小悪魔7
うpろだ254
「っ……!!」
妙な夢を見ていた。
なすすべなくルーミアに捕まる夢や
みすちーと風呂でコンサートを開く夢や
えーりん総司令と一緒に永遠亭防衛軍で戦う夢
それにしても、えらくリアルな夢だった。
……いや、本当にあれは夢だったのか?
つーか、ここは……?
周囲を見回すと、分厚い本が何冊も詰まった数多くの本棚が目に入った。
何回か訪れたことのある風景。
紅魔館の図書館……?
えーと……
や っ ぱ り 夢 か !?
……
……いや、違う。
改めて自分の体を見てみると服は泥だらけだし、体のあちこちに擦り傷が付いている。
ルーミアに追いかけまわされていたのは間違いがない。
そして、たぶん追い詰められていたとこも夢じゃない……あのあたりまでは、かなり記憶が鮮明だったから。
ただ、その後の記憶がひどく曖昧なのだ。
ともかく、ルーミアに追い詰められた俺が、今無事ってことは……誰かが助けてくれていたのか?
そして、ふと床を見ると奇妙な形の文様が描かれている。
「これ……魔法陣?」
以前、黒白の泥棒魔女が俺に押し付けて行った魔法書の中に、これによく似た魔法陣があったのを覚えている。
確か……これ転移の魔法陣だっけか?
ってことは、俺は転移魔法でここに連れて来られたのか?
……誰に?
「目が覚めましたか?」
暗闇から声が響く。
暗くてよくわからないが、このシルエットは……みすちー?
だが、何かが違う。彼女は みすちーじゃない。
暗闇から、一人の少女が姿を現す。
あれ? この人は……確か……
「君は…確か、小悪魔さんだっけ? この図書館の司書の」
以前、紅魔館に訪れた時に会ったことがある。
確か、この図書館の司書をしているはず。
いや、問題なのはそこじゃない
もっと言うと、問題なのは彼女自身ですらなく、彼女が来ている服の方だった
小悪魔さんが……“みすちーの服”を着ていたのだから
紫がかった茶色で統一された衣服と奇妙な形の帽子。
うん、間違いなくみすちーの服だ。
……Why?
「正直、何が起こっているのかわからない上に、何から聞いたらいいのかも わからないんだけど……」
「は、はい……」
「とりあえず質問は2つ!
① なんで、俺はここにいるの?
② なんで、小悪魔 さんは みすちーの恰好してるの?
以上ッ! 簡潔な答えを求むッ!」
ビシィ! という擬音が聞こえるような勢いで小悪魔を指差す。
それにしてもこの俺、ノリノリである。
「えっと……1つ目の答えは、私があなたを転送魔法で ここに移動させたからです」
やっぱり助けてくれたのは 小悪魔 だったのか。
うん、やっと一つ謎が解けたよ。
真実はいつも一つ!
いや、それよりも助けてくれてありがとう 小悪魔!
「2つ目の…答えは……」
「うん」
「……」
「?」
「……私は……初めて会ったときから、あなたにずっと惹かれていました」
「え?」
……惹かれてたっていうことは、つまり――――
―――― 俺のことが好きってこと?
でも、それなら何故みすちーの恰好を?
「でも……あなたがミスティアさんのことが好きだと聞いてしまって……」
「え?」
「あなたのこと、諦めなきゃいけないのに……頭ではわかっていても、どうしても諦めきれなくて……」
「……」
「せめて“ごっこ遊び”の中だけでも、あなたに愛されたかったんです……」
ああ……そうだったのか
彼女は、俺と気軽に話しているみすちーが羨ましくて、妬ましくて
「お願いです…ほんの一時だけでいいですから……」
混乱と苦悩の末に、小悪魔さん自身ではなく みすちーの姿を借りた『ごっこ遊び』の中だけでも愛されたいと願い
「私を ミスティアさんと思って、一緒にお話してくださいませんか…?」
そして、最終的に導き出されたのは 自分自身を否定する歪な手段だった。
だけれども、それは ただひたすら純粋な想いが込められた不器用な愛情表現
俺に向けられるそれが、すごく心地が良かった。
……ん?
いや、ちょっと待て。
彼女、『この前、俺がみすちーのことが好きだと“聞いた”』って言ったよね?
―――― 小悪魔さんは、一体 誰からその情報を仕入れたんだ?
「あのさ、一つ聞いていいかな?」
「は…はい……」
「さっき『この前、俺がみすちーのことが好きだと知った』って言ったけど、誰に聞いたの?」
「えっと……魔理沙さんです」
―――― ま た あ い つ か ! あ の 超 ド ⑨ の 耳 年 増 ! !
つーか、なんでこうデタラメな情報ばかり伝えてるんだあいつは……文の新聞じゃあるまいし。
いい加減ここまで来ると耳年増に恨みでも買ってるんじゃないかと不安になってくる。
……ん?
俺なんで、魔理沙のこと耳年増って呼んでるんだ?
(青年思考中……)
いくら考えても『魔理沙=耳年増』が繋がらないので、そのうち俺は考えるのをやめた。
そして、気付いてみれば、小悪魔さんは いよいよ不安そうな表情でこっちを見ている。
う……女の子のその不安そうな眼は卑怯ナリよ……
……つーか、要するに、彼女は俺と仲良くなりたかっただけなんだろ?
だったら話は早い。
「えっとね……とりあえず黒白の言ったことは全部デタラメだから信じないでいいよ。いや、むしろ信じるな」
「えっ?」
「でさ、俺 明日から一日に一回はここに来ることにした。だからさ、その時はここで いろいろお喋りしようよ、ね?」
みすちーの恰好をしたところで、小悪魔はみすちーにはなれない。
だけれども、小悪魔 は みすちー になる必要は全くない。
彼女は、俺のことをこんなにも想ってくれている可愛い女の子なのだから。
「っく……」
「……え?」
「ぐすっ……ふぇ……」
「ちょ……ちょっと!? なんで泣くのさ!?」
「どうして…?」
泣きじゃくりながら小悪魔は俺に問いかける。
「……どうして、ほとんどお話したこともない私なんかに……そんなに優しいんですか…?」
俺は、小悪魔の目を見つめながら優しく語りかける。
「俺のこと、そこまで強く想ってくれている 君と もっと仲良くなりたいからさ」
「――――……!!」
「うおっ!」
彼女が俺の胸に飛び込んでくる。
「ありがとう…ございます……私…幸せです……」
彼女が泣きやむまで胸を貸してあげることにした。
そして、数分後……彼女の嗚咽がようやく収まってきた頃を見計らい、彼女に声をかける。
「落ち着いた?」
「……はい」
「で、一つ聞きたいことがあるんだけど」
「は、はい……なんですか?」
「君の本当の名前……教えてくれないかな?」
今まで、彼女のことは小悪魔と呼んでいたが……さすがに『小悪魔』が本名とは思えない。
「私には…名前が無いんです」
……?
そういえば……悪魔の中には名前が無いものもいるとか聞いたことがある。
彼女も、その中の一人なのだろう。
しかし、『小悪魔』って名前もなんとなく呼びづらい……もっとも、そもそも『小悪魔』は名前ではないのだろうけれども。
そうして、しばし考えた後――――
―――― リトル
「え?」
「“小”悪魔から『リトル』って名前をつけたんだけど……」
「…私の……名前?」
「そう、『リトル』……どうかな?」
「リトル……」
しばらく、彼女は何回か“リトル”という言葉を反芻する。
そして
「あの……リトルって、呼んでくださいませんか……?」
いや、その頬を紅く染めた上目遣いの視線と可愛らしい仕草のコンボは反則だ……
「リトル」
「もっと…お願いします……」
「 リ ト ル 」
「も、もっと……」
ふと、俺は悪戯心も手伝って彼女の名前に『ある形容詞』をつけてみようと考える。
彼女がどんな反応を返すのか気になったから。
「 可 愛 い リ ト ル 」
「……!?」
お、大成功だ。
リトルは目をぱちくりさせてる
そして、一瞬の後
ボ ン !
と擬音がつきそうなくらい派手に真っ赤に頬を染めるリトル。
いや~……かわいいなぁ。
って……あれ?
「……~~~~~~!!」
「ど…どうしたの?」
「あ……あなたのせいですからね…っ!」
彼女の言葉の後、俺は一瞬何が起きたのかわからなかった。
「ん……っ」
「……!?」
数秒後、気付いたのは彼女に押し倒されていたということ。
そして、彼女の柔らかく艶やかな唇に俺の唇が奪われているという事実のみ。
気持ちいい。
リトルの柔らかい唇はなおも俺の唇を貪ってくる。
意識までもが侵食される。
そうして、何十秒もの間俺の唇は彼女の唇に蹂躙された後――――
「あなたが、あんな嬉しいこと言うから……もうっ、もう あなたへの想いを抑えられません…!!」」
長い口づけが終わった後に、彼女はこらえきれないように俺に言う。
そうして再び俺の唇が貪られる。
「ん……」
「!!??」
彼女が今まで貯め込み続け、満たされることのなかった俺への愛情が爆発していた。
そうして、何十分熱いキスを交わした後だったろうか……
き、気が済んだのかな……?
「私の心とカラダ……すべてをあなたに捧げます……」
そう言って、彼女は自分の服を肌蹴始めた。
……全然済んでない
と言うか、むしろ序章すら終わってなかった
俺は彼女の豹変に……僅かな恐怖と妙な期待がないまぜになった妙な感覚を味わっていた。
そんな俺に、妖しくて、それでいて天使のような笑顔とともに
美しい悪魔の囁きが紡がれる
「………だから、私のすべてを あなただけのものにしてくださいね…」
リトル Moe End『天使のようなー小悪魔の笑顔ーこの紅魔館に~(ry』
おまけ
「……そういえば、あの みすちーの服ってどっから手に入れたの?」
「え…ええと……その……」
「?」
香霖堂で買ったのだろうか?
正直、あの店はロケットランチャーですら置いてあるからな……
「や、やっぱり……知りたいですか?」
「あ、ああ……」
なんだろう?
えらく言いにくそうな顔をして……
「じ、じゃあ……ちょっと ここで待っててください……」
「? ……いいよ?」
リトルは奥の部屋への扉を開けてその中へ入って行った。
正直、訳がわからなかったが俺は素直に待つことにする。
そして、彼女が奥の部屋に消えて1分かそこら経った頃……
「ん――――――!!」
妙なうめき声……というか くぐもった叫び声が聞こえてきた。
それも、聞き覚えのある声……って、あれ?
この声って……みすちー?
「みすちー?」
俺は扉を開けた。
「だ、ダメです!! 来ないでくだ――――」
そこに広がっていた光景は ――――
「あ……」
「んっ…!?」
みすちーの服ではなく、いつもの服に着替えた リトル
そして、下着だけしか身につけていない上に 縛られて猿轡をかまされたみすちーの姿だった。
(青年と少女 状況把握中……)
そして――――
「ん――――――ッ!!(や、やだあっ! 見ないでよおぉっ!!)」
「ブフゥ――ッ!!!」
冗談でも何でもなく鼻血吹いた。
ってか、みすちーを拉致して服剥ぎ取ったのかYO!!
ヤバイこれ刺激が強すぎああああああああ!!!
「み、見ないでください」
リトルが俺の頭を抱きかかえる。
いや、言葉で書くとアレだが つまり要するに、俺の顔は彼女の胸の中にうずまってしまっていた。
「ちょ、リトル!?」
いやこれみすちーの下着姿は見えなくなったけど 正直こっちのほうが刺激が強いって!!
ヤバイ リトルの胸が柔らかくてあああああああああ!!
「見ちゃだめですっ……」
それは、裸を見られるみすちーが恥ずかしいから見るな……というものではない。
自分以外の女性の裸を見せたくないという、独占欲からくるもの。
「ん――――――ッ!!(ちょ! 小悪魔ぁっ! その人は私の旦那様(になる予定)なんだからぁぁっ!!)」
俺の頭を胸に抱き、僅かに頬を赤く染めながら、微妙に勝ち誇った眼をみすちーに向けて
「こ、この人は……私だけのものですよ……」
かわいくて、大人しいけれど……
――――やっぱり彼女は“小悪魔”だ
7スレ目878
「○○っ」
仕事中には聞き慣れない声に振り返ってみると。
「えへへ、来ちゃいました」
ちょっと体を傾かせて、上目遣いのこぁがいた。
後ろ手を組んで、微妙に前傾姿勢なのが妙に色っぽい。
「お前、仕事は?」
一応、聞いてみる。
まあ、ここにいる時点でサボりは決定なのだが。
「サボっちゃいました。
パチュリー様も、お仕事しないでイチャイチャしてるだけだから、
別にいいかな、って」
その言葉に苦笑する俺。
「おいおい、だからといって俺は仕事中なんだぞ」
「いいんです。
だって――、横であなたの顔があるだけで幸せですから」
俯いて赤面しながら言葉を紡ぐこぁ。
そんなこと言われたら、言い返せないじゃないか。
何となく気恥ずかしくて、俺も下を向いてしまう。
「おーい、○○ー!
お前、そんな状態じゃろくに仕事できないでしょう?
今日はもうあがっていいから、ちゃんと彼女エスコートしてやんなさーい」
上司から声がかかる。
って、ええっ!
驚く俺に対し、周りの同僚が追い討ちをかける。
「ほら、早く行ってやんなさーい」
「結婚式には絶対呼んで頂戴ねー」
「いい娘なんだから、手を離しちゃだめよー」
四面楚歌。
同僚たちは、ニヤニヤしながらこちらを見ている。
そうだな。
せっかくだし、今日は目一杯楽しもうか。
「じゃあ、こぁ、行こうか」
「あ……、はいっ」
彼女がおずおずと差し出した手を繋ぎ、
多少、照れながらその場を立ち去る。
「あー、恥ずかしかった」
「でも、皆さんいい人みたいでよかったです」
「そりゃ、まあな。
……まだ日は高いけど、どこか行こうか?」
「久しぶりに、お日さまを浴びたいです。
湖の方に行ってみませんか?」
「ああ、そうしようか」
「はい」
こぁは嬉しそうに笑うと、俺の頬に軽くキスをして手を離す。
それが、デート本番の俺たちの合図。
俺が軽く左腕を出すと、こぁは抱え込むように腕を絡める。
そして、2人で、日の差す玄関へと歩き始めた。
8スレ目 >>61
1.
「だぁーーっ、また負けたぁ!」
「ふふふ……、私が早々簡単に負けるとお思いですか?」
「うううううう…………で、次の罰ゲームは何なんですかぁ……」
「う~ん、何にしましょうか。あ、そうだ、決めました」
「何ですかぁ? さっさと済ませて次のゲームしましょうよぉ」
「うふふ、そうですね。じゃあ、咲夜さんに、『パッドですか?』って訊いて来て下さい」
「うげっ、それはキツいなぁ……」
「じゃあ、やめましょう。○○さんの負けってことでいいですね?」
「う~、いやいや、やりますとも。やりますともさ」
「じゃあ、はい、いってらっしゃいです。薬箱は用意しておきます」
「……はい、いってきますぅ」
2.
「さくやさーーん!! さくやさんってパッドでsげふぅ!?」
3.
「あいたたた……」
「お疲れ様です。こっち来て脱いで下さい。薬塗りますから」
「はいぃ……。あのですねぇ、あんなことやらせないで下さいよ。
ほんと、死ぬかと思いましたよ」
「あはは、すみません。でも、罰ゲームは罰ゲームなんで」
「げっ、鬼だ」
「悪魔です」
「大体ですねぇ、なんでいっつも罰ゲームがこんな血が出るような痛いやつばっかりなんですかぁ?」
「んーとですね。……だってそうでもしないと○○さんは私のところに来てくれやしないし
こうでもしないと私は○○さんの身体に触れることさえ叶わないんですよほんとパチュリー様が羨ましいなぁ」
「え? 何ていったんですかぁ?」
「○○さんが痛い目見るのが楽しいからって言ったんです」
「うげっ、悪魔だ」
「はい」
8スレ目 >>153
どさっ
○「……小悪魔?」
嗚呼、そんな目で見ないで下さい
貴方にそんな目で見られるとますます我慢できなくなってしまいます
○「俺、なにか小悪魔の気に入らないことした?」
嗚呼、そんな声で私を呼ばないで下さい
貴方にそんな声で呼ばれると私は悲しくなって泣いてしまいそうです
○「こ、小悪魔!?本当に大丈夫か?」
小「私の、私の我侭なんです
貴方を誰にも取られたくない、お嬢様にも、妹様にも、咲夜さんにも、美鈴さんにも
そして、パチュリー様にも
貴方の身も心もそして魂さえも私の物にしたい
ただの醜い執着心です」
○「…………」
ぎゅぅ
小「あ……」
○「そんなに心配しなくても俺はもう小悪魔の物だよ
小悪魔が望むならそれこそ俺の全てを上げるよ」
小「○○さん……」
8スレ目 >>688
私はしがない妖精メイドなのですが、最近私の体調が優れないのです。
なぜ、図書館に入ると胸が苦しくなるのでしょう? なぜ、あの人が微笑みかけてくれると私は惚けてしまうのでしょう?
あぁ、なぜ私は彼女の傍にいれないのだろう? 妖精程度では傍にいることさえ許されないのか? あなたのために高鳴り、喘ぐこの心臓を抉りだしてしまえればどれだけ楽になれるだろうか?
友人の
チルノに相談したら、それは恋だと言われた。
よく解らなかったけど、熱い気持ちを何とかしたいと頼んだら凍らされた
また、明日も会えるかな? 小悪魔さん
9スレ目 >>999
〇〇は親友のレミリアに捧げられた生け贄だ。
本来なら血を絞り、残った絞りカスの肉を飢えた妖怪の前に放り投げて嘲笑う。 ただ、それだけのはずだった。
だが、『使い捨てるより面白く使える玩具』とレミリアが言いだしたため今だに生きている。
「……その強運も今日まで? レミィに語る外界の話もネタ切れかしら」
「いや、生憎まだ若いんだ。死ぬ気はないよ……お、この小説いいな。今日の語りに使おう」
いつまで、〇〇は生きられるのか。 全ての権限はレミィの手の中にある。
話のネタなんてとっくに尽きていて、図書館に入り浸っていることだって既に知っている。
「必死に生きようとして藻掻く姿が可愛くて面白いのよ」
それがレミィの本音。
「パチュリー様、〇〇さん。お茶が入りました」
「こぁちゃんありがと!」
「ん、そこに置いて……………………こぁちゃん?」
小悪魔だからこぁ、単純すぎる。 あぁ〇〇が言うことやること全てが気に障る。
〇〇が次にどんな馬鹿をやるのか、考えるとおちおち本も集中して読めない。
「……っと、そろそろいかないとレミリア様に怒られちまう じゃあ、また明日な。 パチュリー」
「そうね、また明日」
あしたもまた、〇〇に振り回されるのか。
面倒臭い。 〇〇が置物なら横においておくんだけど。
「あ、〇〇さんを送ってきますね」
いってらっしゃい。
……
「そうだわ小悪魔、アームストロングの資料は……」
残念、もう行ってしまったらしい
だが、前に片付けのは小悪魔なので自分で探すのは骨が折れる。
仕方なく、〇〇と小悪魔を追い掛けた。
「――・……――!」
「…――……・・・」
話し声、どうやら間に合ったらしい。
「ねぇ小――」
わが目を疑った。
〇〇と小悪魔が包容し、口付けを交わしていたからだ。
「俺、今日も生き延びてみせるよ。だから…」
「あぁ、〇〇。恐ろしいことを口にしないで。 あなたが居なくなることを想像するだけで震えが止まらないんです」
「ごめんこぁちゃん。恐がらせてしまって」
「だったら、もう一回怖くなくなるおまじないをしてください」
「お安い御用さ」
二人は再び、かたい抱擁と口付けを交わした。
私はそのまま自室のベッドに潜り込み、訳もわからず泣いた。
〇〇と小悪魔が見舞いにきたが、気分が悪くなり、追い返した。
そして自分の本当の気持ちに気付き、声を殺して泣いた
最後に、全部お見通しだった親友にロイヤルフレアをぶちかました
11スレ目>>104
「寒いですねー」
僕の隣で室内だというのにマフラーを手放そうとしない小悪魔が言った。
「そうだね」
僕は本から目を放さないまま軽く同意して、あまり関心を持たなかった。
でも彼女はそんなことお構いなし。
まぁ、いつものことだけど。
「あ、○○さん。雪が降ってますよ!?」
「へぇ」
「そうだ! いいところにいきませんか?」
「いいところ?」
言い出したら聞かないのもいつものこと。
僕はしょうがなく本を閉じて彼女のほうを見る。
その瞳はこれから先にある楽しみを確信している瞳。
「そう、いいところです」
会心の笑み。多分僕はこの笑顔に弱い。
いや、確実に。
「じゃぁいこうか」
「はい!!」
さっきまで寒い寒いといっていたのが嘘みたいに元気になって出かける用意を始める。
お気に入りのマフラーはもちろんそのまま、ミトンタイプの手袋とコートを身に着けて、最後に自分の主に一声掛けてこちらを向く。
「よし、行きましょう!!」
「うん」
図書館を出て館の廊下を歩く。
少ない窓からちらちらと降り注ぐ雪を眺めながら僕は、どこに行くのだろう。と、少しわくわくしながら小悪魔の後をついていく。
広い館を行ったり来たり上ったりしてついたのは屋上。紅魔館の屋上から望む雪景色は確かにすばらしいものだった。
「確かにいいところだね」
「まだ先ですよ~」
そういって僕の手をぎゅっと握ると、小悪魔はふわりと浮かび上がった。
彼女は実に楽しそうに鼻歌を歌いながら僕ごと時計台の上まで飛んでいく。
「…………」
「どうです? 素敵でしょう?」
僕の手を離すと小悪魔は屋根の上に腰を落とした。
僕が同じように隣に座ると、少し恥ずかしそうに笑顔を作って顔を紅くした。
「寒くないの?」
「寒いですけど、雪が好きなんです。だから大丈夫ですよ」
あなたこそ寒くないんですか? と、同じ質問をされる。
「そうだな、僕も平気かな」
「ステキな景色ですねぇ」
にっこり笑う。
「寒いですねー」
「そうだね」
10スレ目>>997
その本、俺が持つよ
(こぁに対して)
告白じゃないなw
10スレ目>>999
君に俺の名前の半分をプレゼントしたい
11スレ目>>981
「一生懸命な君が好きです。」
最終更新:2010年06月03日 22:41