アリス12
8スレ目 >>299
ガチャ
○「アリスただいまー」
ア「…………」
○「アリスー?」
ア「…………」
○「どうしたんだよ、あれか?遅くなったのに腹立ててるのか?
そんなに遅くなった覚えはないんだけどな」
ダキッ!
○「うぉ!?」
ア「……あの女の人誰よ」
○「は?あの女の人?」」
ア「里で仲良さそうに喋ってたじゃない」
○(見てたのかよ……)「いつもよく行く雑貨屋の店員さんだよ、別に特別なかが良いって訳じゃないぞ」
ア「…………本当?」
○「本当だって、俺はアリス以外を愛する気はないぞ
信じろよ、それともアリスは俺が信じられないか?」
ア「そんなことない!ないけど、いつか○○が居なくなってしまうことを考えると不安なのよ
私は、私は○○が居ないといや、それこそ生きていられないぐらい
だからずっと、ずっと一緒に居て、そのためなら私はなんでもするから
お願い○○一生私のそばに居て私のことを想って」
○「ああ、絶対に一緒に居てやるよ約束だ」
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8スレ目 >>367
「今日は七夕か・・・」
誰と過ごそうかな
霊夢
魔理沙
→アリス
七夕・・・織姫と彦星が年に一度会える日
「ようアリス!七夕だから遊びに来た」
「唐突ね、しかも・・・笹?」
「YES!これに短冊を吊るそう!」
○○は館の裏の地面に笹を深く突き刺して固定した
それにアリスが書いた短冊を吊り下げる
「なんて書いたんだ?」
短冊を吊るすアリスに声をかけた、だが返事は返ってこない
「アリス?」
「五月蝿いわね、私の願いなんてどうだっていいじゃない?」
仕方ないので自分の短冊を書くことにした
「なんて書いてるの?」
「俺の短冊なんてどうでもいいだろ?」
「よくないわよ、見せてよ」
「む・・・じゃあアリスの短冊を見せてくれたらいいぜ」
アリスは言いよどんで、自分の短冊を懐にしまった
「アリス、短冊は下げないと意味ないぞ?」
「わ、わかってる!見たら怒るからね!」
俺とは反対方向に短冊を下げたらしい
俺も自分の短冊を下げる・・・?ふと気付いた
「なぁアリス、笹に下げるのは短冊だけだぞ」
「なによ」
「人形を下げるんじゃない、なんか・・・首吊りみたいだから全部おろしなさい」
文句を言いつつもアリスは人形をおろしました
「愛する女性と一緒にいたい?」
「うわ、バカ!読むな、声に出すな!」
「ねぇ○○、この女性って誰よ」
うわーアリスさん、露骨に不機嫌な顔はやめてください、怖いッス
「べ、別に誰だっていいだろ」
「答えてよ、誰なの?」
じっと俺の眼を見てくる、真剣、彼女の眼はとても真剣だ
これに答えないことは俺には無理だ
「お、おまえ」
「私が?」
「お前の・・・事だよ」
ああもう恥ずかしい、笑われたり拒絶されたりするのが怖い、でも今はそれ以上に恥ずかしい
「わ、たし?え・・・えぇぇぇぇ!??」
真っ赤になって腕を振りながら「そういうのは結婚してから」とか「いや、私だって○○はそのええとだから」とか
「アリス!とりあえず落ち着いて聞いてくれないか」
「う、うん、わかった」
息を吐いて、呼吸を整えて、さぁ言うぞ!
「ずっと言えなかった、お前との関係を壊すのが怖かった、でも言う、俺はお前が好きだ、愛してる」
言った、へんな達成感に浸っていると手を、アリスに手を引かれた
「こっち、これ、この短冊を・・・読んでみて」
俺の短冊とは反対側に吊るされた短冊、アリスの短冊
○○が私の事を好きになってくれますように―
「アリス、これはその・・・OKって事でいいんだよな?」
「織姫と彦星も気が早いわね、もう願いがかなっちゃったわ」
そういいながらアリスは泣いていた、俺はたまらず彼女を抱きしめた
ああ、最高の七夕だ、俺はこの年の七夕を一生忘れないだろう、一生な
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8スレ目 >>576・578・580
夏祭り。それは男女にとって、大きな一歩を踏み出せる素敵な時間っ!
いつもはちょっと奥手なあの子も、少しだけ大胆になれるイベントなのさっ!!
……と、思うのは参加者側。そんな人たちを楽しませる裏方に、そんな余裕はない。
「なぁ、アリス…人形劇も少し休みにして遊ばな――」
「ダメ、これも研究の一環なのよ」
気持ちはわかる。
銀髪の見知らぬきれいな女性は、ヒロインの恋人が戦場で先立ってしまう場面でボロ泣きしていたし、上白沢先生は、ヒロインの子供が父親の意志を受け継ぐ場面で目を輝かせていた
人形のモデルに事欠かないのだ、祭りは。
ま、アリスと過ごす夏祭りはいつもこんなもんだ。
生き生きしているアリスを見るのは嬉しいし、可愛いと思うが淋しい気持ちも当然ある。
具体的にいうと男のロマンって奴だ。
今日は上白沢先生でさえ、彼氏連れで浴衣だったんだぞ?俺だってアリスの浴衣姿が見たいさ畜生!
…今年の夏祭りも、こうやって穏やかに淋しく終わる。そう思っていた
「ねぇ〇〇、この後時間ある?」
あります!ありますともっ!邪魔する奴がいたら、上海にブチ抜いてもらうぞこのヤロウ!
…とは叫ばずに「あいてるよ」とだけ答えた。
「だったら、少しつきあって」
人形に囲まれながら、着いたのは魔法の森の外れだった。
「アリス…?これは…」
アリスは人形を散開させた。
「プレゼントよ、受け取って」
周囲の空気が一変する。それは「夏祭り」
アリスの人形達が、夏祭りをはじめたのだ!
「ほら、いつも付き合わせちゃって悪いと思ってたから……〇〇のためだけにお祭りを開いてみたの。ここでの主役は〇〇と私、二人だけよ」
その時のアリスは、優しく、我儘で、自信に満ちていた。
「それじゃ、アリス。いこうか」
アリスと腕を組みながら、俺はアリスの箱庭に包まれていった
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8スレ目 >>781
…今日俺は山篭り最終日だったはずだった
「ここはどこだ」
霧に入ったのが誤算だった、完全に自分の居場所を見失っていた
仕方なく歩く、森の中は日が差し込んでいるにも拘らず、陰鬱だ
「視線?見られて・・・」
少し歩を早めた、数分歩くとすぐに森は開けた
「神社?」
立派・・・とは言いがたいがなかなかの神社だ
神社で地名がわかるかもと思い、鳥居を見て
「博麗・・・博麗!?」
驚くのも無理はない、先ほど数時間前まで寝床にしていた神社と同じ名前
しかし外装も、周りの風景も全く違う
苔むした石畳と欠けた狛犬、今にも崩れそうな神社だったはず
「狐か?でもお稲荷さんじゃ無いんだよな」
きっとあの神社は古くて山奥だから立て替えたんだ、山奥過ぎて取り壊しもされてないだけだ
という事は町が近いかもしれない
「あら、どちら様かしら?」
声をかけられて・・・
振り返ると金髪少女、外人だ?・・・人形?人形が浮いt
「こ、こんにちはお嬢さん」
人形が浮いてる!??
人形が浮いてることで頭がいっぱいです
「・・・外の人間ね、迷い込んだの?」
人形が(ry
「ん?上海が気になる?そうよね」
人形が挨拶してます←壊れ気味
「こんにちは、ずいぶんと可愛らしい」
脊髄反射で物言ってます
「霊夢は留守みたいだし・・・貴方を放っておく訳にも行かないし」
人形かわいいな、よく見りゃこの娘も相当可愛い、絵になるなぁ
「とりあえずうちに来なさい、いろいろと教えてあげる」
「え、あ、ありがとう」
「私はアリス、
アリス・マーガトロイドよ、貴方は?」
「俺は○○、○○って読んでください」
これが俺と人形遣いアリスの出会いだった
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8スレ目 >>787
「さぁ上がって」
「おじゃま・・・します」
アリスさんの家は一言でいうなれば人形館、というかそれ以外に表現が出来ない
人形7本3ぐらいの割合だなこりゃ
「紅茶でいい?」
「あ、はい」
うーむ、アップルチー
「・・・色々と話してあげましょうか、この世界と、貴方が置かれた状況を」
息を呑む、俺だって訳のわからんふぁんたじぃの世界に来てしまったらしいのは解かる
これでも熊倒せんだぜ?スラ○ムとかド○キーとかゴール○マンぐらいなら倒せる自身はある、鋼の剣あるなら
「まず此処は幻想郷といって~」
~少女説明中~
「つまり・・・このままこの世界にいれば妖怪に食われる確立大、と?」
「正解、人間がちょっと訓練したぐらいで勝てるものじゃ無いわ、妖怪を甘く見ないほうがいいわ」
そりゃ俺だってぬりかべやら土蜘蛛やら夜叉やら見たいなのは勘弁、でも・・・俺だって逃げるぐらいは
「けどアリスさんだってこの世界でやっていけてるみたいじゃ無いですか」
彼女は物騒なこの世界で長く暮らしているみたいだし、それなら俺だって
「私は人間じゃ無いもの、貴方より年もとってる」
HAHAHA何を言ってるんですか、どっからどう見ても人間ですって
「・・・私は魔法使いよ?妖怪と大差ないわ」
魔法使いって言うと世界に5人のあれ?時間を越えたり時を止めたり無限の魔力(ry
「そんな莫迦な、魔法だなんて」
ひゅん―ボッ
俺の頬を光弾が掠めた、椅子の背凭れが、欠けた
「なっ!?」
「解った?こんな為りでも立派に魔法使いしてるわけ」
そういえばさっきから2~3体の人形がお茶を運んだりしてるのは魔法なの?
「安心して、魔法使いの主食は人間じゃ無いから、それに食べるつもりなら出会った時に食べてるわ」
いや、もう何かね、よく解らんよ
「向こうに帰るの?それともこっちに居たいの?」
「さ、流石に自殺願望はないですよ」
「そう・・・もったいないわね、向こうより此方がどれだけ素晴しい世界かわかってないみたい、もったいないわ」
「・・・」
「一週間ぐらい過ごしてみなさいよ、この世界を気に入ると思うけど?」
「でも・・・」
いやいや、一週間あれば死ぬんじゃない?熊は倒せたけど妖怪はそもそも倒せるやら
「一週間ぐらい守ってあげる、それでいいでしょ?」
「けど・・・迷惑じゃ無いですか?」
「迷惑ならこんな事言い出さないわ」
いや尤も
俺も向こうに肉親がいるわけでもなし、友人知人はいっぱい居るけど・・・
「それじゃあ・・・宜しくお願いします」
「ええ、宜しく」
私と、○○の奇妙な同居生活の始まりだった
「珍しいじゃ無い、他人嫌いのあんたが積極的にねぇ」
「五月蝿いわよ霊夢、ただの気まぐれよ」
鳥居の元で立ち話、霊夢は嬉しそうというより楽しそうだ
「一目惚れ?アリスのすみにおけないわねー」
「だから違うってば!」
「それで、その彼は何処?」
「里に買い物に行ったわ」
「一人で大丈夫?何にも解ってないんじゃない?」
「上海と蓬莱が憑いてるから大丈夫よ」
「そーかそーか、二人のご主人様は優しいんだな」
人形と話す大男、怪しすぎるぞ○○
「ふんふん、そっかー霊夢と魔理沙とパチュリーか、ご主人様は友達三人か」
「ごめんごめん、君たちがいっぱい居るんだね、アリスさんは幸せ者だね」
完璧に独り言です、里の人がめっちゃ見てますよ、気付いてください
「さて、帰ろうか」
それが、俺の短い幻想郷生活の始まりだと、思っていた―
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8スレ目 >>833
そいつの第一印象は「失礼な奴」だった
人形劇もみない、話し掛けても返事すらしないとくれば無理もないだろう
だから、弟子入りを希望してきたときは軽く嫌がらせして追い返す算段だった
「貴方、才能ないわよ」
何度この言葉を繰り返しただろうか
それに対する彼の返事はいつも「彼女に届くにはこれしかないんだ」と、愚直に繰り返した
その一途で、揺るぎない彼に心惹かれたのはいつからだったのだろう?
同時に、惹かれれば惹かれるほど彼の心に私はいないと思い知らされた
ねぇ、貴方の幸せな彼女は、私の不幸も持ち去ってくれるの?
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8スレ目 >>838
「アリス!待て!俺の話を」
「嫌よ!聞きたくない!!」
俺の話を頑なに聞こうとしないアリス
話を聞かせる為にアリスを追い掛け回す俺
「知ってるんだから!此処を出て行くんでしょう!?嫌よ!そんなの・・・いや」
「アリス・・・大事な話なんだ、聞いてくれ」
「ぐすっ・・・なによ」
「先月初め、お前が怪我して帰ってきたときに思った、お前に守られてばかりじゃ駄目だって・・・だから俺、強くなりたい、1年、1年したら帰ってくる」
アリスを守りたい、傷つくところを見たくない、そして俺はあまりにも無力だ
「なんで!?私は彼方に傍に居て欲しいの!それだけなのに」
「・・・明日には出るよ、・・・ゴメン」
「ばか」
泣き続けるアリスをあやす様に、抱きしめていた
「それじゃ・・・行ってくる」
「・・・必ず、必ず帰ってきてね」
「当たり前だろ、お前も、俺を待っててくれよ」
「当たり前じゃ無い、ばか」
「アリス・・・俺が帰ったらお前に言いたい事が、伝えたい気持ちがある」
「?」
「行ってくるよ、じゃあな」
「うん、行ってらっしゃい○○、待ってるから」
そうして俺は幻想郷を去った
あれからもう9ヶ月、あと少しでアリスのところへ帰れる
「どうした○○、ボーっとして」
「師匠・・・ここに来る前のことを」
「どうせコレのことだろ」
ニヤニヤしながら小指を立ててみせる
「ははは・・・おれ、この修行が終わって「家」に帰ったら、結婚しようと思うんです」
「ほう、それはそれは、式には呼べよ」
「はい!それはもちろん」
「それじゃあ再開しようか、まずは・・・」
「あの人が出て行って9ヶ月・・・今頃何してるんだろう、さびしいな」
少女の独り言は、秋の空に呑まれた
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9スレ目 >>176
なぁ、アリス。その人形……
「試験的に作ってみたの。 弾幕の代わりに金属バットを振り回して、相手の弾幕を打ち返したり僕[ピー]するのよ」
弾幕ごっこのルールに引っ掛からないか?
「大丈夫。この子が弾幕だから」
見た目、俺に似せる事はないんじゃないか?
「なっ―― 似せたつもりなんてないわよ! 何勘違いして…」
む。俺の名前だ
「ちょっと?! 勝手に見ないでよ!!」
まぁ、いいか
アリス。大好きだ
「え」
君への愛に関しては誰にも負けない自信がある
「私も……」
なに?
「私も好きだって言ったのよ、このバカ!」
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11スレ目>>172
俺がいつもの如くアリスの家に遊びに行こうとした所、アリスが玄関前で('A`)になってた。
「うぉっ!?どうしたアリス?」
というかこれはアリスなのだろうか。
「はぁ。やっぱりとは思ったけど、無いわねぇ・・・。手紙」
「手紙?」
手紙って、あのletterか?
「ええ、私、手紙を貰ったことが無いのよねぇ。それでいてきっちり毎日郵便受けを見に来る私が嫌になっちゃう。どうせ来ないのに・・・。」
どうせ来ないと分かっててくるとは律儀な奴だと思うが・・・。というか来そうな時でも俺は確認忘れるし・・
「一度も無いのか?手紙貰ったこと。」
「ええ、一度も無いわ。まいいわ。暗い話はこれだけで、入ってく?紅茶ぐらいなら出すわよ?」
「ああ、その事だが、ちょっと用事を思い出してな。すまんが今日は帰らせて頂くよ。」
「あら、それは残念。じゃあまたね。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺は家に帰るや否や、行動に出た。何をしたかって?それは言えないな。
ともかく、俺はその仕事を終えた。そして、玄関の外に出る。そして大声で叫んだ。言葉が森にこだまする。俺がアリス以外に知っている人なんてこの人くらいしか居ないしなぁ。残念だが。
「紫さーん?居るんでしょう?出てきてくださいなー」
「マジカルゆかりん登場♪」
・・・・・・・。すいません硬直してました。というか首だけ出すの自重してください。
「あら、私が若く無いって言うの?これでも一応少女よ?」
「一応は、自称では無いんですね・・」
「何か言った?」
「イエナニモ」
「で、私を呼ぶくらいだから、たいそうな理由があるんでしょうね?」
「はい。実は・・・・・」
「この手紙をアリスに届けて欲しいんです。」
「貴方が行けば?」
「手紙っていう物は、他の人に渡して貰うものですよ?」
「あら、面倒くさいわねぇ・・。まあいいわ。引き受けてあげる。じゃこれね。」
「はい。」
とりあえず手紙を渡そう。大丈夫だろうか?
「じゃ、他に頼みは無いのね。」
「はい。大丈夫です。」
「じゃ。」
紫さんはすっと消えなさった。スキマはすぐに閉じる。これで本当に良かったんだろうか。
深夜アリス宅。近頃魔法使いになったアリスは、未だに夜に睡眠を取る。普通は昼寝て寄る行動する物なのに・・・。人間の習慣ってすごいわね。
何はともあれ、これで朝まではばれないわ。
ガチャン。郵便受けに投下OK。と。
さて、藍の食事は出来たかしらねぇ?そろそろ戻らないと。
フフっ愛されちゃってるわねぇ・・。
「アリース・・・オキテー」
私が起きたら、そこは銀世界だったって事も無い。普通の日常。何故だろう。やっぱり郵便受けに行ってしまう。習慣って嫌ねぇ。
まあいいわ。今日一日は、とりあえず見に行きますか。
「あら?」
入ってる?
「これって・・・・」
○○の?
短い文面だった。彼の汚い字を頑張って読んでみるとこうなった。
-よおアリス。手紙、送ったぞ? ○○-
「・・・・・・・」
まずい。私は、○○に恋してしまった。
あの馬鹿。人の気持ちも考えないで・・・。
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10スレ目>>368
「愛してる」
物は試しと言ってみた時、作業に没入していたはずの彼女の体がびくりと動いた。
「痛っ! ああもう、だから私の邪魔しないでって言ってるでしょ!」
白く細い指に赤い玉が浮かんできた。
針を刺してしまったらしい。
「ごめん。今のは僕が全面的に悪い」
「……まぁ、いいけど。人間と違って、このぐらい痛くも痒くもないし……」
いつにも増してもごもごと呟く彼女のフランス人形のような顔にほんのり赤みがさして見えた。
「でも、もう変な事言わないでよね。集中できなくなっちゃう」
「分かってる。もう言わないよ、冗談なんて」
「冗、談?」
何故か彼女はひどく怖い顔になり、僕の背筋をうすら寒いものが通り抜けていった。
「この脳無し! あんたのせいで血が出たじゃない、どうしてくれるのよこの大馬鹿っ!」
「え。さっき大した事無いって許してくれたんじゃ」
「だんだん痛んできて許せなくなったのよ! どうするのよ、貴方が代わりにお洋服作ってくれるわけ!?」
僕は裁縫なんてやった事がないし、ましてや完成品が装飾鮮やかな人形用のドレスとあっちゃ尚更不可能だ。
顔を高潮させて怒る彼女を宥め、謝り、それから傷口を見せてもらおうと手を取った。
「……何だ、本当に大した事無い傷じゃないか」
「自分が原因のクセに――」
彼女の人差し指を口に咥える。
口に広がった血の味は、自分のものと何ら変わりない。
種族の違いなんて聞いてたほど大きくはないんじゃないか、そんな事をふと思った。
「へ、へ、へ、変態! この変態! 何考えてるのよっ!?」
怒髪天をつくというやつだろうか、物凄い罵倒を受けて彼女の指から口を離す。
「何って、消毒。いくら人間より頑丈だっていっても念を入れとくに越した事はないし」
「いくら消毒って言ったってねえ」
言いさした言葉を飲み込んだ彼女は、視線を泳がせたり髪を指で弄んだりと落ち着きがない。
こんな事をしたら激怒するかなと思ってはいたけど、余程腹に据えかねたのかもしれない。
「わ、分かったわよ。じゃあ」
顔をトマトのように真っ赤にした彼女は、口ごもりつつも、再び僕の顔の前へ人差し指を突き出してみせる。
「も、もうちょっと消毒しなさい。まだ少し痛いんだから。責任、取って」
「分かってる。今回は僕が悪いんだし、次は本格的にアルコールでも使って――」
痛むはずの右手から繰り出された一撃が無慈悲にも僕の意識を刈り取った。
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12スレ目>>435 うpろだ827
彼が、帰ってきた。
いつしかいつも通りになっていた、嬉しそうな顔をして帰ってきた。
私がおかえり、と返してあげると彼は更に嬉しそうに頬を緩めた。
その笑顔が、辛かった。
最近、彼は魔理沙といる事が多い。
その時の彼の、笑顔。
私には一度も見せてくれなかった、とても楽しそうな表情。
私の前でも何度か見せてくれた笑顔。
でも、それは私に向けられた物ではなかった。
彼の目には、魔理沙しか映っていない。
もう、私は彼の視界には、映らない。
ある日、堪えかねた私は彼を問い詰めてみた。
本当は私ではなくて魔理沙が好きなのではないのか、と。
しかし、彼は首を横に振ってそんな事は無いと言った。
時間を置いて、同じ事を聞いても、彼は穏やかに笑ってその事を否定した。
なぜ。
どうして。
魔理沙に向ける顔はあんなに楽しそうなのに。
――どうして、私に向ける笑顔はそんなに優しいの?
私が何度問い詰めても、彼はそんなことは無い、の一点張り。
仕方なく、私は最後の手段を使う事にした。
上海人形に槍を持たせ、一緒に彼の元へと行く。
彼の、本音が聞きたいから。
○「アリス……? どうしたんだ?」
ア「……○○。本当は私よりも魔理沙の方が好きなんじゃないの?」
またその話か。
ここの所アリスの様子がおかしい。
いつの日からか、俺が外から帰ってくる度に
『私より魔理沙の方が好きなんじゃない?』
と聞いてくるようになった。
確かに魔理沙はアリスに持っていない物を持っている。
でも、それは逆にも言える事だ。
アリスも、自分にしかない物を持っている。
俺は、そこに惹かれたのだ。
○「またその話? だから何度も言ってるだろ、俺は――」
俺の言葉が終わる前に、すっとアリスの目の前に出てきた上海人形。
申し訳無さそうな表情で、その手には槍を持っている。
そして、アリスがすっと手を出してきたかと思うと。
ア「素直になぁれ! 素直になぁれ!」
上海の神速突きが炸裂した。
○「ぎぃやあああああああああ」
ア「本当の事言ってよ!」
○「ほんとだって! 俺はただ――」
ア「だったらどうして魔理沙とランデブーしてるのよ!」
○「ラ、ランデブー言うな!」
上海の槍撃は収まりそうに無い。
○「べ、別に魔理沙と何かしてきたって訳じゃない!」
ア「素直になぁれ! 素直になぁれ!」
○「ぎぃやあああああああああ」
アリス邸内を逃げ回り、お互いに体力を消耗していた。
槍を持っている上海が一番疲れていそうだ。
ア「本当に……本当に魔理沙とは何もないの?」
○「……どうしても信じられないのか?」
ア「うん、信じられない」
○「…………」
○「仕方ないな。これが魔理沙の所に行っていた理由だ」
右手の指でパチンと音を鳴らす。
そして、鳴らした指からいくつかの星屑が床に落ちて、消えていく。
ア「あ……」
○「倒す魔法じゃなくて魅せる魔法。人に害は無い」
○「まだ未完成だけどね……アリスに迷惑ばかりかけちゃってるから、少し恩返ししたかったんだ」
○「魔理沙とは本当に何も無い。ただの師弟関係だ。誤解をさせたのは、ごめん」
ア「ううん、こちらこそ、変な誤解をしてごめんなさい」
アリスが俯いて身体を震わせる。
そんなアリスを見たくなくて、近づいてアリスの身体を抱きしめる。
俺は、犯罪者だ。
アリスにこんな表情をさせてしまったのは紛れもなく自分なのだから。
それを見たくないから。自分がそうさせたと思いたくないから。
○「……不安にさせたかな」
ア「うん……ねぇ、○○」
○「なに?」
ア「これ以上、不安になりたくない私の我侭、聞いてくれる?」
○「……いいよ」
ア「もう、魔理沙とは二人っきりで会わないで」
当然の事なのかもしれない。
これ以上、不安になりたくないのだから、その元だった事は二度と起きてほしくないのだろう。
それと同時に。
今日、魔理沙の家にいた時の会話を思い出した。
魔『突然だが、明日からはもうお前の面倒は見れない』
○『はぁ!? まだ全然出来てないぞ?』
魔『そうだな。まぁ、悪いがあとは一人で頑張ってくれ』
○『……何か事情でもあるのか?』
魔『いんや、ない』
○『…………』
魔『なんだ、私ともう二人っきりになれない事が寂しいのか?』
○『…………』
魔『何も言わない所を見ると図星か? 仕方ない奴だなぁ』
○『冗談は夢の中だけで言ってくれ』
魔『何だよ、ノリが悪いな』
○『いちいちノッてられるかよ。こっちは早くアリスに見せてやりたいんだ』
魔『彼女思いだな……アリスが羨ましいぜ』
○『それじゃ、随分と勉強になったよ、ありがとう』
魔『……まさか○○の口からそんな言葉を聞けるなんて思わなかったぜ』
○『滅多に聞けない言葉だ。末代まで覚えておけ』
魔『明日にはきっと忘れてるぜ』
○『ひどい話だな――それじゃ行くわ。本当に困ったら、また来る』
魔『……師匠として、最後の助言だ』
魔『――愛してる奴の言葉は、ちゃんと聞いてやれよ』
魔『これが聞けなかったら問答無用でマスタースパークだ』
魔理沙は、この事を既に予感していたのだろうか?
だとすれば、俺はもう魔理沙を頼りにはいけない。
仮に魔理沙の所に行ったとしても、その時に待っているのは魔砲の応酬だ。
どちらにしろ、俺の答えは一つだ。
○「分かった……もう一人でアリス以外の誰とも会わない」
ア「○○……」
○「でも、魔法の完成は遅くなる」
ア「うん……待ってる」
アリスが顔を上げる。
その表情に、たまらず唇を奪った。
アリスは驚きに目を見開いたものの、すんなりと俺を受け入れてくれた。
唇を離して、一呼吸を置く。
○「本当は、もっと後に言いたかったんだ」
ア「……何?」
○「愛してるよ、アリス」
ア「! わ、私も……」
上海人形(あんああんあんああんあん)
傍でぐったりしていた上海人形が、いきなり元気に踊り始める。
そして、それに反応してか、他の人形達もぞろぞろと現れた。
○「!」
ア「!!!」
人形達(あんああんあんああんあん)
ア「あ……」
○「…………」
人形達(あんああんあんああんあん)
アリスが、テーブルの上にあがっていった。
そして、人形達に囲まれながら、こちらを向いて踊りだした。
ア「あんああんあんああんあん!」
先ほどの雰囲気はどこへやら、実に楽しそうに踊っている。
俺か、俺の"愛してる"でスイッチ入ってしまったのか。
でも、こんなに楽しそうなアリスを見るのは、このときだ。
そして、アリスがこうなるのは、人形を除外すると、俺と二人きりの時だ。
そう考えると、こんなアリスが見られる俺はきっと幸せなのだろう、と。
強引に結論を出して、テーブルの舞台へと飛び込んでいく事にした。
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11スレ目>>455
○○「アリス、メリークリスマス!」
アリス「メリークリスマス、○○。いらっしゃい」
○○「ケーキ買ってきたんだ。一緒に食べないか?」
アリス「あら、私もケーキを作ってたところなのよ」
○○「ん、そうか」
アリス「まずは食事にしない?
どちらかのケーキは明日に回すとして」
○○「アリスのケーキが先だ
美味いうちに食っておかないとな」
アリス「私のケーキは冷めても美味しいわ
まぁ、褒め言葉として受け取っておきますか」
○○「・・・・・・せっかくのクリスマスなのに
何でこんな淡白なイチャなんだ?」
アリス「さぁ?」
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11スレ目>>719
こちらの目をじっと見る瞳を認めて、アリスもそれを真っ直ぐと見返した。眼光は鋭いわけでも剣呑なわけでもない。
相手はややツリ目気味とはいえ、ただただ見つめられているだけ。
こちらに向けた視線を微動だにせず、○○が一歩近づいた。互いの視界を隔てるモノは無い。
だからその瞳の色の深さがよく、見て取れた。
また一歩、近づく。それでもアリスは目を逸らさなかった。
森でうっかり熊になんて会った時、視線を外さないのは有効な手段だと彼から聞いたことがあったな。そんなことを思い出していた。
一歩。また、一歩。無言のまま○○は近づいて来る。対するアリスは、もう睨み返す様な心持ちで半ば意地のように見つめ返していた。
決して、睨まれているわけでは無いのだけれど。
残る二人の距離は一歩分。また縮んで30センチ、15センチ、額をぶつけて睨み合い、
……!!!!
………アリス、いつまでこのテに引っかかるんだ?
ぺろりと、濡れた感触が微かに唇を撫ぜてアリスは小さく悲鳴を上げる。
彼女の唇を軽く舐めた○○はといえば、呆れた溜息を長く長く吐いた。
勝負事へと摩り替えて、行動への疑問はお互い何処かへ投げて転がっている。
・
・
・
・
(何でこういうことするの、って 聞くの忘れた)
(何でこんなことしてるんだろうね。考えたくもないな、今更)
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11スレ目>>996
アリス、毎日一緒にお茶飲まないかい?
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12スレ目>>322
アリスの家。
アリスと魔理沙と一緒にお茶会を楽しんでいた時の事。
魔理沙がどこかしらに行ったときにそれは起こった。
アリス「……嫌い」
○○「……え?」
アリス「嫌い!」
○○「……ごめん」
アリス「ラーヴィン!」
○○「え!?」
人形達(あんああんあんああんあん)
○○「(;゚ロ゚)」
アリス「ラーヴィン!」
○○「……俺もだよ」
アリス「あんああんあんああんあん!」
○○「…………」
黙って抱きしめてあげると、アリスは大人しくなった。
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12スレ目>>404
「遅くなっちゃったわね、早く帰らないと」
里で色々あったため、予想してた時間よりも遅く帰宅することになり、辺りはすっかり暗くなっている
「あれ?家の明かりついてない?
出かけてるのかしら」
でも夜になっても家に帰ってないの流石に無いと思う
いくらなんでも碌な自衛手段を持たない○○が魔法の森を
しかも夜で歩くなんて危なすぎる
「寝てるのかしら?」
ガチャ
「○○居るのー?」
扉を開けて確認する
明かりが一切無いから部屋の中はわからないけど気配はするからいるようね
「…………」
「いるんだったら返事ぐらいしなさいよ
大体なんで明かりをつけてないのよ」
グィッ
「きゃぁ!?」
ドサッ
明かりをつけようと部屋の中に入った途端○○に手を引っ張られ
「何するのy」
「今日里でえらく男の人と仲良くしてたけど誰?」
「誰って…普通に話してただけよ」
ただ人形劇の感想を聞いてて今後の参考になりそうだから少し話し込んでただけ
別に仲なんて良くない
「なに?もしかして私が浮気してるって思ったの?」
「っ……ああ、そうだよ、なんか嬉しそうに笑ってて話がはずんでたようだったしさ」
今にも泣きそうな顔でこっちを見る○○に笑いそうになりなるのをこらえながら
○○の両頬にそっと手を添えてささやく
「馬鹿ね、たとえ他の男の人と嬉しそうに笑ってようが話が弾んでようが
本当に好きなのは○○、貴方だけよ」
「アリス…ごめんな」
「分かってくれたらいいのよ、そういえばご飯はまだ食べてないの?」
「まだだよ、なんか安心したらおなか減ってきたな」
「それじゃあ私が作るわね、○○を不安にさせたお詫びってことで」
「あ、あははははは」
「それじゃあ楽しみにしててね」
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12スレ目>>912
「なあアリス明日は何の日か知ってる?」
「明日何かあるの?」
「え、それ冗談ですよね?」
「なんで嘘なんかつかなきゃならないのよ、で明日何かあるの?」
「えっと明日はバレンタインデーといって女の子が好きな人にチョコを上げる日なんだけど」
「へえ。知らなかったわ。で、それがどうかしたの?」
「俺にチョコを下さい!」
アリスは悪戯っぽく笑って
「好きな人にチョコを上げる日なんでしょう?だったらあなたには・・・」
「くれないんですか・・・」
「最高に甘いチョコをプレゼントするわ」
「あ・・え・・ありがとう!」
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12スレ目>>967
「なあ、アリス、今日何の日だっけ」
「2、1、4でニボシの日ね。貴方少し怒りっぽいからカルシウムを補給するといいわ」
「ふむ、で、なんでこのニボシ、チョコでコーティングされてんの?」
「2/14だから」
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13スレ目>>243
というわけだ。俺にもむにむにさせてくれ
アリス「何よ、唐突に」
いいじゃないか。むにむにさせろよ
アリス「ば、馬鹿、やめなさいって」
うりうりー
アリス「もう!仕事の邪魔するなら怒るわよ?」
全く、仕方の無いアリスだな。
上海でもむにむにしにいくか
アリス「何が仕方の無いアリスよ・・・・・・勝手になさい」
むにむに
上海「シャンハーイ」
むにむに
上海「シャンハーイ」
むに・・・・・・
上海「シャンハーイ?」
・・・・・・やめよう、虚しい
アリス「何やってるのよ・・・・・・ほら、頬」
うん、気が変わったのか?
アリス「あんたに呆れただけ。見ていて哀れだもの」
そーかそーか、むにむに・・・・・・あぁ、幸せ
アリス「本当に馬鹿なんだから(汗」
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13スレ目 >>482-483
俺はお前の事を慕っている。
他の人形と同じよう手足の様に使っても構わん。
「そう、じゃあ夜のお仕事をさせてた人形の代わりになってね?」クスクス
な感じでアリスに翻弄されたい。
いいのか?俺がやって、
「い、良い訳無いでしょ!
あんたが人形の代わりだからやらせてるんだからね!でもなきゃこんな早く・・・」
早かったか?今日はもう止めようか?
「ち、違うのそうじゃなくて・・・」
と気付かない振りしたい。
>>482
一瞬そこまでよな展開かと思っていたら、
寝室で読書灯を持つ仕事だったり。でも
「も、もっと近くに寄ってくれないと暗くて読めないじゃないの!」
って言われて、側に寄ると薄明かりの中で
パジャマ姿のアリスから良い香りがして、ドキドキしたり。
さらに、もう遅いから寝たら、と声をかけて
「……そんなに言うなら休んでもいいわ。―う、腕枕してくれたらね!」
とか。
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うpろだ1064
「んっ……あ、そこ……」
アリスの口から甘い吐息が漏れる。
「こ、こう?」
アリスの肌に触れる○○の手にも思わず力が入る。
「○○、もっと……。ん……気持ちいい……」
「アリス……」
「どうしたの……○○……?」
アリスは快感で細めた視線を○○に送る。
「そんな声を出されると……すごくやり辛いんだけど」
「しょうがないじゃない。○○に肩を揉んでもらうと気持ちいいんだから」
○○は照れを隠すようにアリスから顔をそらした。
「もういいわよ。ありがとう」
その言葉に○○は安堵したようにアリスの肩から手を離し、アリスの正面の席に座る。
「どうしてそんなに肩が凝るの? 立派なモノを持ってるわけでもないのに」
○○の言葉にアリスの肩が小さくぴくんと震えた。
「『立派なモノ』ってナニかしら……?」
「ナニって、そりゃあ胸の――」
アリスは笑顔で○○を見つめている。しかし、目はまったく笑っていない。
「あー、えーと、その、ごめんなさい。余計なことを言いました」
「まったく……。デリカシーのない人ね」
ため息をつき、アリスは紅茶を口に運ぶ。
「それで……その、○○はどうなの?」
アリスは上目遣いで○○を見る。心なしか頬が少し赤いようだ。
「何が?」
「だ、だからっ、その……○○はむ、胸の大きい方が好みなのっ!?」
恥ずかしいのか、言葉の最後は上ずっていた。
「そりゃあ、ないよりもあった方がいいけどさ」
「やっぱり、男の人ってみんなそうなのかしら……」
アリスの言葉はもはや独り言に近かった。
「そんなことはないと思うけど」
アリスは驚いたように○○を見る。
「俺は大きさよりもアリスのことが好きだから……その……」
「男らしくないわね。それに、その言い方だとまるで私の胸がないみたいじゃない!」
「え、あっ、ご、ごめん!」
「本当にデリカシーがないわね」
アリスは呆れたように背もたれにもたれかかった。
「本当にごめん。許して」
土下座をするような勢いで謝る○○を見て、アリスは考えをめぐらせる。
「そうね。私の言うことをひとつきいてくれたら許してあげる」
「ほ、本当?」
「こんなことでウソなんかつかないわよ」
「それもそうか……それで、俺はいったい何をすれば?」
「簡単なことよ」
そう言い、アリスは目を閉じて顔を突き出した。
「へ?」
「女の子がまってるんだから、することは決まってるでしょ?」
「え、えーと……」
○○の喉がごくりと唾を飲み込む。
「そ、それじゃあ……」
○○はアリスの唇に自分のものを重ねた。
Fin
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最終更新:2011年02月26日 12:24