フランドール3



>>204


以前にフランは書いているけど…なんか気に入らないのでもう一回別のストーリーで書いて見ました。

僕にはある趣味がある。
それは夜に近所にある屋敷「紅魔館」の屋根に昇り、星を見ることである。
自分の家よりここのほうが星が良く見えるからである。
ちなみに・・・無断でやっているのでいつ見つかってもおかしくないのだが・・・
今まで2年間、この行為を続けてきたが未だに見つかったことは無い。
・・・普通、気付かれるものなんだがな・・・

「ふぅ、今日もバレずに昇れたか・・・」
「さて、望遠鏡を出してと・・・」
「うん、今日もオリオン座が綺麗だ・・・」

ときに僕は人間、ミスはある。
んで、物の見事に今日はミスりましたよ・・・

「・・・ふぅ・・・(ズルッ)んお!?」

屋根の上で足を滑らせてそのまま下へと滑り降りていく。
やば…落ちたらただじゃすまないぞ・・・
って、ん?進路上に天窓が・・・
やべ・・・天窓の中に落ちる・・・

ガッシャーンッ

僕の体は天窓を突き抜けて紅魔館の中に入ってしまった。
そして僕が入ったところは・・・
殺伐とした広い部屋だった。

「ぐあっ…痛ぁ・・・尾?骨割るところだった…」

床に強かに打ちつけてしまった尻を擦りつつ僕は立ち上がって周りを見渡した。
…とにかく、早くこの館から出ることを考えないと・・・
とりあえず窓を探して・・・ってこの部屋の窓ってあれ(自分が落ちた天窓)しかないのか・・・
じゃあ出口を探さないと・・・この扉だな・・・鍵がかかってる・・・
マズイ・・・閉じ込められた!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

半刻ほどが過ぎただろうか・・・
僕は依然、部屋の出口を探していたが・・・どうも二つあった扉の両方が鍵がかかっている・・・
僕が抜け出せそうな窓など無いし・・・どうしようか・・・

「マジかよ・・・館の中で遭難なんてシャレになんねぇ・・・(ぐぅぅぅ~)・・・餓死の方が早いかな・・・」

時間だけが刻々と過ぎていく・・・
そろそろ夜が明けたのかな?と思ったその時だった。

「(ガチャ)もぉ~、さっきからうるさいなぁ、メイドが掃除してるの?」
「ん?」
「あれ、知らない人がいる・・・」

紅魔館の住人かな?どっちにしたってこれで外に出れそうかな・・・

「すみません、ちょっと偶然とミスが重なってあそこからここに入っちゃったんですけど・・・出口はどこか教えていただけないでしょうか?」
「ふぇ?あんなところから入ったの?どうして?」

喋る口調や外見から推測すると・・・小さな女の子かな?暗くて見えないけど・・・

「いや、ここの屋根に昇って星を観察してたんですけど・・・ちょっと滑っちゃって・・・」
「へぇ~。じゃあねぇ、私と遊んでくれたら出口を教えてあげる」
「はぁ・・・」

この子と遊べばいいのかな?ってか紅魔館にこんな小さい子が居たんだなぁ・・・知らなかったよ・・・

「いいですよ。何して遊びましょうか?」
「えーとねぇ・・・弾幕ごっこ!」
「だ、弾幕ごっこ?」
「決ーめたっ。じゃあ私が攻撃するから避けてね」
「いや、ちょっと待って」
「もんどうむよ~う。禁忌『クランベリートラップ』!」
「うわわっ」

げぇっ!何だこの弾幕は!
僕は必死で避けるが・・・いかんせん避けきれずに被弾してしまう。

「痛ッ!…ぐぅ!…はぶっ!・・・ふごっ!・・・がはぁっ!(クリーンヒット)」

・・・小さな女の子だと思って甘く見てた僕が馬鹿でした・・・
そしてそのまま倒れ伏す。

「えぇーっ!?もうおしまいなの?つまんなーい!」
「うう・・・」

体が動かない・・・死ぬかもなこりゃ・・・

「もういいや!お姉さまに習ったあれをやってから壊しちゃおっ!」

すると彼女は僕に近づいてきて・・・覆いかぶさるといきなり首筋に噛み付いてきた。

「ッ!?ぐあっ!」

そして僕の血を吸い始めたのである

「ちゅるっ、ずちゅっ、ごくん」
「うぐっ、ううっ、ああ・・・」
「ふぅ・・・あなたの血って美味しいね」
「・・・まさか君は・・・吸血鬼・・・」
「え?そうだよ」
「・・・アホみたいに強いと思ったよ・・・」
「えへへ・・・じゃああなたを壊してあげるね」

そういうと彼女は一枚のスペルカードを取り出し宣言した。

「禁忌『フォーオブアカインド』!」

すると彼女は四人に分身した。
そして・・・

「四人で血を吸ってあげるね」
「耐え切れるのかな?」
「え~?耐えられるわけないじゃん」
「まぁ・・・あなたの血は美味しいから・・・」
「「「「全部無くなるまで吸ってあげるね!」」」」

多分僕はその時、生まれて初めて死を覚悟した。
そこから先は・・・生き地獄だった・・・
二人に首筋に噛みつかれて、もう二人は腕に噛み付いていた。
ゴクリという音が耳に聞こえる度に意識が遠のくのを感じた。
このまま吸われ続ければ、いずれ人間の血液が抜けたときの致死量、2000mlに到達して死ぬはずだった・・・


が・・・もう半刻は吸われ続けているのに死なないのである。
何故?もうとっくの昔に致死量に達しているはずなのに?それどころか体中の血を吸われていてもおかしくなかったのに…

「うっぷ・・・もうおなかいっぱいだよぉ」
「私も・・・」
「私はもうこの血飲むの飽きたぁ」
「おかしいなぁ、何で普通の人間なのにこんなに血が出てくるの?」
「・・・僕自身、何でだろう?って考えているんだが・・・」
「うーん・・・まあいっか!」
「そーだね、うん。」
「細かいことは気にしない!」
「そうそう!」
「・・・いいのかよ、それで・・・」
「「「「いいの!」」」」
「そうかい・・・」
「あ、スペルが切れるね」
「うん、じゃあまたね」
「バイバイ~」
「まったね~」

すると彼女は一人になった。

「でさぁ、私いいこと考え付いちゃった」
「何?」
「これからずっと私の食べ物になって!」
「ハァ!?」
「だってあなたの血って美味しいし、それに無制限なんだもん」
「いや、ちょっと待ってくださいよ!じゃあ僕の存在価値って食べ物レベルになるんですか!?」
「いやだって言うの?なら咲夜に言いつけちゃうよ」
「咲夜・・・?」
「ここのメイド長だよ。怖いんだから」
「・・・こんな館のメイド長・・・いろんな意味で怖いな・・・」
「咲夜にこま切れにされて食料庫にいくのと私と一緒に暮らすのとどっちがいい?」
「・・・こっちにしておこうか・・・」
「やった!じゃああなたの寝場所は・・・私と同じベッドでいいか!」
「えっ!?いやそれは・・・」
「この部屋にはこれしかないんだから仕方ないじゃない!それとも何?咲夜に言いつけて・・・」
「同じ布団で寝ますか・・・」

あれ?そういえば名前を聞いてなかったような・・・

「そういえば名前はなんていうんです?」
「私?フランドールって言うの。フランって呼んで!」
「そうですか。僕は○○、呼び捨てでかまいません」
「じゃあ○○、一緒に寝よっ!」
「分かりましたよ・・・フラン」


妹様の吸血ネタってないなぁと思って製作してみました。
~~~チラシの裏~~~
え?主人公の血は何で減らないかって?
それはゆあきんに訊けば分かるさ!
~~~ここまでチラシの裏~~~


>>221


 >>204の後日談(というか続き?)

「早くベッドに入って来てよー」
「…まぢで添い寝ですか…」
「ほらほらぁー早くしないと咲夜に言いつけちゃうよぉ」
「・・・失礼します」

僕がベッドに入るとフランはいきなり抱きついてきた。

「フ、フラン!?」
「えへへ~、あったかい・・・」
「いや、あったかいといわれても・・・」
「一緒の布団で寝るんだからこれぐらいいいじゃない」
「よくないよ…うう…」
「むー、そういう事言う○○にはおしおきっ(かぷっ)」
「ってまた吸うの?」
「(噛み付いたまま)ん~?ひはうほ~」
「・・・物を言うときは口の中のものを無くしてから喋ろうな・・・」
「(放して)違うよ~、今はおなかいっぱいだもん」
「じゃあ、何をするのさ?」
「ん、こういうこと~(かぷっ)」
「…ん?牙を立ててないな・・・甘噛み?」
「~♪(ぺろぺろぴちゅぴちゅ)」
「ちょっ、舐めてっ、ひゃはっ!やめてくれっ!くすぐったい!」
「ん?はめはほ~♪」
「今のは・・・『ダメだよ』?っていや待て、あひゃっ!、ひゃははははは!、勘弁してー!」
「ぷはぁっ。えへへ、どう?おしおきされて懲りた?」
「懲りたよ・・・もう、好きにしてくれ・・・」

で、フランに抱きつかれたまま寝られて、結局○○はその日は一睡も出来なかった。



スマン・・・正直やりすぎた・・・



>>296


「むう…(ぷく~)」
「どうしたんだよフラン、ふくれっ面して」

「…人イナイ」
「は?」

「人イナイ人イナイ人イナアァァーーーイ!!!」(ドンガラガッシャン)
「う、うわっ、こらフラン! 人がいないからって暴れるな!
 ここが壊れたらそれこそどうすりゃいいんだよ!!」
「(ぴたっ)うぅぅーーーー!!!」

「…はあ。…大丈夫だよ、またすぐにぎやかになるさ。
 たまにはこんな日もある。…な?」
「うん…」

「(後ろから抱きついて)…○○ぅ…」
「ん?」
「(頭を○○の肩に乗せつつ)○○は…いなくなんないよね?
 私のこと…一人にしないよね?」
「……ばぁ~か」(頭をくしゃくしゃとなでて)
「あうっ…」(少し身をよじるがされるがまま)
「当たり前だろ? そんなの…」
「ん…」
「ずっと…一緒だよ。俺も…みんなも」(くしゃくしゃからなでなでに)
「うん…」(気持ちよさそうに目を閉じ)

そんな避難所の一日。


最終更新:2010年06月03日 23:02