美鈴3



8スレ目>>547うpろだ253


今にも雨が降り出しそうだった。
俺は傘を片手に、紅魔館の庭をかける。
もう片方の手には、あいつへのプレゼント。
何日もかけて素材を手に入れて、メイド長に教えてもらいながら作り上げた物だ。
真っ白な箱にいれて、大事に脇に抱えたまま走る。


「美鈴!」


大きな門の向こうにあいつはいた。
今日も紅魔館の門を守り続ける、あいつ。
長く、炎のように赤い髪を風に流し、肩幅に開いた足はどっしりと地面に立っている。
ただ、そこに在るだけで、何者をも通させまいとする意志が読み取れる。


「お~い、美鈴! ……あっれぇ、聞こえてないのかな」


さっきから結構な大声で呼んでいるのに、美鈴は返事をしない。
不思議に思った俺は通用口から門を出て、美鈴の前に立った。
湖の方を見据える目。一瞬それが俺のほうを向いて――そらした。
何故かその仕草にあせった俺は、美鈴に傘を差し出す。


「ほら! 雨降りそうだから傘持ってきた!」
「……………………結構です」
「え?」
「必要ありませんって言ったんです」


耳を疑った。美鈴の口からこんな言葉を聞くとは思わなかった。
いつもいつも、一緒にいたのに。
仕事をサボって湖畔で昼寝をしたこと。厨房に忍び込んでメイド長秘蔵のお菓子をつまみ食いしたこと。あれやこれや、美鈴と一緒にやったことが頭を過ぎる。
ぐうの音も出ない俺を、美鈴は冷めた視線でねめつける。


「大体、何で貴方は私に親しくするんですか? 私と貴方は仕事上の関係でしかないはずです。なのになんでこんなにベタベタ付きまとうんですか?
 正直、うっとうしいんです。貴方が」
「美……鈴…………」
「そこ、どいてもらえますか。仕事の邪魔です」


美鈴が俺の身体を押す。細い腕に込められた、拒絶の気持ちが俺の身体を突き動かす。
それでも、それでも俺は退かなかった。必死に彼女の背中に語りかける。
「いきなりどうしたんだ? 俺が何かしたか?」
しかし、まだ、美鈴の足は止まらない。大股に歩いてゆく彼女の背中を追いながら、俺は取って置きのプレゼントを箱から出した。
きっとこれを見せれば、彼女の機嫌も直るはず――。そう思った。


「美鈴、これ見てくれ! 俺、お前のために作ったんだ。
 ほら……お前何時も同じ服着回してるだろ?
 だからちょっと豪華にしてみたんだ。…へへ、下手くそだからあんまり見せられたもんじゃないけどさ、受け取ってくれよ」


ピタリと、美鈴の足が止まった。ゆっくりこちらを振り向く。
手を伸ばして、プレゼントを手に取る。眼の高さまで持ち上げて、裏、表とねぶるように見る。
そして――地面に叩きつけた。
踵でグリグリと服を踏みつける。泥に汚れてゆく、糸がほつれ、縫い目が崩れ、服はただの布に戻ってゆく。


「なんですか、これ。私を馬鹿にしてるんですか?
 こんなもの、里の子どもにだってもうちょっとマシなものが作れますよ。
 それを自慢げに見せて……よくそんなことが出来ますね。尊敬します。
 ああ、私はこんなもの必要ありません。着替えは何着もありますし、もっと豪華なものもありますから。
 持って帰って下さい」


そう言って、また俺に背を向ける。
気がつけば、ぽつりぽつりと雨が降り出していた。
地面に仄暗い染みがつくように、俺の心は暗く沈んでゆく。
次第に雨は強く、雨粒は大きなものへと変化していく。
ふとあげた視線の先、紅色の髪が雨に濡れている。
この強い雨ではずぶ濡れになってしまう。風邪を引いてしまう。
意識しないうちに、俺は美鈴の傍によって傘を差していた。
そんな俺に、歯噛みした美鈴が怒鳴る。


「だからっ――私の傍に寄らないで下さいって言ってるでしょう!? 何の用なんですか、私は忙しいんです!」
「雨が……濡れると風邪引くから…………」
「…ああもう、貴方は馬鹿ですか!? 妖怪の私がそう簡単に風邪なんて引くわけないでしょう、貧弱な人間と一緒にしないで下さい!
 それとも私を哀れんでいるんですか? 毎日毎日つらい仕事ばっかりで可哀想って? お生憎様、この仕事は私が自分で選びました、つらくなんてありません!」


美鈴は傘も乱雑に奪い取り、地面に叩きつけた。
バシャ、と音を立てて地面に突き立つ傘。それはまるで墓標のように見えた。
美鈴は湖の方をむいて、微動だにしない。声をかけるなと、横顔が言っている。話しかけるな、近寄るな、親しくするな。

――私を愛すな。

俺は汚れてしまったプレゼントを小脇に抱え、とぼとぼと紅魔館へ引き返した。頭の中では、「どうして」の疑問だけがぐるぐると渦巻いている。
俺が一体何をしたと言うのか、彼女が一体何をしたと言うのか。
天を仰いでみても、落ちてくるのは生暖かい涙雨だけで、何の答えも見ることは出来なかった。
……そう、涙。
最後、湖を睨みつける美鈴の横顔は泣いているように見えた。


8スレ目>>563 うpろだ258(8スレ目>>547に捧ぐ)


「美鈴」
声に反応した美鈴が、振り返ると同時に銀のナイフが彼女に突き立てられた。
こんな芸当が可能な人物の心当たりなんて、たった一人しかいない。
「咲夜さんっ?!なんのつもりですかっ!!」

降りしきる雨の中、二人の女性はにらみ合っている。

「何のつもり?それはこっちの台詞よ。あなた○○をフッたでしょう?」
咲夜は、音もなく周囲にナイフを展開した
「お互い好きなくせに、そんなの馬鹿げてる。その根性叩きなおしてあげるわ」

――戦いが始まり、そして咲夜が押していた。
だが、咲夜は途中で攻撃をやめ「つまらないわ」とこぼした
「つまらない、って言ったのよ美鈴。本気を出したら?『妖怪として』」

『妖怪としての本気』それは触れれば即死する攻撃を繰り出し、相手に1000の細切れにされてもいつかは癒える生命力を駆使しろということだ。
いかに咲夜が人間として優れ過ぎた能力者でも、いつかは消耗し、致命的なミスを犯して死ぬ。人間と妖怪の差はそれ程のものなのだ。

「それとも、人間のような弱い生き物相手では本気になれない?恋も戦いも。」

「――違うっ!そんな事ないっ!」
次の瞬間――時を操る相手に次の瞬間など関係ないが――美鈴の視界をナイフが埋め尽くした。
そのナイフを正面から突っ切り、咲夜の首に右手を伸ばす。

咲夜は動かない、いや動けない。
「やれば出来るじゃない美鈴、人相手に本気になれるなら、○○にだって――」

「違いますっ!…私が○○をフったのは  咲夜さんが○○さんを好きだからですよ」

咲夜は顔色1つ変えず「ええ、その気持ちはあなたにも負けてないつもりよ」と言い切った。
「○○には、幸せを掴んでもらいたいわ」

「私は妖怪ですよ!○○さんの幸せを思えば、咲夜さんの方がっ…」
言葉にならない。○○のことを考えれば考えるほど、自分は邪魔者なのだと思えてくる

「・・・・・・これだから、妖怪は身勝手だって言われるのよ」
咲夜の意思は揺らがない。
「○○が好きなのは美鈴、あなたよ。私じゃない。」

美鈴は手を、咲夜の喉から力なく下ろした。
「咲夜さん、妖怪って馬鹿ですね。」
「人間もね。さ、○○と仲直りしてきなさい。あの服、かなり苦労したんだから。」


うpろだ257


「釣……よく飽きませんねぇ」

 退屈そう、というよりも物珍しげな口調でそういったのは紅魔館の門番、紅さん。
 門番なのに僕の趣味である釣りに付き合ってくれているわけは、館の客人である僕にはまったく戦う力がないからだ。
 館のすぐ傍といっても力のない人間には結構危険なのだ。
 ここ幻想郷は妖怪が住む世界なのだから。

「よく言われます。でもすみませんね。趣味の時間につきあわせちゃって」
「え? あ、いや、別に嫌味とかじゃなくてですね」
「わかってますよ。紅さんがそんな人じゃないことくらい」
「よかったぁ……」

 紅さんはカラカラと笑う僕に真剣に安堵する。なんとも人間くさい妖怪だ。
 それが彼女のとっつきやすい理由なのだろう。

「でも本当に、わざわざすみません」
「私は気にしませんよ?」
「そうですか? それはよかった。僕がこうして誘えるのって紅さんだけですから」
「え?」
「お恥ずかしい話で、僕は女性とのつき合いとか……苦手で……
 だから、紅さんだけなんですよ。こうしてお誘いできるのって」

 紅魔館の人達って妙に気難しそうだもんな。
 妖精のメイドたちは何考えてるかわからない。
 図書館組は引き篭もり。
 メイド長の十六夜さんはお嬢様一筋の上になんとなく怖いし……
 お嬢様? 僕は別に自殺志願者ってわけじゃない。
 やっぱり、紅魔館の女の人と普通に話したりするのは苦手だなぁ

「えっ……あ、あの……」
「だから、紅さんと二人で来たかったんです。本当に嬉しいんですよ」
「わ、私と……二人で……ですか?」
「はい。紅さんとじゃないと駄目なんです」
「…………」
「……今日は調子悪いですね。このくらいにして帰りましょうか」
「○○さん!」
「はい?」

 ……? 紅さんって僕のこと普段は名字で呼んでなかったっけ?

「え、えっとですね、そのですね……」
「は、はい」
「わ、私も二人で来れて嬉しいです!!」
「は、はぁ……ありがとうございます」
「それ、それじゃぁ、帰りましょうか」
「はい…………ッ!!」

 って、どうして急に手を握りますか!? 『えへへ』じゃありませんよ紅さん。
 つか、武術やってるのにやわらかい手をしてますね。いや、そうじゃなくて……
 行きがけは手をつながなかったじゃないですか!? それが急に何故?
 むしろ腕組んで胸当てて欲しい。いやいやいや、だから違うって。それでもないだろう。
 おいおいおいとりあえず落ちつけよ僕。

「どうしたんですか? 顔赤いですよ?」

 紅さんも赤いです。
 とかなんとか、そんな簡単な切り替えしすらままならないほどに混乱している僕。
 だから落ち着けって。
 いったいどんな魔法だ? いつ何が起こったんだ?
 深呼吸深呼吸……も一つ深呼吸。

「よし、落ち着いた」
「何か言いましたか?」
「へ? あ、ううんなんでもないれす紅さん」

 噛んだ。緊張のしすぎだ。ちっとも落ち着けてない。

「あ、あのですね、○○さん」
「なな、なん、なんですか?」
「そのぅ……ですね……あのぅ……」

 なんだろう? なんとなく良い予感のような嫌な予感のような。

「……名前で呼んでください」
「へ?」
「だから、名前。『紅さん』じゃなくて『美鈴』って呼んでください」

 なして?

「……呼んで……くれないんですか?」
「いや……その突然だったもんですから」
「あは、あはは……やっぱり、そうですか?
 でも私嬉しかったんです。好きな人と両思いだってわかって」

 な、何で知ってんの?
 え? 言ったっけ僕? いつ? どこで? え?
 いやいやいや、落ち着けよ僕。
 ほら、急に態度変わっただろ、その前だよ。何いったんだよ僕。

(「だから、紅さんと二人で来たかったんです。本当に嬉しいんですよ」
 「わ、私と……二人で……ですか?」
 「はい。紅さんとじゃないと駄目なんです」)

 こ、これかぁ!!
 紅さんとじゃないと駄目とか、告白じゃないかほとんど。

「あ、あのですね、紅さん」

 あ、めっちゃ悲しそうな顔してる。

「さっきの、紅さんじゃないとっていうのは、その……そういう意味じゃなくて」
「え? も、もしかして、私の勘違い……
 そ、そうだったんですか……あは、はは……だめですね、私って……」

 悲しそうな顔がほとんど泣き顔に変わって、そのまま寂しそうに手を離す。

「さ、最後まで話を聞いてください」
「いいんです。ごめんなさい。えへへ、でも、ちょっと幸せでした」
「だから!! 聞いてください」

 自分でもびっくりするくらい大きな声が出た。
 紅さんも僕がこんなに声を出すのは意外だったらしく、ようやくこちらの話を聞いてくれそうな間が出来た。

「僕はあなたが好きです。付き合ってください」
「え?」
「美鈴さん。僕はあなたが好きです」
「でも、さっき……」
「あんな伝わり方するのは本意じゃなかったですから……その、きちんと言おうと思って……
 すみません、紛らわしいことしちゃって……」
「いえ、いいんです。私今とっても幸せですから」

 本当に幸せそうな彼女の笑顔を、僕はきっと忘れないだろう。
 何せこれから毎日ずっと見ていくんだから。


うpろだ299


「おい!町の腕自慢はあんたに挑戦するのが常らしいな!俺も挑戦させてくれ!」
「人間が私に勝てるとでも?」
「モノは試しだっ!!」

それが俺とあいつの出会いだった―

「よう美鈴、遊びに来たぜー」
「○○さん!待ってたんですよ~」
朝起きて、柔軟して紅魔館へ出かけるのが俺の日課だ
もちろんこいつに会うために
美鈴も俺を待っていてくれたらしい、それは喜ばしい
「ちゃんと柔軟しましたか?私は待ってる間に済ませてますよ」
「問題無い、準備オーケーだ」
互いに表情を変え、腰を落とし、構えた
動かない、あいつは待ち伏せ方、しかし此方が隙を見せたら殺りにくる
………
「シッ!セヤッ!」
下段、避け上段で反撃をかえそうと身をひねる
「ふっ!せy」
メメタァ!って音がした気がした
「ぐ・・・やっぱ人間が反応できる身体能力じゃ無いか」
避けたはずの下段がすぐに俺の首を薙いだ、人間がやったら関節壊れるぜ?
「当たり前です!紅魔館の門番を任されたこの紅 美鈴が人間に遅れをとる訳ないじゃ無いですか」
「・・・俺らがやりあってる間に白黒が入っていったけどな」
あ、落ち込んだ、周りが見えてないんだって
「ううう、また咲夜さんに怒られてしまいます」
「まぁ気を落とすな、俺にも一因がある、怒られるなら一緒だ」
いや、ね?かっこつけたいじゃ無い?かっこ悪い続きだし
「○、○○さん!」
こらこら、抱きつくんじゃない、胸が当たってるよ胸が当たってるって胸があたってr
その後咲夜さんにこっぴどく怒られました、そして強制帰宅です、せっかく・・・なんでもない

気がついたら食料が尽きていた、仕方ないので今日明日は山に行って三彩と山女でもとってこよう
「・・・うぉ、日が暮れはじめた、帰らねば」
くれてしまったら危ないので夕方には家にたどり着くように行動せねばならんのだ
「ただいま~ってだれも・・・誰だ」
家の中に人の気配、勝手に入るなんてならず者め、この俺が成敗し・・・て
「遅かったじゃ無い?どこに行ってたのかしら?」
「咲夜さん・・・人の家の鍵を壊すほどの用ですか?」
いきなり頬を叩かれた、ばちんと乾いた音が響く
「な、なにを」
「貴方、何で昨日も今日も来なかったの!?美鈴がどれだけ待ってたと思ってるの!?」
あいつ、今日も昨日も待ってた?待ってて・・・
「美鈴が、あんたの事どう想ってるかもわかってないんでしょ!?この鈍感!来れないならせめて一声かけていけばいいじゃない!」
「いや・・・その・・・」
自分が嫌いになりそうだ、俺はあいつの事を、どうして―
「何つっ立ってんのよ!行くべき場所があるんじゃないの?」
「あ、ああ!」
俺は紅魔館に向かって付かれきった身体を走らせた、いつもより速く走れた気がした

「美鈴!」
「○○さん!?こんな時間に」
「昨日と今日、すまなかった、せめて一声掛けていくべきだった」
きょとんとして、戸惑って、いった
「そんな、いいんですよ、私が勝手に待ってただけなんですから、約束もしていたわけじゃ」
「それでも俺は、君を待たせた、謝らなきゃいけないんだ、ごめん」
「・・・はい、許しちゃいます、だから頭を上げてください」
優しい声だ、こんな寒い中、こんな優しい女の子を待たせてたのか俺は
「もう一つ、言わなきゃならないことがあるんだ、聞いてくれるか?」
何を言われるのかという不安、好奇心、本当に表情の豊かな女性だ
「……俺は君の事が好きだ、大好きだ、最初の出会いは無礼極まりない俺だったが、君が許してくれるなら、君を好きでいてもいいだろうか?」
驚いてる、すごく驚いてる、この様子じゃきっと駄目なのか、いや驚きすぎだろ、其処まで驚かなくてもいいじゃ無いか
「私は、ずっと一人でした、此処にきて、一人じゃなくなりました、そして生まれて初めて、好きな人ができたんです」
一言一言、噛み締めるように呟く
「その人はよわっちいくせに何度でも挑んでくるんです、でもすごく優しくて、私は妖怪なのに、当然のように、壁なんかないように接してくれる人なんです」
「俺で、いいか?」
「貴方じゃなきゃいやです」
俺らは初めて「抱き合った」強く強く抱きしめ合った
その後メイド長はじめとする紅魔館軍団に冷やかされたが、そんな事は全く問題ない、幸せに酔っていた

「美鈴ー!俺は人間をやめるぞぉ~!!」
「いきなりなんですか!?」
「いや、俺妖怪になろうかと思って」
「なんで!?」
「そりゃあ・・・惚れた女より弱いままってのも癪だ」
「そ、そんな理由で!?馬鹿ですか?」
「はっ!馬鹿でけっこう、頭いいまま生きててもつまらんぜ」
「う~ん、そんなもんですか」
「それに、妖怪になればお前とずっと一緒にいられるしな!」
「○○さん・・・」
俺が美鈴を抱き寄せて、キスを促す、彼女もそれを、眼を閉じて待つ、この瞬間が一番好きだ
「昼真っ赤ら門前で何やってるのかしら?」
「「さ、咲夜さん!!」」
「少しは自重しなさいっ!」
今日もお仕置きを喰らってしまった、基本的に痛いのは嫌だが
彼女と一緒ならそれもまた楽しいのだと、そう思ったりもした

~未完~


うpろだ376


「こんにちは美鈴さん」
「こんにちは○○さん」
 今日もまた自分は紅魔館へと足を運ぶ
「で、今日は何の御用ですか?」
 用など無い
「いや、用って程のこともないし、客として呼ばれたわけでもないんだけど……」
「通しませんよ?」
「え、いや……」
「通しませんよ?」
「少しくらい……」
「通しませんよ?」
 にべもない
「……んじゃさ、せめて隣……いいかな?」
 返事は聞かず彼女の隣に座り込む
「座ったらどうですか?」
「門番ですから」



 彼女と同じ方向を見る、湖、そのむこうには森
 ただ時間だけが過ぎていく……



「門番って暇だ」
「まぁ、忙しいときは忙しいんですけどね」
 おもむろに彼女の腰に抱きついてみる
「な、なんですか!?」
「ふふふふふ、これで貴様の動きは封じたぜ」
「いや、上半身は自由じゃないですか」
「そしてこのまま貴様を持ち上げると……」
 全力を込めて彼女を持ち上げようとして
「お゛……」
「え?」
「腰が……」
「そ、そんなに私重たいですか!?」
「多分……運動不足なだけだと……」
「大丈夫ですか?」
「動けそうに……ない……」
「……もう、しかたないですね」
 彼女は自分を軽々と抱きかかえる
 とここで問題がひとつ浮上する、それはお姫様抱っこってことだ
「ちょっと待って美鈴さん!!お姫様抱っこはやめて!!」
「もう、怪我人が文句言わないでください」
「駄目だって!!このまま館入らないで!!せめておんぶで!!恥ずかしいから!!」
「ふふふ……」




 たぶん医務室に運ばれるんだろうけど
 どれだけの晒し者にされるんだろうか……
 っていうか晒し者か?


10スレ目>>331


「○○さん、これを・・・どうぞ」
いきなり渡された紙袋、ずっしりと重い
「美鈴?これはいったい・・・なんだ?」
「い、いいから開けてください!」
怪しいと思いながらも、恐る恐ると開けてみる
「おお」
マフラー(恐らく)が入っていた
しかしマフラーだけでこんなに重いはずがない・・・あるぇー
「・・・長っ!!?」
喩えるならそうだな・・・紅魔館の屋根から地面に余るぐらいのながさ
「・・・ありがとな・・・でもなんで?」
「ええっ!?自分の誕生日を忘れないでくださいよ」
ああ、言われて見ればそうだったな、そうか、今日は俺の誕生日か
「忘れてた・・・ありがとう、祝ってもらえて嬉しい」
「いえ・・・あんまり上手に編めなかったんですけど・・・」
なるほど、つまり綺麗に編めてるのが後ろなわけだ
「でもあれだな・・・こんなにいいものを貰ったのに美鈴の誕生日を祝えないのは残念だなぁ」
祝ってもらったら祝い返す、これ常識
でも彼女に誕生日はない、いやあるんだろうけど知らないのだろう
「そうだな・・・よし!今日がお前の誕生日という事に決定しました!」
「ええっ!?決定ですか!?」
「異論は認めぬ・・・来年は俺もプレゼント用意するからな、今年は・・・まぁ・・・来年倍にして返す感じで」
「あ、じゃあ今年のプレゼント、リクエストしてもいいですか?」
「?」
何を思いついたのか、とても嬉しそうに、珍しく彼女がお願いをした

「明日一日ぎゅーっとしててください」
「What?それはずっとくっ付いてろって事?」
「YES!YES!YES!」


翌日
「さて、今朝・・・正確には昨晩からくっ付いてるわけですが・・・」
「・・・動きにくいですね」
「だから言ったのに」
俺と美鈴は文字通りくっ付いている
「もう離れていいだろ?」
「いえ!今日は一日これで行きます!」
「ムキになるなって!?ちょあ、まて、あああぁぁぁあああ」
その日一日、門の前に腰掛けた俺に美鈴が腰掛けるような感じで一日を過ごしましたとさ
足と腕がしびれて動きませんが何か?







オマケ
「○○さん!来年は何をくれる予定なんですか!?」
「いやいや、今言ったらお楽しみも何もないだろ!?こういうのは秘密にしておくんですよおまえさん」
「私はトレンチコートか新しい道着を上げる予定です」
「人の話し聞けって!言うなって」
「私が言ったんですから・・・教えてください」
あう、そんな眼で見るな、がんばれ俺
「~っ!言わねぇぇぇ!」
俺 は逃げ出した
しかし回り込まれた
「ちっ!ならば!・・・あ、メイド長」
「えっ!?っていないじゃ無いですか・・・って○○さん!?」

「ふぅ、俺の逃げ足ははぐれメタル並だぜ」
門前から逃走と見せかけて紅魔館の中を通り裏口から脱出に成功した
「しかし・・・婚約指輪をやるつもり、なんて恥ずかしくて言えねぇよ」
たぶん来年を待ちきれないかもしれない、俺の方が、いやお互いにかもしれない
ああ、早く来年の今日が訪れないかなぁ

~終~


7スレ目881


中国「いいなぁ、私も休みを取って〇〇さんと……」
〇〇「呼んだか?」
中国「ひゃあ!いつの間に!?」
〇〇「本の精に……否、愛に不可能はないのさ。邪魔する奴は指先一つでダウンだぜ」
中国「それは止めてください」
〇〇「冗談だ」
中国「冗談に聞こえません」
〇〇「よし、めーりん。門番しながらイチャつこうか」
中国「無茶を言わn」
ひょい
中国「え、もしかしてこれって」
〇〇「ああ、お姫様抱っこ。さあ、行こうか俺達の幻想郷へ!」
中国「……はい」


部下A「隊長、たぶん腰が立たないだろうから頑張るよ」
一同「「オー」」


7スレ目999


さぁ、美鈴。共に行こうか


8スレ目 >>399


「美鈴!へたれてるお前も門番してるお前も大好きだー!今度お弁当差し入れするから!一緒にお昼を食べよう!!」


8スレ目 >>446


「美鈴、交代だ」
俺の仕事は日が暮れてから日が昇るまでの門番、日が在る時は館内で仕事
「ちょっと早くないですか?後1時間くらいありますよ」
「やること無くてさ、先に上がっていいよ、後は俺がやっとくから」
自分は無能な為に仕事が回ってこない、と言うかメイド達(主にメイド長)が優秀すぎるだけだと思う
「う~ん、それじゃああと1時間、二人で門番しましょう!」
「・・・まぁ俺は別にかまわないよ」
それから話をした、今日の昼食は何だったとか白黒も紅白も来なかったから平和だったとか
彼女は彼女なりに門番楽しんでいるようであった
「○○さんも自分の仕事を楽しんでください、楽しんでるうちに何かを見つけられますよ」
「何か?見つける?」
「やりがいだったり生きがいだったり、使命感だったり、楽しみだったり」
「む・・・」
「何度でも何度でもやってみればいいんです、それでも駄目ならもっと、もっと」
「よく・・・わからないよ」
彼女が何を言っているのか理解できない、でもそれは今の俺にとってとても重要なものに思えた
「そのうち解かります、近いか遠いかは○○さんしだいです」
いつも誰かに怒られている彼女、情けないデカ乳チャイナぐらいに思っていたが
こんなにシッカリした奴だったとは、見直した
「美鈴・・・お前すごい奴だったんだな」
「な、何言ってるんですかー誉めても何も出ませんよ?」
照れてる、前々から思ってたけど・・・こいつ可愛いな
なんと言うか・・・いい奴、お人よしで損するタイプだ。俺はこういう奴を放っておけない
「真っ直ぐなのはいいが、あまりお人よしなのも考え物だぞ?」
「あはは、咲夜さんにもよく言われます」
「・・・ま、それがお前の好い所なのかもな」
「だといいですけどねー」
「本当にいい女だお前は、お前みたいなのが損するような世界じゃなくて良かった」
「ふぇ?い、いい、いい女だ何てそんな」
照れてる、うん、可愛い

「○○、美鈴とイチャイチャしてる暇は無いんじゃない?」
「「さ、咲夜さん!!」」
「い、イチャイチャだ何てそんな!?」
「違いますよっ私は別に○○さんと乳繰り合ってなんかいません!」
「ふーん、○○と美鈴が・・・」
「だから!違うってー!」
「まぁそんなことより○○、早くや方に入らないと塵になるわよ」
いつの間にか夜が明ける時間、後30分もあれば朝日が差し込むだろう
「危なかった・・・咲夜さんありがとうございます」
「全く、吸血鬼のクセに日光に鈍感な奴ね」
「ははは、美鈴!悪いな付き合せちゃって」
「いえいえ!私も楽しかったですから、それじゃまた夜に!」
「ああ、また夜に」
少し日の光が恋しくなった


8スレ目 >>494


「~♪」

「……おい」

「~~♪」

「……なぁ」

「~~~♪」

「なぁってば!」

「もう、何ですか? 人が折角和んでるっていうのに」

「和むのはいいけどな……俺を抱き人形みたいに扱うなよ!?」

「えー……だって、可愛いんですもん」

「男が可愛いって言われて嬉しいわけないだろ!」

「別にいいじゃないですか。…それとも、私に抱きつかれるのは嫌ですか?」

「…嫌じゃないけど…」

「じゃあいいじゃないですか」

「そういうことじゃなくて! ……その、男のプライドっていうか、何て言うか…」

「あぁ、もうっ! 可愛いなぁ……♪」

「って、だから人の話を聞けー!!」


8スレ目 >>496


美鈴が珍しく休みだと言うので山にピクニックに来たんだが・・・
「○○さん!これくらいでへばってどうするんですか!」
「う、うるさい、こっちは人間なんだぞ・・・妖怪の体力と一緒にするな」
楽しいピクニックでうへへへへと思っていたんだが、いつの間にか山岳修行?山篭り?
になっていた、何か間違えたorz
「いいですか、達人と言うものはですね、常に修行を」
器用に後ろを向きながらあるいてやがる、木やら何やらを上手く避けてる
「・・・器用な奴め、こけても知らんぞ」
「私ほどの達人になればですね、このていd !?」
急に視界から美鈴が消えた
「なッ!?美鈴!?」
どうやら3mほどの崖になってたらしく、見事に落ちやがった
「おいおい、どうした達人」
「いてて・・・あれ?」
上がってくる気配が無いので崖を降りる
「どうした、足でもくじいた・・・か・・・」
何か変なほうに足首が曲がってる・・・いやいや、そこは足首じゃ無い
「あ、足首がふえてる!!?」
「違いますよ!折っちゃったんですよ!!」
「妖怪でも骨折れるんだな・・・と言うか骨あるんだな」
「・・・○○さん・・・どうしましょう、立てません」
「だろうな、そんな足で歩行が出来たらお前を人型と認めぬ」
言いつつ泥だらけの美鈴の顔を拭いてやる、所々擦り剥けてるし
なんだ、普通に人間みたいだな、何て思った、少し親近感(?)がわいた
「しょうがねぇ、おぶって帰ろう」
「え、いや・・・でも」
「だってそれしかないだろ?ほら」
美鈴をおぶったがそこまで重くは無かった、乳の分重いかと思ってたのはナイショだ
そのまま崖を一気に上る・・・上れない、上る・・・上れた
「じゃあ紅魔館まで帰るぜ」
「スイマセン、迷惑ばかり・・・」
「きにスンナ!俺は思えの尻を触れてとてつもなく元気だ、胸も当たってるし」
「○、○○さん!!?そ、そんな・・・その・・・あわわわわ」
何か後ろでオーヴァーヒートしたが気にしない
結構山道は険しく荷物は置いてきた、後日回収する事にしよう
「重く・・・無いですか?」
「いや軽い、もちょっと重いと思ってたがお前スタイルいいもんな」
「何か嬉しいような複雑ですね」

すっかり日が暮れた、何とか下山した俺等は・・・日付が変わる前に紅魔館にたどり着くことが出来た
「美鈴!」
正面の窓から咲夜さんが・・・降りてきて門を開け
「美鈴!○○さん!こんな遅くまで・・・」
「スイマセン咲夜さん、美鈴が怪我しちまって、手当てをお願いします」
「え、ええ、すぐに」
美鈴を部屋に運び込む、咲夜さんは救急箱をとりに行った
「じゃあ、俺は帰るよ」
「あ、ありがとうございました・・・すいません、迷惑かけて」
「全く疲れたぜ・・・ま、俺も少しはいい思いが出来たし」
「今度御礼をしますね・・・」
おいおい泣くなよ、何で泣くんだよ、泣くなって
「じゃあよ、一つ俺の要求を聞け、それでチャラだ」
「・・・な、なんですか」
どんな要求をされるのか、美鈴は身構えてまった
「怪我が治ったら・・・今度は里でデートだ!」
「え・・・・・・は、はい!喜んで!」
時間も遅いので俺は家に帰った
次の日、門に美鈴の姿は無かった、気になったけどすぐに帰った
次の次の日、美鈴に起こされた
「美鈴?怪我は・・・まだあれから3日も立ってない」
「治りました!治しました!ですから出かけましょう!」
「わかったわかった、着替えるからちょっと待ってろ」
「ハイ!」
「それと美鈴・・・もう俺を心配させるなよ」
彼女は笑ってうなずいた


8スレ目 >>537


○○「うわぁ~、すごいなメイリン」
俺の目の前には色とりどりのご馳走がならべられていた。
美鈴「ふふっ、いっぱい作ったんで、たくさん食べてくださいね」
○○「うんうん、じゃっ、頂きます~~」
とりあえず俺は近くにあったチャーハンに蓮華を伸ばしほおばり始めた
○○「すげぇ旨い、うまいよ美鈴ゴハンがパラパラしてる、おっ、こっちのスープも最高。」
美鈴「○○さん、おちついてくださいよ、そんながっつかなくても料理は逃げませんよw」
俺のほおばる姿を見ながらやさしく微笑む美鈴。


~青年暴食中~
~少女見守中~


○○「ふ~~~、おいしかったぁぁ~」
美鈴「ふふっ、おそまつさまでした」
そういってにこっと微笑んだ美鈴の顔に




一瞬なんか不気味な影が・・・・・・

○○「・・・・・・」
美鈴「ふふっ、○○さんゆっくりしててもらっていいですよ」
にこにこしながらゆっくり俺の背後に回る美鈴
○○「美鈴?」
美鈴「私でもいちお妖怪なんですよ、だ か ら、お腹いっぱいになった○○さんを・・・・・・」


い た だ き ま す


(性的な意味orカニバリズム的意味はみんなの判断にまかせます)



8スレ目 >>543


俺は狂ってるらしい
あいつを見ると変な感じで高揚して、あいつを見てるとイライラする
あいつが他の男と話してると嫌な感じだ、あいつが胸元の開いた服を着てると他の奴に見せたくないと思う
スリットなんかもってのほかだ
紅色の長髪が揺れるたびに綺麗だと思う、胸が揺れると鼻時が出る
これはたぶんあいつに惚れてる・・・と思う、恋と言う病の狂気
告白って奴をせねばならんのだろう、普通は
だが拒絶されるのが怖い、拒絶されて今の関係が壊れるのも怖い
怖いものなど無いと思っていたら世界はこんなにも恐怖と不安にあふれていたのか
それでも告白せねばならんのだろう、恐怖に打ち勝てなくては敵に打ち勝つ事は敵わぬ
迷っている間に他のやつにとられてしまうやもしれん
「留守番を頼む、知人が来たら適当にもてなして帰ってもらえ」
式にそう命じ家を出た
俺は今からあいつに告白する、誰にも邪魔はさせんぞ
紅魔館に着くまでに告白のセリフを考えねばな
喝を入れて、夜の森の中を駆け出した
~終~


8スレ目 >>932


「○○さんて・・・恐面ですよね」
組手中に、いきなり言われてびっくりである
「ああ、親にも言われた事がある893とかになるんだろうなってよ」
かのじょの下段をかわしざまに胸部に拳を叩き込む、しかしそれは流される
「ソレが今は妖怪のいる国で畑仕事に漁業をしてるとは思わないでしょうね」
「だろうな」
下段をかわされ空振り、其処で距離をつめようとした美鈴に足刀を叩き込む
「・・・しかしいきなり顔が怖いなんて、どういうつもりだ美鈴」
「いえ・・・咲夜さんがおっしゃってたので」
「・・・お前も恐いと思うか?」
「いいえ?だって○○さんはとっても優しいんですから」
面と向かって微笑まれるといまだに直視できない
「それを知ってるのが私だけだっ手思ったら・・・その・・・何だか嬉しくて」
「~~~ッ!お前はっ!恥ずかしい事を言うんじゃない、コッチが恥ずかしぃorz」
「!隙あり」
右中段正拳、俺の鳩尾をすさまじい衝撃が駆け抜けていった

おお○○よ、死んでしまうとは情けない
なんてな、死んじゃいないらしい、まだ体が動かん
「まだ起きないのかな・・・ちょっとだけ」
後頭部が柔らかい、恐らく美鈴の膝か
え、ちょ、美鈴さん顔近いですy
柔らかい唇が、優しく降ってきた
「・・・」
「・・・」
ばっちり目が合いました、4~5cmの距離で
「○、○○さんっ!?これはですねそのあのええとですから」
慌て過ぎ、ちょっと落ち着け
あたふたしてる美鈴を、強引に抱き寄せ、唇を奪った
「んっんーんー」
何か言おうとしてるようだが関係ない
「ぷはっ・・・これでおあいこだろ」
「ふあぁぁ」
何かオーヴァーヒートしてます、真っ赤です、茹蛸?
「○○さん・・・い、いきなりなんて卑怯です!!乱暴です!」
「いや、お前だって俺にその・・・した、じゃん」
「う、わ、ぁぁぁぁ」
コイツはいちいち赤くなりやがって、これはこれで可愛いんだが
「おい、俺そろそろ帰るぞ」
「はっ!?え、もう少しぐらい・・・」
「あー・・・」
捨てられた子犬みたいに、すごく可愛い目で俺を見るな、俺はそういうのに弱いんだ、豆柴が好きだ
「・・・もう少しだからな」
そうやって夜は深けていくのだった

「・・・見せ付けちゃって、私だってイチャイチャする相手ぐらい・・・」
残念、メイド長には相手がいなかった(でろでろでろーん
「う、五月蝿いわね、別に羨ましくなんかないんだから!」


9スレ目 >>124


「・・・はぁ」
「・・・はぁ」
「よう嬢ちゃん、溜息ばっかり吐いてると不幸になっちまうぜ?」
「あ、○○さん・・・こんにちは」
門前で溜息をつく門番、いつになく落ち込んでいる
「今日は三人通っていきました・・・」
「たまには止めたらどうだい?門番じゃないのか君」
「は、はい、あの紅白とか強くって・・・」
「なぁ嬢ちゃん、本気で戦ったことあるか?」
唐突に、ある質問をした
「本気で、ですか?」
「ああそうだ、自分の全てを投げ打って何も残らなくとも、唯倒すと言う気概にのみ動かされ敵を討つ」
「いえ・・・そんな事はないですね」
「そりゃそうだ、普通はない、皆何処か手加減するし妥協する」
「・・・」
「本気で戦うって事は、自分の全てをかけるに値する何かを見つけられるって事だろ?それは素晴しいじゃ無いか!俺はそうなって見たいな」
隣で語る彼が、とても遠くにいるような錯覚、妖怪か人間かも解らないアンノウン
しかし彼が此処で話す言葉には、確かなる重みが感じられた
「○○さんは・・・本気で戦ったことは?」
「前に、一度だけ、戦うなんて綺麗な事じゃなかった、一方的な―」
遠くを見つめる、それだけで彼は何かを失ったのだと、失くしてしまったのだと感じる事ができた
「さて、帰ろうかな、可愛い子供達が待っている」
「え!?○○さん子供さんが!?」
「いや、私は未婚で独身だよ?私の使い魔が暖かい夕食を作って待ってくれているだろうから」
「あ、あはは、びっくりしたじゃ無いですか~」
「すまないね、ちょっとややこしい言い方だったね・・・それじゃあお嬢ちゃん、さようなら、またね」
「は、はい!さようなら、ま、また!」
にこりと微笑むと、彼はゆっくりと消えていった
少し寂しいな、なんておもったり


9スレ目 >>270


おおっと、そろそろ時間だ
ん?何の時間かって?そりゃーあれだ、これのトコ(小指を立てる
昼飯前に組手するんだよ、危なくないかって?危ないからこそいいんだろ
あのチャイナな格好で激しく動けばスリットからちらちらと・・・もっと見るために、更に見るために、そのたびに腕が上がっていくのさ
おお、話し込んじまったな、じゃあ行って来るよ
ん?ああ、その魚はやるよ、嫁に料理してもらえ・・・照れるな、気持ち悪い
じゃあ・・・いってくるぜ


9スレ目 >>362


暑い、幻想郷始まって以来の猛暑に妖怪人間問わず・・・だれていた
「○○さん・・・」
「何だ美鈴」
傍らには愛しい恋人、でも今は暑いのだ
「その・・・ぎゅーってしてくれませんか?」
なぜこの糞暑いのに抱擁を求めるかね?でもそんな瞳で見つめられてしまったら・・・
「・・・暑いのに?」
虐めたくなってしまうじゃ無いか
「え、あ・・・う・・・すいません」
落ち込むな、悪いのは俺だけど
しょうがないので帽子を取って頭をなでなで
凄く嬉しそうな顔の美鈴、猫か何かを撫でているような気分だ、可愛い
暑くても、抱きしめて良いかな何て思ってきた
「美鈴、ぎゅーってしていいか?」
「はぃ・・・い、嫌ですよ、暑いじゃ無いですか・・・でも○○さんがどうしてもと言うならその・・・」
「・・・そうだな、暑いし・・・嫌がる事を無理には出来ないな」
美鈴墓穴を掘る
「う~」
また落ち込んでる、もうなんか可愛すぎるぜ
保護意欲がもくもくと
「美ー鈴♪」
がばっ!っと抱きしめる、暑かろうが気にしない、彼女を抱きしめる障害なんてない
「○○さんっ!?あ、暑いですよ?」
「いいよ、気にしない・・・お前を抱きしめていられるから、暑さなんか気にならない」
汗だくになろうとも気にしない、今はただ美鈴を抱きしめる事に意識を向けよう


9スレ目 >>555


「○○さん~この曲が」
「ああ、それは・・・」
今日は雨なんだ、美鈴の部屋で引きこもってるわけだが
美鈴は俺が持って来たあいぽっど+すぴーかーで音楽流してる、俺はそれを聞きながら筋トレ
「あっ!この曲好きですよ」
「ん?どれどれ・・・」
あいぽっどの画面を覗くとそこには「リビドー」
「・・・美鈴、リビドーの意味知ってるか?」
ちょっと意地悪のつもりで、聞いてみた
「りびどー・・・ビー玉の親戚ですか?何かガラス細工みたいな名前が」
だめだ、この娘・・・可愛すぎる(お前が駄目だ
「しょうがないなぁ、いいか?リビドーってのは・・・」
~実技中~
「解ったか?」
「うう、結局流されるままに・・・」
「ノリノリだったくせに・・・」
まぁ押しに弱いのは出会った時から変わらずだ、この子はほんと変わらない
「さて、筋トレ再開~」
「もうですかっ!?」
「文句有るか?」
「いや、もうちょっとこの甘い雰囲気を楽しみつつイチャイチャと余韻を・・・」
「・・・前言撤回、ちょっとだけ、積極的になった」
「え?え?」
昔はもっとびくびくしてたというか・・・まぁいい変化、かな
どうせ天気は悪いし、このまま
「さてさて、じゃあイチャイチャしますか」
たまにはゴロゴロだらだらしようか
雨も、たまには、たまにはだけど、いいな


最終更新:2010年06月02日 00:31