である。
視覚を楽しませるなら紅葉狩り。
味覚を楽しませるなら焼き芋や秋刀魚。
では、聴覚を楽しませる秋の風物詩といえば?と聞かれた時、答えが出るまでの時間に多少の違いはあっても、多くの人は「鈴虫の鳴き声」と答えるのではないかと思う。
そこで更に質問を重ねてみよう。次の質問は『何匹くらいの鈴虫がいれば丁度良いか?』という質問だ。
大抵の回答は三十匹以下に収まると思う。
ならば、
「じゃあこれが○○の分の虫取り網だぜ!」
七十匹と予備に十匹くれ!とガッツポーズで答えるであろう目の前の魔法使いは、一体何パーセントの珍回答者なのだろう。
ここでほんの三十分ほど前に戻る。
―――魔法の森と呼ばれるその森の奥深く、鬱蒼と茂った木々の中を進んだ先に、霧雨魔理沙の家はある。
日が当たらなく、じめじめした湿気がまとわり付くような空気に、生え放題な謎の植物。
普通の人間が住むには不適で、普通の魔法使いが住むには適しているその場所。
『霧雨魔法店』と書かれた、筆跡からまるで商魂を感じない倒れたその看板を立て直してから、無造作に取り付けられた呼び鈴を押す。
何でも魔理沙曰く、「わざわざ呼び鈴を押すやつなんてお前ぐらいだからな。一発でお前だと分かる」だそうだ。それでいいのか、霧雨魔法店。
木製のドアを軋ませながら出迎えてくれたのは店主である魔理沙。
「よう○○。まぁ上がってくれよ」
「おじゃましまーす」
靴を脱ぎながら玄関を見回す。……この様子だと掃除の頼みというわけでは無さそうだが。
「そこらへんで待っててくれ。今緑茶を持ってくる」
「……りょーかい」
……ああ、やっぱりか。
紅茶を出すときは特に用事はなし。緑茶を出すときは頼みごと。水を出すときは……まぁ察して欲しい。
これはいつだったかにノリノリで決めた、俺と魔理沙の間でのサインである。思い出したときに使う程度のものだが。
「ほらよ」
程なくして湯呑に入った緑茶とクッキーが俺の前のテーブルに置かれた。
やけにカラフルなクッキーだが、魔法の森のキノコ料理ではよくあることだ。多分。
「さんくす。で、今日はどうしたんだ?」
赤いクッキーをひとつつまみ、口の中に放り込む。……うまい。
「あー……前にさ、夜が終わらない異変があってさ」
「永夜異変、だっけか」
神社の宴会で聞いたことがある。犯人はかぐや姫だったっけか。
「で、その時に蟲を操る能力を持った妖怪と知り合ったんだ」
「ふむふむ、それで?」
次は青いクッキーを齧る。これもうまい。
「秋も深まってきたということで、そいつに鈴虫を私の家の庭に置いてもらったんだよ」
「ほうほう、それはそれは」
「ところが私としたことがうっかりしてしまってな、ちょっと、ほんのちょっとだけ計算を間違えたんだ」
ああ、なるほど。そういうことか。
「それで、何匹連れてきたんだ?」
俺がそう聞くと、魔理沙は照れたように頬を掻きながらためらいがちに口を開いた。
「は、八十匹……」
「なにそれこわい」
そしてなぜ照れる。可愛いじゃないかちくしょう。
「このとーり!一生のお願いだ、このままじゃうるさくて寝れないぜ!」
そんなに頭を下げられても。
「……明日は普通に仕事があるんだが」
俺だって紐だけは嫌なんだ。
「なら、」
「十匹につき一回キスしてやるって言ったら?」
「一番いい網を頼む」
という訳で開始された虫取りだったが、結論から言うと楽勝だった。
おそらく『魔理沙の家の周囲にいろ』とでも命令を受けているのだろう、ちょっと探せば鈴虫はすぐに見つかった。
「あらよっと」
だが、流石に四十匹目を捕まえたあたりから少しづつ見つけるのが難しくなってきている。
おかげでつい先ほど七時を過ぎてしまった。
「魔理沙ー、これで何匹目ー?」
虫かごを持ってこちらに駆け寄ってくる魔理沙に尋ねる。
「大体五十くらいだったから……あと十匹頼むぜー」
「りょーかい……あ、そうだ。一つだけいいかな?」
「?」
虫かごの蓋を締めながらきょとん、としている魔理沙の頭に手を乗せて一言。
「次からはもうすこし素直になろうなー」
「……へ?」
ゆっくりと数えて五秒間ほど。
ようやく俺の言いたいことを理解した魔理沙の首筋から紅色が登っていき、あっという間に真っ赤になった。
「あ、い、いや私は……」
「『○○に適度に疲れてもらってほろ酔いにしたあと甘えれば完璧じゃないか!ついでに鈴虫がいればロマンチックだし最高だな、流石は私!』ってとこかな」
うつむく魔理沙。その表情は見えない。
自分が魔理沙の嘘を暴いて、傷つけている。
それでも。愛しているからこそ。騙されている振りなんて俺はしたくない。
「……嘘つきで、ごめん」
「そういうところも愛してるから大丈夫」
「……でも」
「どんな形でも一緒に居られて同じことをできるなら、俺はきっと幸せだから」
そして鈴虫の鳴き声だけが二人を包む。これは気まずい。
ついでに今更ながらさっきのセリフが恥ずかしくなってきた。センスないな、俺。
「○○は、」
ポツリ、と。どことなく嬉しそうに。
「ん?」
「まるで魔法使いだな」
魔法使いの本音が溢れた。
「……弾幕一つも打てないし、かなりの馬鹿だけどな」
「『そういうところも愛してるから大丈夫』だぜ」
咲き誇る満面の笑み。やはり魔理沙はこうでなくては。
「それじゃあ」
「ささっと終わって」
『一杯飲むか!』
今日の水割りは格別に旨くなるな、と確信した秋の日であった。まる。
魔理沙の嘘は分かりやすい。気がする。
うpろだ0019
一応魔理沙もの、甘甘だと思いたい。
「疾く祈れ~オディノヒニェ・エホ・モリートヴィ」
最近寒いからか酒が美味い。そのまま出来上がっては、人里から戻る途中で外界で良く聴いていた歌を口ずさむ。
「♪スラーズ・マリーツァ その言葉口ずさんだら
スラーズ・マリーツァ ほら空に月がはじけた」
そして今年のバレンタイン、街を歩いていたら、突然降りてきた魔理沙にものすごい勢いで詰め寄られた
「おい○○!最近私の名前を歌っていると聞いたけど本当か?!」
「え・・・?魔理沙の名前?」
「そうだ!何とかマリサとか歌ってたって訊いたぞ!!」
魔理沙の顔は真剣だが真っ赤で、心なしか鼻の穴が大きくなってる気がする。
そこで納得が行く。
「いや、それ君の名前じゃなくて自分が居た世界の異国語だ。」
「でもマリサって聴いたって夜雀が・・・!」
「それはマリサ、では無く「マリーツァ」と言うんだよ。」
「でもでも、それは私の名前に似てるじゃないか!私の名前を歌にしてくれるなんてありえないだろう!!」
彼女の顔が何か一言を期待している、そんな顔だった。
落ち着いて俺は言う。
「外国の言葉でも人の名前に似た言葉は沢山あるぞ?」
「じゃあ、私が好きで歌ってたとかそう言うわけじゃ・・・無い・・・のか?」
話が怪しい方向に向きだした。
「なあ、じゃあ教えてくれよ!アレは何の意味で歌ってたんだ?!私の事をからかいたかったのか!」
詰め寄られて背中に固い感触が当たる。壁際か。
肩に食い込む魔理沙の手の力はとんでもなく強く、痛い。
霧雨 魔理沙と知り合ったのは香霖堂で無縁塚経由の拾い物を漁っていた時だ。
元々トンデモ本が好きなせいもあって、香霖堂には週1のペースで通っては学研の「ム○」を立ち読みしていたのだが
それをなんかの魔術書と間違えた彼女が俺に色々質問してきたのが出会い。
最近魔術文字に嵌っていると言う事でもう一冊のメンヘル・・・ではなく(脳が)メルヘン雑誌のルーン文字コーナーを紹介したりして
軽口を叩きあいながらも互いの家に遊びに行ったりする仲だ。
なんかその頃から靴下が片方だけ無くなったり、彼女の家に遊びに行った時に出されたり、差し入れられるお茶やお菓子の中から微かに
彼女の使っているコロンの香りがしたりと風向きがおかしくはなっていたんだが。
「もしかして、最近君、あの雑誌の特集とか実践してる?」
明らかな動揺が手から伝わってくる。
「だったらどうするんだ?私に答えを聴かせてくれるのか?」
「・・・君のやり方はここでは危険すぎるよ。下手するとアレは呪術に相当するようなものだから応用を間違えれば
人を殺してしまいかねない。そこまでして俺を独占したいのかい?」
再び魔理沙の顔が赤くなる
「ななな何を言わせたいんだよ!それよりさっきの意味について教えてくれ!気になって夜も眠れないんだぞ!」
「・・・焦らすのもなんだし、答えるけど、マリーツァは「祈り」と言う意味だよ。」
「祈り・・・?」
「うん、スラーズ・マリーツァで「疾く祈れ」と言う意味なんだよ。」
そこで魔理沙の力が緩む。目は真剣にまっすぐ俺の目だけを見ている。
「じゃあ・・・何を祈ってたんだ?私の名前に似た言葉で誰に何を祈ってたんだ?早く祈れって何を祈るんだよ・・・。」
目の焦点が合わなくなりつつある。臨界が近いか。
「魔理沙、目を閉じて、ゆっくりと10数えて見て。絶対に心は落ち着かせてね。」
「わ、判った、でも目を閉じてる間に逃げるのは無しだぞ。」
「心配しないで、10数え終わる頃に答えはわかる。それでも信用が出来ないなら俺の手を握っておいで。」
ぎこちない、本当に壊れ物を触るように魔理沙はそっと俺の手を握る。
一つずつ始まるカウントダウン。
それが3に来る頃には彼女の足も手も震え、瞼はヒクヒクと痙攣をしていた。
そして0を言う前に、俺は彼女を抱き寄せ、その唇に、そっと自分の唇を重ねた。
見開かれる目、へたり込む魔理沙。
「え・・・あ・・・?」
自分に何が起きたのか把握できていない、多分頭の中は真っ白だろうな。
「それを祈って居たんだよ。俺はね。本来ホワイトデーにお返しと一緒に渡すつもりだったんだが・・・酔っ払って歌ったのは誤算かなあ?」
ガラにでもない事をやったお陰でこちらも顔が熱い。キザ過ぎて体が痒くなる。
へたり込んだままの魔理沙に手を差し伸べる
「立てるかい?」
なるべく優しく聴いたつもりだが、当の本人には聞こえていない。仕方ないので負ぶって帰ることにしよう。
しかし魔理沙は軽い。幾ら実力者でも中身は歳相応の少女だ。
思い込んだら一直線な所も、一度ぐらつけばその動揺が収まる所を知らない所も。
自信たっぷりな顔をいつもしている癖に、それが寂しさや強がりから出ている所も
背中に彼女の鼓動がすごい勢いで伝わってくる。
当の本人は俺の背中に顔を埋めて何かブツブツ呟いている。
暫くして、魔理沙の腕に少し力が入った。
「なあ・・・。」
「なんだい?」
震えた声が耳を伝わる。
「家に着いたら、そ、その・・・。」
「歌のことを教えてほしい、かな?」
それ以上は言葉にしない。すると彼女の腕の力が強まった。
「・・・他に、その歌の意味も全部教えて欲しいんだ・・・。」
「思い人を待つ娘の恋の歌だよ。その先は後で話そうか。」
「・・・・・・・っ!!」
魔理沙が腕に全力を込めてきた。
「ま、紛らわしいんだよ・・・大体そんな歌なんか歌って・・・私が気になって眠れなかった時間をお前はぐっすり寝てて・・・。」
「誤解を与えかねない歌を歌ったのは悪かったけど、好きなら好きとはっきり言ってくれると助かる。」
「それにどれくらい勇気が要ると思ってるんだよ!断られたらどうなるかなんて言う私の気持ちは考えなかったのか!?」
彼女が背中に頭をぶつけてくる。ちょっと痛いがまあ仕方ない。
「差し入れとお茶に呼ばれた時に香るコロン、あれが君の気持ちだろう?」
意地悪く俺は返す。
「知ってるならなんで・・・ッ!!」
魔理沙の腕がチョークスリーパーの形になって俺の首を絞める。
「ま、待て待て、君を落としてしまう。」
「その落ち着きっぷりが余計に気に障るんだよ!反省しろよ反省!そして・・・」
沈黙が落ちる。俺は黙々と歩き続ける。
彼女の住む森が見えてくるところで、俺はいったん歩みを止めた。
「魔理沙、俺は反省した後、君にどうすればいいのかな?」
「意地が悪いな!私はお前のそう言う所もまた気に障るんだ!!」
そこで俺は魔理沙を背中から下ろした。
「え?」
「君の家はここからもうすぐだ。」
彼女の顔が呆ける。が、俺は構わず続ける。
「もう歩けるかい?」
「・・・いや!立っているのがやっとだ!お前は私を家まで送る責任がある!送ってけ!いや送ってくれ・・・。」
まくし立てる魔理沙の顔は帽子のつばで見えないが、真っ赤だろう。
「よし、判った。」
俺はそう言って彼女を両腕で抱えて、お姫様抱っこの形にする。
「なっ!?」
「祈りを叶えましょう、いとしい姫君。このまま家まで送りましょうぞ。」
直に顔が合う。が、魔理沙は帽子を深く被って顔を隠してしまう。素直じゃないんだか素直なんだか。
と、急に魔理沙が意を決したように帽子を上げ、俺の首に手を回して、半ば体当たりのように唇を重ねてきた。
長いようで短い時間。時が止まる。
唇が離れ、魔理沙は俺の目を見た後すぐに帽子に顔を隠してしまう。
「・・・い、今のはさっき街で脅かされた分だ!まだお前へのお返しは終わってないぞ!今まで散々やきもきさせた時間や眠れなかった時間も
全部返して貰うんだからな!」
ほほえましい気持ちで彼女を見て、俺は言った。
「まるで俺が泥棒みたいじゃないか?」
「時間を借りるなんて器用な真似は魔法使いでも出来ないんだよ!お前は時間泥棒だ!私の時間も心も盗んだ大悪党だ!!」
ジタバタと手足をばたつかせる。
「まず帰ったら私にご飯を作って、お茶も入れてもらって、体もマッサージして貰って!私の抱き枕になって貰うんだからな!
そして歌のことも全部話してもらう!それでも足りない!」
色々とわがままな要求が口から飛び出すが、俺はそれを自分の出来る限り叶えるつもりだ。
俺の祈りは叶ったから、彼女のわがままと言う「祈り」を叶えないとね。
「・・・おい。」
「何だい?」
「何笑ってるんだよ!大体こちらは・・・!!」
俺は何も言わずに微笑み続けた。こういうところが可愛いから俺も君が好きなんだよ。
ジタバタとわがままと照れ隠しをぶちまける愛しの君を抱えた影が、森の中へ消えていく。
それは彼女の家のドアが閉ざされるまでずっと続いていた。
35スレ目 >>324
(35スレ目の>>322に対して)
>>322
そりゃどっちかというと私向きだぜ、
ってデッキブラシを持った魔理沙が
でも魔理沙のは恋色魔法だし
逆に出力が上がり過ぎて制御できなくなったりしそう
避難所>>46
○○「zzz...」
魔理沙「…………」
魔理沙「よいしょ、っと」
○○「うぐっ……なんだ、魔理沙か。掛け布団になってくれるのか?」
魔理沙「敷き布団にしてやってるんだよ」
○○「魔理沙の鼓動、なんだか早いな」
魔理沙「そういう○○は、ずいぶんゆっくりだ」
魔理沙「なんか、ずるいぜ。私ばっかり好きみたいで」
○○「……安心できるんだよ、魔理沙がくっついてくれてると」
避難所>>508
恋人魔理沙は「こんなイイ女と付き合えてるんだから光栄に思えよ?」
とか言いつつ内心は誰かに取られないか不安がってたりする気がする
猫っぽく構わせようとしてくるけど
甘えるだけじゃなくて親猫っぽく甘えさせることに安心を覚えたりもしそう
最終更新:2024年08月25日 22:12